HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

ピアノソナタ「月光」

2020年09月24日 | クラシック曲

ドクター(大人:男性)

発表会に弾く「悲愴・第2楽章」が順調に進んでいるので、余暇に(?)「月光」第一楽章も練習し始めています。

全曲を通して、左手がベース音を保持し、右手で三連符を刻み続ける…

これだけのシンプルな動きだけで曲が流れていくのに、何故か胸を打つ凛とした美しさにあふれているのは、移ろいゆく和音の絶妙な変化のためでしょうか。

大がかりな山場や派手なテクニックは使われていませんが、その分、演奏者の表現力と、その表現のためのテクニックが要求されます。

左手のベースは、曲の和声感を表す大事な部分なので、これを丁寧にダイナミクスつけながら弾きます。

右手は、三連符の伴奏とソプラノ(ほぼ5の指と4の指=小指と薬指のみ)、2つのパートを弾き分けていきます。

バスは深みのある音、メロディーはくっきりと際立たせて、分散和音の伴奏は柔らかに…それぞれの音色を弾き分けていくのはなかなか大変ですが、出来た時には、大変美しい絵画を見ているような奥行きのあるサウンドになります。

ドクター右手2つのパートの弾き分け、とてもきれいになってきました。

今年の「中秋の名月」は10月1日だそうです。

ヒバリ教室では、このところ偶然にも月にちなんだ曲が次々と奏でられています。

フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン(ワルツ)、同じくフライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン(ボサノヴァ)、そしてドクターの月光。

名月を眺めながら「月の曲」を奏でるのも、また一興かと。

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エリーゼのために・クライマックスは意外と簡単

2020年09月24日 | クラシック曲

Mちゃん(小5):

発表会に向けて「エリーゼのために」を練習しています。

冒頭から何度も出てくるテーマ部分は1回のレッスンだけでマスターし、今は続いて「B」の部分を練習中です。

「エリーゼ」の曲は、「B」の部分の後にもう1度「A」のテーマを挟んで、クライマックス「C」の部分へと盛り上がっていくのですが、実は華やかなクライマックス部分よりも、今Mちゃんがやっている中間部「B」の方が難しいです。

この部分が上手に弾けるようになるまでには、まだもう少しの間、地道な練習を続けなければいけません。

そこで今日は、「B」の部分をひと通りレッスンした後、一番華やかなクライマックス部分をやってみることにしました。

アルペジオで高音部まで駆け上がり、頂点に達した所から一気に半音階で落下してくる所です。

先生:「ここやってみようよ」

M:「わー、難しそう…」

楽譜を見るとすごく難しそうに見えてめげそうになりますが、落ち着いてゆっくり見てみると…

先生:「最初の3つの音符見て?この3つで何のコード?」

M:「Am (エーマイナー)…」

先生:「そう、Amだね。そして次の3つは?ほら、これもおんなじAmだね。これを続けて弾くだけだ。ラドミ、ラドミ、と弾いてレドシ、と戻る。そしたらほら、次も同じパターンじゃない?場所が1オクターブ上がっただけで」

M:「あっそうか。弾けるかも」

この同じパターンを3回繰り返して、頂点まで登り詰めたら…

先生:「この、降りてくるパターン、バーナムでやったよね?半音階…」

M「うん、出来る!」

こうして、1番のクライマックスが簡単に弾けてしまいました。

先生:「意外と簡単だったでしょ?」

M:「うん、意外と簡単だった」

先生:「仕上がったらこんな感じになるよ」と、今の部分をめちゃんこかっこよく弾いてあげました。 

M:「うわ〜」

先生:こんな風に弾けると、かっこいいよ〜。かっこよく弾けるように、練習してみてね」

Mちゃんは満面の笑顔で「はーい」と元気よく返事しました。

難しい「B」の部分と並行しながら、クライマックスの見せ場とフィニッシュを最高の出来になるよう、早めのうちから磨いて行こう、という作戦でもあり、また同時に、難しくてしんどい努力が続く合間に、上手に弾けるオイシイ部分の楽しみがちょっぴりあったら、気分を転換させながら練習ができるかなーと思ってね。

尚、「エリーゼのために」については、HPの方でも取り上げていますので、興味がありましたらご覧ください。

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サー・デュークのエンディング〜 これで速く弾けるかな

2020年09月24日 | 弾き語り

Kさん(メンズ):

「サー・デューク」の弾き語りを練習中です。

発表会は12月の初めなので、練習期間はあと2ケ月です。

今日は最初から最後まで、通して弾いてみました。

もう、楽譜や歌詞は全部入っているので安心です。

苦労してるエンディングのピアノソロも、がんばって大体弾けるようになったんですが、途中一部分だけ、どうしても困難な部分があり、スラスラと弾けません。

「サー・デューク」はピアノで弾くための曲じゃないので、初心者の人が両手ユニゾンで弾くのは、確かに難しいです。

練習曲として弾くんだったら、片手でいいや、ってことにしておくんですが、今回は発表会での演奏なので、出来ることなら両手でかっこよく弾いてもらいたい。片手と両手ユニゾンでは、迫力がまるで違ってきますから。

どうしたらいいかな…

Kさんに代わってピアノの前に座ったヒバリは、いくつか試し弾きしてみました。

「よしっ、こうしよう」

そして弾いたフレーズ。

「どう?バレてます?」

そこには「ある仕掛け」…というか、「抜け道」がほどこしてあってね。言わなきゃわからないレベルですが。

「バレてない…というか、どう違うんですか?」

「バレてないならいいや。ココでズルをしよう。そうだ、ついでにココもこうして」

と、もう一度弾いてみます。

「今のは2つズルしたけど、さっきの1ズルと、今の2ズルと、比べてみてどうですか?」

「バレないです。っていうか、他の人にもバレませんか?」

「絶対バレません!」

ヒバリは自信を込めて言いました。

本番演奏では、楽譜にこだわってタドタド弾くより、多少アレンジしても(そうだ、ズルじゃなくアレンジって言えばよかったんだ)、勢いよく堂々と弾く方がずっといいです。

変えた部分はそれなりに練習が必要ですが、それでも元の楽譜よりは大分弾きやすくなるはずです。

ってことで、Kさんの苦手だった部分には、いくつかのズル、というか抜け道、というかアレンジ、というか…を採用することにしました。

何ズルしたか、そしてそれはどこなのか。

それは演奏者Kさんと、指導者ヒバリ先生だけが知っている…

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