ビックローブニュース 10月20日(土)14時0分 PECO
シベリアン・ハスキーの歴史
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シベリアン・ハスキーの起源は、シベリア北東部のチェルスキー山脈一帯を原産とする犬種といわれています。そこに住んでいた、チュクチ族という先住民によって、シベリアン・ハスキーは非常に長い間飼育され、一つの犬種として固定したものと考えられています。
チュクチ族にとって、シベリアン・ハスキーはソリを引く犬であり、猟犬であり、財産でもありました。極限状態の寒さの中、飼育されてきたシベリアン・ハスキーは、寒さに強く、人間との親和性が高い犬へと進化してきました。
1900年代に入り、その評判を聞きつけた人たちの手により、シベリアン・ハスキーはアラスカへと輸入され、使役犬やレース犬として活躍をみせるようになります。1909年には犬ゾリレースに初めて参加し、その実力にほれ込んだ、著名なマッシャー(犬ゾリ使い)である、チャールズ・F・M・ラムゼー氏によって新たに輸入されます。そして翌1910年のレースでは、見事に1位2位を独占。その後、10年にもわたって、シベリアン・ハスキーたちが引く犬ゾリは、多くのレースで勝利をもたらします。
そして、一部の愛好家の犬だったシベリアン・ハスキーを一躍有名にする出来事が起こります。1925年、アラスカのノームという都市で、ジフテリアが流行し、大量の血清と薬が必要になりました。このピンチに、シベリアン・ハスキーの犬ゾリが大活躍し、およそ1,000㎞を超える距離をリレーして、血清と薬を町に届け、多くの人命を救ったのです。このことがニュースとなり、シベリアン・ハスキーの知名度は、急上昇することになりました。
能力の高さと性格の良さが評判を呼び、シベリアン・ハスキーは、カナダやアメリカへ輸入されるようになります。1930年にはアメリカンケネルクラブにおいて、1939年にはカナダのケネルクラブで、犬種が公認されると、ドッグレースのみならず、ドッグショーへも出展されるようになり、狼を小さくしたような、神秘的な風貌で人気を集めました。その後も、北極・南極探検への同伴や、第二次世界大戦ではアメリカ軍に帯同し、救助犬としても用いられるなど、様々な場面で活躍してきました。
シベリアン・ハスキーのカラダの特徴
シベリアン・ハスキーの特徴の一つが、ピンと立った立ち耳です。凛々しい雰囲気を作る要素の一つですし、北方犬の資質を持っていることを示しているしるしである、ともいわれています。瞳の色はブルーが多く、左右で瞳の色が違うオッドアイの個体も存在しています。
先住民のパートナーとして、また、犬ゾリを引く使役犬として、活躍してきたシベリアン・ハスキーは、人懐っこい性格に加え、他の人間や犬と共存できる社会性を持っています。主従関係をはっきりさせるようにしつけを行えば、家族の一員として、申し分ない素質を持った犬種です。歴史と特徴をよく理解し、真摯に向き合って、信頼関係を築いていきましょう。
https://news.biglobe.ne.jp/animal/1020/pec_181020_5806585119.html