稲葉神社、常夜灯台石のウサギ
『因幡の白うさぎ』という昔話を知らないと言う方は少ないと思います。
対岸に渡りたい白うさぎが、海に居た鮫に声をかけて、「君達鮫と僕の仲間のどちらの数が多いか数えてみよう」と言い、鮫の数を数えながら海を渡っている途中に「騙されたな~、僕は海を渡りたかっただけなんだ~」と口を滑らせてしまったので、白うさぎは怒った鮫によって毛を毟られて丸裸にされてしまったのでした。
やがて旅をしていた高貴そうに見える兄弟が白うさぎを見つけて事情を聞くと、苦しんでいる白うさぎに嘘を教えてますます傷を悪化させたのでした。
そんな兄弟達の末の弟である大国主命(オオクニヌシノミコト)が少し遅れてやって来て、憐れな白うさぎを見て、正しい治療法を教えてあげたのでした。
これに感謝した白うさぎは、貴い姫を紹介し、姫と大国主命は夫婦となったのです。
その後、スサノオノミコトの娘と駆落ちに近い状態で結婚した大国主命は出雲(島根県)の支配者になるので、「いなば」は鳥取県の因幡国だという説が定説でした。
しかし、彦根市下稲葉町の稲葉神社の大燈篭(常夜灯)の台石には波に乗るウサギが浮き彫りにされています。
また、少し前に『亀山』の項で紹介しました『金のニワトリ』という彦根の昔話を覚えておられますか?
この物語では大国主命の元に使者として向かった天若日子(アマノワカヒコ)が、彦根市中南部の現在亀山小学校が建っている場所の裏山に乗ってきた金のニワトリを隠します・・・
この話を読んでフッと疑問に思った事は、「天若日子は何で出雲に行くのに近江で乗っていたニワトリから降りたのかな?」という事だったんですが、もし『いなばの白うさぎ』を始めとする大国主命の逸話が下稲葉町周辺とするならば、天若日子が亀山に金のニワトリを隠した事も納得できますよね。
お隣りの多賀町にある多賀大社は、日本を作った神様・イザナギノミコトが隠居した所だといわれていますし、彦根市周辺には多くの神話の舞台となった場所も残っています。
琵琶湖の周辺が昔から発展していた政治の中心地だった証拠なのかもしれませんね。
ちなみに、ここからは少しブラックなお話ですが・・・
『いなばの白うさぎ』はとても惨い話だとも言われています。
うさぎが海の向こうの陸に憧れて鮫(因幡の方言で“わに”と言うために鰐が出てくるものもあります)を騙して海を渡り、怒った鮫に皮を剥がれてしまううさぎは、実は都会に憧れる若い娘を指すものだったとか。
田舎暮らしに飽き飽きしていた娘が都会に憧れて旅に出る。しかし悪い人(鮫)に騙されて丸裸にされ酷い目に遭ったのだろうというのです。
やがて大国主命の兄達が娘(うさぎ)を見つけて、これも散々な目にあわされる…
そんな娘に初めて優しくしてくれたのが大国主命だったのです。
物語はこの後にうさぎが高貴な姫を紹介して大国主命がその姫と結婚する事になっているのですが、うさぎと姫は同一人物だという指摘もあるのです。
つまり、優しさに救われた娘は大国主命と結婚した、という事になるそうなのです。
しかし、この後に大国主命はスサノオノミコトの娘とも駆け落ちに近い結婚をするので、娘(うさぎ)が幸せだったかどうかは疑わしい気がしますね。
『因幡の白うさぎ』という昔話を知らないと言う方は少ないと思います。
対岸に渡りたい白うさぎが、海に居た鮫に声をかけて、「君達鮫と僕の仲間のどちらの数が多いか数えてみよう」と言い、鮫の数を数えながら海を渡っている途中に「騙されたな~、僕は海を渡りたかっただけなんだ~」と口を滑らせてしまったので、白うさぎは怒った鮫によって毛を毟られて丸裸にされてしまったのでした。
やがて旅をしていた高貴そうに見える兄弟が白うさぎを見つけて事情を聞くと、苦しんでいる白うさぎに嘘を教えてますます傷を悪化させたのでした。
そんな兄弟達の末の弟である大国主命(オオクニヌシノミコト)が少し遅れてやって来て、憐れな白うさぎを見て、正しい治療法を教えてあげたのでした。
これに感謝した白うさぎは、貴い姫を紹介し、姫と大国主命は夫婦となったのです。
その後、スサノオノミコトの娘と駆落ちに近い状態で結婚した大国主命は出雲(島根県)の支配者になるので、「いなば」は鳥取県の因幡国だという説が定説でした。
しかし、彦根市下稲葉町の稲葉神社の大燈篭(常夜灯)の台石には波に乗るウサギが浮き彫りにされています。
また、少し前に『亀山』の項で紹介しました『金のニワトリ』という彦根の昔話を覚えておられますか?
この物語では大国主命の元に使者として向かった天若日子(アマノワカヒコ)が、彦根市中南部の現在亀山小学校が建っている場所の裏山に乗ってきた金のニワトリを隠します・・・
この話を読んでフッと疑問に思った事は、「天若日子は何で出雲に行くのに近江で乗っていたニワトリから降りたのかな?」という事だったんですが、もし『いなばの白うさぎ』を始めとする大国主命の逸話が下稲葉町周辺とするならば、天若日子が亀山に金のニワトリを隠した事も納得できますよね。
お隣りの多賀町にある多賀大社は、日本を作った神様・イザナギノミコトが隠居した所だといわれていますし、彦根市周辺には多くの神話の舞台となった場所も残っています。
琵琶湖の周辺が昔から発展していた政治の中心地だった証拠なのかもしれませんね。
ちなみに、ここからは少しブラックなお話ですが・・・
『いなばの白うさぎ』はとても惨い話だとも言われています。
うさぎが海の向こうの陸に憧れて鮫(因幡の方言で“わに”と言うために鰐が出てくるものもあります)を騙して海を渡り、怒った鮫に皮を剥がれてしまううさぎは、実は都会に憧れる若い娘を指すものだったとか。
田舎暮らしに飽き飽きしていた娘が都会に憧れて旅に出る。しかし悪い人(鮫)に騙されて丸裸にされ酷い目に遭ったのだろうというのです。
やがて大国主命の兄達が娘(うさぎ)を見つけて、これも散々な目にあわされる…
そんな娘に初めて優しくしてくれたのが大国主命だったのです。
物語はこの後にうさぎが高貴な姫を紹介して大国主命がその姫と結婚する事になっているのですが、うさぎと姫は同一人物だという指摘もあるのです。
つまり、優しさに救われた娘は大国主命と結婚した、という事になるそうなのです。
しかし、この後に大国主命はスサノオノミコトの娘とも駆け落ちに近い結婚をするので、娘(うさぎ)が幸せだったかどうかは疑わしい気がしますね。