ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2013.5.9 ハーセプチン161回目(3倍量23回目)、ゾメタ81回目、フェソロデックス6回目

2013-05-09 20:22:55 | 治療日記
 今日は3週間ぶりの通院日だ。先日の休日出勤の振替休日にした。いいお天気なのに行先は病院というのがちょっと残念。
 息子の風邪をもらった夫は、一昨日クリニックに行き、昨日も休んで1週間ぶりの出勤。すっかり声が潰れてしわがれ声になっている。息子も相変わらず咳が残っている。そんな中、よくぞ私だけ風邪をもらわずに元気でいられることよ、と改めて感心する。

 いつもどおりに家を出て、電車の乗り換えは順調。JRでは乗換駅から席が確保出来てラッキーだったが、途中5分ほど遅れが出て、予定より5分遅れで病院に到着。
 連休明けで今日は混雑もやむなしかな、と覚悟して入ったが、IDカードの自動再来受付機はわりとすんなり通れ、採血の受付はそれほど混んでいない。10分程待って採血受付が終わり、その後10分ほどで採血室に入る。中に入って5分も経たず順番が来た。

 今日もよく見かける看護師さんで、殆ど痛みなく2本の採取が終了。テープかぶれのことも自己申告する前に画面に表示されているようで、すんなり紙テープで処置してもらえる。止血圧迫しながらエスカレーターに乗り、2階のレントゲン受付へ。ここでは10分程待って無事胸部撮影終了。

 1階に降りて腫瘍内科の受付に向かったのは、病院に到着してから40分後だった。今月初めての通院なので、保険証の提出も行う。ここまでは順調だったけれど、既に待合椅子が一杯だ。ようやく場所を確保して読書に勤しむ。
 ここからが長かった。「中待合へどうぞ」のランプが点くまで実に2時間以上。既に予約時間を2時間過ぎている。主治医のランプ備考欄には当初「75分遅れ」と出ていたが、まもなく「混雑中」と表示された。いつものように読書を続けながらひたすら待つ。自動血圧測定器の結果は95-57、脈拍は84。ようやくランプが点き中廊下に移ったが、その後小1時間待ち。こちらも疲れるが、本当に先生方は大変だろうと思う。

 診察室に入ってご挨拶すると、PC上の画面に3月、4月、今月撮影した胸部レントゲン画像3枚が並んでいる。いつものように「さて、どうでしたか。」と問われる。
 8か月ぶりのハーセプチン再開後、発熱することもなく、特にいつもより強い痛みがあったこともなく、いつもどおりの鈍痛、圧痛程度で、ロキソニンのお世話になったのは2度あったこと、左鎖骨の痛みがあったこと、疲れると右奥歯が疼くことをお話しする。
 診察室での検温は6度7分。採血の結果、白血球は3,300。先月と同じだ。レントゲンの画像はやはり左の腫瘍茎は濃く太くなっている。先生から言われるまでもなく、ちょっと覗くだけで私にもわかる。「が、マーカーはまた下がっているんです。」と。腫瘍マーカーCA15-3はなんと1年ぶりに基準値上限になっていた。先生がおっしゃるには「(奏功しているのかどうか)悩ましいが、マーカーが上昇するよりはいいでしょう。」と。
 1月に造影CT検査をしてから半年後の7月に撮影する予定になっていたが、年に2~3回は撮影したいので、来月検査してみましょうということになった。
 右奥歯についてはゾメタを投与していくうえで気になるので、一度診てもらっておくようにとのことだが、ちょうど来週末がかかりつけの歯医者さんでの3カ月検診にあたっていることをお話しする。
 そして、3週おきのハーセプチン、4週おきのフェソロデックスのどちらの日にゾメタを投与するかだ。これまではフェソロデックスだけだったので、それに合わせて4週に一度にしていたが、ポートの針刺しを考えると3週に1度のハーセプチンの時に一緒に投与すれば、フェソロデックスの時には注射だけで済むのでその方が良いのでは、との提案があった。
 ゾメタは3~4週間に1度でいいので、3週間に1度にしたからといって副作用が強く出るということはないようだ。確かにポートの刺針・抜針は痛みを伴うので、毎回刺されるよりも良いか、と素直に提案に従うことにした。
 そんなわけで、次回3週間後にハーセプチンとゾメタの予約が入り、4週間後には採血、レントゲン、フェソロデックス注射の予約が入った。造影CT検査の予約は次回回しである。

 化学療法室へ移動。既に1時を回っている。この後点滴を4本、注射をすれば少なくとも3時間はかかるな、と思い、どこかでランチをして帰ることは諦めて、売店で昼食を調達する。
 化学療法室入口で10分ほど待っていると針刺し名人Oさんから声がかかり、点滴椅子まで案内される。とりあえず針が刺される前にと、もそもそとランチ。針刺は今日もOさんならいいな、と思ったけれど、Krさんがいらした。それほどの痛みでなくほっとする。
 今日はIさんが点滴から注射まで担当とします、とのこと。点滴が終わる頃にはベッドが空くので、最後にフェソロデックス注射だそうだ。
 いくら待っても薬が届かない。Oさんがみえて「薬剤部もてんてこ舞いのようで、届くまでに大分時間がかかりますが、ごめんなさいね。」とのこと。
 結局、点滴が始まったのは2時を回った。ハーセプチン、生理食塩水、ゾメタ、生理食塩水の4本。さすがに疲れてしまって途中、本を閉じてうとうとする。が、カーテン越しにあちこちからお話しの声が響いてなかなか眠ることは出来ない。
 2時間ちょっとで点滴が終了。終了時の血圧は109-58。抜針はIさんだったが、残念ながら衝撃が強かった。本当に人によって違うのだけれど、刺すときはあまり躊躇わずに一気にぐっと入れてもらった方が痛まないのだが、抜くときはやはりそっと抜いてもらわないと顔の傍でバチンと跳ね返る翼状針の衝撃に、いつになっても慣れないものだ。

 荷物をまとめて、ベッドに移動する。うつ伏せになってフェソロデックス注射。「6回目だからもう慣れたものですね。」と言われるが、慣れはしても痛いものは痛い。「(気を散らすために)お喋りしてくださいね。」とお願いして左、右と10分ほどで終了。起き上がった時にバスタオルに血痕がついていたので、「私のではないですよね。」と言って確認してもらったところ、やはりまだ出血が止まっておらず、再度テーピング。刺された両腰はだるくて重い。
 次回の予約表を頂き、化学療法室を出て腫瘍内科受付で会計が終わるのを待ち、自動支払機で支払を済ませ、病院を出る。本日の病院滞在時間は8時間弱。日が長くなったとはいえ、実にフルタイム稼働だ。そして今日の会計は3割負担でも約8万円。1時間あたり1万円か、としょうもない計算をしながらため息をつく。

 さすがにどこにも寄り道をする元気もなく、そのまままっすぐ電車を乗り継いで帰宅。1週間ぶりに出勤した夫はメールで大丈夫だと確認したし、息子は塾なので帰りが遅いから、少し横になってからゆっくり夕飯の支度をしようと算段して家に向かったのだが、なんと自転車置き場に息子の自転車があるではないか。いきなり力が抜ける。
 家に入ると、具合が悪いからクリニックに行ったとリビングで大の字になって寝転んでいる。当然、塾はパスだという。それならさっさとパジャマに着替えて薬を飲んで寝るように、と部屋に追い込んだ。
 本当に“息子、元気で(予定通りの)留守がいい”と切に思う母である。

 今週もあと1日。今日は早く休もうと思う。


コメント
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