ブックカバー裏より
数々の有名なエピソードは「事実」か?
一次資料で検証して見えてきた真実とは?
「関ヶ原」には、よく知られたエピソードが多い。
だが、それらを一次資料で丹念に検証していくと、
歴史的事実とは言えないことが次々とわかってきた。
どこまでが「事実」で、どこまでが「フィクション」か?
新進気鋭の執筆陣による、「関ヶ原」の最新研究成果!
私たち一般人が知る「関ヶ原」のイメージの多くは、歴史学の専門書から得られたものではなく、歴史文学から学び取った知識から成り立っている。
ゆえにそこには、戦国のロマン、虚しさ、勇猛果敢さなどが物語を盛り上げるために誇張し、ときには架空の話が多く盛り込まれていることが多い。
本書は「関ヶ原」に関わった武将14人を2部構成、12章に分け、各武将を12名の研究者が論じている。
本書を読んで、今まで知っていたことが事実と異なっていたのを知り、では「事実」はどうであったのか、を知ってとても面白かった。
特に西軍側である毛利輝元、小早川秀秋、宇喜多秀家、長宗我部盛親の各武将については、恥ずかしながら初めて知った内容が多くて新鮮であった。
世に勝った側の事実は誇張され、破れた側は資料もほとんど無く、勝者側に都合よく置き換えられてしまっているのも悲しい現実である。
本書は最新研究の成果により、興味深い事実が解明されてきたことは嬉しい限りである。
以下、解説されている各武将 目次より (敬称略)
第一部 東国の武将
第一章 徳川家康の戦い 水野伍貴
第二章 上杉景勝の戦い 本間 宏
第三章 伊達政宗の戦い 佐藤貴浩
第四章 最上義光の戦い 菅原義勝
第二部 西国の武将
第五章 毛利輝元の戦い 浅野友輔
第六章 石田三成の戦い 太田浩司
第七章 宇喜多秀家の戦い 大西泰正
第八章 大谷吉継の戦い 外岡慎一郎
第九章 前田利長の戦い 大西泰正
第十章 長宗我部盛親の戦い 中脇 聖
第十一章 鍋島直茂の戦い 中西 豪
第十二章 小早川秀秋、黒田長政、福島正則の戦い 渡邊大門
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