北海道新聞03/30 03:48 更新

契約締結式に出席した(右から)石狩森林管理署の荻原裕署長、千歳アイヌ協会の中村吉雄会長ら
【千歳】千歳市と石狩森林管理署(札幌)は29日、アイヌ民族が儀式に用いる祭具や衣装、生活用具の素材となる枝や樹皮などを国有林から採取できる「共用林野」の契約を結んだ。対象は千歳市内の国有林約2500ヘクタール、期間は4月1日からの2年間で、アイヌ文化伝承につなげる狙い。
2019年施行のアイヌ施策推進法に基づく特例措置。契約は20年7月の日高管内新ひだか町と日高南部森林管理署(同町)に次ぎ、道内2例目となる。
千歳アイヌ協会から要望を受けた千歳市が地域計画を作り、国に設定申請を提出して認められた。今回の契約で、千歳市藤の沢、西森両地区にある国有林内で、ツル類、薬草、果実、山菜類、キノコ類を年間各20キロ程度採取できる。種類や採取量は昨秋に行った資源調査の結果を踏まえた。
千歳市役所で同日行われた締結式には山口幸太郎市長、石狩森林管理署の荻原裕署長、同協会の中村吉雄会長らが出席。中村会長は「先輩方が自然の山からいただいていたものを長い間禁止されていた歴史がある。契約によって新たな文化の伝承に取り組んでいきたい」と述べた。(大谷佳奈)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/662767


契約締結式に出席した(右から)石狩森林管理署の荻原裕署長、千歳アイヌ協会の中村吉雄会長ら
【千歳】千歳市と石狩森林管理署(札幌)は29日、アイヌ民族が儀式に用いる祭具や衣装、生活用具の素材となる枝や樹皮などを国有林から採取できる「共用林野」の契約を結んだ。対象は千歳市内の国有林約2500ヘクタール、期間は4月1日からの2年間で、アイヌ文化伝承につなげる狙い。
2019年施行のアイヌ施策推進法に基づく特例措置。契約は20年7月の日高管内新ひだか町と日高南部森林管理署(同町)に次ぎ、道内2例目となる。
千歳アイヌ協会から要望を受けた千歳市が地域計画を作り、国に設定申請を提出して認められた。今回の契約で、千歳市藤の沢、西森両地区にある国有林内で、ツル類、薬草、果実、山菜類、キノコ類を年間各20キロ程度採取できる。種類や採取量は昨秋に行った資源調査の結果を踏まえた。
千歳市役所で同日行われた締結式には山口幸太郎市長、石狩森林管理署の荻原裕署長、同協会の中村吉雄会長らが出席。中村会長は「先輩方が自然の山からいただいていたものを長い間禁止されていた歴史がある。契約によって新たな文化の伝承に取り組んでいきたい」と述べた。(大谷佳奈)
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