安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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こんなにおかしい!ニッポンの鉄道政策
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国は今こそ貨物列車迂回対策を!

最近の新人に思う

2007-06-04 21:54:50 | その他(国内)
我が職場でこの4月から配属された新人社員に、成長の兆しが見えない。入社から2ヶ月が経ち、言われたことができないレベルではあっても電話応対程度はこなれてくるものだが、それすらも配属当初からあまり変わっていないように見える。
その一方で、わずか数年で恐ろしいほど成長してくる若手社員も珍しくなく、私の見るところ、比率は半々くらいのようだ。

もともと経営学の世界には「2-6-2の法則」というものがある。社員のうち上位2割が業績をリードし、6割が可もなく不可もない程度に仕事をして、下位2割は会社に寄生している。
だからといって、下位2割を解雇したら生産性が上がるかというとそうではなく、6割の中からサボる人が出てきて結局2-6-2に戻る。また、上位2割をヘッドハンティング等で失ったから会社が立ちゆかなくなるかというとこれまたそうではなく、6割の中からメキメキ頭角を現す人が出てきて2-6-2に戻ると言われている。

話が横道にそれたが、新人の場合まだその組織、集団に溶け込んでいないから普通という評価基準がなく、勢い「できる」か「できない」かに評価は2分されることになる。

私が入社した十数年前の職場はどこももっとのんびりしていたと思う。ヒラ社員時代はそれなりに失敗したりもしながらのびのびやらせてもらえたし、質問すれば手取り足取り指導してもらえた。
しかし、今は上司に当たる係長・主任・チームリーダークラスの社員が忙しくて自分のことだけで手一杯になってしまっており、部下を育成する時間はないに等しい。私自身のヒラ社員時代と比べても、このことは今のヒラ社員にとってものすごく大変なことだと思う。
ここからは私の個人的想像になるが、このように上司が自分のことで手一杯で十分な指導が受けられないという状況では、ヒラ社員ひとりひとりに「盗む」技術があるかどうか、が問われることになる。見よう見まねで他人の仕事の中からいい部分を頂戴していく。そういう「盗む」積極性がある人は爆発的に伸び、そうでない人はいつまでも新人レベルにとどまってしまう、ということが起こる。それが行き着くところまで行ってしまうとその先に待つものは「二極分化」であり、それは私が最近、職場の中で持っている感覚と一致する。

上司が新人を初めとするヒラ社員を教育指導できないということは、すなわち社員の能力の平準化が図れないということでもある。今はまだ年功序列、終身雇用の時代に採用された人が組織の中核を担っているから影響は出ていないが、今のヒラ社員クラスが管理職、役員になる時代には、会社が特定の一部社員だけを酷使して業績を上げていく、という傾向がますます強まるだろう。
正直、それでいいのかという危機感が私にはある。どういう形であれ組織がそれで回るならいいではないか、という人もいるかもしれない。しかし、仕事はチームとして行うものだというこれまでの感覚でやってきた人間にとって、そのような組織はそもそも組織といえるのか、という根本的な疑問を抱かざるを得ないのだ。

話を新人に戻すが、数ヶ月で評価を下してしまうのは、いかに移り変わりが激しいこのご時世にあっても早すぎると思うし、新人社員というのはある日突然、憑き物が取れたかのように化けることもあったりするので、今しばらくは様子を見守りたい。

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