TOTOからはじまったイモづる式音楽日記

旧タイトル:TOTOからはじまるLA FUSION CONNECTION~ネタはフュージョンやらAORやら。

音楽ソフトの生産額

2011-10-18 23:51:13 | Weblog
こないだの日経新聞日曜版に「音楽業界の変わり目で 中島美嘉の10年」という記事が掲載されていた。音楽ソフトすなわちCDからダウンロード販売への移り変わりと、アーティストのライブ活動への原点回帰、更に今や音楽は家で聴くものではなく外で聴くものとなっているという音楽を取り巻く環境の変化に対して、純粋に音楽を聴いてもらえればよいとする中島美嘉の自然体な姿をレポートしたもの。
まあその内容はともかくとして、そこに載っていた「音楽ソフトの生産額の推移」というグラフが興味深いものだった。1970年代に大きな成長があり、1980年代はほぼ横ばい、そして1990年代に更に大きな伸びがあり、やがてピークを迎え1998年には6000億円を超える。そして今、その半分の3000億円をようやく超える程度であり、これからも減る傾向は止まらないであろう。グラフ見てて感じたのが、70年代よりも絶対80年代の方が伸びていると思っていたけど、実際は違ったんですな。これは日本における生産額の推移ということであるから、80年代に入ってくると洋楽の輸入盤が台頭してきたことの影響なのかな。何と言っても80年代ですからね、洋楽の市場は今よりも絶対的に大きかっただろうし。でも実際に生産額が倍増したのは90年代に入ってから…。バンドブーム?それとも洋楽CD国内盤の値段や旧作の値段が下がったのも一因なのだろうか。あ、LPをCDに買い直す、というニーズもあったのかも知れない。そして21世紀に入り、デジタルダウンロード販売の普及と違法配信による音楽ソフトの生産と消費そのものの減少。これが加速度的に生産額を押し下げているという環境が見てとれるわけです。そりゃCDショップの数も半分になるわな。
そんな中、一部にはCD復権という動きもあるようで。ただ、実のところAKBの選挙権とかのおまけや旧作のBOXセット売りとかが貢献している、とかいう話のようですから復権とは言ってもどうも心許無い。でも音楽を志す者の目標はダウンロード何回!ではなくて、CD販売総数何枚!という方に重きを置くだろうし、そうあってほしいですね。やはりそれだけ自分の作品の分身が形として残るんですから…。そこは人間も生き物、形ある子孫を残したいというのは本能としてあるんじゃないかと思うわけです。
コメント (2)
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