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二風谷組合の3人に最優秀賞と優秀賞 北海道アイヌ伝統工芸展

2023-04-05 | アイヌ民族関連
会員限定記事
北海道新聞2023年4月4日 18:59(4月4日 19:00更新)

上位入賞をたたえ合う平村さん(右)と西山さん。それぞれが手にしているのは受賞作と違う作品
 【平取】アイヌ工芸品制作の技術やアイデアを競う第56回北海道アイヌ伝統工芸展(道アイヌ協会主催)で、町内の二風谷民芸組合に加盟する3人が最優秀賞と優秀賞に輝いた。伝統工芸品部門では平村太幹(だいき)さん(25)と西山涼さん(26)がイタ(盆)を出品し、それぞれ最優秀賞と優秀賞を受賞。一般工芸品部門で二谷文子(にたにあやこ)さん(65)のアットゥシ(樹皮の反物)のバッグが最優秀賞となった。
 工芸展には道内26人が応募。伝統工芸品部門に26点、一般工芸品部門18点の出品があった。審査は2月9日に行われ、展示会は同10~14日に札幌で開かれた。
 初出品した平村さんと西山さんは、4年ほど前から町内の複数の工芸家に木彫りを学んでいる。
 平村さんはハルニレを使い幅34・5センチ、長さ63センチのイタを出品。魚のうろこを模した二風谷の伝統文様の中に、同じく伝統文様のシクノカ(目の形)を彫り込んだ。「アイヌ工芸は昔から、伝統を基に新しい文様を考え、今につながっていると思う。伝統にとらわれすぎず、自分なりに考えた文様の組み合わせに挑戦した」と話す。今後は、工芸展で最優秀賞か優秀賞を計3回受けた人が認定される「優秀工芸師」を目指す。
・・・・・・
(杉崎萌)
 ※アットゥシの「シ」、シクノカの「ク」、ラムラムノカの二つの「ム」はいずれも小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/827032/

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巨大な伝統弦楽器「トンコリ」完成 阿寒アイヌ工芸協同組合 24年度開業の「クラフトセンター」で展示

2023-04-05 | アイヌ民族関連
会員限定記事
北海道新聞2023年4月4日 18:00(4月4日 21:19更新)

阿寒アイヌ工芸協同組合が制作した巨大なトンコリ(小川正成撮影)
 【阿寒湖温泉】釧路市阿寒湖温泉の阿寒アイヌ工芸協同組合が、巨大なアイヌ民族伝統弦楽器「トンコリ」を2本制作した。全長はそれぞれ7メートルと5・4メートルで、通常の5倍以上の長さ。市が阿寒湖温泉で建設しているアイヌ文化継承拠点施設「阿寒アイヌクラフトセンター」で展示する。
 アイヌ文化を発信するために制作。材料のトドマツは、阿寒湖畔の森林を管理する前田一歩園(まえだいっぽえん)財団が敷地内で伐採し、無償提供した。阿寒湖温泉を拠点に活動する木彫作家らが10人がかりで制作し、1月中旬からチェーンソーで形を整え、ノミなどでアイヌ文様を彫り込んだ。
・・・・・
(松井崇)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/826979/

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アイヌ民工芸品の展示・販売会の開催などを支援:中小企業庁

2023-04-05 | アイヌ民族関連
* 商品開発・市場開拓 経営力向上
J-Net212023年 4月 4日
中小企業庁は、アイヌ中小企業の産業振興を目的にアイヌ民工芸品の展示・販売会や民工芸品制作技術向上のための研修などを開催する事業者を支援する「アイヌ中小企業振興対策事業費補助金」の公募を始めた。公募期間は4月14日まで。
補助対象者は民間の事業者などで、アイヌ民工芸品に関する知見を持った事業者。アイヌ民工芸品の販路拡大を支援するための展示・販売会のほか、展示・販売会に伴う消費者動向やニーズ調査、ガイドブックの作成やブランディング戦略の提供なども支援の対象となる。また、北海道内のアイヌ民工芸品の制作者を対象に、技術の向上や新たな商品開発の一助となるよう技術研修を実施する際の経費の一部を補助する。補助率は対象経費の2分の1以内。最大で716万5000円を補助する。
詳しくは、中小企業庁のホームページへ。
令和5年度アイヌ中小企業振興対策事業費補助金の公募を開始します
https://j-net21.smrj.go.jp/news/fms6rv000000bbyk.html

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流山児★事務所が、沖縄の近(現)代史の暗部を浮彫にする「OKINAWA 2部作 1945↔1972」(作・演出:詩森ろば)を上演

2023-04-05 | ウチナー・沖縄
SPICE2023.4.4

流山児★事務所(芸術監督:流山児祥)は、2023年4月6日(木)~23日(日)に東京・下北沢ザ・スズナリで、「OKINAWA 2部作 1945↔1972」と題して、『キムンウタリ OKINAWA1945』(新作書下ろし)と『OKINAWA1972』(再演)の二作を上演する。両作品とも、詩森ろば(serial number)が作・演出を手掛ける。
これまで流山児★事務所は、詩森ろばとタッグを組み、沖縄返還時の政治的密約と沖縄ヤクザの抗争の歴史を結び付けた『OKINAWA1972』(2016年)、そしてアイヌ民族の迫害の歴史を描いた『コタン虐殺』(2020年)というふたつの作品を作ってきた。いずれも、現在まで連綿と続く搾取の歴史を描いたもの。その創作の途上で詩森らが知ったのが、沖縄戦激戦地であった糸満市の丘の上に立つ 「南北之塔」という慰霊碑だった。それは、沖縄戦で亡くなった沖縄の民と、戦死したアイヌ兵士たちを慰霊するものだった。碑の側面には、「キムンウタリ(山の民)」とアイヌ語で刻まれている。共に迫害されたふたつの民族が「日本の盾」となって戦ったのだ。その皮肉と、しかし在った魂の交流を、知念正真の傑作戯曲「人類館」をリスペクトした構造で描いたのが、今回の新作『キムンウタリ OKINAWA1945』である。
「OKINAWA 2部作 1945↔1972」では、その『キムンウタリ OKINAWA1945』に加え、同作への理解を深めるために『OKINAWA1972』改訂版を上演する。さらに、4月18日(火)13:00には『コタン虐殺』の上映会も行う。
■作・演出 詩森ろば コメント
思い入れのある大好きな作品『OKINAWA1972』の再演はたたただ張り切って参りましょう、というかんじなのですが、新作『キムンウタリ』は、知念正真さんの傑作戯曲『人類館』の本歌取りという、昨年の宮本研作品(『夢・桃中軒牛右衛門の』2022年)脚色に続く傍若無人、狼藉を働いてしまいました。しかも前回は流山児さんの無茶振りという言い訳がありましたが、今回は自分で勝手に決めたこと。ひとり緊張を高めていましたが、あの作品の振り切った毒と人間愛に力を貰い、わたしという劇作家の限界を少しだけ超えられた気がしています。快く作品を貸してくださったことに感謝すると同時に、何よりこの力強い日本演劇界の特異点とも言える『人類館』という戯曲をわたしの作品を通じてお客様に再発見してもらえる機会となれば、と願っています。
※戯曲『人類館』……1903年、第5回内国勧業博覧会で起こった、生きた植民地住民の展示、いわゆる「学術人類館」事件をモチーフに、沖縄出身の劇作家・知念正真(1941-2013)が書いた戯曲。<しかし、歴史の流れをそのまま反映したのではなく、時間と空間が交錯する中で、沖縄戦やベトナム戦、そして復帰運動など沖縄を取り巻く出来事がダイナミックに描かれている。反植民地主義・反戦劇。戯曲『人類館』は、二つの構造を持っている。人類館を起点として、そこでまき起る、もしくはまき返される幻想(回想)シーンの、恣意的、無差別的濫乱と、「人類館」という名の精神病院の中で展開する、医者と患者のリハビリテーション(社会復帰訓練)としてのお芝居ごっこである。この両者を、同時並行的に推し進めることによって、沖縄の近(現)代史の暗部が浮きぼりにされ、それらは、やがて一つの接点を見つけ出す。(日本劇作家協会 HP より引用抜粋)>
■芸術監督・出演 流山児祥 コメント
そのエネルギッシュな取材力と筆力で骨太の社会的なテーマを演劇化する劇作家・詩森ろばは、流山児★事務所との初コラボレーション『OKINAWA1972』で沖縄の「闇と真実」を抉りだし、第二弾『コタン虐殺』ではアイヌ民族の苦しみや願いを描き高い評価(読売演劇大賞優秀演出家賞)を得ました。そしてコラボ第三弾は、沖縄二部作を一挙上演します。この5年間のわたしたちのアイヌとオキナワを巡る「旅」が生み出した劇です。ウクライナ戦争勃発から1年、戦争が露出する「新しい戦前」の時代。再びオキナワに「日本の盾」を押し付ける如き、この国の実態(歴史)に眼を逸らさず真正面から描く詩森ろばの意欲作。2作とも、流山児★事務所でしかできないパワフルでエンタメ性を備えた熱い集団劇になります。ご期待ください。
※流山児祥 新刊情報:「敗れざる者たちの演劇志」(著者:流山児祥 編者:西堂行人)2023年4月27日発売、論創社。
■公演日程:2023年4月6日(木)~23日(日)
■会場:下北沢ザ・スズナリ
■出演:
塩野谷正幸、伊藤弘子、上田和弘、甲津拓平、里美和彦、山下直哉、荒木理恵、五島三四郎、竹本優希、本間隆斗、山川美優、龍昇、流山児祥……以上、流山児★事務所
かんのひとみ、杉木隆幸、浅倉洋介、三上陽永(ぽこぽこクラブ)、福井夏(柿喰う客)、工藤孝生……以上、客演
■音楽・演奏:鈴木光介
■作・演出:詩森ろば(serial number)
■舞台美術:杉山至
■照明:榊美香(アイズ)
■音響:青木タクヘイ(ステージオフィス)
■舞台監督:土居歩
■殺陣:上田和弘
■方言指導:新納多朗
■イラスト:ヨコヤマ茂未
■宣伝美術:江利山浩二
■舞台写真:横田敦史
■制作:岡島哲也(ヨルノハテ)、米山恭子
■芸術監督:流山児祥
■上演スケジュール:
<日程>
4月6日(木)19:00 『キムンウタリ OKINAWA1945』
4月7日(金)19:00 『OKINAWA1972』
4月8日(土)14:00 『OKINAWA1972』
4月9日(日)14:00 『キムンウタリ OKINAWA1945』※終演後アフタートークあり
4月11日(火)19:00 『キムンウタリ OKINAWA1945』
4月12日(水)14:00 『キムンウタリ OKINAWA1945』
4月12日(水)19:00 『OKINAWA1972』
4月13日(木)14:00 『OKINAWA1972』
4月14日(金)19:00 『キムンウタリ OKINAWA1945』
4月15日(土)14:00 『キムンウタリ OKINAWA1945』
4月15日(土)19:00 『OKINAWA1972』
4月16日(日)14:00 『OKINAWA1972』
4月18日(火)13:00 上映会『コタン虐殺』
4月18日(火)19:00 『キムンウタリ OKINAWA1945』
4月19日(水)14:00 『キムンウタリ OKINAWA1945』
4月19日(水)19:00 『OKINAWA1972』
4月20日(木)14:00 『OKINAWA1972』
4月21日(金)19:00 『キムンウタリ OKINAWA1945』
4月22日(土)14:00 『キムンウタリ OKINAWA1945』
4月22日(土)19:00 『OKINAWA1972』
4月23日(日)14:00 『OKINAWA1972』
受付は開演の40分前より
開場は開演の30分前より
※4月9日(日)14:00終演後アフタートークあり
ゲスト:知念あかね、詩森ろば、流山児祥。「人類館」についてお話を伺います。
■料金:全席指定
2作通し券:8,000 円
一般:4,500 円
はじめて割:4,000 円※
学生・U25(25 歳以下)・養成所生:2,500 円※
高校生以下:1,000 円※
Ryu‘s Club 割引:3,600 円
『コタン虐殺』上映会:1,500 円
※割引券の取り扱いは、流山児★事務所のみ
※はじめて割は、流山児★事務所をはじめてご観劇される方。1公演5名限定(予約のみ)
※学生、U25 、高校生は証明書の提示をお願いします。
※Ryu‘s Club は、年会費 2,000 円が別途かかります。
■流山児★事務所公式サイト:https://www.ryuzanji.com/
https://spice.eplus.jp/articles/316815

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ミュージアム展示ガイドアプリ「ポケット学芸員」がお札と切手の博物館に導入されました

2023-04-05 | アイヌ民族関連
ドリームニュース2023年04月04日 09:00
スマートフォンを利用して展示解説などを楽しめるミュージアム向け無料ガイドアプリ「ポケット学芸員」(開発元:早稲田システム開発株式会社(東京都新宿区))のサービスが、令和5年4月4日にお札と切手の博物館(東京都北区)に導入されました。
■導入の背景
お札と切手の博物館では、展示についてより広く知っていただくために、数年にわたってデジタルコンテンツの活用について検討し実施してきました。今回、紙媒体に依存してきた展示解説のデジタル化を行い、情報提供手段の重層化を図り利用の便に供することとし、その手段としてスマートフォンのアプリで情報を配信することになりました。
■ポケット学芸員選定理由
ポケット学芸員は、同館で利用中のデータベースのシステムを活用でき、さらに追加費用がかからないことが、採用の大きな理由とのことです。また、多言語に対応できることもポイントとなったそうです。
■配信コンテンツの特徴
アプリで配信する解説については、一般的ではない印刷技術についても分かりやすい表記を心掛け、展示内容をストレスなく理解していただけるよう工夫しています。
■ お札と切手の博物館について
お札と切手の博物館は、日本唯一のお札の製造元である国立印刷局が運営する博物館です。お札の作り手ならではの視点でお札の歴史や製造技術を中心に解説しています。また、各種体験コーナーもあり、お札について楽しく学ぶことができます。
お札以外にも切手やパスポートなど国立印刷局が製造している製品の紹介も行っています。
■ポケット学芸員の概要
「ポケット学芸員」は、スマートフォンを利用して展示解説を閲覧・視聴できるガイドアプリです。ひとつのアプリを複数のミュージアムで共用的に使える点が特徴で、スマートフォンにインストールしておけば、全国のサービス実施館で展示ガイドを利用することができます。
ガイド内容は、それぞれの博物館・美術館が独自に工夫して制作する仕組みを採用。館によってテキスト画面だけでなく写真や動画、音声など多様なスタイルで情報が配信されています。
アプリホームページ : http://welcome.mapps.ne.jp/pocket
アプリのFacebookページ : https://www.facebook.com/pocketcurator/?fref=ts
<2023年3月31日時点でサービス提供中および提供予定のミュージアム>
北海道博物館/北海道開拓の村/札幌芸術の森美術館/札幌芸術の森野外美術館/アイヌ文化交流センター(サッポロピリカコタン)/だて歴史文化ミュージアム/史跡北黄金貝塚公園/中島・湖の森博物館/洞爺湖有珠山ユネスコ世界ジオパーク/史跡入江・高砂貝塚/入江・高砂貝塚館/とうや湖ぐるっと彫刻公園/洞爺湖芸術館/八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館/八戸市博物館/史跡根城の広場/一関市博物館/岩手県立博物館/仙台市博物館/石巻市博物館/歴史と文化の美術館 わらべの里/諸橋近代美術館/いわき震災伝承みらい館/ミュージアムパーク茨城県自然博物館/予科練平和記念館/徳川ミュージアム/歴史と未来の交流館/群馬県立土屋文明記念文学館/飯能市立博物館 きっとす/戸田市立郷土博物館/入間市博物館ALIT/旧石川組製紙西洋館/旧黒須銀行/造幣さいたま博物館/埼玉県立近代美術館/浦安市郷土博物館/世田谷区立次大夫堀公園民家園/松岡美術館/新宿区立漱石山房記念館/パルテノン多摩ミュージアム/くにたち郷土文化館/国立印刷局 お札と切手の博物館/慶應義塾大学/八王子市絹の道資料館/賀川豊彦記念松沢資料館/福生市郷土資料室/北区飛鳥山博物館/桑都日本遺産センター八王子博物館/東京家政大学博物館/紙の博物館/世田谷区立郷土資料館/世田谷区立岡本公園民家園/昭和館/船の科学館/消防博物館/田端文士記念館/青梅市郷土博物館/横須賀美術館/神奈川県立歴史博物館/ニュースパーク(日本新聞博物館)/大和市つる舞の里歴史資料館/あつぎ郷土博物館/横須賀市自然・人文博物館/小林古径記念美術館/富山県[立山博物館]/富山県水墨美術館/瞑想の郷/高志の国文学館/小松市立宮本三郎美術館/小松市立博物館/福井市立郷土歴史博物館/名勝養浩館庭園/福井県立歴史博物館/福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館/敦賀市立博物館/山梨県立美術館/長野市立博物館/髙橋まゆみ人形館/松本市時計博物館/日本童画美術館 イルフ童画館/大垣市守屋多々志美術館/岐阜県博物館/大垣市日本昭和音楽村江口夜詩記念館/中津川市鉱物博物館/大垣市墨俣さくら館/スイトピアセンター 学習館/大垣市立図書館/輪中館・輪中生活館/大垣市奥の細道むすびの地記念館/大垣市歴史民俗資料館/スイトピアセンター 文化会館/多治見市モザイクタイルミュージアム/大垣城/金生山化石館/赤坂港会館/旧清水家住宅/墨俣一夜城(墨俣歴史資料館)/静岡市歴史博物館/豊橋市二川宿本陣資料館/刈谷市歴史博物館/彦根城博物館/滋賀県立琵琶湖博物館/史跡草津宿本陣/草津市立草津宿街道交流館/向日市文化資料館/大阪市立東洋陶磁美術館/逸翁美術館/大阪国際平和センター(ピースおおさか)/造幣博物館/大阪市立科学館/兵庫県立歴史博物館/神戸ビーフ館/小林一三記念館/姫路市立美術館/但馬牛博物館/奈良文化財研究所/松江歴史館/松江ホーランエンヤ伝承館/島根県立美術館/みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)/ふくやま文学館/造幣局広島支局造幣展示室/広島県立歴史博物館/湯本豪一記念日本妖怪博物館(三次もののけミュージアム)/UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)/中原中也記念館/萩博物館/高松市公文書館/香川県立ミュージアム/瀬戸内海歴史民俗資料館/高松市美術館/菊池寛記念館/高松市埋蔵文化財センター/高松市平和記念館/高松市讃岐国分寺跡資料館/特別史跡讃岐国分寺跡史跡公園/上島町岩城郷土館/愛媛県総合科学博物館/高知市立自由民権記念館/高知県立坂本龍馬記念館/高知県立歴史民俗資料館/高知県立美術館/横山隆一記念まんが館/嘉麻市立織田廣喜美術館/福岡アジア美術館/筑前町立大刀洗平和記念館/北九州市立文学館/北九州市立いのちのたび博物館/佐賀県立博物館・美術館/佐賀県多久市/長崎歴史文化博物館/熊本県立美術館/熊本県立装飾古墳館/熊本博物館/臼杵市歴史資料館/種子島開発総合センター「鉄砲館」/かごしま環境未来館/鹿児島県歴史・美術センター黎明館/鹿児島県立博物館/天城町歴史文化産業科学資料センター「ユイの館」/
ポケット学芸員は、 GooglePlay/App Storeにて、無料でダウンロードいただけます。「ポケット学芸員」と検索してください。 本リリースをスマートフォンでご覧いただいている方は、以下URLからもダウンロードいただけます。
iOS: https://itunes.apple.com/jp/app/pocket-curator/id1088763931?mt=8
Android: https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.waseda.pocket.curator
(推奨OS :android 5.0以上 iOS 10.0以上)
【導入施設】
お札と切手の博物館
〒114-0002東京都北区王子1-6-1 03-5390-5194
https://www.npb.go.jp/ja/museum/

https://www.dreamnews.jp/press/0000278191/

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ラテンアメリカの「民衆芸術」 色とりどりの手工芸品から多様性を学ぶ 国立民族学博物館

2023-04-05 | 先住民族関連
ラジオ関西4/4(火) 17:00配信

木彫(ヤギのナワル) / メキシコ合衆国
 会場に足を踏み入れると、色とりどりのさまざまな物が並んでいる。おもちゃや楽器、ポンチョや帽子、陶器など、いずれもラテンアメリカで民衆が作ったものだ。ラテンアメリカでは、民衆のつくる洗練された手工芸品を「民衆芸術」と呼ぶ。北はメキシコから南はアルゼンチンまでの、古代の遺物から現代の作品約400点を集めた特別展「ラテンアメリカの民衆芸術」が、大阪府吹田市の国立民族学博物館で開かれている。2023年5月30日(火)まで。
【写真10枚】個性豊かなラテンアメリカの「民衆芸術」の数々はこちら
 ラテンアメリカの民衆芸術は、なぜこれほどまでに多様なのか。特別展では、先住民族の文化がコロンブスの航海以降、外来者の文化と出会い、互いに影響しあいながら造形表現を形成したこと、政府が国民文化を高揚する手段として手工芸品に着目し、民衆芸術と命名して芸術としての評価を確立しようとしたこと、そして現代の制作者による批判精神の表現、この3つの意味から探っていく。
 メキシコ北西部の先住民族ウイチョルの毛糸絵は、板に毛糸を張り付けて同民族の神話的モチーフを描いている。もともとは宗教儀礼用具だったが、1960年代からは芸術作品として洗練され、商品(土産物)としても作られるようになった。
 パナマの先住民族グナの女性たちが作る飾り布モラ。異なる色の布を重ね、上の布を切り抜いて下の色を出すリバースアップリケという技法を用いている。観光用に売られることもあるが、グナ自身はブラウスに仕立てたりする。
 メキシコのオアハカ州で作られる木彫。会場には「ヤギのナワル」と「コヨーテのナワル」が並ぶ。ナワルとは動物に変身するシャーマンを意味する。
 実行委員長をつとめる国立民族学博物館の鈴木紀教授が、「今回の特別展のテーマがぎゅっと詰まった作品」というレタブロ。レタブロとはペルーの箱型の祭壇で、1940年代からは宗教的なテーマだけでなく日常の情景が描かれるようになった。この作品には人々のくらしの様子や「レタブロの工房」などが表現されている。
 20世紀後半のラテンアメリカでは、チリでクーデターが起き、メキシコでは政府に対する批判が高まるなどして、民主化や人権尊重を訴える市民運動が活発化した。暴力を記憶し、権力による弾圧に抵抗するために政治的なメッセージを込めた作品が作られるようになった。カラフルな色づかいなどから一見するとカワイイと思えるようなものでも、爆撃機や帰らない家族の顔を掲げる女性たちが描かれている。 
 それぞれの民衆芸術は、それぞれの歴史があり、大切なのは今も「継続中」ということだという。「ラテンアメリカにはいろいろな文化がある。どうしてこのようないろいろな文化が共存できているのか考える機会にしてほしい」と鈴木教授は話す。
特別展「ラテンアメリカの民衆芸術」
国立民族学博物館 特別展示館 (大阪府吹田市千里万博公園10-1)
2023年3月9日(木)~5月30日(火)
休館日 水曜日 但し、5月3日(水・祝)は開館、8日(月)は休館
https://news.yahoo.co.jp/articles/93330b8ed262c1c73eb68de569b3c29c5382aa55

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台湾の文化をパネルで紹介熊本市国際交流会館

2023-04-05 | 先住民族関連
くまもと県民テレビ4/4(火) 12:10配信

台湾の文化をパネルで紹介する展示会が熊本市の国際交流会館で開かれている。
パネル展は県内に住む台湾出身の人や台湾への留学経験などがある日本人で作る台熊友好会が開いた。
台湾から熊本に来た人の支援や熊本県民に向けて台湾文化を発信している会の活動や、熊本県や南阿蘇村と交流のある台湾南部の屏東県の紹介もある。
また台湾の先住民族パイワン族の手になるビーズの刺繍が施された民族衣装も展示されている。
台熊友好会徐秋美会長は。
「屏東県はあまり熊本県民に知られていません。台湾に興味がある方や留学する方、もっと台湾を知りたい方に来て欲しいと思います」
このパネル展は熊本市中央区の国際交流会館で今月14日まで開かれている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e9195455c7b003b5e01b7bc0da0849e694ec5aba

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ジェネレーティブAIが紡ぐフェイクに満ちた世界にようこそ:SZ MEMBERSHIPで最も読まれた5記事(2023年3月)

2023-04-05 | 先住民族関連
WIRED2023.04.04
『WIRED』日本版の会員サービス「SZ MEMBERSHIP」では2023年3月、「FUTURES」「ENVIRONMENT」「RETREAT」「AI」「FUTURE OF WORK」をテーマとした記事を掲載した。そのなかから、急速に進化するジェネレーティブAIが悪用された場合の危険性や、ブラジルの森でひとりで暮らし続けた非接触部族の男性の記録など、最も読まれた5本のストーリーを紹介する。
『WIRED』日本版の会員サービス「SZメンバーシップ」では、“特区”(スペキュラティブ・ゾーン=SZ)の名のもとに思索な実験を促すテーマが毎週設定され、次の10年を見通すインサイトが詰まった選りすぐりのロングリードをお届けしている。
この3月は、フェイク画像の生成にジェネレーティブAIが悪用される危険性について警鐘を鳴らす記事が脚光を浴びた。AIモデルによる画像生成技術は急速に進化しており、いまやSNSにアップロードされている写真をもとに、何の苦もなく本物にしか見えないフェイク画像をつくり出せるという。現時点では、自分の写真をネット上から削除する以外に確実な対策はない。
「RETREAT」の週は、ブラジルの森に26年間ひとりで暮らしていた非接触部族の男性にまつわる記録が話題だった。インディオ・ド・ブラコと名付けられた男性は非接触先住民族の最後のひとりで、経済発展を目的とした森林伐採によって住処を追いやられ続けてきた。ブラジル政府機関が1996年から保護目的で交流を試みてきたが、結局男性がこの世を去るまでに直接接触することは叶わなかったという。
「FUTURES」のテーマでは、自己の連続性について考察する記事が注目された。歳を重ねるごとに自分が大きく変化したと感じる人もいれば、現在と過去の自分がまっすぐつながっていると感じる人もいる。自分で自分について語る行為には、再帰的な性質があるという。つまり、自分についての物語は、自分が変化するたびにストーリーの修正を余儀なくされ、またその修正されたストーリーに沿って自分もまた変わっていくのだ。
このほかにも、AIによる芸術の死に関する記事や、雑誌『WIRED』最新号である「RETREAT」特集の巻頭を飾った哲学者・國分功一郎と情報学者・ドミニク・チェンの対話の完全版を公開している。ここからは、3月に「SZ MEMBERSHIP」向けに公開された記事から、最も読まれた5本を紹介する。
01. ジェネレーティブAIは、人生を破壊するディープフェイク画像を簡単に生成する
AI技術があれば、実在しない人物をどんなシチュエーションにも置くことができる。そして、SNSにあがった写真がほんの数枚あれば、その技術を使って実在の人物にも同じことができてしまう。>>記事全文を読む
02. 森の中で26年間ひとり暮らし:非接触部族の最後の生き残りが見た世界

PAOLA SALIBY
ブラジルの森にひとり暮らしていた男「インディオ・ド・ブラコ」が2022年、この世を去った。牧場建設や大豆栽培のための森林の伐採によって森を追いやられ続けた彼は、どんな一生を送ったのだろうか。>>記事全文を読む
https://wired.jp/membership/2023/03/13/the-last-member-of-an-uncontacted-tribe/
03. あなたはいまも子どものときと同じ人?:自己の連続性について考える
研究者はこれまで、人の性格がどの程度まで子ども時代に決定されるかを研究してきた。しかし、自分が想像する性格は、実際のそれとは一致しない。人は自己の連続性について、連続タイプと分断タイプをはじめ、じつに多様な考えをもっているのだ。>>記事全文を読む
04. いま、核戦争が起こる確率は何%か:スーパーフォアキャスターたちの計算結果
ロシアによるウクライナ侵攻以来、残念ながら核兵器によってあなたが亡くなる確率は確実に上がった。だが実際にどの程度上がったのだろう? マイクロモートという単位で比較できる。>>記事全文を読む
05. AIによる芸術の死? 写真が登場したときも同じことが言われた
写真が初めて登場したとき、画家たちは芸術の死を宣言した。その先例に倣うなら、今後アーティストとAIのあいだでは相互に影響し合うギブアンドテイクが生まれ、コラボレーションの時代が到来するだろう。>>記事全文を読む
続きあり
https://wired.jp/article/5-most-read-stories-membership-march-2023/

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アラスカの大自然、温暖化直撃 写真家の松本紀生さん、松山でフォトライブ 「美しい生態系崩れかけ」 /愛媛

2023-04-05 | 先住民族関連
毎日新聞 2023/4/5 地方版 有料記事 1708文字
 米国アラスカ州で30年近く撮影を続ける松山市の写真家、松本紀生(のりお)さん(51)が同市で2回にわたり「フォトライブ」を開催した。子供向けに城山公園の広場で入場無料にした3月25日夜は約3000人、大人向けで有料だった同29日の市民会館にも約400人が来場。松本さんは野生の動植物やオーロラの姿を鮮やかに伝える写真・映像とユーモアたっぷりの語りで魅了しつつ、「こんなに美しい自然が音を立てて崩れようとしている」と地球温暖化の影響を示し、守るための行動を呼び掛けた。【太田裕之】
 1994年にアラスカ大学に留学して以来、夏は無人島、冬は北極圏で長期間の単身キャンプ生活を送りながら撮影。今回は写真絵本を出版した記念のイベントとして開催した。
この記事は有料記事です。 残り1387文字(全文1708文字)
https://mainichi.jp/articles/20230405/ddl/k38/040/312000c

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石炭火力撤廃を叫ぶEUの二枚舌 G7では現実路線へ交渉を

2023-04-05 | 先住民族関連
WedgeONRINE2023年4月4日
堀井伸浩 (九州大学経済学研究院准教授)
今年4月に札幌で開催される主要7カ国(G7)気候・エネルギー・環境相会合に向けた準備会合において、議長国を務める日本に欧米勢が批判を強めているらしい。日本が準備した共同声明原案について、石炭火力の全廃時期を明示していないことに反発しているという(「日本の共同声明原案、他のG7が反発 石炭火力の全廃時期示さず」)。
 昨年ドイツで開催した際にも、欧米勢は具体的な全廃時期として2030年という目標を明示するように主張したのに対し、日本はあくまで時期を示さない「段階的廃止」を譲らなかった。今回も同様の書きぶりで臨もうとする日本に対し、欧米勢は不満を強めているというのだ。
建前もかなぐり捨て化石燃料を爆買いする欧州
 しかし自らを棚に上げてよくぞ言えるなと呆れるばかりである。欧州はウクライナ戦争の開戦以降、世界中から化石燃料を買い漁っており、目の敵にする石炭についても欧州は昨年1億7600万トン輸入している。これは世界の石炭輸入量の13%に当たり、大きなシェアではないが、日本をわずかに下回る水準でそれなりの存在感があるとも言える。
 注目すべきは、ロシアへの制裁の一環として22年8月以降、欧州連合(EU)はロシアからの石炭輸入を禁止しているにもかかわらず、22年は20年に比べ石炭輸入量が38%も大幅に増加している点である。ロシアからの輸入分を他国からの輸入で代替するだけに止まらず、輸入量全体を大きく増やしたというわけだ。
 前年のEU(本稿で欧州という場合、EU加盟国以外の国々も含む欧州全体を指す。したがって欧州の石炭輸入量とEUの石炭輸入量は一致していない) のロシア産石炭の輸入量は5200万トンで輸入量全体の45%を占めていた。代替先の一例はコロンビアからの輸入であるが、欧州は従来コロンビアの石炭は先住民族を圧迫し、環境問題を発生させている「血まみれの石炭」として糾弾してきた。しかし自国のエネルギー供給が危ういと見るや手のひらを返し、ドイツのシュルツ首相はコロンビア大統領に「個人的に」電話してコロンビア炭の出荷増を要請、実際にドイツの22年10月までのコロンビアからの石炭輸入は前年比4倍となったという(「脱炭素はどこへ?「血まみれの石炭」に手を染める欧州」)。
 似たようなことはガスでもあり、ロシアからガス供給を絞られ代替供給先を探していたドイツはカタールと液化天然ガス(LNG)の大型長期契約を22年11月に結んだ。ちょうどサッカーワールドカップ(W杯)開催期間中であったが、W杯ではドイツをはじめ欧州の国々は開催国カタールの人権問題について強烈に批判していた。
 一方でカタールをこき下ろしながら、自国のエネルギー確保のためにはその相手と握手をしているわけで、要するに、欧州の国々は平気で二枚舌を使って交渉しているということだ。欧州の言行不一致は人権問題に限らず、気候変動問題でも同様である。カタールのエネルギー相は「石油、天然ガスを掘る企業は悪魔のようだと非難していた国が、いまはもっと掘れだ」と皮肉たっぷりにインタビューに答えたというが、国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)などの場で石炭をはじめとする化石燃料排斥を声高に叫んできた欧州が化石燃料買い付けに躍起になる姿は滑稽である。
再エネ主力電源化は程遠い欧州の現実
 欧州はあくまで緊急時にやむなくそうしているだけだというスタンスなのだろう。但し、ロシアから輸入していたガスや石炭を他の国からの輸入に振り替えているだけというわけでもない。
 例えば、22年の石炭消費量が欧州全体で6億8500万トンと20年比で17%増加しており、そのうちEUは4億7800万トン、同22%の増加となっているのだ。
 そもそもロシアからガスや石炭の輸入が出来なくなったのなら、これまで化石燃料を貶める代わりに持ち上げていた再エネで減少分を埋め合わせればいいではないかと言いたくもなる。ところが再エネの発電量自体は拡大したものの、化石燃料の占めるシェアは一向に減少してこない。
 図1はEUの2022年の発電量について電源別に前年度からの変化を示したものである。図の通り、石炭火力は26テラワット時(TWh)もの大幅な増加になっているし、ガス火力も12TWhの増加である。
 石炭の消費量ひいては輸入量が増えたのと同様、ガスや石炭を用いた発電量も増加している。他方、EUが従来より注力してきた風力は32TWh、太陽光は38TWhと合わせて70TWhと、確かに化石燃料の合計38TWhの倍近い大幅な伸びを示している。
 とは言え、原子力と水力による発電量が大幅なマイナスとなったことで22年は発電量全体では84TWhもの大幅な減少となった。原子力は合計118TWhもの減少でとりわけフランスの減少が著しい。
 フランスの原発は老朽化に直面しており、22年夏には総数56基のうち18基が定期点検、12基が原子炉の配管の腐食などの不具合のため、すなわち半数を超える30基が停止中であった。またフランスの原発は河川から冷却水を得ており、干ばつで水量が大きく減ったことで運転中の原発も出力を低下させざるを得ない状況だったという(「猛暑で原発が出力低下?深刻な“電力危機”に直面するフランス」)。また水力も干ばつの影響を受けるなどして64TWhもの大幅な減少である。
 水力の不調は気候条件によるものであり、ひとまず措くとして、原子力の118TWhもの減少がなければ化石燃料による発電の増加は必要なかったとは言えるだろう。原子力の脱落は一時的な影響であり、再エネ導入がここ数年を更に上回るペースで進んでいけば、2年程度で原子力の抜けた穴を埋め、その後ガスはともかく石炭による発電は減らしていけると見えるかもしれない。
 しかし図2を見ると、19年から22年に至るまで、再エネの発電設備容量は相当に増強されたにもかかわらず、再エネによる発電量全体に占めるシェア(図中のオレンジの折れ線)が一向に上がっていない。具体的に言えば、19年から21年にかけて風力は16%、太陽光は22%も大幅に設備容量が増加したが、図2の通り、再エネのシェアは高い月で45%、低い月は35%を割り込んでしまうことは変わらない。
 この再エネの大きな出力変動によって不安定化する電力供給に対して、火力が臨機応変に出力を調整することで供給バランスを維持する役割を果たしている。先程の再エネによる発電シェアの折れ線とほぼ相反する動きで火力発電の占めるシェア(図中の茶色の折れ線)が変化しているのはその表れである。
リスクの高いガス火力による供給調整
 もう一点、注目すべきは22年の年初から9月までの火力発電のシェアが過去2年よりも高い水準で推移していることである。10~12月のデータが原稿執筆時点で未公開なので冬季の推移は不明であるが、春から夏にかけては20年と21年よりも火力発電のシェアが大幅に高い(19年よりは低いが、同年は再エネのシェアが低い)。
 これは夏に原子力と水力の出力が低下した際に、再エネはその穴をカバーすることができず、火力発電が代わって役割を果たしたことを意味する。当時ガスも石炭も価格が高騰しており、経済性から言えば火力発電を運転するメリットが小さかったことを考えれば、再エネが供給増の期待に応えることができなかったということになるだろう。
 以上のような現状を踏まえれば、G7において石炭火力撤廃の期限を30年までと定めたとして、欧州の国々が実現できるのかどうかは甚だ疑問である。出力変動の大きな再エネの比率をこれまで以上に引き上げていくことと、火力の比率引き下げを同時に行おうとするなら、蓄電池のような出力変動の調整手段が必要となるが、経済性の面から負担可能な水準になる時期は現状見通せず、少なくとも30年までにとは到底あり得ないだろう。
 また水力が想定通りの出力を出せない事態はここ数年だけの特殊な状況とも考え難く、今後も発生することになりそうだ。気象条件悪化などによる突発的な出力低下をカバーできるのは柔軟に出力調整できる火力発電であり、再エネでは難しい(そもそも自らが火力の柔軟性におんぶにだっこの状態だ)。
 そして石炭火力を撤廃してガス火力だけでその任を担わせるとして、ガス価格が高止まりした場合に本当に可能なのか。世界のガス供給の主軸を担っていたロシアが30年までに市場復帰する可能性は非常に低いだろう。それなのに欧州が煽っている脱炭素キャンペーンで、石炭はもちろん、石油・ガスの上流投資は16年以降冷え込んでおり、ロシア以外の供給能力の増強にも期待できない。
 そのような状況の下、石炭排斥で代替としてガス需要が伸びた場合、ガス価格の更なる上昇が予想される。その場合に、ガス火力だけで必要な調整力を担うことは家計や産業に与える経済的打撃を考えると可能とは思えない。欧州の国々で昨年、エネルギー高騰に反発するデモが頻発し、各国政府もさまざまな補助金でなだめようと必死だったことを想起すれば尚更である。
途上国が見透かす欧州の欺瞞
 つい最近EUは、2035年に電気自動車以外の自動車の販売を禁止するとしていた従来の目標をe-fuel(再エネ由来の合成燃料)を使用するエンジン車についても販売を認めると修正した。電気自動車は中国勢と米国のテスラが気を吐く現状で、欧州自動車メーカーの立ち入る余地はなさそうである。そのためドイツやイタリアなどが国内の自動車産業の衰退を懸念して目標の「下方修正」を求めたということのようだ。いずれガソリン車も何らかの形で販売が認められるまで目標は「下方修正」されるという見方もある。
 筆者はこうした欧州の現実路線への転換(敢えて変節とは呼ばない)は歓迎すべきことだと考える。そもそも気候変動の国際交渉における極度に理想主義的で現実性を欠いた欧州の態度が問題であり、実際、途上国は反発を露わにしている。
 COP27ではインドが、カーボンニュートラルを言うのであれば石炭だけでなく、全ての化石燃料の段階的削減をすべしという趣旨の声明を出し、環境保護団体などは大いに沸き返ったようだ。しかしインドの言わんとすることは、自分たちはちゃっかりガスへと転換した上で、石炭を悪の元凶のようにしてこき下ろして途上国にも石炭撤廃を迫ってくる欧州に対する当てこすりと捉えるべきだろう。
 ガスは途上国にとって高価なエネルギーであり、多くの途上国が経済成長を実現するために石炭が果たすことのできる役割は依然として大きいのである。COP27ではインドに限らず多くの途上国から、欧州が化石燃料を爆買いし、化石燃料の価格を高騰させた結果、例えばパキスタンやバングラデシュでは停電が頻発するなど、途上国のエネルギー調達を困難に陥れたと、非難の声が数多く上がった。
 COP27は先進国と途上国の断絶が明白で、最終結果は途上国の勝利とする論評は多い。経済成長を気候変動よりも優先、気候変動への取り組みは先進国による経済支援が大前提、別に気候変動で途上国が被ってきた被害も補償、という途上国のスタンスがほぼ認められる結果で終わった。欧州が必死に押し込もうとした、気温上昇を1.5度以下に抑えるために温暖化ガスを更に排出削減する対策強化の提案は黙殺された。
 それなのに相も変わらず理想論を振りかざし、非現実的な目標を言い募るばかりか、途上国にも無理な対策を講じるよう圧力をかけることは分断を更に広げるだけだ。欧州の電力供給の現状を見ると、今回のG7で30年までの石炭火力撤廃を打ち出すことは電気自動車の目標「下方修正」と同様の無責任な結果となる可能性が高いというのが本稿の見立てである。そうなったら欧州、ひいては先進国への途上国の視線は一層厳しいものになるだろう。
 その意味で、日本が段階的廃止の期限を示さないことは現実的で責任ある態度と言うべきで欧州に非難される筋合いはないと考える。わが国は火力発電の脱炭素に向けたさまざまな取り組み(例えば水素・アンモニア混焼や二酸化炭素の回収・利用・貯留(CCUS))をきちんと進めているからだ。
G7アジア代表として低炭素化推進が求められる日本
 わが国はG7の構成国の中でアジアに位置する唯一の国である。世界の石炭の半分以上を消費している中国を除いても、世界の石炭消費の80%がアジアで消費され、中国を除いた石炭消費量でみてもその56%がアジアの国々による消費である。
 現状は過去に石炭を活用しながら経済発展に成功し、その後石炭への依存も低下させた国々が石炭を悪魔化して、今後の経済成長を目指して石炭を必要としている途上国に圧力をかけている構図である。先進国は割高でもガスを使う余裕があるが、途上国はエネルギーコストを節約し、その分を成長投資に振り向けたいと考えるのは当然である。
 先進国が石炭を排斥し、ガス消費量を増やせばガス価格上昇を招き、途上国の負担はますます大きくなり、経済発展が制約される。これがインドの言わんとするところなのだ。
 欧米の非現実的な理想論に唯々諾々と迎合するのではなく、わが国はアジアの代表として、石炭火力の低炭素化をアジアの国々とともに進めていくことこそ経済成長と両立する現実的に有効な気候変動対策であるとG7では堂々と主張してもらいたい。

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飼育されている最高齢のシャチ・ロリータが、家族がいる故郷の海へ帰ることに

2023-04-05 | 先住民族関連
ハフポスト2023年04月04日 16時49分 JSTSatoko Yasuda 安田 聡子
50年以上前にマイアミの水族館に連れてこられたシャチのロリータが、90歳の母親がいる海に戻ることになりました
半世紀以上前に家族から引き離され、水族館の水槽で生きてきたシャチが、故郷の海に戻ることになった。
アメリカ・フロリダ州の「マイアミ・シークアリウム」は3月30日、シャチのロリータが、50年以上ぶりに故郷の太平洋に戻ると発表した。

半世紀以上「マイアミ・シークアリウム」で飼育されてきたロリータJeff Greenberg via Getty Images
4歳で捕獲され、水族館に連れてこられた
ロリータは1970年にワシントン州シアトルのピュージェット湾で捕獲され、マイアミ・シークアリウムに連れてこられた。
捕獲された当時は4歳と見られており、故郷では先住民のラミ族の人々に「トキ」「トキタイ」という名前で呼ばれていた。
故郷を離れてから半世紀。現在57歳になると考えられているロリータは、飼育されているシャチで世界最高齢だ。
2022年まで、マイアミ・シークアリウムで何十年もショーをしてきたが、AP通信によるとロリータが暮らす水槽は、長さ24メートル、幅11メートル、水深6メートルと、シャチが暮らす水槽としては北アメリカで最も小さい。
動物の権利擁護団体や、シャチを自分たちの家族とみなすラミ族の人々は、長年にわたりロリータの解放を求めてきた。
今回のロリータの故郷への帰還は、マイアミ・シークアリウムとNPO「トキの友人たち」が契約を結び、慈善家でNFL「インディアナポリス・コルツ」のオーナーであるジム・アーセイ氏が、資金援助をすることで実現した。
マイアミ・シークアリウムを経営する「ドルフィン・カンパニー」のエドゥアルド・アルボアCEOは「動物の福祉を最優先することが、私たちの責任です」とコメントし、帰還に向けた大きな一歩を歓迎した。
ロリータの移動には18~24カ月かかり、費用は2000万ドル(約26億5400万円)にもなると考えられている。
アーセイ氏は、膨大な費用や多くの人員を要するこのプロジェクトについて「ロリータの自由への旅の一員に慣れてワクワクしている」と記者会見で述べた。
90歳を超える母の元へ
計画では、ロリータをフロリダから飛行機でワシントン州とカナダの間にある海洋保護区に運び、網で囲った場所に放して環境に慣れさせることになっている。
海洋保護区ではトレーナーや獣医が魚の取り方を教えるほか、長距離を泳げるようになるために、筋肉を鍛える。
ただし、飛行機での輸送に伴う危険や新しい環境が与えるストレス、さらには水族館で感染した病原体を仲間に移してしまう可能性などの懸念も残る。
チームはロリータが新しい環境に順応するまで、24時間見守るという。
シャチは家族で群れを作って暮らす生き物だが、ロリータは仲間とともに捉えられた時に、母親と引き離された。
AP通信によると、母親と考えられているシャチの「オーシャン・サン」はまだ生きており、90歳を超えると考えられている。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/lolita-the-orca-return-to-the-ocean_jp_642a8b13e4b01284198e31d2

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戦後ニッポンの菓子文化をリードした「チューインガムはじめて物語」

2023-04-05 | 先住民族関連
CBCテレビ4/4(火) 10:40配信
「チューインガム」は、味や香りがついたガムを噛むことで楽しむお菓子。「噛む(chew)」と「ゴム(gum)」を合わせた名前である。アメリカ大陸に住んでいた先住民族が、樹液の固まりを噛んで楽しむ習慣があり、アステカ文明やマヤ文明などが終わった後も、この習慣が受け継がれ、広がっていったことが由来とされる。19世紀半ばの米国で、甘さを加えてみたら、これが嗜好品として一気に人気になった。
そんなチューインガムと人生を歩んだ人物がいた。重光武雄(しげみつ・たけお)さん。1922年(大正11年)に生まれ、東京の高等工学校時代に油脂作業所に勤め始めた。その後、終戦直前の1945年(昭和20年)に創業し、油を作る工場を始めたが、空襲で全焼。今度は石けんを作り始めた。しかし戦後の復興が始まった中、重光さんは、食品産業の道をめざした。そこで選んだものが「チューインガム」だった。進駐軍のアメリカ兵がガムを噛む姿を見て、重光さんは思った。「チューインガムこそ、戦後の日本文化を象徴する新しい菓子になる」。
25歳の重光さんは、石けん作りで貯めた資金を元手に、海外からの情報を参考にしながら、国産のチューインガムを作り始めた。当時のチューインガム製造は、すべて手作業だった。酢と酸が入ったビニール樹脂、これに芋(いも)から採った「でんぷん」を混ぜ合わせた。それを捏(こ)ねてできた塊(かたまり)を、今度は平らに伸ばして、包丁で切り分ける。こうして小さくしたガムを、ひとつひとつオブラートに包んで商品とした。重光さんは、1948年(昭和23年)に菓子メーカーを立ち上げて、会社名を「ロッテ」とした。
「ロッテ」という社名、実は重光さんには学生時代に大好きだった小説があった。ゲーテ作『若きウェルテルの悩み』。そのヒロインの名前はシャルロッテである。主人公をはじめ皆に愛されるシャルロッテのように「多くの人たちに愛される商品を作りたい」、そんな熱い思いを込めて、自らの会社に「ロッテ」と名づけたのだった。最初は「台紙付三角風船ガム」、そして、板ガムの「バーブミントガム」「スペアミントガム」を発売した。
チューインガムは、大人には手軽な甘味として、子どもには膨らますことができるフーセンガムが人気のきっかけとなって、戦後の日本国内に一気に広がっていった。経済を安定させるための物価統制によって、原料がなかなか手に入らなかったが、1950年代に入ると緩和され始めて、純度が高く質の良い砂糖が使用できるようになった。ブドウ糖や水飴も入手でき、味のバリエーションが広がった。こうしてチューインガムの味も一気に増えて、包み紙もよりカラフルに、より清潔感あふれるデザインになっていった。
1957年(昭和32年)に、ペパーミントの味がする「グリーンガム」を発売。「お口のエチケットガム」として、デートを楽しむ若者たちの間で人気を集めた。今日につながるキャッチコピー「お口の恋人」、その歩みが力強く始まった。3年後には、辛口の「クールミントガム」が登場。パッケージには、南極大陸のペンギンと月のマークが描かれた。この「クールミントガム」の刺激は強く、まさに“大人のガム”だった。それを噛んで、大人の階段を実感した人も多いだろう。
1962年(昭和37年)に発売した「コーヒーガム」は、噛んだ瞬間に、口の中に香ばしいコーヒーの味が広がった。平成の時代に入って、いったん発売はストップしたが、熱烈な要望に応えて、2022年に限定復活した。
3年間におよんだ新型コロナ禍によるマスク生活で、チューインガムの消費量も落ち込んだ。ガムの製造をやめるメーカーも出始めた。しかし、第一人者であるロッテは、チューインガムにこだわり続ける。
2023年3月には、スイカ味とメロン味のユニークなガムを新発売するなど、国産チューインガム作りのトップランナーとして走り続けている。
「チューインガムはじめて物語」のページには、日本の文化の歩み、その確かな1ページが、“幸せを運ぶ、噛み心地と共に”刻まれている。
【東西南北論説風(415)  by CBCテレビ特別解説委員・北辻利寿】
※CBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』内のコーナー「北辻利寿の日本はじめて物語」(毎週水曜日)で紹介したテーマをコラムとして執筆しました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/73367a13d0ddaa6c55a5cc0e6e8c09be6fe4ace8

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