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19世紀アイヌ民族、絵巻物に生き生き 12場面公開 小樽

2018-10-08 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/08 00:20 更新
小舟をこぐ様子など「タカシマアイヌ」の当時の生活が伝わる絵巻物
【小樽】19世紀初頭の小樽の高島・祝津周辺のアイヌ民族を描いた絵巻物が、小樽市色内2の市総合博物館運河館で公開中だ。イタオマチプ(小舟)をこぐ様子や、泥酔し顔を赤らめた男性を連れ帰る女性など、当時の「タカシマアイヌ」の生活が伝わる。
 江戸の砲術師、井上貫流左衛門(かんりゅうざえもん)(1740~1812年)が1808年に蝦夷地(えぞち)警備のため2カ月滞在した高島・祝津周辺で描いた作品で、縦約30センチ、横約8メートル40センチ。写実的な21場面のうち、前半の12場面(横約4メートル)が6日から公開された。同館の菅原慶郎(よしろう)学芸員は「地域に密着しており、当時のアイヌ民族の生活が伝わってくる」と話す。
 絵巻物の展示は前半が11月16日まで、後半は11月17日~来年1月10日。午前9時半~午後5時。入館料は一般300円など。年末年始を除き無休。(谷本雄也)
※「イタオマチプ」の「プ」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/235823

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『ゴールデンカムイ』、元軍人とアイヌ美少女のコンビによる痛快冒険譚

2018-10-08 | アイヌ民族関連
ダイヤモンドンライン 2018.10.7
【おとなの漫画評 Vol.6】            
『ゴールデンカムイ』野田サトル
既刊15巻 2018年10月現在 集英社
 9月にコミックス第15巻が発売されたばかりの『ゴールデンカムイ』の舞台は20世紀初頭、明治時代後期の北海道である。日露戦争(1904~05年)直後、復員した陸軍一等兵、杉元佐一が主人公だ。ある理由で北海道へ渡り、砂金を採っている。そこで、5年前に何者かがアイヌの所有する莫大な金塊を、アイヌを殺害して奪い、隠匿した事件があったことを知る。この金塊をめぐって繰り広げられる冒険物語である。
可憐で強いアイヌの少女と
元陸軍一等兵の最強タッグ
 杉元はある日、ヒグマに襲われていたところをアイヌの少女アシリパに救われる。アシリパが、金塊を奪われて殺されたアイヌの娘だったことがわかり、杉元とアシリパは共に行動することになる。金塊の大半をアイヌに返すことが条件だ。アシリパはかわいらしい少女だが、弓や刃物の扱いには熟達している。
 アイヌ金塊の強奪犯は網走の監獄に収監されていたが、金塊を隠した場所を囚人24人の背中に刺青(いれずみ)として刻印し、脱獄させた。全員の刺青を集めなければ場所を特定できない。杉元らは彼らを捕捉し、殺して皮を剥いでいくことになる(写生で済ますこともあるが)。
 金塊をめぐって殺し合うロードムービーで、暴力描写も過激だが、絵は滑らかで美しく、自然や動物の描写もすばらしい。
 そして、この作品にはこれまでの漫画や小説では描かれていなかったアイヌの言語、習慣、衣食住が精密に描写されている。そしてユーモアも随所に織り込まれ、陰惨な刺青剥ぎ取りゲームを中和している。まったく知らなかったアイヌ語も少しわかるようになる。
 たとえば、野営しながら旅をしているので、食料は狩猟と植物の採集で調達する。とくに野生動物の調理が興味深い。いろいろな場面があるが、たとえばチタタプという料理は、肉や魚や植物をナイフで刻むタタキ料理である。延々とたたいているとき、「チタタプ」と唱え続けるのだそうだ。あらゆる野生動物をチタタプにして生で食べているが、ナベにして食すことも多い。このようなアイヌの食事と調理法が随所に登場する。
金塊のありかを3グループが追う
土方歳三も生きていた!
 金塊を追う杉元、アシリパらと背中に地図を彫られた脱獄囚24人の攻防だけならば単純だが、金塊を追うのは杉元らだけではない。あと2つのグループが登場する。
 まず、陸軍第7師団第27連隊の鶴見中尉のグループだ。北海道から出征した兵士たちは日露戦争での犠牲が大きく、復員後も生活に苦しむ者が多い。彼らを救うため、北海道を軍事力で支配しようともくろんでいる。そのために金塊が必要だというわけだ。鶴見中尉は戦場で頭部の一部を吹き飛ばされ、奇妙な仮面を着けていて不気味だ。
 もう1つのグループは、なんと70歳になった土方歳三の一派である。土方は1869年の箱館戦争で銃撃されて死亡したが、埋葬場所は特定されていない。『ゴールデンカムイ』では、土方は生き残り、月形樺戸(つきがたかばと)集治監に収監されていたことになっている。網走監獄へ移されると、ここで例の刺青脱獄囚の事実を知り、土方らも脱獄して金塊を追う。彼らは第7師団と敵対している。
 以上の3グループが入り乱れて金塊の地図を彫られた脱獄囚を追い、時には殺し合うストーリーだ。
手塚治虫『シュマリ』との符合
白土三平『カムイ伝』と共通する視点
 アイヌ、金塊、土方歳三の登場で、私のような古株の漫画読者は、手塚治虫の1974~76 年の作品『シュマリ』(全2巻、手塚治虫文庫全集、講談社、2009年)を思い出す。
 主人公のシュマリは日本人(和人)だが、アイヌをリスペクトしてアイヌ名を名乗っている。明治維新直後の1869年から94年の北海道が舞台で、3万両という莫大な金塊(砂金)を入手したシュマリが土地を買い、開拓に悪戦苦闘する冒険物語だ。
 シュマリは殺人や傷害罪でお尋ね者だ。妻に密告されて逮捕、収監される。この監獄から脱獄することになるが、脱獄の相棒が34歳の土方歳三だった。
『ゴールデンカムイ』と『シュマリ』では物語の筋道も目的もまったく違う。それに、手塚治虫はアイヌの生活誌にはまったくこだわっていない。アイヌ語もほとんど出てこない。それでも、「明治の北海道開拓、アイヌ、金塊、土方歳三」で共通しているところが面白い。もっとも、手塚治虫は金塊(砂金)も土方歳三も物語の初期に退場させている。
「カムイ」とはアイヌ語で「神(カミ)」のことだそうだ。八百万(やおよろず)の神である。神格化された自然や動物だ。古株漫画読者が「カムイ」と聞けば、どうしたって白土三平の『カムイ伝』(「第一部」全15巻、小学館、2005年)を思い出す。
 この『カムイ伝』は江戸時代の封建的身分制度を描いた長編漫画で、雑誌「ガロ」連載は1964年から71年。徹頭徹尾マルクス主義的唯物史観で描かれた作品である。主人公のカムイはアイヌではなく、少年忍者の名前だ。
『ゴールデンカムイ』と『カムイ伝』もまったく類縁関係はないが、ともに歴史を差別された側から照射している。『ゴールデンカムイ』の最新刊が発売されるまで、『シュマリ』と『カムイ伝』(第一部)を読んでみることを薦めておこう。
 なお、『ゴールデンカムイ』は第22回手塚治虫文化賞マンガ大賞(2018年)を受賞している。
(ダイヤモンド社論説委員 坪井賢一)
https://diamond.jp/articles/-/181327

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木下彰子さん(71)=小倉北 「国際ゾンタ26地区」ガバナー 「人間死ぬまで発展途上人」 /福岡

2018-10-08 | 先住民族関連
会員限定有料記事 毎日新聞2018年10月7日 地方版
女性の地位向上へ
 世界66カ国・地域に約3万人の会員を持ち、女性の地位向上と社会福祉に取り組む慈善活動団体・ゾンタクラブ。米国発祥で、ゾンタとは先住民、スー族の言葉で「正直」「信頼」を意味するという。
 その日本支部「国際ゾンタ26地区」の代表にあたるガバナーに7月、就任した。任期は2年。北九州からのガバナーは初めてで、国内49クラブを率いる。「女性が能力を十分に発揮できる社会を目指す。世界中の女性や子どもたちが幸せになれるような活動をしていきたい」と意気込む。
 若松区出身。牧師が開く教室で英語力を身につけ、北九州青年会議所で英語を教えた。サンフランシスコに留…
この記事は有料記事です。
残り596文字(全文878文字)
https://mainichi.jp/articles/20181007/ddl/k40/070/231000c

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危機言語・方言 継承課題考える 来月、宮古島大会

2018-10-08 | ウチナー・沖縄
沖縄タイムス 2018年10月7日 15:00
 2018年度「危機的な状況にある言語・方言サミット」宮古島大会が、11月24日午前10時から、宮古島市のマティダ市民劇場である。入場無料。主催は文化庁や県など。
 2009年ユネスコの危機言語マップに記載されたアイヌなど8地域と、東日本震災によって影響を受けた八戸から関係者が集い、継承活動や課題などを話し合う。
 国立国語研究所の田窪行則所長の基調講演の他、北欧サーミ語、アイヌ語、宮古の言葉の若い継承者による提言などがある。 
 主催地の宮古島市のしまくとぅばによるパフォーマンスなどもある。
 文化庁ホームページhttp://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kokugo_shisaku/kikigengo/summit/1409447.html
で詳細なプログラムを公開している。 
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/326463

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日本ジオパーク全国大会開幕 中高生、学んだ内容発表 様似

2018-10-08 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/07 05:00
全国のジオパーク関係者にアポイ岳の高山植物について説明する様似中の生徒
 【様似】町内で6日開幕した第9回日本ジオパーク全国大会には、道内外のジオパーク関係者約650人が訪れ、人口4300人の様似町は歓迎ムードに包まれた。初日はさっそく地元中高生がアポイ岳について学んだ内容を発表したほか、町内のサークルが物産展で自慢の味を提供するなど多くの町民が大会を盛り上げた。
 大会は様似民族文化保存会のアイヌ古式舞踊で幕を開け、幻想的なステージに会場から拍手が送られた。
 各ジオパークをポスターで紹介する会場では、様似中と浦河高の生徒がアポイ岳の特徴について来場者に説明した。植生を解説した浦河高3年の桐山依歩樹(いぶき)さん(18)は「来場者から逆に教えられることも多くて面白い」と充実した様子。様似中1年生は標高が低いアポイ岳になぜ高山植物が咲くのかを取り上げ、説明に耳を傾けた洞爺湖有珠山ジオパークの火山マイスター江川理恵さん(58)=伊達市=は「自分の地域が好きという思いが伝わってきて感動した」と話した。
 物産展には「さまにエゾシカを有効活用する会」など町内外の10の団体・事業所が出店。町内の同級生6人でつくる「まんまの会」はズワイガニのみそ汁など約150食を提供し、メンバーの前田寿子さん(54)は「イベント出店は初めてでドキドキしたけど、完売してうれしい」と笑顔だった。(細川智子)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/235740

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