平成28年5月16日21時23分頃の茨城県南部の地震について(気象庁報道発表)
茨城県南部で今夜起きた地震では、首都圏で久しぶりの震度5弱を観測した。内陸型地震で目立った余震もないため、解説は手短にとどめる。
地震の規模はM5.5、震源深さは42メートル、発震機構は北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型。過去に似た地震がないか探してみたところ、2014年9月16日に起きた茨城県南部の地震(報道発表)が、震源、地震の規模(M5.6)、震源深さ(47メートル)、そして発震機構も北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、今回の地震にそっくりである。今回の地震は、14年9月16日の関連地震と位置づけてもよいのではないかと思うくらい似ている。
14年9月の地震でも、その後、目立った余震活動は起きておらず、いたずらに不安を覚えるほどのものではないと思うが、さりとて油断も禁物だ。周辺地域では念のため、軽微な余震に注意してほしい。
さて、当ブログでは熊本地震発生後、「本震」が発生した4月16日の書き込みを最後に沈黙を守ってきた。中央構造線沿いに、いくつもの活断層が連鎖的に地震を引き起こすかつてない事態をどのように評価すべきかわからず、推移をもう少し見極める必要があると考えたからだ。こう言ってはなんだが、当ブログは、緊急地震速報が発表されるような規模の大きな地震の後にアクセス数が急増することが多く、当ブログがどのような見解を示すかはある程度注目されていると思っている。拙速に、適当な見解を発表し、それがひとり歩きするようなことはあってはならず、科学的根拠が乏しくとも、ある程度読者のみなさんが今後の大まかな見通しを立てられる程度の情報を、経験則に基づいて述べられるよう心がけてきたつもりである。
ところが、熊本地震は、そうした経験則が当てはまらない、かなり希有なタイプの地震だった。そのことは、この間、気象庁で記者会見に当たってきた青木元・地震火山部地震津波監視課長の苦渋の表情が物語っている。余震の回数も1000回を軽く超え、新潟県中越地震を上回って過去最高のペースを記録している。しかし、「熊本大地震は「前例」あった “17世紀と酷似する”地震パターンとは」(AERA)との報道にもあるように、歴史をひもとけば類似の事例を見いだすこともできる。日本人はとかく歴史に学ぶことが苦手だが、過去の歴史に学ぶことで、被害を最小限に食い止めることができる。
茨城県南部で今夜起きた地震では、首都圏で久しぶりの震度5弱を観測した。内陸型地震で目立った余震もないため、解説は手短にとどめる。
地震の規模はM5.5、震源深さは42メートル、発震機構は北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型。過去に似た地震がないか探してみたところ、2014年9月16日に起きた茨城県南部の地震(報道発表)が、震源、地震の規模(M5.6)、震源深さ(47メートル)、そして発震機構も北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、今回の地震にそっくりである。今回の地震は、14年9月16日の関連地震と位置づけてもよいのではないかと思うくらい似ている。
14年9月の地震でも、その後、目立った余震活動は起きておらず、いたずらに不安を覚えるほどのものではないと思うが、さりとて油断も禁物だ。周辺地域では念のため、軽微な余震に注意してほしい。
さて、当ブログでは熊本地震発生後、「本震」が発生した4月16日の書き込みを最後に沈黙を守ってきた。中央構造線沿いに、いくつもの活断層が連鎖的に地震を引き起こすかつてない事態をどのように評価すべきかわからず、推移をもう少し見極める必要があると考えたからだ。こう言ってはなんだが、当ブログは、緊急地震速報が発表されるような規模の大きな地震の後にアクセス数が急増することが多く、当ブログがどのような見解を示すかはある程度注目されていると思っている。拙速に、適当な見解を発表し、それがひとり歩きするようなことはあってはならず、科学的根拠が乏しくとも、ある程度読者のみなさんが今後の大まかな見通しを立てられる程度の情報を、経験則に基づいて述べられるよう心がけてきたつもりである。
ところが、熊本地震は、そうした経験則が当てはまらない、かなり希有なタイプの地震だった。そのことは、この間、気象庁で記者会見に当たってきた青木元・地震火山部地震津波監視課長の苦渋の表情が物語っている。余震の回数も1000回を軽く超え、新潟県中越地震を上回って過去最高のペースを記録している。しかし、「熊本大地震は「前例」あった “17世紀と酷似する”地震パターンとは」(AERA)との報道にもあるように、歴史をひもとけば類似の事例を見いだすこともできる。日本人はとかく歴史に学ぶことが苦手だが、過去の歴史に学ぶことで、被害を最小限に食い止めることができる。