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飽和するコンパクトデジカメ、脱却の糸口を探す

2007-06-03 22:17:51 | IT・PC・インターネット
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0705/28/news007.html

小寺さんの文章って、いつも明快だなぁと思う。
メーカーの提灯持ちになり、新製品にも欠点があるのにそこには目をつぶってヨイショ記事ばかり書く「自称評論家」も多いなか、『生き馬の目を抜くコンパクトデジカメ業界において、満足度のトップが2年前のカメラということは、他社がこの2年間にやってきた方向性は、実は間違っていたということなのではないか』などと書ける人はなかなかいないだろう。

この記事にあるように、コンパクトデジカメ業界が数年前から停滞状態にあることは疑いようがないが、私はやや小寺さんとは見方を異にしている。他の分野と同じように、カメラ界でも「二極分化」が起こりつつあるということである。
もう少し補足すると、「一眼レフ以外はカメラじゃない」というコアな層と、「写真なんてケータイで十分」という層に二極分化してきている、というのが私の見方である。小寺さんが言う「きみまろズームで氷川きよしを撮影するおばちゃん」などはまさに後者の典型例だろう。

もちろん、そうなった背景として携帯カメラの性能向上があることは間違いないわけだが、一眼レフ以外はカメラじゃないと考えるコアな層にとっては、ケータイはしょせんケータイである。私自身、300万画素に惹かれてケータイを今の機種に変えたが、PCに取り込んで紙に印刷してみたときの出来映えにはがっかりした。320万画素のデジカメと画素数は変わらないのに、引き延ばすとケータイ写真の粗さは隠しようがなかった。私は、ケータイのカメラ機能は「写ルンです」のデジカメ版と割り切って利用することにしている。

といっても、粗さなどわからないライトな層は、最低限、ピンボケ、手ブレせずに写りさえすればいいわけだから、いつでもどこでも取り出せてそこそこの画質が得られるケータイカメラは捨てがたいだろうし、その上にあえてコンパクトデジカメを常時携帯しようとは思わないだろう。
一方、コア層は、コンパクトデジカメを持つくらいなら一眼レフを持とうと思うだろう。カメラというのは「大が小を兼ねる」機械の典型であり、大きいカメラにできて小さいカメラにできないことはあってもその逆はないからである(あえて挙げれば接写機能くらいか)。

とすれば、カメラ各社がこれから向かうべき道が見えてくる。アフォーダンス理論という言葉は私にとって初めて耳にするものだが、小寺さんの主張は適切である。カメラを買う人は、買ったその日から撮影したいから買うのであって、いちいち取扱説明書の細部まで読んだりしないものである。何かわからないことがあったときだけ関連するページを読む、というのが一般的なスタイルであろうと思うが、ここ数年のカメラは「このツマミは○○モードの時は××として動作し、△△モードの時は□□として動作する」というように造られているから、まず説明書を読まなければならず、一定の基礎知識のある玄人にはかえって使いにくいものになってしまっている。
むしろ「このボタンを押せばこの機能」「このツマミを回せばこの機能」というふうに、インターフェースと機能はしっかりと関連づけられていた方が玄人にはかえって使いやすいと言えるのだ。小寺さんの言うようにこれからは「逆方向への揺り戻し」が来るだろう。

コンパクトデジカメの不振脱却を探る小寺さんには申し訳ないが、コンパクトデジカメの未来は暗いと思う。各社が撤退し、銀塩コンパクトカメラがそうであったように、ゆくゆくは2~3社に収斂するのではないか。
デジカメの一眼レフ化という流れは止まらないだろうし、一方で携帯カメラの高機能化の流れも止まることはないと考えられるからだ。

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