ねえだっこして
作: 竹下 文子
絵: 田中 清代
出版社: 金の星社
税込価格: \1,365
(本体価格:\1,300)
【サイズ】 29.1×21.3cm
【ページ】 32ページ
発行日: 2004年05月
おかあさんが ねむっているあかちゃんを だっこしています
ねこが それをみていて つぶやきます
*わたし このごろ つまらない
*おかあさんの おひざに
*あかちゃんが いるから
おかあさんは しごとをするときも あかちゃんを だっこしています
ねこは やはり つまらないです
おかあさんの ひざのうえは せかいいち すてきなばしょです
ねこは それをしっています
ねこは おかあさんの はなしごえも こもりうたもすきです
ねこは あかちゃんなんて つまらないとおもっています
だって あかちゃんは やってもらうばかりだし ねて おきて みるくを のむだけだから
あかちゃんが おかあさんに かおをふいてもらっているとき ねこは じぶんのかおを あらっています
*ひとりで かおも あらえないんだ
*わたしは できるよ ほら
あかちゃんは ねこのしっぽをひっぱります
ねこは いやがります
ねこは えんがわに でていきました
*いいよ かしてあげる
*だいすきな おかあさんの おひざ
*そとは あかるいし
*かぜも いいきもち
でも ねこは まっています おかあさんが だっこしてくれるのを やねのうえで じっと
おかさんが やねの したにいます
ねこを みあげているようにみえます
ねこは やねからおりてきて おかあさんに すりよります
ねこは やっと おかあさんに だっこしてもらいました
きもちよさそうに めをつむっています
きっと のども ごろごろ ならしているのでしょう
ひだまりの えんがわです
おかあさんの ひざのうえには ねこがいます あかちゃんは おとうさんが たかいたかいを しています
母親の温もりは、代わるものがない極上のものです。
そしてこれは、ちょっぴり切ないお話です。
ネコは世話をしてくれる人間を、親と思うらしいのです。
だから、このネコは、あかちゃんのお兄ちゃんか、お姉ちゃんのつもりかも知れません。
このネコは、あかちゃんより早く生まれたので、お母さんのおひざを我慢しなくてはなりません。
しかし自分で出来るプライドもありますので、ひとりでいることも平気です。
それでも、だっこの我慢とプライドが織りなして、心は揺れ動きます。
場面を言葉で書いてしまうと半分も伝わらないのですが、その時々に見せるネコの表情は豊かであり、またこのお話をより切なくさせます。
それは、あかちゃんを見つめるまなざしであり、あかちゃんをだっこしているお母さんの気配を、目をつむって感じ取っている様子です。
また、あかちゃんがミルクを飲ませてもらっている時は、大きなあくびをしています。
リアリティーの面では、このあかちゃんの表情も見逃せません。
おかあさんに抱かれている時にネコに向ける視線や、ネコのしっぽをひっぱる表情に優越感のようなものを感じさせるからです。
この本はサイズが、29.1×21.3cmとかなり大き目なので、お子さんのひざの上での読み聞かせには最適でしょう。
さて、あかちゃんのいるご家庭で、この絵本を読んだ後に抱きしめたくなったのは、ネコでしょうか、それとも上のお子さんでしょうか?
作: 竹下 文子
絵: 田中 清代
出版社: 金の星社
税込価格: \1,365
(本体価格:\1,300)
【サイズ】 29.1×21.3cm
【ページ】 32ページ
発行日: 2004年05月
おかあさんが ねむっているあかちゃんを だっこしています
ねこが それをみていて つぶやきます
*わたし このごろ つまらない
*おかあさんの おひざに
*あかちゃんが いるから
おかあさんは しごとをするときも あかちゃんを だっこしています
ねこは やはり つまらないです
おかあさんの ひざのうえは せかいいち すてきなばしょです
ねこは それをしっています
ねこは おかあさんの はなしごえも こもりうたもすきです
ねこは あかちゃんなんて つまらないとおもっています
だって あかちゃんは やってもらうばかりだし ねて おきて みるくを のむだけだから
あかちゃんが おかあさんに かおをふいてもらっているとき ねこは じぶんのかおを あらっています
*ひとりで かおも あらえないんだ
*わたしは できるよ ほら
あかちゃんは ねこのしっぽをひっぱります
ねこは いやがります
ねこは えんがわに でていきました
*いいよ かしてあげる
*だいすきな おかあさんの おひざ
*そとは あかるいし
*かぜも いいきもち
でも ねこは まっています おかあさんが だっこしてくれるのを やねのうえで じっと
おかさんが やねの したにいます
ねこを みあげているようにみえます
ねこは やねからおりてきて おかあさんに すりよります
ねこは やっと おかあさんに だっこしてもらいました
きもちよさそうに めをつむっています
きっと のども ごろごろ ならしているのでしょう
ひだまりの えんがわです
おかあさんの ひざのうえには ねこがいます あかちゃんは おとうさんが たかいたかいを しています
母親の温もりは、代わるものがない極上のものです。
そしてこれは、ちょっぴり切ないお話です。
ネコは世話をしてくれる人間を、親と思うらしいのです。
だから、このネコは、あかちゃんのお兄ちゃんか、お姉ちゃんのつもりかも知れません。
このネコは、あかちゃんより早く生まれたので、お母さんのおひざを我慢しなくてはなりません。
しかし自分で出来るプライドもありますので、ひとりでいることも平気です。
それでも、だっこの我慢とプライドが織りなして、心は揺れ動きます。
場面を言葉で書いてしまうと半分も伝わらないのですが、その時々に見せるネコの表情は豊かであり、またこのお話をより切なくさせます。
それは、あかちゃんを見つめるまなざしであり、あかちゃんをだっこしているお母さんの気配を、目をつむって感じ取っている様子です。
また、あかちゃんがミルクを飲ませてもらっている時は、大きなあくびをしています。
リアリティーの面では、このあかちゃんの表情も見逃せません。
おかあさんに抱かれている時にネコに向ける視線や、ネコのしっぽをひっぱる表情に優越感のようなものを感じさせるからです。
この本はサイズが、29.1×21.3cmとかなり大き目なので、お子さんのひざの上での読み聞かせには最適でしょう。
さて、あかちゃんのいるご家庭で、この絵本を読んだ後に抱きしめたくなったのは、ネコでしょうか、それとも上のお子さんでしょうか?