気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

咲き終わった「山アジサイ」と「ツワブキ」の今は

2017-02-08 11:50:37 | 季節の花々
庭の椿の花は次から次へと咲き続け、餌のないこの時期
蜜を求めて、朝早くからメジロやヒヨドリが訪れております。
でも蕾が開くや否や、蜜を吸われて痛々しげな花に。
 
『はなびらの肉やわらかに落椿』
          飯田蛇笏
椿は春の庭の主人公ですが、夏や秋に咲きほこった花々は
花が終わるとひっそりと花舞台から去り、花々は枯れ、
冬の寒さで、ドライフラワー様になった遺骸があちこちに、
役割は終えたかの様に見えますが、最後のハナを・・・
二つ紹介します。
一つは「ヤマアジサイ」の飾り花(装飾花)と呼ばれ、
萼(がく)の変化したものです。
  
残った萼片花の葉脈?のすばらしさに、感嘆!

二つめは、「ツワブキ」の綿毛です。
 
秋に黄色の花が咲き、受粉して綿毛が出来るのですって。
キク科ですから、タンポポ同じなのかしら?
でも綿毛が尖っており、硬そうです。

このままで、残っているのでしょうか?
アジサイは二月末頃から、新芽が出てくるそうなので、
相方はきっと・・・残り少ない風情に。 

ユリ根を

2017-02-07 16:00:23 | 日記
北風の強い今朝、外に出ると氷点下の寒さと思いきや、
バケツの水は凍っておらず、奈良の最低気温は0.5℃で、
昨朝の温かさ(5.7℃)からか、体感温度が狂いますね。

実は今日から12日まで第四回珠光茶会なのですが・・・
ボランティア等の予定が入ったため残念していたのに・・
なんと、昨日になり急に予定変更に。
今日一日頂いた宝物?をどうしましょうか?
朝から先ずは片付け、
整頓していると淡交タイムス2月号の表紙の大炉の写真が
目にとまり、先日のお稽古を思い出しました。

「大炉の間」、どのような足運びになるのか
シュミレーション。(逆勝手、本勝手?)
(片付けそっちのけで、自分勝手なのですが)
それを見ていた相方は、呆れ顔、何か云いたげな素振りに、
あわてて説明するも、空返事が返ってきます。
でもいいのです。言葉に出すだけで勉強になりますから。

さあ年末に買いだめし、誰が落としたのか食品庫の床に
おが屑と一緒に転がっていた「ユリ根」=コオリユリを
空いた時間で、調理しなくてはいけません。
鱗片を一片づつ外してみると、もう中央から芽が
 *なお、この鱗片に養分を貯蔵しておりますが、
  正確にはユリの葉が変形した鱗茎にあたり、
  収穫されてから2~3か月寝かせると、でんぷん質が
  糖へと変化し、甘く美味しくなるのだそうです。
人の味はと問うならば百合根かな
             藤川游子
 
相方にお願いして、”植えて”と、
めんどくさそうに、春植えの野菜もあるから場所が・・・
何も言わずに、さっさとしてくれればよいのですが。
きれいに鱗片を掃除をして、さあー

やはり、百合根金団にしましょう。
これからの菓子作りに使えますから、お楽しみに。

「なら瑠璃絵」のお知らせ

2017-02-06 13:38:50 | 日記
今日の奈良は朝日が出ていたのですが、徐々に雲が、
夕方から雨の予報、雨の後きっと寒くなるのでしょうね。
窓からのぞく若草山は、先日の山焼きで燃え残り、
まだらになっています。

さてその麓、奈良公園内の各所では、二月恒例となった
しあわせ回廊なら瑠璃絵」が
2月8日(水)~2月14日(火)まで行われます。

最終日14日は奈良公園の137回目のお誕生日だそうで、
花火も上りますよ。

・春日大社・興福寺・東大寺 夜間特別拝観
  東大寺では中門から観相窓越しに大仏様のお顔も

春日大社 国宝殿 夜間開館
 『御造替を支える人と宝物』展
 
 1250年続いた御造替にて国宝6点重文9点を含む
 宝物や文書が展示されています。

東大寺ミュージアム夜間開館
 『東大寺の歴史と美術』展

 平成29年で1266回を数える修二会の特集展示として
 1667年の火災による二月堂再建のための指図、他も、

奈良国立博物館(新館) 夜間特別開館
 『特別陳列「お水取り」』

 重文の二月堂神名帳、香水杓、二月堂練行衆盤、他

・冬七夕ロード願いの花たんざく
・夜参り提灯
・光の夜神楽

・光の演出
 
・竹あかり(高山竹あかり)
・瑠璃絵マーケット 、”しあわせココア”の販売
・十津川温泉足湯

春節も過ぎ、外国からの観光客も少なくなり、
3月1日からのお水取り・本行までの落ち着いた奈良の夜は
いかがでしょう。

立春のお稽古は「福寿草香合」で

2017-02-05 19:18:55 | お稽古
朝からお稽古に伺いますと、雨にけむる大仏殿の鴟尾が
目に止まります。そして奈良女子大では警備員が立っており
漢字検定の立て看板が、帰りまでには終わってください。
この冷たい雨が止むとまた冬に逆戻りですね。

昨日の立春は、朝と昼と続けての自宅稽古日でした。
午前中は、筒茶碗で絞り茶巾のお点前、1年ぶりですので、
”忘れてしまったわー”という声で始まりました。

床の軸は、大津絵の寒念仏「福は内」
花は有楽と初嵐椿を活け、福寿草香合を
 
福寿草は、茶道大辞典では側金盞花・歳旦草・雪蓮・福神草と。
一般的には元日草、朔日草とも呼び、二月から咲きだすそうで
暦の上での新春を祝わせてくれますね。
花よりも名に近づくや福寿草』 
           千代女
水原秋櫻子が奈良を詠まれた句も良いですね。
青丹よし寧楽の墨する福寿草』         
 
午後は、まだ初めて間もない方々、
盆点前と、薄茶平点前になりました。
主菓子は、「満寿薯蕷」と
干菓子を桝に入れ、「黒豆納豆」、「金柑チップス」と
松竹座で頂いた「福豆」を
 
話の中で、初心者の方が多いので
今年は大炉を開けないつもりと言いますと、
もう立春ですものね”二月は逃げるといい、
そういえば、もうお雛様を出さなっくっては”と
寒いけどもう暦の上では、春ですから、
『椿餅』だけは早めに作らないといけません。

心の鬼、福の神は

2017-02-04 12:22:55 | 日記
今日は立春、
奈良は氷点下のきりっと引き締まった晴れた朝、
若草山は春霞なのでしょうか?よく見えませんが、
実は先日の山焼きで焼け残り、まだら模様なんですよ。

今朝のラジオ番組「上野誠の万葉歌ごよみ」のなかで、
鬼について、民俗学者「折口信夫」のお名前が。
六時前で、ウトウトとして定かではなく、気になり
ラジコにあるタイムフリーの機能で再生して聴いてみると、
(便利な世の中になりましたね)
奈良・吉野、修験道の本山「蔵王堂」の節分会では、
「鬼も内、福も内」と言うそうで、”鬼さんも大変でしょう
内へ来なさいよ、悪くても更正させますよ”から始まり
実は春の鬼は、春の神の形態となり、心の鬼も福の神も
心の内側におられ、子供等へ諭す教訓とされているのでは?
折口信夫先生の話はさわりだけ、でも興味を持たれた方は
鬼の話」、「鬼を追い払う夜」を参照に。

節分を過ぎ春になりましたので、万葉集の代表的な春の歌は
二月二日に大伴家持が詠まれた万葉集19-4238
『君が行ゆき もし久にあらば 梅柳
     誰とともにか わがかづらかむ』
奈良ではもう梅が咲いておりますが、
故郷越中富山の梅は、咲きだしたとのこと、
柳は中国では別れに旅の安全を祈るとされており、
この柳も三月頃には芽吹きだすのですね。

そうでした鬼の話をしておりましたね。
昨夕、大阪松竹座『連獅子』終幕後に鬼を拝見しました。
松也さんの親獅子の精、右近さんの仔獅子の精と、
ほか六人さんは紋付姿で舞台に登場していただけました。
「鬼は外!」「福は内!」の声も賑やかに豆まきに、
嬉しい気配りですね。客席も賑やかになりますね。
 松竹座HPより
そうでしたもう一つ気配りが、
当日だけ、大阪松竹座特製の福豆と井村屋招福羊羹を
配られており、有難いことです。

本当に楽しい夕べになりました。
 
準備していなかった豆も手に入り、
恵方巻き(巻きずし)はどうしましょう。
やはり、デパートは人・人・人で大混乱、断念し、
帰りの近所のスーパーで3割引きになった巻きずしを。
相方の北北西に向き、頬張った後ろ姿をみると・・・
よそ見や言葉は禁止!です。私も頂きます。
食べ終わった後も、互いに笑いをこらえておりました。
豆まきはどうしましょう?
豆をうつ声のうちなる笑ひかな
           宝井其角

満寿薯蕷(ますじょうよう)で

2017-02-03 10:59:22 | 主菓子とお干菓子
奈良の社寺では、節分の行事が目白押し
一例ですが、東大寺二月堂14時~ 節分豆まき
      元興寺15時~ 節分豆まき
      興福寺18時半~追儺会(鬼追い式)等
二月堂で一度伺っていますが、縁起のいい豆、鈴などが
5分程度の間に撒かれ、すごい盛り上がり様でした。

ご家庭では、節分の夜は恵方巻きを頂き、豆まきですね。
中世の陰陽道では節分を一年の境とし、年越しにあたる
この夜は、一年の中で一番陰から陽へと変わる日とされ、
鬼や魔物が出現しやすいと考えられていたそうです。そこで
宮中で大晦日に行われていたの「追儺」が節分と結びつき、
鎌倉以降、鬼等に豆をぶつけて追い払い、
福を呼びこもうという豆まきの風習になったそうで、
地方により様々にな変化も見られるようです。

節分の菓子として、『満寿薯蕷(ますじょうよう)』を
稽古にお出しするため作ってみました。
普通は「桝薯蕷」と書きますが、『桝』は「増す」に
通じる縁起の良い言葉ですが、
さらに縁起の良い『満寿』とさせていただきました。
・薯蕷をすりおろしよく練ります


・薯蕷の生地を
 
・漉し餡を中に入れますが、少し硬かったようで・・・

・桝形に焼を

・完成です。
 
楽しみにしてください。
お出かけなので、今日はこの辺で。

金柑が

2017-02-02 11:53:06 | 日記
二月二日、2・2から「じいじの日」、ちなみに
八月八日は・・・「ばあば=おばあさんの日」ですって
何でも記念日にしてしまいます。
もう明日は節分、明後日は立春になり、目に見えて
朝の開けるのが早くなり、私の朝の愉しみが増えます。
午前六時に寝室の雨戸が開き、今までは真っ暗だったのが、
薄明るくなり、直ぐ側の椿の木の様子が伺えるのです。
今までは鳴き声や木の動きから鵯(ヒヨドリ)でしたが、
少し花弁が開いたかと思うと、蜜を吸いたい為に花弁を
毟り取ってしまうという悪さをしてしまいます。
鵯の花吸ひに来る夜明けかな』抱一
  *すみません、鵯は晩秋の季語です。
でも今朝一番乗りは、メジロです。
なんだかわかりませんが、朝からうれしくなりますね。
直ぐ起きればいいものを、寒いので・・・
でもしばらくすると、は鵯に追い散らされてどこかへ。
昼間の写真
こんな悪者のヒヨドリ、漢字で「鵯」と書かれますが、
左の「卑」は、古典語では「低い」という意味を持ち
「背の低い鳥」、すなわち「鵯」となったそうで、
煩いしうえに食い意地も張っておりますから仕方ないかも。

何でも食べる鵯の大好物の一つに金柑(キンカン)があり、
この時期の金柑は熟れきっており、こんな句を見つけました。
ひよ鳥よ金柑きのふジャムにしたよ
            島田 星花
ヒヨドリさん残念でしたね。
そういえば我が家にも、金柑がやって来ました。
面倒ですのに、ありがとうございます。

早速初釜にも使わせていただいた金柑の甘露煮にでも?

実は、長男のお嫁さんに作ってもらっており、
インフルエンザも流行っているため、
何かもう一つのレシピがあるとのこと。
楽しみですね。

追記)2月4日、13時
同じような瓶を二つ頂きました。
一つは、金柑ジャムに
もう一つは、金柑チップスに、手間でしたでしょう。
インフルエンザが流行っており、ありがとうございます。
 
お稽古に、間に合いました。

「雞始乳」で暦は

2017-02-01 14:24:16 | 日記
今日から如月ですが、二月は逃げると言って
あっという間、季節も春へ。
暦の上でもほんの少し、節分そして立春になります。
七十二候では、最後の最後の候『雞始乳
「にわとり はじめてとやにつく」と読むのだそうですが、
」は「にゅうす」となら解かりますが、
「とやにつく」とは読めません・・・
会意文字の「」は爪+子+乙から成っており、
育てるという意味もあるのだそうで、
”この語の訳は「鶏が卵を産み始める」とされており、
 この意味から「鳥屋につく」と読み下したのではと”
この意見なら頷けますが・・・

石上神宮の鶏さんたちも早く鳥屋に入ってくださいね。


「雞始乳」が採用されたのは江戸時代、歪が積り重なり、
天行より2日先行していた宣明暦から
日本独自の暦である貞享暦からです。
その後も明治五年にグレゴリオ暦に切り替わるまで、
数十年単位で貞享暦から宝暦暦⇒寛政暦⇒天保暦へと
暦の事をもう少し知りたくなりますね。