二月堂裏参道から二月堂下にある湯屋の前庭へと着きますと、
おたいまつに使われる大竹が何本も立てかけられており、
奉納・・・と墨書されています。
童子の方が、その竹の根をきれいに丸く切られたり
食堂の横では、おたいまつにする作業が、
その横の「お水取り」の井戸のある閼伽井屋(若狭井)の
屋根に投げられた生飯(さば)を捜しますが、
さっさとカラスがさらって行ったようです。
良弁杉を背に、二月堂が斜面にそびえており、
食堂は閉まっており、今日燈されるおたいまつが
両脇に並んで立てかけられております。
二月堂へと向かう石段は、童子にてきれいに掃除されており
この石段を、おたいまつに導かれ、練行衆が上堂されるのです。
まだ3時にもなっていないのに、4時間も
二月堂の下で御待ちの方も見かけました。
登り切り、写真禁止の表示の北茶屋に入ってみると、
杉葉の燃え差しが残っておりました。
台所に飾る
手水を使い、北の局の扉が開いております。
二人が座り、じっと見入っておられ、
暗い堂内からは、練行衆の足音が響き渡り、
日中の「時」の行本が行われていたのです。
正面へと向かうと西の局は人でいっぱい、
まずはお参りをさせていただきました。
練行衆の方が3人、暗い中に認められますが、
良く見させていただこうと、座るところを探しますも、
夜とは、雰囲気が全く違い、勇気がでません。
南の局、東の局、北の局に比べ
この西の局は、本当に人気がありますね。
奈良市内を眺めながら、
二月堂の南の石段を下り、
四月堂の横に置いてある水盤を探します。
『のりこぼし椿』の花がそっとうかんでおり、
隣の開山堂の『のりこぼし椿』の原木はと見ると
今年は本当にたくさん咲いておりますね。
心残りはありますが、時間が足りません。
三月堂(法華堂)二月堂に頭を下げますと
鹿さんも一緒に頭を下げてくれます。
餌がほしいだけですが・・・
帰り道は、鐘楼を抜けようとすると、
行基堂にお参りをされている老夫婦のお姿が、
なんともほほえましくなります。
大仏殿へと下る石段にも馬酔木が咲いており、
大仏殿の甍が大きく眼にとびこみます。
さすが大仏殿前には、すごい人だかり、
手を合わせ、帰路に着きました。