気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

茶カブキはかぶく(遊ぶ、傾く)

2015-08-11 00:14:11 | 日記
夏祭り(桂新堂タコ焼き、水風船、とうもろこし、金魚
夕立もあまり降らずに、近所の夏祭りが終わり、
今朝はゆっくりさせていただきました。
というのも、明日は茶事の練習があり、
私に当てられたのは後詰でした。
手の焼けどもあり、ありがたいことで、
準備のため、平服でお邪魔しました。

投稿してからも胸につかえるものがあります。
茶カブキ之式の茶カブキを字で表すと
茶かぶき、茶カブキ、茶香服、茶歌舞伎が当てられており、
不思議と思われませんか。

闘茶』がルーツであり、
足利幕府や千宗旦が禁止したりしておりますが、
世の中には残滓として残っており、
「かぶく(遊ぶ)(傾く)」という歌舞伎芝居の名が生まれ、
その歌舞伎役者らがこれを愛好したことにより、
娯楽として「茶歌舞伎」さらに「茶香服」に、
そして現代では玉露や煎茶を用いる
「闘茶会」「茶かぶき」「茶香服」の行事やイベント名に
そして利き酒ならぬ「利き茶」へ変化しております。
茶道では、宗旦禁止後、如心斎宗左(じょしんさいそうさ)
又玄斎宗室(ゆうげんさいそうしつ)が七事式創案に際して
茶人の修練を目標として、この「かぶく」を取り入れ、
「茶カブキ」となったのではないでしょうか。
字によりうまく使い分けられておりますね。

その他の参考資料
・宇治市のホームページ:茶香服
・『角川茶道大事典 本編」:茶かぶき
・筒井紘一:茶かぶきとは

吹寄菱欄間(業平格子)と木連格子とは

2015-08-10 00:10:13 | 散策
今朝から茶カブキと一二三之式、
四畳半無言投げ込み花月を教えていただきました。

茶カブキでは三種の茶師名を当てることができ、
名乗紙をいただいてまいりました。
カブキ、歌舞伎・・・
歌舞伎座の壁紙が業平格子だったことを
思い出しました。
というのも先日、不腿寺へお邪魔したおり、
格子に目が行き、興味があり、調べていました。
本堂の内陣と外陣を境するように格子があります。
 
上部:吹寄菱欄間(業平格子)、下部:木連格子
吹寄菱欄間は、三筋縞を一組みとして菱形の斜め格子を作り、
その格子の中にさらに四つ菱を入れた物で、
業平朝臣が好んだ柄で業平格子ともいわれます。
江戸時代の歌舞伎役者歌右衛門が流行らしており、
現代でも東京の新しくなった歌舞伎座の壁紙に、

絣の着物、帯、浴衣、法被の柄等に使われておりますね。

木連格子(きつれこうし)とは、
妻壁を飾る格子としてよく用いられております。

なお茶道では縞文様の中の格子縞として使われ、
名物裂の分類では間道(かんとう)の部にあります。
間道(漢東、広東とも)の由来は縞織物が
中国広東地方の産のためだそうで、
利休居士が唐物茶入れに使われております。

追記:『格子』とは、(茶道大辞典より、淡交社)
細い角木を縦横に間を透かして組んだもの
格子の太さ、目の大きさ、縦横の組み合わせ方により、
大格子、小格子、三筋格子、三桝格子、菊五郎格子
六弥太格子、などがあるそうです。



洗い茶巾のお点前に風車棗を

2015-08-09 00:09:29 | しつらえ
朝は三人様が、お稽古にて
略盆のお点前をさせていただきました。
三友以来久しぶりの方、お一人都合がつかず、
昼からのお稽古になり、
洗い茶巾のお点前で。
  
部屋のしつらえです。
  
お床の花は、槇で飾っていただきました。
お盆ですね。
酷暑で、夕立がほしくなります。
 
お花は、逆に見てみますと、
天から降ってきたかのような稲光様に?

棗をどうっしようかなー・・・
いろいろ考えあぐねた末に、奇策を
5月の花ですが、クレマチス、
またの名を鉄線(てっせん)、 
    風車(かざぐるま)があった。
暑い夏に、風がほしいと思い、
季節はずれですが、お許しください。

お稽古を終える午後3時過ぎから雷鳴と涼しい風が。
雷を伴い、夕立を呼んだのかもしれません。
なんとTVからは大雨警報や竜巻注意報を告げています。
本当に昨今の異常気象、地球温暖化のせいですかね。

追記:鉄線の花びらは6枚で中国原産、
   風車は8枚で、日本原産だそうで
総称してクレマチスとも呼ばれます。
やはり、この棗の花びらは6枚なので、
『風車』と呼ぶのには、無理がありますね。

不腿寺(業平寺)にお邪魔しました

2015-08-08 14:14:42 | 散策
酷暑の中、佐保路にある不腿寺(業平寺)を訪れました。
都が京都に移った後も奈良を愛し続けた平城(へいぜい)天皇が、
譲位後に住んだ御殿で、萱葺きだったことから「萱の御所」と。
ここを孫の在原朝臣業平が「法輪を転じて退かず」と発願し、
「金龍山 不退転法輪寺」として開祖されております。
現在は南都花の古寺とも称されておりますが、今は夏ですね。
   
 南大門、重文(鎌倉時代後期)   板蟇股(かえるまた)

JRの線路を渡ると、うっそうとした森の中に
ニイニイゼミの鳴き声が時おりひびくのみで、
ひっそりと、人影もなく、お寺が佇んでおりました。
  睡蓮
南大門をくぐり、受付へ
奥が本堂芙蓉
おそるおそる小声で案内を乞うと、住職がお見えに。
ご高齢で、押し車を押されて本堂へ誘われました。
 
『観音をただ一筋にたのみつつ 
      不腿の寺に急ぎまいらん』
        大和北部八十八ケ所御詠歌
本堂に入り、手を合わせ、お参りの最中に
後ろから、ご住職の説明の声・・・
御本尊は、重文『聖観世音菩薩立像』平安初期
業平朝臣御自作で、全身胡粉地(ごふんじ)で、・・・
聞きづらいですが、その上に極彩色の名残も。

両耳のリボン様の飾りがなんとも、
本当に姿形が、なまめかしくもあり、
平安のはじめにタイムスリップ。
観音様の慈悲の笑顔に包まれて辞去しました。
  
境内の池の向こうに、木々に囲まれ、多宝塔が
不思議なことに、上層がありません。
池の周りには3か所の歌碑が置かれております。

『ちはやぶる 神代もきかず 竜田川
    からくれなゐに 水くゝるとは』
        『百人一首』第17段

『おほかたは 月をもめでじ これぞこの
      つもれば人の 老いとなるもの』
        『伊勢物語』第88段

一番奥に説明文もなく、ひっそりと歌碑が

『佐保山は 終の棲家よ つく法師』


本堂の左手に石柱が、梵字で、わかりません。
また、不思議なことに石棺が横たわっています。

ウワナベ古墳南側の平塚古墳からのものだそうで、
佐保路にはたくさんの古墳が点在しております。
ここ佐保路は平城京の中つ道に通じており、
平安京へと向かう道筋にあたり、
業平の地位の高さが伺えますね。
平安貴族の優雅な邸宅のたたずまいが
感じられました。

舞昆から、茶道に昆布は

2015-08-07 10:34:48 | グルメ

舞昆」(まいこん)を頂きました。
お返しはゴーヤで、すみませんね。

パッケージは赤富士に
「無限だ 生命だ 力だ 富士は日の本一の山」と
私は、舞昆なるものは知らなく、調べてみて
塩昆布(しおこぶと呼びます)ではなく
「塩昆布風発酵食品」で
おいしいものをよく知っていらっしゃいますね。

この舞昆の原材料名ですが、
こんなにたくさん記載されているのも珍しく、
食物発酵物(ギャバや桑の実・・・
健康食品ブームでよくお目にかかりますね。
昆布はフコイダン、アルギン酸、ヨードでしたかを含み、
血圧等、・・・健康にいいんですよ。
そういえば先日訪れた沖縄、
沖縄料理に昆布がよく使われております。
長寿なのもよく理解できます。
忘れるところでした。
初釜や祝いの茶会などで、「よろこぶ」の意味を掛けて
昆布茶(または白湯)が振る舞われるますね。
昆布は当時中国では産しないため、貴重な貢物として
唐書に「俗ニ貴ズ所ハ東海ノ海帯(昆布)」とあり、
留学僧が中国での昆布の薬効、ダシの効用を持ち帰り、
宮廷で、ダシは鰹節だったのが、
精進料理では、昆布になりました。
また留学僧は、喫茶の習慣も伝えてきましたね。
お茶を嗜むと同時に「点心」のおかず「茶の子」があり、
その「茶の子」として昆布を用いました。
この「喫茶」が『茶道』の基となり、
昆布も茶席の菓子へと変化し発展し続けております。

教えていただいた湿し灰を

2015-08-06 15:33:07 | お稽古
桶にいっぱいになった灰があり、
いつか作らないとと思っていた矢先、湿し灰
先日教えていただくことができ、忘れないうちにと、
朝6時から、湿し灰(しめしばい)を作ることにしました。
日焼けと灰まみれになるので、服装には注意ですよ。

まずは、番茶をやかんと大鍋に沸かす間に、
灰を広げる準備を。
一番下に段ボール、バスタオルそして蓆(ムシロ)の順で。
あっ、忘れていました。蚊取り線香の準備です。
沸いた番茶を桶いっぱいに注ぎ入れ、かき混ぜます。
その時アクシデント!
よそ見していて、手袋の上から手に熱い番茶が、
応急手当てして、続けましたが、
お助けメンに、かき混ぜるお手伝いを御願い。
おかんむりで、”早く病院へ往きなさい”。
無視してアクやごみを取り除きましたが、
徐々に、痛くなり、皮膚科へ飛び込みました。
ところが、今日は内科の日で、先生もそういうことが
よくあるそうで、保険外の張薬で大丈夫ですよ。なお
明日、皮膚科の日ですので、診察を受けてくださいと。
帰宅し、再開です。
再度番茶を注ぎ入れ、アクやごみを取り除き、
沈殿した灰をムシロの上に広げ、

その上にまた番茶を注ぎました。

3時間ほどしますと、乾いてきます。
灰を手でよくもみほぐします。繰り返すのが重要ですね。

これから灰を篩に掛けます。

細かい篩で再度
右手に
できあがりです。
 
終わったのは夕方になり
疲れました・・・・。
手も痛いですが、心も痛いです。
でも良い灰が出来上がり、これからの
茶事やお稽古に使わせていただきます。

古宇利島の神話伝説とは

2015-08-05 09:39:35 | 旅行
沖縄旅行で、古宇利島はいかがですかと。
嵐のCMで有名なハートロックや、
島への長い橋・古宇利大橋は必見ですよとのこと。
8時半開館の美ら海水族館(中国の方も多く朝一ねらい目)
からの帰り道、寄り道しました。
橋はなんと1960mもあり、両脇はサンゴ礁のため、
微妙なブルーの色の変化があり、すばらしいですね。
 古宇利島を望む
なんと車の多いこと。
橋の上は駐停車禁止で、写真はNG。
そのまま白い塔へ引かれるように向いました。
オーシャン・タワー(標高80m)というのだそうで、
無人電気自動車にて塔の入口まで登ってくれます。

ペアーの多いこと。ハートロック目当て
世界各地の貝のコレクション数一万点
すばらしいの一語ですが、”これだけ集めました”の感じ
多すぎて、展示方法の改善が必要ですね。
それでこの塔が貝殻様をしているのかな。
さらに古宇利島の紹介がされており、
別名『恋の島』とも言われ、
沖縄版アダムとイブ伝説神話が存在し、
人類発祥の地だそうです。
また島内に7か所の大小の御嶽(うたき)、
信仰を集める聖地のことだそうで、
特にビジュルヌメー御嶽」には、
女性の子宮をあらわすといわれる洞窟があり、
中には赤ちゃんを抱いたマリア様を思わせる岩が、
「プトゥキヌメーヌ御嶽」には、
男性器の象徴といわれる突き出た岩が連なり、
子宝安産祈願に訪れられてはいかがでしょうか。
そして最上階からの景色をご覧ください。
 
買い物をして帰りの橋へ向かう途中の景色です。
 
やはりパワースポットなのでしょうか?
清々しい気持ちになりました。

名水点と主菓子は、『荷葉露(かようろ)』

2015-08-04 00:33:59 | 主菓子とお干菓子

玄関はシーサーを真ん中に。
お茶室のしつらえです(末広籠にお花を)。
 
      
つるべの水指はたっぷりの水につけ、注連縄、注連をつけ
蓋はまだ水屋で濡らしたままです。

今日は昼からお一人の稽古があります。
名水点で、涼を感じて頂きたく、準備を始めました。
名水点は年中可能なお点前ですが、釣瓶はやはり夏が一番。
庭の花を採りに出ると、暑さと蚊のダブルパンチ、
全身防御をしており、汗だくです。
寒暖計を見ると、動く気がしないので、NG。
木地釣瓶の水指などを、水に浸し、名水を入れ

炭を熾し、湯も沸かして準備完了。
あっ、忘れていました、着物に着替えなくては。

酷暑のそれも日中、この暑いのによくおいで頂きました。
一息つく間もなく、ささっと準備をして
お稽古を始められました。
今日の主菓子は、『荷葉露(かようろ)』

包装紙に『古今集』より 僧正遍昭のお歌
はちす葉のにごりにしまぬ
  心もてなにかは露を玉とあざむく

泥水に染まることなく清らかな花を咲かせる蓮。
そんな清浄な心を持ちながら、
どうして人を欺くような真似をするのか
なお「はちす」とは種子の入った花托が
蜂の巣のように見える事からだそうです。

黄檗山万福寺塔頭、瑞光院の住職が、
荷葉」とは「蓮」のことで
蓮に玉なす露をイメージして考案されたそうで、
荷葉露と名付けられております。
薬草入りの葛粉のゼリーに、餡子と蓮の実が浮かび、
食べてみると、あっさりとしたゼリーに、甘納豆風の蓮の実で
甘さがあり、葛饅頭としては少々不思議な食感です。
瑞光院
庭のゴーヤをプレゼント、大きかったかな?
まだまだ暑い中、お帰りになりました。

独り言
花の荷葉って面白いですね。
白い花が、濡れると透明になるんですって。

30年ぶりの沖縄へ

2015-08-03 00:43:07 | 旅行
      
一日目夕焼け   二日目夕焼け   三日目夕焼け
帰ってきてびっくり
沖縄より、蒸し暑くて気温も高いとは!!!
大慌てで、庭に水やり
毎日水をあげれなくすみません。
枯れる花もなく、安心しました。
 
ハイビスカス   ブーゲンビリア
30年ぶりの沖縄、孫の一言で始まりました。
”飛行機に乗りたい”
そんなこんなで、孫を含め11名の家族旅行になりました。

降り立った飛行場には各自衛隊の飛行機が、
最前線ですが、立派な飛行場のためなのでしょうか?
それとも、子供ずれの観光客の多いことからでしょうかね。
私たちもですが、観光に掛ける沖縄の熱意があり、
異様さはあまり感じられなかったです。

到着して、レンタカーに乗るなり、
孫の”お腹がすいた”コール。
沖縄定番のそーきそばのお店を探し、
一番近いのは”よね食堂のよねソバへ。

スープがおいしく、そーき肉と三枚豚入りで、
お腹がいっぱいになりました。

道が格段によくなっていました。
そして道路には、レンタカーの車(れ、わ)が目立ちますが、
米軍さんの車は少なく、空にも軍用機は見られませんでした。
しかし、米軍基地を示すフェンスの広大なこと。
安全保障・・・・・いろんな意見がありますね。
2時間かけてホテルに到着し、3泊ゆっくりしたいなー。
外国の方たちはほとんどおられなく、ゆったり。
辺戸岬から与論島を望む
浜辺では海水浴、アクティビティにプールとはしゃぎまわり、
山原の森探検では、ヤンバルクイナには出会えなかったけど、
孫たちは、いろんな小型生物に出会え、目が輝いておりました。
また沖縄最北端の辺戸岬ではウミガメを見つけ、
沖縄最後の夜は、一緒にエイサー踊りの輪に加わったりし、
花火のもと、最後の夜を楽しんでおりました。

無事、家にたどり着き、
旅行から無事全員帰ってこれたことが
なによりうれしかったです。
孫たちは、楽しめたのかなー。

酷暑を迎え名水点にて

2015-08-02 17:58:36 | お稽古
9時前というのに、寒暖計は30度をさし、
お昼過ぎには・・・本当に酷暑ですね。
さあ、旅行疲れに負けずに、お稽古をしなくては。
御一人だけでしたが、浴衣でおいでいただき、
名水点(濃茶点前)の特殊点前と相まって、
ひとときの涼を感じていただけたでしょうか。

お軸は”瀧直下三千丈”、
木地釣瓶の水指
神社で必ず見るものが登場します。
木地釣瓶の水指には注連縄が飾られ、
御幣を前後に二つ、両横に一つずつの
幣【ぬさ・別名(紙垂・四手】でつけられており、
勝手付(釜に近い方)向こうの角で
縄は、男結びに結ばれてます。
”水”には形がないことから、このような
飾りつけで、名水であることを示すのだそうです。
神道の世界観なのでしょうか。
元々は武野紹鴎さんが、井戸の釣瓶を見立てて、
木地を使われたそうで、現在名水点には
利休居士好みの、ヒノキの柾目を鉄釘で止められた
釣瓶しか使われませんよ。
心得としては、
茶を飲む前に水や白湯を所望して
亭主の心入れを汲んでくださいね


と稽古でお話し、楽しんでいただきました。