「新しい学力 」
齋藤 孝 (著)
出版社: 岩波書店言語: 日本語
ISBN-10: 4004316286
ISBN-13: 978-4004316282
発売日: 2016/11/19
図書館の新刊コーナーに置かれていて気になった本です。
1度借りてきたのですが、半分も読み終わらないうちに貸し出し期限となり、次の予約の方がいらっしゃって
延長できず、やっと順番がきました。
2020年に予定されている文科省学習指導要領の大改訂。
この中にうたわれている〈新しい学力観〉に沿った教育現場の改革→アクティブ・ラーニングの導入、評価基準の変化などについて
斉藤先生が「大きな変化の中で、本当に求められる〈真の学力〉とは何だろうか?」と常に疑問を投げかけながら過去の事例、
古来からの教育、日本の良き教育、それにからめた「新しい学力」を多角的に書かれている書です。
なかなか興味深い内容でした。
アクティブラーニング、アクティブラーニングと世間では・・・特に上の子の中学受験の時の学校説明会では
必ずといっていいほど、このアクティブラーニングについての説明をこぞってしていた感があります。
でも、先日の武蔵や麻布、開成の本を読んだり、娘の時の女子御三家の話を聞いたりしても、伝統校は既に実施済みだったり
それに近い取り組みがなされていて、すでに完成されているように思いました。
今、こぞって<アクティブラーニング>と騒がなくても、わが校はこんな取り組みが以前からありますよっていう感じでした。
斉藤先生の本を読んでなおさら、基礎の上の発展なんだと思いました。
「型」の重要性
基礎・基本があって、それがあってこそ柔軟な発想が生まれるというようなことが書かれていました。
<新しいが学力>に基づく各校の取り組みが浮足立っていないか、中学受験で学校を選ぶ保護者側も
よく吟味したほうがいいなと感じました。
やはり、土台あってのものだと思いました。
そうなると伝統校への・・・・(ーー;)難関校と呼ばれる学校へのあこがれが出てきてしまうわけです。
いろいろ本を読んでみても公立ではほぼ失敗としてうたわれている<総合学習の時間>これについても私学はしっかりとした
取り組みでカリュキュラムに組み込まれ成果を出している。(難関校ほどきちんとしていると思っているのですが・・・
どうかな??)
そういった取り組み1つをとってみても、今からこぞって初めて見てもどうなのよ?!って思ってしまうわけです。
斉藤先生の本には教師の質、意欲についても書かれていました。
やはり、子どもは親を見て育ち、学校に入れば1日の大半を学校で過ごすので先生を見て育ちます。
そう思うと良い教師に巡りあい、影響されることを願わずにいられません。
とっても細かくて読むのが久々に大変な本でしたが、大変ためになる本だと思いました。
やはり素読と計算!
基本に忠実に、確実に日々机に向かう習慣作りから!!
そして親も興味をもって何事にもあたる。
そうすると自ずと子どもも興味をもつ。
そういう実践を繰り返していきたいです。