NHK04月26日 18時23分
体験型の観光プログラムを提供するリゾートホテルが洞爺湖の近くで28日に開業するのを前に、内覧会が開かれました。 このリゾートホテルは釧路市に本社がある鶴雅リゾートが胆振の壮瞥町に新たに建設し、28日に開業します。 これを前に、ホテルでは26日、報道機関を対象にした内覧会が行われました。 ホテルの敷地は5万6000平方メートルで、4階建ての建物には客室があわせて48室あり、およそ7割の部屋に露天風呂が備え付けられているほか、大浴場もあります。 また、体験型の観光「アドベンチャートラベル」の拠点となることを目指していて、ホテルには専門のガイドを置き、洞爺湖周辺の散策や釣りなどさまざまな体験プログラムを紹介することになっています。 また、電動アシスト付きの自転車のレンタルができるほか、アウトドア用の服の販売なども行われることになっていて、初心者でも気軽に体験を楽しむことのできる環境整備を進めています。 ホテルによりますと、大型連休の期間中はほぼ満室になっているということです。 「洞爺湖鶴雅リゾート洸の謌」の鎌田清隆支配人は、「有珠山や昭和新山、そして洞爺湖をガイドと一緒に楽しんでもらうプログラムを増やしていきたい。今までは観光地に来ることが目的だったと思うが、体験を目的として2泊、3泊と連泊してもらい、この場所の魅力をしっかりと体験してもらいたい」と話していました。 【アドベンチャートラベルとは】 道によりますと、「アドベンチャートラベル」は旅行客がさまざまなアクティビティーを楽しんだり、多様な文化などに触れる体験型の観光旅行だということです。 具体的には、▼トレッキングやカヌー、スキーなどの「アクティビティー」、▼景観や動物、温泉といった「自然」、さらには、▼食や歴史などの「文化」の3つの要素のうち、2つ以上を組み合わせた旅行形態と定義されています。 「アウトドア」との違いについては、ガイドの説明や体験などを通じて、その土地の自然や文化をより深く理解し、さらには参加者の内面が変わっていくような旅行を指すと道では説明しています。 道内には雄大な自然やそれをいかした多彩なアクティビティー、豊かな食やアイヌ文化など北海道ならではの独自の文化といったアドベンチャートラベルに適したコンテンツが豊富にあることから、道は今後成長が見込まれる分野として道内観光の柱の1つに位置づけています。 【大規模イベントも】 札幌市では、体験型の観光ツアーの大規模な国際商談会、「アドベンチャートラベルワールドサミット」がことし9月11日から4日間の日程で開かれます。 およそ60の国と地域から観光業界の関係者およそ800人が参加する見通しで、期間中、参加者に道内でのアドベンチャートラベルを実際に体験してもらうツアーも実施されます。 このため、道はこの商談会をアドベンチャートラベルの適地として北海道を売り込む絶好の機会と捉えています。 道や北海道観光振興機構などでつくる実行委員会では、現在、受け入れに向けた準備を進めていて、26日も道庁で商談会の主催団体と打ち合わせを行っていました。 また、道はアドベンチャートラベルで重要な役割を果たすガイドを旅行者が利用しやすくするため、商談会の開催までに新たなガイドの認定制度を設け、認定者をウェブサイトなどで広く発信することにしています。 道経済部の後藤知佳子アドベンチャートラベル担当局長は「『アドベンチャートラベルワールドサミット』で初めて道内に来る人もいると思うので、しっかりと北海道が適地であることをPRして、道内のアドベンチャートラベルを育てていきたい」と話していました。 【経済効果は】 道によりますと、アドベンチャートラベルは主にヨーロッパ、北アメリカ、オセアニアの富裕層からのニーズが高く、世界での市場規模は70兆円を超えるとされ、年々拡大しているということです。 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、少人数で人混みを避けたり、自然の中での旅行を楽しんだりする人も増える中で、さらに注目が高まっていると指摘されています。 また、旅行先でガイドを利用したり、地元の食材を使った料理にこだわったりする人が多いことなどから地域への経済波及効果が大きいという特徴があります。 道内では、2019年度の外国人観光客1人あたりの1回の旅行での消費額は13万8000円あまりとなっていますが、アドベンチャートラベルの旅行者の消費額は、この2倍程度にのぼると道では見込んでいます。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20230426/7000057159.html
体験型の観光プログラムを提供するリゾートホテルが洞爺湖の近くで28日に開業するのを前に、内覧会が開かれました。 このリゾートホテルは釧路市に本社がある鶴雅リゾートが胆振の壮瞥町に新たに建設し、28日に開業します。 これを前に、ホテルでは26日、報道機関を対象にした内覧会が行われました。 ホテルの敷地は5万6000平方メートルで、4階建ての建物には客室があわせて48室あり、およそ7割の部屋に露天風呂が備え付けられているほか、大浴場もあります。 また、体験型の観光「アドベンチャートラベル」の拠点となることを目指していて、ホテルには専門のガイドを置き、洞爺湖周辺の散策や釣りなどさまざまな体験プログラムを紹介することになっています。 また、電動アシスト付きの自転車のレンタルができるほか、アウトドア用の服の販売なども行われることになっていて、初心者でも気軽に体験を楽しむことのできる環境整備を進めています。 ホテルによりますと、大型連休の期間中はほぼ満室になっているということです。 「洞爺湖鶴雅リゾート洸の謌」の鎌田清隆支配人は、「有珠山や昭和新山、そして洞爺湖をガイドと一緒に楽しんでもらうプログラムを増やしていきたい。今までは観光地に来ることが目的だったと思うが、体験を目的として2泊、3泊と連泊してもらい、この場所の魅力をしっかりと体験してもらいたい」と話していました。 【アドベンチャートラベルとは】 道によりますと、「アドベンチャートラベル」は旅行客がさまざまなアクティビティーを楽しんだり、多様な文化などに触れる体験型の観光旅行だということです。 具体的には、▼トレッキングやカヌー、スキーなどの「アクティビティー」、▼景観や動物、温泉といった「自然」、さらには、▼食や歴史などの「文化」の3つの要素のうち、2つ以上を組み合わせた旅行形態と定義されています。 「アウトドア」との違いについては、ガイドの説明や体験などを通じて、その土地の自然や文化をより深く理解し、さらには参加者の内面が変わっていくような旅行を指すと道では説明しています。 道内には雄大な自然やそれをいかした多彩なアクティビティー、豊かな食やアイヌ文化など北海道ならではの独自の文化といったアドベンチャートラベルに適したコンテンツが豊富にあることから、道は今後成長が見込まれる分野として道内観光の柱の1つに位置づけています。 【大規模イベントも】 札幌市では、体験型の観光ツアーの大規模な国際商談会、「アドベンチャートラベルワールドサミット」がことし9月11日から4日間の日程で開かれます。 およそ60の国と地域から観光業界の関係者およそ800人が参加する見通しで、期間中、参加者に道内でのアドベンチャートラベルを実際に体験してもらうツアーも実施されます。 このため、道はこの商談会をアドベンチャートラベルの適地として北海道を売り込む絶好の機会と捉えています。 道や北海道観光振興機構などでつくる実行委員会では、現在、受け入れに向けた準備を進めていて、26日も道庁で商談会の主催団体と打ち合わせを行っていました。 また、道はアドベンチャートラベルで重要な役割を果たすガイドを旅行者が利用しやすくするため、商談会の開催までに新たなガイドの認定制度を設け、認定者をウェブサイトなどで広く発信することにしています。 道経済部の後藤知佳子アドベンチャートラベル担当局長は「『アドベンチャートラベルワールドサミット』で初めて道内に来る人もいると思うので、しっかりと北海道が適地であることをPRして、道内のアドベンチャートラベルを育てていきたい」と話していました。 【経済効果は】 道によりますと、アドベンチャートラベルは主にヨーロッパ、北アメリカ、オセアニアの富裕層からのニーズが高く、世界での市場規模は70兆円を超えるとされ、年々拡大しているということです。 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、少人数で人混みを避けたり、自然の中での旅行を楽しんだりする人も増える中で、さらに注目が高まっていると指摘されています。 また、旅行先でガイドを利用したり、地元の食材を使った料理にこだわったりする人が多いことなどから地域への経済波及効果が大きいという特徴があります。 道内では、2019年度の外国人観光客1人あたりの1回の旅行での消費額は13万8000円あまりとなっていますが、アドベンチャートラベルの旅行者の消費額は、この2倍程度にのぼると道では見込んでいます。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20230426/7000057159.html