飯田線 3頭の「竜」

 

 新年あけましておめでとうごさいます。

 本年も昨年同様、御贔屓のほど、よろしくお願い申し上げます。

昨年は、サラリーマンという時間の取れない悪条件の下ではありましたが、不定期ながらなんとか1年間更新を続けることができました。そして1日あたり約1,200~1,500件の方にアクセスして頂けるまで成長できました。これはひとえに皆様の暖かい御支援の賜物であります。ありがとうございました。本年も変わらぬ御支援のほど、よろしくお願いいたします。

 

さて、新年最初のエントリーは、今年の干支であります「竜」に因んだ話題です。


愛知県の豊橋と長野県の辰野を結ぶ飯田線には、途中に「竜」の付く駅が2駅あります。


   


そのうちの一つが天竜峡駅です。


豊橋を起点として116.2kmのところにある駅で、飯田線の前身である伊那電気鉄道の駅として開業し、その後、やはり飯田線の前身である三信鉄道との接続駅となっています。天に竜が舞う「昇り竜」のような駅名で、新年1番のエントリーにふさわしい(?)駅名ですね。

名勝「天竜峡」が駅近くにあり、かつては中央線からの直通急行列車も乗入れていましたが、現在は特急「伊那路」号が停車するものの、残念ながら、かつての賑わいはなくなってしまっているようです。


券はJR化後の平成2年11月に発行されたもので、名古屋印刷場調製の無地紋B型券です。まだこの当時は2時間の時間制限が設けられておらず、国鉄時代のものと様式は同一です。


   


2頭目の「竜」は、豊橋起点62.4kmのところにある中部天竜駅です。

ここはかつて中部天竜機関区が存在し、飯田線の要所駅の一つでありましたが、機関区は豊橋機関区の中部天竜支区となり、その後車両無配置となってしまいます。しかし、晩年は乗務員基地として再度中部天竜機関区となりますが、数年後には廃止され、その跡地は佐久間レールパークとして生まれ変わりましたが、今は名古屋のリニア・鉄道館の開館のために閉鎖されてしまっています。


券はやはりJR化後の平成2年11月に発行されたもので、名古屋印刷場調製のものです。様式も、天竜峡駅のものと同一です。



その後JR東海の硬券が廃止され、入場券はマルス対応となりますが、同駅に隣接していた佐久間レールパークへの入場者は、乗車券が無い場合には入場券を購入する必要があったため、入場券の発券時間を短縮を目的として常備軟券による入場券が設備されていました。

しかし、レールパークの閉鎖より前に、常備軟券による入場券は発売終了となってしまっているようです。


   


こちらが常備軟券による入場券です。B型の軟券で、日付は駅員によって、ゴム印かスタンパーのいずれかを捺印していました。
JR東日本や四国・九州のような千切り式ではなく、メモ帳のような冊子式になっており、上の片だけに点線があります。発売の都度冊子から切り取るのですが、券が小さいためか切り取りづらく、あまり使い勝手は良くなさそうでした。
JR東海では常備軟券による入場券は珍しく、中部天竜の他に数駅しか設備実績はなかったようです。



同線には以上2頭の「竜」が存在するわけですが、干支では「竜」のことを「辰」と書く場合もあります。

すると、終着駅の辰野が3頭目の「竜(辰)」ということになります。


   


国鉄時代の昭和58年12月に発行された入場券です。

券は当時、長野と新潟・秋田等の管理局管内で使用された民間印刷によるもので、B型の他の直営印刷所調製のものと比べ、大変すっきりとした仕上がりになっています。

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