Kちゃん(年長組):
先週、楽譜をパッと開いて出た、全然知らない曲「1週間」を上手に弾いたKちゃん。
「今日は2つ弾く!」と言って楽譜を開きました。
開いたページは「たきび」です。
「これ弾く!」
「この歌、知ってる?」
「知らなーい」と言いながらも、Kちゃんは「たきび」、「こいぬのマーチ」と 次々に楽譜を見ながら弾きました。
もう、読譜が定着したんだなー、ということがわかります。
今日はKちゃん、ペダルがお気に入りで、椅子から落っこちそうになりながら ぐーんと足を伸ばして、ペダルを踏みながら弾いています。
まだ習い始めたばかりなのにペダルなんて…それに、そんな勝手なことしちゃダメでしょ、というのが正しい「先生の対応」かとは思うんですけどね。
特に小さい人の場合、ピアノの音や仕組みに興味を持ってあれこれ確かめたり、いろんな高さやポジションの響きを感じたり、ということに興味津々な様子を見ると、つい私の方も「そちら側の人」の気分に同化してしまい「わかるよー、おもしろいよね」と思ったり、また、そういった好奇心や美しい音に耳をすますことを充分楽しんでほしいと思っていることもあって、成り行きを見守ってしまうことが多いです。
次にKちゃんがページを開いたら「チューリップ」のページが出てきました。
この本では「チューリップ」はト長調で書かれているのですが、Kちゃんがずっと前から自分で弾いていたハ長調で弾くことにしました。
「ドレミー、ドレミー」中央ドの位置で、Kちゃんがメロディーを弾き始めました。
伴奏つけてあげようと思ったけど、このままKちゃんの左側=低音部で伴奏すると、音が低すぎて重苦しい感じになってしまいます。
Kちゃんに1オクターブ高い場所で弾いてもらえばよかったんだけど、ほら、さっき書いたように、Kちゃん真剣にペダルを踏んでるから。
もう移動するのはムリ。
そこで、先生はKちゃんの後ろに立ち、Kちゃんを抱くみたいに、両側に手を広げて伴奏を合わせ始めました。
左手の低音、そして右手は、高音でキラキラする伴奏を合わせたら、Kちゃんのペダル効果と相まって、とってもファンタジックで素敵な演奏になりました。
「もう1回弾こう?!」
弾き終わってすぐ、Kちゃんが言って、先生も「そうだね!もう1回弾こう。すごくきれいに弾けたもんね」と言って、もう1回、初めから連弾しました。
チューリップがすごく美しいアンサンブルになって、Kちゃん楽しかったんだなーということがわかります。その証拠に、「次はどれ弾く?」と楽譜を開いた時もKちゃんは言ったのです。
「先生と一緒に弾きましょう!」
初めから一緒に伴奏してね、ということです。
個人で行うことがほとんどであるピアノレッスンは、とかく和声感やリズム感、アンサンブル感が養われない傾向があります。
なので、なるべく初心者のうちから、自然なアンサンブル感覚を身につけてもらいたいとおもっています。
Kちゃん、また一緒に弾こうね。
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