先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

サケ漁の自由求める 紋別アイヌ協会、道に意見書

2018-10-11 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/10 15:08 更新
 紋別アイヌ協会(畠山敏会長)が8月末、水産資源を保護するための北海道内水面漁業調整規則に基づく道の許可を得ずに儀式用のサケを川で捕獲して道警に阻止された問題で、畠山会長は9日、アイヌ民族が先住民族の権利として自由に漁ができるようにすることなどを求めた意見書を高橋はるみ知事らに提出した。
 その後、道庁で記者会見した畠山会長は、資源を利用する先住民族の集団的権利を盛り込んだ国連先住民族権利宣言などを挙げ「奪われた権利の回復を強く望む」と訴えた。同席したアイヌ政策検討市民会議(世話人・丸山博室蘭工大名誉教授)も、アイヌ民族への調整規則の適用をやめ、資源を利用する権利を保障する新たな規則の制定などを求める意見書を9月29日付で知事らに提出したことを明らかにした。
 アイヌ民族のサケ漁について、道は捕獲者が許可申請をした場合に限り、伝統儀式などのための捕獲を認めている。畠山会長は「先住民族はもともとあった漁業権を奪われた」として申請を出さずにサケを捕獲しようとし、申請を求める警察と言い合いとなり、漁を断念した。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/236419

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

儀式用サケ捕獲「アイヌの権利」知事らに意見書

2018-10-11 | アイヌ民族関連
読売新聞 2018年10月10日 09時58分

記者会見で意見書を読み上げる畠山敏・紋別アイヌ協会会長(右)(9日、北海道庁で)
 北海道紋別市の藻別川で8月31日と9月1日、アイヌの伝統儀式イチャルパ(先祖供養の儀式)で供えるサケを捕獲しようとして紋別署員に制止されたとして、紋別アイヌ協会(畠山敏会長)は9日、伝統儀式を行う権利を侵害しないよう求める意見書を、高橋はるみ知事と紋別署などに提出した。
 道内の河川でのサケ・マス漁は水産資源保護法で禁じられているが、道は内水面漁業調整規則の運用で、1986年から伝統儀礼のためのアイヌ民族の捕獲を特別に許可し、2005年に明文化した。事前申請が必要としており、同協会は13年まで申請していたが、14年から「アイヌ本来の権利だ」として申請しないまま捕獲。今年は、道や紋別署が再三、申請を出すよう求めていた。
 アイヌ政策検討市民会議(世話人代表・丸山博室蘭工業大名誉教授)は「アイヌの正当な権利を制限する同規則は憲法違反であり、日本が締結している国際人権規約にも反する」と指摘。畠山会長は「昔、奪われた権利を返してほしいだけだ」と訴えている。
 これに対し、道漁業管理課は「道民にサケの捕獲を我慢してもらっている中、アイヌの伝統や歴史を考慮し、申請があれば捕獲を許可している。引き続き理解を求めたい」と話している。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181009-OYT1T50118.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

二風谷アイヌ資料館に文化庁50周年表彰 民族研究の場、栄誉 故萱野茂さん収集の豊富な資料評価

2018-10-11 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/11 05:00

萱野茂二風谷アイヌ資料館で父の思い出などを語る萱野志朗さん
 【平取】文化庁創立50周年を記念した表彰に町二風谷の萱野茂(かやのしげる)二風谷アイヌ資料館が選ばれた。アイヌ民族の貴重な資料を集めて展示し、研究者や観光客らに研究、学びの場を広く提供していることが評価された。館長の萱野志朗さんは「大変名誉なことでうれしい」と喜んでいる。
 同庁は文化振興に功績があったとして、道内では2個人、2団体を表彰。日高管内では同資料館が唯一選ばれた。
 1992年開館の同資料館は、アイヌ民族の文化伝承に生涯をささげた元参院議員の故萱野茂さんが集めた民具や木彫り、衣装など約4千点を展示している。2階は多数の著書を残した茂さんの書斎が再現され、世界の先住少数民族に関する資料もある。茂さんの次男の志朗さんは「父は酒もたばこもやらず、自費でコツコツと民具を買い求めた」と振り返る。「ガラクタを集めてどうする」との揶揄(やゆ)も意に介さなかったという。
 茂さんはアイヌ民族の古老らのアイヌ語の貴重な語りも多く録音。館内ではアイヌ語の語りを収めたCDを自由に聴くことができる。アイヌ語を自在に操る話者が少なくなっている中、この音源を目当てに全国から多くの研究者らも訪れる。同庁国語調査官の鈴木仁也(まさなり)さん(54)は「アイヌ語を継承する資料が豊富で、特筆すべき業績だ」と評価している。
 近年は全国のアイヌ民族から小道具などの寄贈も目立つという。志朗さんは「アイヌ文化を今後も末永く伝えられるよう資料館を守っていきたい」と話している。(升田一憲)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/236761/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京・池袋で北海道物産展 12日から、60店出店

2018-10-11 | アイヌ民族関連
北海道新聞 10/11 05:00
 北海道の味覚を集めた物産展「北海道まるごとフェア」(実行委主催)が12~14日、東京都豊島区東池袋の複合商業施設「サンシャインシティ」で開かれる。道内約60店舗が出店する物産展にフロアカーリングやアイヌ民族の衣装試着などの体験型イベントを組み合わせた初の催しで、胆振東部地震からの観光復興もアピールする。
 道内各地のスイーツ、海鮮メニューに加え、スープカレー、登別閻魔(えんま)やきそばといったB級グルメのイートインコーナーを設置。地震被害の大きかった胆振管内厚真町名物の「あづまジンギスカン」の販売もある。長野五輪金メダリストで雪印メグミルクスキー部監督の原田雅彦さんによるトークショー(13日午後2時)なども行う。
 実行委事務局の北海道商工会議所連合会は「地震復興支援のお礼と『北海道は元気です』というメッセージを伝えたい」と話している。(瓦木毅彦)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/236825

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シンポ「なぜ、(京大への)琉球遺骨返還請求訴訟を闘うのか-学知の植民地主義を問い、琉球人の尊厳回復を目指して」深草駅

2018-10-11 | ウチナー・沖縄
レイバーネット 2018/10/12
第16回公開シンポジウム(京都開催)
「なぜ、琉球遺骨返還請求訴訟を闘うのか―学知の植民地主義を問い、琉球人の尊厳回復を目指して」
「東アジア共同体・沖縄(琉球)研究会」は、2017年6月に札幌において第6回公開シンポジウム「反差別・反ヘイト・自己決定権を問う」、同年12月に京都において第10回公開シンポジウム「東アジアにおける琉球人遺骨返還問題」をそれぞれ開催し、琉球人とアイヌが直面する差別、植民地主義そして遺骨返還という自己決定権行使の可能性等について議論し,日本の植民地主義を批判した。さらに2018年1月、琉球大学において本研究会は「琉球人・アイヌ遺骨返還問題にみる植民地主義に抗議する声明文」を決議し、関係方面に送付した。これまでの議論を踏まえ、「琉球遺骨返還請求訴訟」に関する公開シンポジウムを開催する。学知の植民地主義を問い、遺骨返還と再風葬の正当性を明らかにし、本件に関する訴訟の必要性について議論を行う。多くの皆様方のご参加をお待ちしています。
【期日】2018年10月12日(金)18:30~21:00(開場18:00)
【会場】龍谷大学深草校舎和顔館B-103教室
【参加費】非会員のみ500円(資料代として)※事前申し込みは不要です。
【プログラム】
Ⅰ はじめに (18:30〜18:35)
  原田太津男(龍谷大学教授、日本平和学会理事、本研究会執行委員) 
Ⅱ 基調報告:「なぜ、琉球遺骨返還請求訴訟を闘うのかー学知の植民地主義を問い、琉球人の尊厳回復を目指して」(18:35~18:55)
  松島泰勝(龍谷大学教授、琉球民族遺骨返還研究会代表、本研究会共同副代表)
Ⅲ シンポジウム(19:00~21:00)「琉球人遺骨を巡る、学知の植民地主義と信教や人格の尊厳について」
 司会 川瀬俊治(ジャーナリスト)
【パネリスト】各20分
・ 山内小夜子(真宗大谷派解放運動推進本部委員)
・ 冨山一郎(同志社大学教授、同志社大学〈奄美・沖縄・琉球研究センター〉代表)
・ 丹羽雅雄(たんぽぽ総合法律事務所代表、弁護士)
・ 出原昌志(アイヌ・ラマット実行委員会共同代表)
・ 松島泰勝
総合討論(20:30〜20:55)会場からの発言
Ⅳ 総括 20:55〜21:00 原田太津男
※お問い合わせ先:
【事務局】ご不明な点等がございましたら以下までお願いいたします。
松島泰勝080-9126-4554、matusima345@gmail.com
http://www.labornetjp.org/EventItem/1538981387080ylaur

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌコタン 元警視総監 池田克彦

2018-10-11 | アイヌ民族関連
日本経済新聞 電子版2018/10/10 14:00
昭和56年(1981年)に結婚し、新婚旅行は北海道に行った。当時、既に海外が主流であったが、足元を見るような価格設定に義憤を感じ、取りやめたというのは表向きで、単にお金をケチっただけである。
北海道では道東まで足を伸ばしたが、阿寒湖畔のアイヌコタン(アイヌ民族の集落)に行こうとした時、タクシーの運転手にこう言われた。「お客さん、アイヌに会いたいですか」「もちろん、会いたいです」「わかりました。お…
[有料会員限定] この記事は会員限定です。電子版に登録すると続きをお読みいただけます。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33054930X10C18A7MM0000/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ゴールデンカムイ』小林親弘さん・白石晴香さん登壇のセレクション上映会が開催決定! アニメイトでは、2人のSPメッセージ映像上映

2018-10-11 | アイヌ民族関連
アニメイトタイムス 2018/10/10 18:05

TOKYO MX、読売テレビほかで放送中の、TVアニメ『ゴールデンカムイ』第二期。このたび、11月2日(金)~5日(月)にて開催される「新千歳空港国際アニメーション映画祭2018」で、本作のセレクション上映会&トークショーが開催決定! 小林親弘さん(杉元佐一役)、白石晴香さん(アシ(リ)パ役)が登壇します。
さらに『ゴールデンカムイ』×アニメイト、七大キャンペーンその4として、小林親弘さん&白石晴香さんによるスペシャルメッセージ映像上映が決定しました。こちらもあわせてご紹介しましょう。
新千歳空港国際アニメーション映画祭2018にて、TVアニメ『ゴールデンカムイ』上映会&トークショー開催決定!
★11月2日(金)~5日(月)にて開催される「新千歳空港国際アニメーション映画祭2018」で、TVアニメ『ゴールデンカムイ』のセレクション上映会&トークショーが開催決定!
星上映会&トークショー開催日時は、11月4日(日)18時からを予定。出演者は、小林親弘さん(杉元佐一役)、白石晴香さん(アシ(リ)パ役)です! 前売指定席の販売は、10月16日(火)10:00~10月28日(日)23:59まで。北の大地・北海道でのトークショー付き上映会、ぜひご参加ください♪
■「新千歳空港国際アニメーション映画祭2018」公式サイト
TVアニメ『ゴールデンカムイ』×アニメイト、七大キャンペーンその4「メインキャストSPメッセージ映像上映」
★10/12(金)より全国アニメイトにて、メインキャストの小林親弘さん(杉元佐一役)&白石晴香さん(アシ(リ)パ役)によるスペシャルメッセージ映像上映が決定!
<メインキャストSPメッセージ映像上映情報詳細>
全国アニメイトの店内モニターなどで、小林親弘さん(杉元佐一役)&白石晴香さん(アシ(リ)パ役)によるスペシャルメッセージ映像を上映。
■上映開始日 10月12日(金)より開始予定
■実施店舗 全国アニメイト
※開催店舗、放映内容は諸般の事情により変更、中止となる可能性がございます。
※詳しくは店舗へお問い合わせください。
<アニメイト七大キャンペーン概要>
第二期放送中のTVアニメ『ゴールデンカムイ』とアニメイトがコラボキャンペーンを実施します! 放送開始を記念して、アニメイト限定の特典や施策など七つのキャンペーンを大展開!! ぜひお楽しみください!!!
【1】第二期Blu-ray&DVD アニメイトオリジナル特典実施ッ!
【2】「軍人ブロマイドセット(第二弾)」プレゼントッ!
【3】アニメイトエプロン着用の江渡貝くんスタンディ展示ッ!
【4】メインキャストSPメッセージ映像上映ッ!
【5】~【7】こうご期待ッ!(後日発表)
作品情報
TVアニメ『ゴールデンカムイ』
原作コミックスシリーズ累計830万部突破!
マンガ大賞2016/第22回手塚治虫文化賞「マンガ大賞」受賞!
冒険・歴史・文化・狩猟グルメ・GAG&LOVE 和風闇鍋ウエスタン!
話題の極上エンターテイメントコミック、ついに!まさかの!TVアニメ化!
第二期 10月8日(月)より放送開始!!
第一期 再放送&配信中!!
■TVアニメ『ゴールデンカムイ』第二期放送・配信情報
TOKYO MX:10月8日より毎週月曜23:00~
読売テレビ:10月8日より毎週月曜25:59~
札幌テレビ:10月8日より毎週月曜25:44~
BS11:10月8日より毎週月曜25:00~
時代劇専門チャンネル:10月12日より毎週金曜26:00~
FOD(見放題独占):10月8日より毎週月曜23:00配信
■TVアニメ『ゴールデンカムイ』第一期(第一話~第十二話)再放送・配信情報
TOKYO MX:毎週土曜21:00~ 
札幌テレビ:毎週月曜25:44~
とちぎテレビ:毎週木曜23:00~
青森朝日放送:毎週土曜25:35~
南海放送:毎週木曜26:09~
FOD(見放題独占):全話配信中 ※第一話は常時無料配信中
【イントロダクション】
北の大地・北海道に渦巻く野心!!
アイヌから奪われた金塊を巡る生存競争サバイバル、新章突入ッッ!!!
アイヌの埋蔵金を求めて旅を続ける、「不死身の杉元」の異名を持つ日露戦争の英雄・杉元佐一とアイヌの少女・アシ(リ)パ。だが、埋蔵金の在り処を示した刺青を持つ24人の脱獄囚を追う中で、新たな事実が浮かび上がる。埋蔵金を奪い、アシ(リ)パの父を殺した人物とされる「のっぺら坊」こそが、アシ(リ)パの父だというのだ。事の真偽を確かめるには、網走監獄に収監中の彼に会うしかない。
「脱獄王」の白石由竹やキロランケを仲間に加えた二人の旅は、小樽から札幌、夕張へとその歩みを進めていく。一方、彼らと埋蔵金の争奪戦を繰り広げる第七師団の鶴見中尉や新撰組「鬼の副長」土方歳三の勢力も、それぞれの野望を胸に次なる行動に打って出る……。明治時代後期、北の大地に勃発した一攫千金サバイバルは、さらに苛烈さを増していく!
原作は「週刊ヤングジャンプ」にて連載中の、野田サトルによる大ヒット漫画。既刊のコミックス1~15巻でシリーズ累計830万部を突破し、マンガ大賞2016や第22回手塚治虫文化賞「マンガ大賞」に輝いた実績も持つ、いまもっともアツい漫画である。TVアニメ化にあたっては、第一期に引き続いて新進気鋭のアニメーションスタジオであるジェノスタジオのもとに難波日登志監督をはじめとする実力派スタッフが集結。
埋蔵金を巡るアクション&サスペンスを軸に、狩猟、グルメ、歴史などの五感を刺激する多彩な魅力が炸裂する極上のエンターテイメントが、2018年10月、再びアニメーションとなって帰ってくる!
●3分で振り返り!TVアニメ「ゴールデンカムイ」第一期スペシャル映像公開中
スタッフ】
原作:野田サトル(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:難波日登志(「Fate/Grand Order -First Order-」)
助監督:川越崇弘
シリーズ構成:高木登(「黒子のバスケ」)
キャラクターデザイン:大貫健一(「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」キャラクター作画監督)
メインアニメーター:羽山淳一
銃火器設定:渡辺浩二
プロップ設定:浅沼信也
動物設定:墨佳遼
美術監督:森川篤
色彩設計:茂木孝浩
撮影監督:戸澤雄一朗
CGディレクター:奥村優子/濱田康平
編集:定松剛
音響監督:明田川仁
音響制作:マジックカプセル
アイヌ語監修:中川裕
音楽:末廣健一郎
第一期オープニングテーマ:MAN WITH A MISSION「Winding Road」
第一期エンディングテーマ:THE SIXTH LIE「Hibana」
第二期オープニングテーマ:さユり×MY FIRST STORY「レイメイ」
第二期エンディングテーマ:eastern youth「時計台の鐘」
アニメーション制作:ジェノスタジオ
製作:ゴールデンカムイ製作委員会
【キャスト】
杉元佐一:小林親弘
アシ(リ)パ:白石晴香
白石由竹:伊藤健太郎
鶴見中尉:大塚芳忠
土方歳三:中田譲治
尾形百之助:津田健次郎
谷垣源次郎:細谷佳正
牛山辰馬:乃村健次
永倉新八:菅生隆之
家永カノ:大原さやか
キロランケ:てらそままさき
インカ(ラ)マッ:能登麻美子
二階堂浩平:杉田智和
月島軍曹:竹本英史
鯉登少尉:小西克幸
TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト
TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式ツイッター(@kamuy_anime)
原作「ゴールデンカムイ」公式サイト
原作「ゴールデンカムイ」公式ツイッター(@kamuy_official)
https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1539159107

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アマゾン、森の先住民の知られざる日常 写真20点

2018-10-11 | 先住民族関連
ナショナルジオグラフィック 2018.10.10

ブラジル、アワ族の女性たち。水浴びをしながらペットのカメを洗っている。(PHOTOGRAPH BY CHARLIE HAMILTON JAMES, NATIONAL GEOGRAPHIC)
先住民の人たちのプライベートな瞬間を撮影する写真家と言うと、彼らの中になじんで目立つことのない人物を思い描くかもしれない。
 だが、ナショナル ジオグラフィック 2018年10月号で「アマゾンの孤立部族」特集の撮影を担った写真家チャーリー・ハミルトン・ジェームズ氏は、そのような人物ではない。
 アマゾンの孤立部族、アワの人々の中では、ハミルトン・ジェームズ氏が目立とうと思わなくても、目立たずにはいられない。身長が193センチもあるのだ。「単に白人が来た、というのでなく、ものすごく大きな白人男が入ってきたという状態だったのです」と、氏は笑う。(参考記事:「子ザルとアマゾン先住民 母ザルの狩りから始まる絆の物語」)
【ギャラリー】アマゾン、森の先住民の知られざる日常 写真20点
 違和感たっぷりな中で撮影を成功させるため、彼は目立たないことより、友達を作ることに力を注いだ。スマートフォンのアプリの助けを借りて、すぐに子どもたちを大笑いさせることができた。「子どもたちは、大人と違って壁がありません」とハミルトン・ジェームズ氏。間もなく大人たちも一緒になって笑い、彼は自分が歓迎されているとわかった。
 もともと野生動物の写真家で、最近は先住民の生活を撮影している同氏は、この仕事の落とし穴をよく心得ている。「倫理的な地雷があちこちに隠れています。自覚していようといまいと、私たちは先入観を持って彼らの暮らしに入っていきますから」(参考記事:「イエローストーンの決定的瞬間、こうして撮った――写真家ハミルトン・ジェームズが語る」)
 撮影に当たって、ハミルトン・ジェームズ氏はアワ族と読者との違いを強調するよりも、両者の類似点に目を向けた。「こういった場所へは、現地の人々と自分たちはそれほど違っていない、むしろ似ているのだと考えて行く方が、読者は彼らを身近に感じられます」と同氏。「そうすれば、彼らに感情移入できます。彼らの問題は私たちの問題に似ていると気が付くのです」
 今回のアワ族の撮影は、ハミルトン・ジェームズ氏にとって、この地域での初仕事というわけではなかった。長年、彼は仕事で何度もアマゾンに足を運んできた。(参考記事:「自然と人間 ペルー 先住民たちの豊かな森へ(撮影:ハミルトン・ジェームズ)」)
「素晴らしい場所ですが、仕事場として快適とは言えません」と同氏。暑さや虫たちのおかげで、これまでも面倒な事態が起きていた。「結局、アマゾンとは愛憎が半ばする関係に落ち着きました」と彼は説明する。「放ってはおけないけれど、あまり行きたくもないという土地です」
 それでも、ハミルトン・ジェームズ氏はアマゾンに取り組み続けている。「アマゾンに大昔から暮らしている人々のことを理解せずに、そこの森林を理解したり心配したりすることはできません」
 ハミルトン・ジェームズ氏は、アワ族が直面する困難について十二分に承知している。文字通り侵食してくる力にさらされ、村人たちが暮らす孤立した森林地帯は過去最小となっている。「やがて食べ物が尽きてしまうでしょう。広げられる土地はもうありません。あるひどい年には、村人たちは森林の3分の1を火事で失いました。かなり絶望的な状況です」(参考記事:「アマゾン先住民、ダム建設で消える暮らし 写真19点」)
 しかし、アワ族の人たちが朝の水浴びをしに川へ行くときには、そんな絶望はどこにも見当たらない。彼らはこの時間を使ってリラックスし、水に浸かり、1日の予定を立てる。ペットのカメに水浴びをさせる人々の姿に、ハミルトン・ジェームズ氏はすっかり魅了された。「最もフォトジェニックで美しい光景でした」と彼は振り返る。「誰もカメラを気にしていない中で、ただそこに立って撮影できるのは、まさに素晴らしいことでした」。こうしたくつろいだ瞬間の平穏と美を切り取ることで、アマゾン先住民の人間性と幸福を強調したいとハミルトン・ジェームズ氏は願っている。
 実はアワの人々と過ごした時間だけが、写真家とアマゾンを結びつけているわけではない。2012年、ハミルトン・ジェームズ氏はペルーにあるマヌー国立公園を違法伐採業者から守ろうと、公園の一部の土地約40ヘクタールを買い取った。だがその後、自分が購入したのはコカの違法栽培用地だったと判明した。アマゾンの貧困、保護、先住民の村々、森林伐採をめぐる厄介な問題(違法伐採業者との生活からシャーマンの助手を務めることまで)を理解しようとしているが、彼の見解は混乱する一方だ。(参考記事:「世界はアマゾンを救えるか、はびこる闇と負の連鎖」)
 個人的に新たな真理も見つかった。「私はずっと、問題は人間にあるのだと考えていました」と氏は言う。「今は人間が大好きです」
NATIONAL GEOGRAPHIC)
 その愛情はアワの人々を撮った写真から伝わってくる。ペットのサルを連れた子どもたちのくつろいだショットから、スマートフォンを持ったアワ族の若者たちが、現代社会と孤立した村との間を行き来する様子まで、ハミルトン・ジェームズ氏は様々なアワ族の姿をとらえている。
「人々を対象物として扱いたくはありません」と彼は言う。「世界の貧しい人たちを無視していれば、私たちは大きな危険に見舞われます」
【この記事の写真をもっと見る】ギャラリー:アマゾン、森の先住民の知られざる日常 写真あと17点
※ナショナル ジオグラフィック2018年10月号特集「森を奪われるアマゾンの孤立部族」では、鉱山開発や森林伐採に追い込まれる先住民を紹介します。
文=Erin Blakemore/写真=Charlie Hamilton James/訳=高野夏美
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/photo/16/b/100700039/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

明るく楽しいエンタメ・アニメながら、差別や迫害、情報操作に関する深いテーマも含む『スモールフット』

2018-10-11 | 先住民族関連
映画 10/10(水) 23:00 紀平照幸 | 映画ライター

 本作の主人公ミーゴはイエティ。ヒマラヤ山脈に住むと言われる伝説のUMA(未確認生物)で、その足跡の巨大なことから“ビッグフット”とも、“ヒマラヤの雪男”とも呼ばれ、19世紀末からさまざまな目撃情報が語られ話題を集めてきました。この映画『スモールフット』は、そんなイエティと人間の遭遇を、イエティ側からの視点で描いています。彼らにとって人間こそが伝説の存在“スモールフット”なのです!
 分厚い雲に覆われ、人間が近づけない雪深い山の上で、イエティたちは平和に暮らしていました。ある日、心優しいけれど臆病でおっちょこちょいのミーゴは、偶然にも小さな足の不思議な生物(=人間)と出会ってしまいます。しかし、他のみんなはそれを信じてくれず、逆に嘘つき呼ばわりされて村から追放されることに。やむなく彼はスモールフットを探す冒険の旅に出ます。
 一方の人間界では、落ち目のレポーター、パーシーがイエティの伝説を利用しようと企んでいました。そこに現れたのは、なんと本物のイエティであるミーゴ! ミーゴはパーシーを証拠として見せるためにイエティの里に連れて行きますが、その頃、パーシーの撮影した画像が拡散され大きな騒ぎになっていたのです…。
 イエティと人間の出会いと絆を描いた心温まるファンタジー・アニメーション。まず技術的なことに驚嘆します。イエティたちは寒さに耐えるために全身を体毛で覆われていますが、その数、ミーゴの場合で320万本! それらが風にそよぎ、体の動きに反応するさまを一本一本描き分けるために、数々の新技術やソフトウェアが開発され、自然なCGキャラの動きを作り上げているのです。しかも彼らがいるのは雪と氷の世界、歩くたびに足跡ができ、それは風に吹かれて形を変えていきます。まさに気の遠くなるような作業が行なわれているのです。
 しかもこの作品、ただの明るく楽しいお話にとどまってはいません。その奥に深いテーマを潜ませてもいるのです。なぜイエティたちが人間とは別の場所で生きてきたのか。詳しく書くとネタバレになるので、真実は本編を観てほしいのですが、そこにはアメリカ先住民と白人の関係にも似た“差別と迫害”の問題が隠れています。また、“情報操作”と“情報公開”という現代的なテーマまでも。よくあるファンタジー作品のように互いのコミュニケーションがすぐにとれるわけではなく、イエティには人間の言葉が理解できず、人間も同様にイエティが何を言っているのかわかりません。そこからの相互理解への道のりをきちんと描いている作品でもあるのです。
ミーゴとパーシーは次第に互いを理解していく
 もちろん、『ミニオンズ』や『スマーフ2』のスタッフが製作に関わった作品ですから、素直に笑って楽しむのもOK。子供の頃に観て、大人になった時、隠されていたテーマに気付く、というのが正しい見方なのかもしれません。
 声の出演はチャニング・テイタム、ゼンデイヤ、ジェームズ・コーデン、コモンといった人気スターが、それぞれフィーチャーされた楽曲も歌います。日本語版では木村昴、早見沙織、宮野真守、立木文彦が声の出演で、彼らもそれぞれ歌声を披露。中でも、最近は『銀魂2』のキャラに扮して実写ドラマに出演するなど、多彩な活躍で目立っている立木はコモンの吹替なので日本語ラップに挑戦しています。
(『スモールフット』は10月12日から公開)
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED.
https://news.yahoo.co.jp/byline/kihirateruyuki/20181010-00100019/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自然林伐採から植林へ、アジアの森林を守る製紙会社

2018-10-11 | 先住民族関連
JBPRESS 10/10(水) 6:00配信
 「世界一の親日国家」とも言われるインドネシア。2018年は日本・インドネシア国交樹立60周年に当たり、1年を通して両国で記念イベントやセレモニーが行われている。インドネシアはASEANの中で安定した経済成長を誇り、日本にとっての市場的価値もますます高まっている。だが、その一方で特殊な自然環境、産業構造ゆえの課題を抱えていることも事実だ。インドネシア経済の現況と課題、そして、その課題をどう乗り越えようとしているのかを報告する。
■ 堅調な経済成長を維持
 まずインドネシア経済の概況から見ていこう。
 インドネシアは約1万4000以上もの島々から成り、約2億6200万人の人口を擁する世界最大の群島国家である。
 1997年のアジア通貨危機の際に政府が銀行部門と企業部門を中心に経済構造改革を行った結果、インドネシアは社会情勢が安定し、個人消費が順調に拡大した。2000年以降、主要新興国の中で、唯一経済成長率が一度もマイナスになっておらず、堅調な経済成長を遂げている。2005年以降、経済成長率はほぼ毎年5%後半から6%台を維持し、2017年にGDPはついに1兆ドル(世界16位)を超えた。
 日本は輸出先としては第3位、輸入先としては第2位の主要貿易相手国であり、最大の経済協力国の1つという良好な関係を築いている。日本からは、鉄道をはじめとするインフラやLNG(液化天然ガス)、火力発電プラントなどの支援が拡大している。
 ASEANで最大規模のGDPを誇るインドネシアの魅力は、世界第4位の人口と平均年齢の若さである。平均年齢は29歳、生産年齢人口が5割を超え、経済成長を促す「人口ボーナス期」が2030年まで持続する見通しだ。2015年末にはASEAN加盟10カ国が、加盟国の主権を優先しながら関税を撤廃し、サービスや投資を自由化する「ASEAN経済共同体」が発足し、インドネシア経済へのプラス効果が期待されている。
 経済発展によって近年は、年間世帯可処分所得が5000ドルから3万5000ドルの中間層が急速に拡大しつつある。ボストンコンサルティンググループが発表したリポートは、2020年には中間層・富裕層の人口が1億4100万人に達すると予測している。
 これらの層を対象に、現在、ジャカルタ郊外でパナソニックと双日、現地企業のシナルマスランドなどが協力して30万人規模の「スマートシティ」を開発している。インドネシア・インターネット・サービス・プロバイダー協会(APJII)の調査によると、2014年に17.14%だったインターネットの普及率は2017年末に55%に達し、これに伴いEコマースや健康に良い料理のデリバリーなど、新しいビジネスが急拡大している。インターネット利用者のうち、SNSの利用者は9割近くに達するという。ビジネス展開においてSNSの影響力が大きいこともインドネシアの特徴だ。
■ 「自然林伐採ゼロ」を掲げた製紙会社
 ジャカルタなどの大都市圏では、急速に近代化とインフラ整備が進み、中間層も拡大して新しいビジネスチャンスが生まれている。だが、その一方でインドネシアは、特殊な自然環境、産業構造ゆえの「成長痛」も抱えていた。
 世界三大熱帯雨林に数えられる、多様性に富んだ広大な熱帯雨林が国土の50%を占めるインドネシアの主要輸出品目は、石炭、天然ガス、パーム油といった一次産品である。パーム油の原料となるのがアブラヤシの実だ。インドネシアでは、農園の急拡大による自然林の破壊が長年問題になってきた。加えて、大規模な山火事による煙害が頻発し、近隣諸国を合わせるとこれまでに数百億米ドルの経済的損失があったといわれている。
 インドネシア政府も環境保護政策を揚げ、森林火災防止に取り組んできた。民間企業もまたこの政策を支持し、積極的な対策を推し進めてきた。
 ここで、インドネシアにおいて最も先進的な森林保護の取り組みを行っている企業の事例を紹介しよう。その企業とは、インドネシア国内において最大財閥の1つに数えられるシナルマスグループの中核を担い、世界有数の生産能力を誇る製紙会社、アジア・パルプ・アンド・ペーパー(以下APP)だ。
 同社は2013年に自然林伐採ゼロ宣言を含む「森林保護方針(FCP)」を発表し、製紙加工に使用される木材のすべてを植林木で賄う生産基盤を確立した。そして翌2014年にはインドネシアの広大な熱帯雨林の保護・再生支援活動を打ち出した。
 また、2015年には、パリで開催されたCOP21にて、焼畑農業に代わるIFFS(総合森林農業システム)の推進を発表した。貧困にあえぐ地域住民は、生活のために焼畑農業を行う。しかし、それは森林火災の主要な原因の1つとなっていた。そこで、APPが各住民の同意のもと、農業・漁業・工業などの代替的な生計手段を指導するというものだ。
■ スマトラ島に毎年「1万本植樹」
 さらにAPPは、植物生態学の世界的権威、横浜国立大学の宮脇昭名誉教授の提案に基づき、大掛かりな植林にも取り組んでいる。2014年宮脇教授は、スマトラ島の自生種であるフタバガキ1万本を継続的に植樹することを提案した。
 APPは翌2015年に「第1回 1万本植樹」を実施。植樹は定期的に続けられ、2018年9月、2014年から数えて5回目となる植樹が行われた。場所は、スマトラ島リアウ州のAPP管理地である。植樹には、国際熱帯木材機関(ITTO)、一般社団法人 日本環境ビジネス推進機構(JAEB)の他、日本から16名の植樹ボランティアが参加。地元の学生ボランティアとともに植樹が行われた。
 APPジャパンのタン・ウイ・シアン代表取締役会長は、「私たちは2013年に自然林伐採を中止しました。植樹活動は今や弊社のビジネスの根幹を成す活動と言えます」と、植樹の重要性を強調する。
 「APP製品の木材原材料は植林木であり、5~6年で成木となり、収穫することができます。そして収穫した後の土地に再び原料となる木を植え、また収穫するというサイクルを繰り返しています。私たちはこれを『緑のサイクル』と呼び、さらに早く、大きく木を成長させるためにいろいろな工夫を行っています」
 植林活動は中国でも行われている。APPグループの植林面積は現在、インドネシアで110万ヘクタール、中国で30万ヘクタールの合計140万ヘクタールに達する。
■ 「SDGs」採択が追い風に
 APPは森林保護のほか、CO2排出削減の促進と絶滅危惧種の生息地保護、先住民コミュニティーの権利保護などにも取り組んでいる。こうした活動は、2012年に発表した「サステナビリティー・ロードマップ・ビジョン2020」がベースとなっているが、APPはそれ以前から「政府の基準よりも高い基準を自社内で設けて森林を保護したり、地域住民のためにインフラを整備するなどの活動を行っていた」(タン会長)という。
 2015年に国連サミットで「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択され、気候変動への対策や、生態系の保護、森林の持続可能な管理などへの注目が集まっている。タン会長は「弊社の環境保護活動には追い風が吹いている」と語る。APPの活動に時代が追いついてきたということかもしれない。
三田 宏
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181010-00054302-jbpressz-bus_all

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする