仕事帰りに映画館へ
先々週に誕生日を迎えたので、千円で観られる。
60歳になると、優待料金なのだ。
窓口で健康保険証を出したら、「シルバーですね?」と尋ねられた。
お袋が使っている手押しのキャリーが「シルバーカー」と呼ぶ。
一遍に年寄りになった気がして、答えられず!
誕生日から2回も映画館へ行く。
一昨日は、「幸せの太鼓を響かせて」を観た。
知的障がい者がプロの和太鼓集団として自立して社会生活を送るドキュメンタリー映画だ。
たまたま、この映画を紹介したチラシを見て興味が湧いた。
「すべての音色が調和するとき
世界はきっと今より美しい」
を見た時、外せない映画となった。
知りあいにも、障がいをもつお子さんがいる家庭がある。
家族や当人はどんな気持ちで生活を送っているのか、実録のこの映画を観たら少しは理解できるかもしれないという期待もあった。
ポピュラーな映画ではないので、東京と大阪の1館づつの上映のみ。
大阪は、梅田スカイビルにある梅田ガーデンシネマだ。
ホームシアターを大きくしたようなこじんまりした劇場。
スクリーンが小さいので、一番前に座って観賞する。
マイナーな映画の上映館で、この日も20人ほどのお客さんだけ。
大きな劇場は必要ないのだ。
良い映画だった。
あっしの言葉では表現できないほどの感動があった。
知的障がい者訓練施設でクラブとして始まった和太鼓演奏。
技術を磨き、イベントへの参加をこなす中で、プロ集団として活動する道を選ぶ。
それが、この「瑞宝太鼓」だ。
「鬼太鼓座」の元リーダーで、世界的に有名な和太鼓奏者の時勝矢氏が、彼らのために作曲した新曲を提供して、演奏指導する。
そのに挑戦していく様が感動を呼び起こす。
恋愛や結婚に悩む障がい者の生の声が胸を打つ。
映画の終わりに東京でお披露目された演奏は、素晴らしいの一語に尽きる。
このラストシーンだけでも、映画代の値打ちありだ。
劇場に明かりが灯った時、会場から「感動した~、良かった~」という声が聞こえた。
みなさんにも、是非観て欲しいと思う映画だった。
もう一本は、先週観た「パイレーツ・オブ・カリビアン」だ。
職場で映画の話になって、「阪急電車 片道15分の奇跡」という映画が良いという。
映画館を調べているうちに、「パイレーツ・・・」の方が気になってきた。
スカッとしたい気分だったので、観る映画を変更。
この前に観た「ツーリスト」は評判が良くなかったけど、あっしの評価は○。
好きな女優アンジェリーナ・ジョリーが主役というだけじゃなく、話の展開が面白く楽しめた。
口コミは参考にはなるが、人それぞれの好みがあるので絶対ではないということ。
「パイレーツ・・・」の第4作目になる「生命の泉」は前評判が高い。
ツーリストにも出ていたジョニー・デップが主演だ。
これもきっと楽しめるに違いないと、ワクワクして開演を待つ。
残念だが、ガッカリした映画だった。
娯楽映画なので、心に響くようなものは全く期待していない。
その場だけでも楽しめたら十分。
だけど、映画の中に入り込めなかった。
インディ―ジョーンズやハムナプトラなどの冒険映画のエッセンスを寄せ集めただけ?
ストーリーの展開が分かりにくいし、それぞれの立場と関係が分かりにくい。
エンディングで続編をにおわす場面があったけど、第5作はいかないだろうなぁ・・・。
アクション映画やSF映画などが好きだったが、好みが変わってきたかも。
しっとりと心に響く映画の方が、満足感が大きい。
邦画の良さがわかる年齢になったのだろうか?
外した「阪急電車 片道15分の奇跡」が、俄然、観たくなった。
これから、千円で観られるメリットを活かすことになりそうだ!