おやすみなさい おつきさま
作: マーガレット・ワイズ・ブラウン
絵: クレメント・ハード
訳: せた ていじ
出版社: 評論社
税込価格: 1,050
(本体価格:1,000)
発行日: 1979年9月20日
この本の帯には こう書いてありました。
*オバマ氏の講演の骨子
*■「初めに言葉があった」これは聖書の言葉だが、広い意味では「本」の重要性について語っているものである。
*■テレビを消して読み聞かせをしたり、読んだ本について語ったり、親は子どもが読書を好きになるような努力を惜しんではいけない。
*■子どもの最初の検診のついでに、図書館利用カードか、人生最初の一冊として“おやすみなさい おつきさま”(私が大好きな本だから)を携えて帰るべきだと思う。
*■我々には、子ども達が夢を実現できるチャンスを与えるべく、読書への愛を植えつける責任がある。
*-2005年アメリカ図書館協会での基調講演より-
不思議な雰囲気の絵本です。
広い子供部屋で ウサギの子供が ひとりベッドで 眠りにつこうとしています。
部屋の中には 額がみっつ 揺り椅子に座って編み物をする、ウサギのおばあさん 編み物の糸にじゃれる子ネコが二匹 人形の家 本棚 本棚に置いてある人形 薪が燃えている暖炉 室内に干した靴下と手袋が それぞれひと組 天井に届いた風船 スタンドを置いた丸いテーブルには、櫛とブラシ ひと椀のおかゆ 床には一匹のネズミ 窓の外には、夜空と星 そして最後に「そこここで聞こえる音たち」です。
ウサギの子は そのひとつひとつに 寝る前の挨拶「おやすみなさい○○」と言います。
子ウサギが眠りにつくと 部屋の中は最初と様子が変わります。
ウサギのおばあさんは 部屋から出て行きました。
おばあさんが座っていた揺り椅子には ネコが二匹寝そべっています。
部屋の電灯は消えています。 スタンドも消灯しています。
人形の家は 中の明かりが窓に映っています。 暖炉の火は消えていません。
ネズミは 窓辺に移動しました。
月や星の位置は変化しています。
そして絵本は 子ウサギの
*「おやすみなさい そこここできここえるおとたち」
で終わります。
どうして この絵本がオバマ氏の言う 子ども達にとっての「人生最初の一冊」なのでしょうか?
私は 何度も何度も繰り返し読み そして理解したのです。(多分)
これは 小さな子ども達に 身の回りのものへの関心を 持たせる絵本のような気がします。
子どもの眠る前の挨拶を通じて 自分以外の存在を認識し その存在と自分との関わりに気付いていくのでしょう。
前向きに生きることの基本でもある 全ての存在に感謝し、愛することにも繋がることだと 私は思うのです。
最後になりますが、この絵本の翻訳者は、先日レビューを紹介した「おだんごぱん」の訳者でもある「せた ていじ」先生です。
せた先生は、この本が日本で最初に出版されたひと月前に亡くなられています。
絵本の帯の オバマ氏のあの言葉を 先生に読ませてあげたかったと思うのは、私ばかりでしょうか?
30年近くも版を重ねてきたこの絵本の価値を オバマ氏の大統領就任を機会に 私たちはもう一度確認してみようではありませんか。(何か いつもと違うような気が・・・)
作: マーガレット・ワイズ・ブラウン
絵: クレメント・ハード
訳: せた ていじ
出版社: 評論社
税込価格: 1,050
(本体価格:1,000)
発行日: 1979年9月20日
この本の帯には こう書いてありました。
*オバマ氏の講演の骨子
*■「初めに言葉があった」これは聖書の言葉だが、広い意味では「本」の重要性について語っているものである。
*■テレビを消して読み聞かせをしたり、読んだ本について語ったり、親は子どもが読書を好きになるような努力を惜しんではいけない。
*■子どもの最初の検診のついでに、図書館利用カードか、人生最初の一冊として“おやすみなさい おつきさま”(私が大好きな本だから)を携えて帰るべきだと思う。
*■我々には、子ども達が夢を実現できるチャンスを与えるべく、読書への愛を植えつける責任がある。
*-2005年アメリカ図書館協会での基調講演より-
不思議な雰囲気の絵本です。
広い子供部屋で ウサギの子供が ひとりベッドで 眠りにつこうとしています。
部屋の中には 額がみっつ 揺り椅子に座って編み物をする、ウサギのおばあさん 編み物の糸にじゃれる子ネコが二匹 人形の家 本棚 本棚に置いてある人形 薪が燃えている暖炉 室内に干した靴下と手袋が それぞれひと組 天井に届いた風船 スタンドを置いた丸いテーブルには、櫛とブラシ ひと椀のおかゆ 床には一匹のネズミ 窓の外には、夜空と星 そして最後に「そこここで聞こえる音たち」です。
ウサギの子は そのひとつひとつに 寝る前の挨拶「おやすみなさい○○」と言います。
子ウサギが眠りにつくと 部屋の中は最初と様子が変わります。
ウサギのおばあさんは 部屋から出て行きました。
おばあさんが座っていた揺り椅子には ネコが二匹寝そべっています。
部屋の電灯は消えています。 スタンドも消灯しています。
人形の家は 中の明かりが窓に映っています。 暖炉の火は消えていません。
ネズミは 窓辺に移動しました。
月や星の位置は変化しています。
そして絵本は 子ウサギの
*「おやすみなさい そこここできここえるおとたち」
で終わります。
どうして この絵本がオバマ氏の言う 子ども達にとっての「人生最初の一冊」なのでしょうか?
私は 何度も何度も繰り返し読み そして理解したのです。(多分)
これは 小さな子ども達に 身の回りのものへの関心を 持たせる絵本のような気がします。
子どもの眠る前の挨拶を通じて 自分以外の存在を認識し その存在と自分との関わりに気付いていくのでしょう。
前向きに生きることの基本でもある 全ての存在に感謝し、愛することにも繋がることだと 私は思うのです。
最後になりますが、この絵本の翻訳者は、先日レビューを紹介した「おだんごぱん」の訳者でもある「せた ていじ」先生です。
せた先生は、この本が日本で最初に出版されたひと月前に亡くなられています。
絵本の帯の オバマ氏のあの言葉を 先生に読ませてあげたかったと思うのは、私ばかりでしょうか?
30年近くも版を重ねてきたこの絵本の価値を オバマ氏の大統領就任を機会に 私たちはもう一度確認してみようではありませんか。(何か いつもと違うような気が・・・)