世界遺産、上賀茂神社で21年に一度の第42回式年遷宮のクライマックス、正遷宮が10月15日の夜行われ、仮本殿・権殿に遷されていた御神霊が修理を終え装いを新たにした本殿に戻られました。
式年遷宮と言いますと全て新しい本殿にお移りいただく宮遷しのイメージですが、上賀茂神社(下鴨神社もそうですが)の場合は、国宝・重要文化財が多く、全てを新しくすることができません。屋根の檜皮の葺き替え、建具・金具の補修、漆喰の塗り替えなど大修理を施し、祭儀を行い遷宮としています。
秋晴れの18日には境内で奉祝行事が行われ、上賀茂神社では75年ぶりとなる、横綱・鶴竜による土俵入りが奉納されました。
立砂のある細殿前の土俵に鶴竜が登場すると、約1万人の観衆から大きな拍手と掛け声が上がっておりました。
午後からは神社の特設馬場で、勇壮かつ崇高な「笠懸神事」が行われ、
走る馬の上から、小さな的を弓で射抜いていく妙技に、多くの観衆からどよめきが上がりました。
下鴨神社で行われる「流鏑馬」の騎射に比べて、より実戦的とのことです。
他にも、境内東側の芝生一帯では、京都市内のベーカリーやホテルなど、約20店が自慢のパンを販売する初の「京都のパンフェスティバル」が開かれました。
京都はパンの消費量が日本一と言われるだけあってこちらも大人気。行列ができ、売り切れる商品が続出したようです。
夜は18時から遷宮を終えた本殿が特別にライトアップされ、参拝者は用意された献灯を持って厳粛な面持ちで手を合わせておりました。
細殿では奉納舞踊も行われるなど、参拝者は秋の夜を楽しんでおりました。
京都好き男