千本釈迦堂(引接寺)、六角堂(頂法寺)、くろ谷さん(金戒光明寺)、嵯峨釈迦堂(清涼寺)など名を馳せた寺院もありますが、一方で慎ましやかにし寂然とした小さなお寺も京にはたくさんあります。ひっそりと建つ小寺にたまたま出会った、こぬか薬師(薬師院)になぜか引寄せられ、筆を走らせた次第であります。
二条城に近い釜座通り二条上る一角に小さなお堂がひっそりたたずんでおり、病平癒のご利益があるという「こぬか薬師」で知られています。こぬかの由来には、周囲に鹿子髪と呼ばれる髪型の女性が多く、「かのこ薬師」と呼ばれていたのが転じたとの説があり、薬師院は、かつて薬の市が立ったといい、二条通に薬問屋や漢方薬店が多いのは、その名残と言われています。
京の大路と名物にちなんだわらべうたに「一条の戻り橋 二条のきぐすり(生薬)・・・九条のおねぎ 十条の羅城門」とあります。ここでは「二条の生薬」として紹介されております。
私達の身の周りにも薬と縁のある人もいらっしゃいますでしょう。
当館からも近くですので、一度立ち寄ってみては如何でしょうか。
毎年10月8日にだけ開扉して法要が行われるそうです。
京都大好き しーちゃん