先住民族関連ニュース

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インディアンサウナ。

2023-04-14 | 先住民族関連
アエラ2023.04.13佐藤タイジ
撮影の仕事でNYに行ったときの話。最初のカットはNY中の変なヤツ50人くらいをエキストラに使ったもの。えげつなかった。そのなかでひときわ異彩を放つ白髪が膝まであるネイティブ・アメリカンのお爺さんがいた。あまりにカッコいいのでつい話しかけてしまった。すると「こないだまで日本に行ってたよ」と言う。
「そう言えば東京でミュージシャンと対談する予定だったけどスケジュール合わなくて会えなかったんだよねー」 
なんか身に覚えあるなぁ。ちょうどその1カ月くらい前に新宿ロフトのシゲから「ネイティブ・アメリカンのメディスンマンと対談しないか?」と電話があった。
「ひょっとしてロフトのシゲってわかります?」
「あ、わかるかも」
「えぇ! じゃあ東京で対談するはずだったミュージシャンってオレです!」
東京では会えなかったが、結局こんな形で会うなんて……お互いビックリ。彼の名前は「SilverBird」。なんてカッコいい名前なんだ。私はすっかり彼になついてしまった。
撮影の休日に、SilverBirdはわれわれ日本人クルー全員をできたばかりの“Indian Museum”に招待してくれた。彼の子どもたちが働いているらしい。その息子たちがミュージアムでやっていた舞台はこんな話だった。
ある日、色の白い男が海岸に打ち上げられていた。まだ息がある。介抱してとうもろこしを食べさせてやった。元気になった白い男は言った。
「このとうもろこしはとてもおいしいのでもっとください」
われわれは白い男にとうもろこしを与えた。しばらくすると白い男は言った。
「このとうもろこしは素晴らしいので今度はとうもろこしの“畑”をください」
われわれは白い男にとうもろこし畑を与えた。しばらくするとまた白い男は言った。
「とうもろこし畑がもっと必要だ。畑をもっとよこせ!」
われわれは白い男にもっととうもろこし畑を与えた。すると白い男は言った、「このとうもろこし畑は全部オレのものだ! おまえたちは出ていけ!」
アメリカという国はこのようにしてできました。
こんな話を地元の小学生に向けてやっていた。カルチャーショックに近い感覚を覚えた。日本人はアイヌ人や琉球人から見た歴史を小学生に見せられるのだろうか?
Indian Museumを出てSilverBirdと近くのダンキンドーナツでコーヒーを飲んだ。
「タイジ、明日何やってる?」
「明日も休みだよ」
「明日サウナやるんだが、タイジも来ないか? とても素晴らしいぞ」
「えぇ? サウナ? オレ、サウナって嫌いなんだよねー。やめときます」
あぁ、私がみんなに伝えたいのはこれなのだ。私はSilverBirdのいう“サウナ”と日本のオジサンが入る“サウナ”が同じものだと思っていたのだ。バカだった。
SilverBirdはオレを正調“インディアンサウナ”または“スウェットロッジ”に誘ってくれていたのだ。あの新しい自分に生まれ変わるといううわさのサウナだ。知らなかったのだ。その後本当の“インディアンサウナ”のことを知ったときは悔しさと自分のバカさに呆れて立ち直れなかった。
若者たちよ、旅先でのお誘いは可能な限りお受けしなさい。特に信頼できる年寄りからのお誘いは絶対だろう。
SilverBirdは最後にこう言った。
「残念じゃな、タイジ。じゃあ最後にオマエに教えておいてやろう。大事なことじゃ」
「何ですか?」
「Love is a center of the universe. 愛が宇宙の中心なんじゃ」
ダンキンドーナツでの愛と宇宙の話は私の宝物だ。いつか私も真っ白になったアフロヘアで若者に言う日が来るだろう。
「愛が宇宙の中心なんじゃ」
佐藤タイジ(さとう・たいじ)
1995年、フロントマンを務めるTHEATREBROOKでメジャーデビュー。音楽とロックを愛する本格派の支持厚いミュージシャン。太陽光発電で開催するフェス「THE SOLAR BUDOKAN」ファウンダー。KenKenとのユニットComplianSで昨秋アルバムリリース。
https://asm.asahi.com/article/14883786

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『ゴールデンカムイ』のTカードが発行申し込みを受付中!コラボグッズも展開、金塊デザインのカードケースの裏には衝撃のイラストが

2023-04-14 | アイヌ民族関連
電ファミニコゲーマー2023年4月13日 16:30
アニメ 『ゴールデンカムイ』とコラボレーションしたTカードの発行受付が4月13日(木)より開始しました。
申込サイト:https://tfansite.jp/feature/kamuy2302

©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
『ゴールデンカムイ』は野田サトル氏が『週刊ヤングジャンプ』にて連載しているコミック。不死身の杉元と呼ばれる男・杉元佐一を主人公に、アイヌの少女・アシリパとともに金塊のありかを示す「刺青人皮」を探す旅を描く冒険譚です。
アイヌ民族の文化が多く登場することが特徴で、肉や魚を叩いた「チタタプ」を作るシーンや、味噌を見たアシリパが「オソマ」と驚くなどユニークな場面も魅力のひとつです。
今回のコラボTカードには杉元佐一、アシㇼパ、白石由竹、尾形百之助、海賊房太郎の描き下ろしのイラストを使用。本作の象徴的なカラーであるゴールドを背に登場人物たちが並ぶ、インパクト抜群のカードです。
さらに、今回のコラボにあわせてオリジナルグッズとして「アクスタ付きカードスタンド」と「スライドカードケース」も登場。
「アクスタ付きカードスタンド」(税込2530円)は、映画のフィルム風のカードスタンドに監督のような姿をしたアシㇼパのアクリルスタンドが付属するユニークなアイテム。
Tカードだけでな手持ちのトレーディングカードも収納可能、カードスタンドは縦横両方で使用可能、手持ちのアクスタも差し込めるという、カスタマイズも楽しめる仕様となっています。
金塊をモチーフにした表面と、衝撃的なイラストが描かれた裏面のデザインが『ゴールデンカムイ』らしい「スライドカードケース」(税込1540円)も再販されます。
グッズはそれぞれ4月13日(木)より予約を受け付けており、7月下旬の発売を予定しています。
『ゴールデンカムイ』コラボTカードは4月13日(木)より発行申し込みを受付中。4月20日(木)より全国のTSUTAYAと旭屋書店でも発行が開始します。
リリース全文は以下のとおり。
TVアニメ 「ゴールデンカムイ」がTカードで登場‼ 4月13日(木)よりWEB発行受付開始!
「Tカード(ゴールデンカムイ)」公式サイト
https://tfansite.jp/feature/kamuy2302
カルチュア・エンタテインメント株式会社は、“ワクワクが集まるECサイト”がコンセプトのTファンサイトにて、TVアニメ 『ゴールデンカムイ』とコラボレーションしたTカードの発行受付を開始します。本日4月13日(木)11:00より、Tカードの発行受付を開始するとともに、オリジナルグッズの「アクスタ付きカードスタンド」や「スライドカードケース」の予約受付も開始いたします。
「Tカード(ゴールデンカムイ)」は、杉元佐一、アシㇼパ、白石由竹、尾形百之助、海賊房太郎の描き下ろしイラストを使用。「アクスタ付きカードスタンド」は、アクスタと一緒にTカードを飾れるTファンサイト大ヒット商品。また「スライドカードケース」は、金塊をイメージしたデザインと、裏面の衝撃イラストで、大好評をいただき再販が決定いたしました。
また、全国のTSUTAYAと旭屋書店でも、4月20日(木)よりTカードの発行を開始いたします。この機会をお見逃しなく!
「Tカード(ゴールデンカムイ)」 詳細
■申し込み方法
ネット注文受付開始日:2023年4月13日(木)11:00~
発行開始日:2023年4月20日(木)~
申込サイトはこちら https://tfansite.jp/feature/kamuy2302
全国のTSUTAYA・旭屋書店 店頭発行開始日:2023年4月20日(木)~
TSUTAYA実施店舗はこちら(https://tfansite.jp/guide/storelist)
旭屋書店実施店舗はこちら(https://tfansite.jp/guide/asahiya_storelist)
※一部店舗を除きます。
・カード発行手数料:550円(税込)
※なくなり次第、発行終了になります。
※TSUTAYAレンタル利用登録料が別途かかる場合もございます。
※ネット注文受付は別途配送手数料がかかります。
■ モバイルTカードでも表示
モバイルTカード(スマートフォンアプリ)でも表示されます。
表示方法はこちらのページをご確認ください。 https://tfan.jp/mobat/
※Tカード(キャラクターデザイン)のモバイルTカードでの表示は、予告なく変更・終了することがあります。
TVアニメ 「ゴールデンカムイ」オリジナルグッズ 詳細
1:アクスタ付きカードスタンド
アクスタと一緒にTカードを飾れるカードスタンド。カードケースはサイズが合えばお手持ちのトレーディングカードなども収納できます。また、横はもちろん縦にも立てることができます。アクスタも差し込み口のサイズが合えばお手持ちのアクスタを自由に差し込むことが可能。カスタマイズして自分だけのオリジナルスタンドが作れます。
アクスタ付きカードスタンド
【価格】2,530円(税込)
【サイズ】カードケース:W105×H70mm、アクスタ:W50×66mm、台座:W137×H35mm
2:スライドカードケース(再販売)
大好評を博した金塊をイメージしたスライドカードケース。裏側は衝撃のデザイン。Tカードと一緒にいつでも持ち運ぼう!
スライドカードケース
【価格】1,540円(税込)
【サイズ】約110mm×70mm
■Tファンサイトオリジナルグッズの申し込み方法、受付開始日時、発売日
申込サイト::https://tfansite.jp/feature/kamuy2302
受付開始日:2023年4月13日(木)11:00~
発売日:2023年7月下旬予定
©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
※商品等画像使用の際はコピーライトを明記してください。
※画像はイメージの為仕様は変更となる可能性ございます。
■「ゴールデンカムイ」とは
原作は「週刊ヤングジャンプ」(集英社)にて連載された、野田サトルによる大ヒット漫画。
コミック全31巻でシリーズ累計2,400万部を突破。連載終了後も多くファンの心をつかみ続けている。第四期となる今回のTVアニメ化はこれまでのシリーズを継承しつつ、アニメーション制作のブレインズ・ベース、チーフディレクターのすがはらしずたかを中心とした新たな体制を構築。埋蔵金を巡るアクション&サスペンスを軸に、狩猟、グルメ、歴史などの五感を刺激する多彩な魅力が炸裂する極上のエンターテイメントが、アニメーションとなって観る者の心を熱くする!
TVアニメ 「ゴールデンカムイ」公式サイト
https://kamuy-anime.com/
https://news.denfaminicogamer.jp/news/230413n

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日本観光ショーケース 観光復活の起爆剤に 本紙など全国の70者出展

2023-04-14 | アイヌ民族関連
旬刊旅行新聞023年4月13日関西支社:土橋 孝秀

多くの来場者で賑わった
 国内旅行の魅力を発信する展示会「第2回日本観光ショーケースin大阪・関西」が3月24―26日、大阪府大阪市のインテックス大阪で行われた。マイナビ(東京都千代田区)などで構成する実行委員会が主催した。
 「旅のチカラで日本を元気に」をキーワードに、全国の自治体や観光団体、民間企業など約70者がブース出展した。旅行新聞新社も出展し、「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」発表号などの新聞やピンクリボン冊子を配布した。
 初日のオープニングセレモニーで、マイナビの執行役員で実行委員会の落合和之委員長は「コロナ禍を経て高度化する観光需要への対応やインバウンド回復に向け、起爆剤となるような展示会を目指し準備してきた。来年2月には第3回の開催も決定した。毎年大阪で開催することで、2025年の万博の際には大阪から日本各地へ旅行するという流れを作っていきたい」と述べた。
 北海道・白老町のウポポイ(民族共生象徴空間)も大型ブースを出展し、アイヌ文化などを紹介した。特設ステージでは、伝統の歌「ウポポ」(座り歌)や竹製楽器の「ムックリ」演奏を披露した。
 第3回は来年2月21―23日の3日間、インテックス大阪で行われる。
https://www.ryoko-net.co.jp/?p=115899

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ドイツ文学者 中野京子(4)初夏のおやつのハスカップ

2023-04-14 | アイヌ民族関連
日本経済新聞2023年4月13日 14:30 [有料会員限定]
幼いころ、初夏になると必ずおやつに出てくる青紫色の小さな木の実の砂糖漬けがあった。ほんの少し苦味と酸味があるものの、砂糖の甘味と混じってとても美味(おい)しい。ハスカップという、不思議な響きの名前だった。
母はそれを近所の人からいただいていたようで、量がそれほど多くないため、食べられる期間がごく短く、それでなおさら、ああ、夏がきたなという季節感があった。
さらにこのハスカップは、我が家だけだと思...
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残り641文字
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO70148630T10C23A4BE0P00/

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【インタビュー】大石芳野(写真家・78歳)「私は世界を知りたい。そして知ったことを伝えたい。そのためにカメラがあるのです」

2023-04-14 | 先住民族関連
サライ2023/4/13
大石芳野(写真家)
─世界中の戦争の記憶を撮り続けるドキュメンタリー写真家─
「私は世界を知りたい。そして知ったことを伝えたい。そのためにカメラがあるのです」

これまで撮影してきた写真を並べ、選び出す大石さん。それらの写真の表情には、大石さんが切り取った、被写体のそれぞれの「思い」が写っていた。
──写真を撮り続けて半世紀を超えました。
「ずっとドキュメンタリー写真を撮ってきました。ベトナム、カンボジア、アウシュヴィッツ(ポーランド)、アフガニスタン、そしてウクライナ。訪れた国や地域は、国内を含めて100か所以上になります。なぜそこに? きっと、“知りたい”という欲求に突き動かされていたのでしょう」
──「知りたい」という欲求があった。
「1990年代の終わりに、東ヨーロッパでコソボ紛争が起きました。自宅のテレビを観ていたら、霙が降る中、ユーゴスラビアの国境付近で、靴下だけで靴も履かず、震えている多くの人たちが映っていました。いったいここで何があったのでしょう? そこで起きている本当のことをこの目で見たい。彼らが何を思っているか知りたい。どうしても気になるのです。その思いが強まって、私はカメラを手に、そこへ向かってしまう。
ベトナムもそうでした。’81年、戦争が終わって6年後の彼の地に、私は足を踏み入れました。そこで、会う人、会う人に、“あなたは戦時中、どこで何をしていましたか?”と聞いて回りました。8歳で見張りを買って出たと語ってくれた少年は、両親が道を歩いていただけで米軍に射殺されたことも話してくれました」
──撮影するのではなく、聞くのですか?
「私の写真は、芸術作品ではありません。自分の作品を撮ろうとも思っていない。私は知りたいのです。そして知り得たことを伝えたい。そのためにカメラがあるんです。
実は小さい頃から極度の人見知りで、昔を知る人は、私が写真家であることがイメージできないといいます。例えば家にお客さんがいらっしゃるでしょ? お茶を応接室にお出しするのは子どもの仕事だったのですが、私はそれが嫌で嫌でたまらなかった」
──でも今は初対面でも話しかける。
「カメラを手にすると、それが可能になるんです。知りたい、伝えたい、という気持ちが先に立って、話しかけることができる。私が伝えたいのは、彼ら彼女たちの思いや記憶です。相手ときちんと向き合わなければ、写真には撮れません」
──なぜ戦禍の地ばかり、訪れるのですか。
「理由のひとつは、かつて戦争を起こした国に生まれ育ちながら、私自身が、戦争を知らないということです。私の学生時代はベトナム戦争の真っ只中でした。各地で今も起こり続けている戦争を、知らないままでいいのか。他人事にしていいのか。そう自問したのです。私はこの目で確かめたかったのです」
──簡単な撮影ではありません。
「ベトナム戦争当時の不発弾が眠る地を進んだこともあります。危険とは常に隣り合わせです。彼の地で出会う人たちは、皆、傷を抱えていて、その理不尽さに圧倒され、自分が疲弊してしまうこともしばしばあります。その人の傷を聞き出し、写真に撮るということは、自分の心も無傷ではいられない。何も苦労して、辛い思いして、こんなことをしなくていいんじゃないか。そう思うこともあるけれど、しばらくすると、傷ついた人たちのことが気になってくる。戦争って、政治が起こす暴力ですよね? だとするならば、人はそれを止めることができる。私が戦争の傷を伝えることで、その過ちに気づく人が少しでも増えるならば、私はやっぱり、そこに足を運んで、カメラを向けなければならないと思うのです」
──ですが撮られたくない人もいるのでは?
「私の思いを伝え、目の前の人の言葉を受け止めていると、大抵の場合、撮影を許してくれます。“どうして撮るの?”と聞かれた時には、こう答えています。“あなたのような経験を、これからの人たちにしてほしくないから。あなたのことを、忘れないようにしたいから”。同じ地を何年かのちに訪ねた際、撮影した少年に再会したことがあるのですが、その時は、“忘れないといったのに、なぜ何年も会いに来てくれなかったの?”と責められました」
──子どもや女性の写真が多いですね。
「意図したり狙ったりしているわけではありませんが、きっと、子どもや女性が、戦争でいちばん傷を負う人たちだからでしょう。例えばベトナムの少年の多くは、戦争当時、斥候や伝令など、戦争の手助けをしました。でも彼らは、好き好んでそんなことをしたのではありません。そうせざるを得なかった。戦争を体験した子どもたちは、ベトナムでもアフガンでもコソボでも、国や地域にかかわらず、決まって同じ言葉を口にします。“僕のような思いをしてほしくない”と。だからそのことを日本のみんなに伝えてほしいと訴えてくるのです」
「知らない、ということが偏見と差別の元になる」
──日本では戦争の記憶は薄くなっています。
「あの太平洋戦争以来、日本は77年間、戦争をしていません。これは誇っていいことです。それはなぜかと考えていくと、日本国憲法9条に行き着きます。9条で戦争はしないと誓ったことが大きい。不戦の誓いや掟が政治行動を縛り、戦争に向かいにくくするのです。紛争地帯で撮影をしていて、“この国にも憲法9条があったら”と思うことが少なくありません。日本では今、9条が政争の具となり、イデオロギーの対立軸になってしまった。9条が果たしてきた役割が省みられず、蔑ろにされていることがとても残念です」
──そもそも、なぜこの道に?
「父がカメラ好きで、カメラが遠い存在じゃなかったんですね。小学生の頃から、“私にも撮らせて”とよく父に頼んでいました。それもあって、大学で写真を学んだのですが、写真家になるんだという強い覚悟があったわけではありません。20歳を過ぎた頃には、お見合いも勧められましたしね。当時の女性は、誰かの妻になることが幸せだと固く信じられていました。私ですか? 私はその前に、もっと社会と繋がっていたかった。この世界を知りたかったんだと思います。その手段として写真家という方法があった」
──世界を知る手段だった。
「半世紀以上、写真家を続けていますが、写真は今でも難しいと感じています。不器用ですしね。自分は写真に向いていないんじゃないか、と落ち込んだことも一度や二度ではありません。人生を賭けるなら、他のことがあるんじゃないか。そう悩んだこともあります。もう他の仕事に転身できる年齢ではありませんので、生涯写真家なのでしょうけれど。
特に写真家になりたての頃は、女性の写真家の数が極端に少なかったんです。現場に行くと“カメラマンはまだですか?”と何度も尋ねられました。男性のアシスタントを連れて行くと、アシスタントがカメラマンと間違えられました。“女とはお茶は飲みたいが仕事はしたくない”と仕事相手からはっきりと言われたこともあります」
──偏見が強くあったのですね。
「今でこそ、こうした女性に対する偏見は少なくなってきましたが、それでもまだ残っています。これに限らず、他国への偏見や人種に対する差別もなくなっていません。日本をみても、アイヌや沖縄の人々への理解が進んでいるとは言い難い。なぜこうした偏見や差別がなくならないかといえば、きっと“知らない”からでしょう。知らないがゆえに、自分の住む世界だけが正しいと信じ、他を否定してしまうのです」
──知らないから偏見が生まれる。
「27歳の時に、太平洋に浮かぶパプアニューギニアをひとりで訪れたことがあります。当時はまだよく知られていない島で、20代の女性がひとりで行く場所じゃないと周囲から止められました。もちろん両親にも内緒で行きました。当時は先進国から見れば、パプアニューギニアは未開の地で、非常に遅れていました。’70年代の同地の多くの人々は格好も裸同然で、石器時代を思わせる風習が色濃く残っていました。ところが、彼らの中にまじって一緒に生活してみると、おしゃれにも気を使っていたし、何より智慧があった。未開で野蛮に見えるかもしれないけれど、先進国の人にとって困難な自然との共生を、いとも容易(たやす)く成し遂げていました。いったいどちらが進んでいるのでしょう? パプアニューギニアの人たちを知れば、彼らを差別する気持ちは起きないはずです」
事務所近くの東京都立井の頭恩賜公園を散策する。この地に事務所を構えて10数年経つが、その時に比べて公園の木が随分生い茂ったと大石さんはいう。
「満足した写真はこれまで一枚もない。だから撮り続けるのです」
──知れば変わる。
「そうです。だから私は、戦禍を被った人たちを撮影し、彼らの体験を伝えたいと思うのです。今回のロシアによるウクライナの侵攻では、このことをきっかけに、日本国内で、日本も核爆弾を持つべきだ、敵基地攻撃能力を備えよ、という議論が巻き起こりました。いったい彼らは、原爆の恐ろしさや戦争の悲惨さを知っているのでしょうか。私は、原爆症に苦しむ被爆者を撮り続けてきました。彼らの思いや痛みを知れば、核保有を主張するなんてことは、できないはずです。戦争についても同じです。戦禍で傷ついた人の声を聞けば、戦争や軍備が正義だという発想にはなりません」
──ですが世界各国で戦争が続いています。
「アフガニスタン戦争で、旧ソ連の若い兵士を取材しました。彼らによると、わずか1週間程度の訓練で戦場に送り込まれたとのことでした。ウクライナでは、似たようなことが今のロシア兵に行なわれています。戦争で命を失うのは、こうした市井の人々なのです。知らないから、愚かな行為が繰り返されてしまう。コソボやベトナムで、目の前で両親を殺された子どもたちに会いました。今も世界各地で、こうした不幸が起きている。私はそれを知りたい。伝えたい。ですが、新型コロナウイルス感染症の拡大もあって、2020年以降、海外での撮影に行けずにいます」
──コロナの影響は大きかったのですね。
「対面し、じっくり話を聞いて撮影する、という私の撮影スタイルでは、どうしても感染のリスクが高い。手をこまねくしかありませんでした。ウクライナのチェルノブイリ原発が爆発事故を起こしたのは、1986年のことですが、私はこの事故に苦しむ人々をずっと追っています。実は2020年に訪問する計画を前年から立てていました。それが、コロナ拡大によって、断念せざるを得なかった。再度計画しましたが、今度はロシアのウクライナ侵攻でだめになってしまった。
ささやかなプラスもありました。夏に『わたしの心のレンズ』(集英社インターナショナル)というエッセイを上梓したのですが、これはコロナの副産物です。コロナ禍で撮影に行けなくなり、生じた膨大な時間で、これま
での半生を振り返ってみたのです。時間があったからこそ、できたことでした」
──今後の撮影計画を教えてください。
「やりかけのものがいくつもありますが、今、いちばん訪れたいのは、やはりウクライナです。私がかつて歩いた首都キーウの街並みや、かつて訪ねた人々が暮らしていた住居は、ロシアの爆弾で破壊されています。侵攻初期のニュース映像に映った、瓦礫の中で活動していた医師の姿は、間違っていなければ私が以前、取材をした方でした。すぐにでもカメラを手に飛んでいきたいのですが、今、私が行っても足手まといになるだけです。ただ遠くから祈るしかありません。それでもいつか訪れて撮影し、負の記録として伝えていきたいと強く思っています」
──「伝える」ことが大事なのですね。
「伝えたい。これが私の写真の原点です。そのためにカメラを構えるのですが、目の前の人々の体験を撮り切れていないといつも感じます。満足した写真は一枚もありません。もっとこうすれば良かったという反省ばかり。だから撮り続けるのかもしれません」
公園のベンチで開くのは、『歌集 沖縄』(星林社)。著者の丸木政臣は、沖縄の人たちの戦争の記憶を集め、短歌にした。傷ついた人たちに寄り添う姿は、大石さんと重なる。
大石芳野(おおいし・よしの)
昭和19年、東京生まれ。東京工芸大学芸術学部客員教授。世界平和アピール七人委員会委員。日本大学芸術学部写真学科卒業後、ドキュメンタリー写真に携わり、以後、戦争や内乱などで傷ついた人々の姿を捉え続けている。土門拳賞(『ベトナム 凜と』)、エイボン女性大賞、紫綬褒章などを受賞。写真集に『戦禍の記憶』『長崎の痕』など多数。近著に、エッセイ『わたしの心のレンズ』。
※この記事は『サライ』本誌2023年2月号より転載しました。年齢・肩書き等は掲載当時のものです。(取材・文/角山祥道 撮影/宮地 工)
https://serai.jp/hobby/1110857

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『ハロウィン』の生みの親ジョン・カーペンター

2023-04-14 | 先住民族関連
スクリーン2023-04-13
『ハロウィン』ばかりでなくホラー/SF映画の巨匠としてファンから絶大な信頼を集めているジョン・カーペンター監督。彼のこれまでの作品をたどってみよう。(文・松坂克己/デジタル編集・スクリーン編集部)
SFホラーを見て映画作りを志すように
『ハロウィン』を生み出したジョン・カーペンター監督は、もともと映画を作りたいと思ったきっかけが4歳の時に見たSFホラー『遊星よりの物体X』(1951)だったと言われているように、監督になってからは主にホラー、SFを作り続けて評価されている。
1948年にニューヨーク州で生まれたカーペンターは20歳で南カリフォルニア大学映画芸術学部に入学して映画製作を学び、1974年に長編デビュー作『ダーク・スター』を発表するが、この作品もシニカルなSFで、のちにカルト的な人気を得ている。その後、現代版西部劇的な小品『要塞警察』(1976)を経て『ハロウィン』(1978)を発表、ハリウッドの第一線に躍り出た。
続く『ザ・フォッグ』(1980)は怨みを晴らすため不気味な霧と共に現われる亡霊を描くホラーで、『ハロウィン』とは違い直接的な残虐描写よりもムード醸成に努め詩的な恐怖感を煽っていた。なお、この作品のヒロイン、エイドリアン・バーボーは当時のカーペンター夫人で、ジェイミー・リー・カーティスも共演していた。
盟友カート・ラッセルとのコラボレーションが続く
マンハッタン島全体が刑務所というアイデアが楽しい近未来SFアクション『ニューヨーク1997』(1981)は盟友となるカート・ラッセルの主演で、のちに続編『エスケープ・フロムL.A.』(1996)も作られた。
翌1982年の『遊星からの物体X』は自らが映画を目指すきっかけとなった作品のリメイクで、これもカート・ラッセル主演。ロブ・ボッティンによるSFXとカーペンターの恐怖演出が際立っていた。
スティーヴン・キングの同名小説を映画化した『クリスティーン』(1983)は青春ホラーとでも呼ぶべき作品で、クリスティーンと名付けられた赤いプリマスの自己修復の様子などが不気味さを感じさせる
1984年の『スターマン/愛・宇宙はるかに』は珍しくロマンチックなSF、『ゴースト・ハンターズ』(1986)はサンフランシスコのチャイナタウンを舞台に妖魔と戦うファンタジー・アクションと、カーペンターも次第に作風の幅を広げていく。
低迷期を乗り越え完全復活を果たす
だがオカルト・ホラー『パラダイム』(1987)、異星人の侵略がテーマのSFスリラー『ゼイリブ』(1988)、さらに事故で透明になってしまった男の巻き込まれる騒動を描いたSFコメディ『透明人間』(1992)と、カーペンターらしさの見られない作品が続き不調が噂されたこともある。
復活を果たしたのは、H・P・ラヴクラフトの“クトゥルー神話”を下敷きにしたと思われるサイコ・ホラー『マウス・オブ・マッドネス』(1994)。悪夢の描写や細かな伏線、ギミックなどカーペンター節が炸裂した。
©MCMXCIV NEW LINE PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
続くSFホラーのリメイク『光る眼』(1995)を挟んで、吸血鬼映画を西部劇テイストで料理した『ヴァンパイア/最期の聖戦』(1998)も小道具の設定やバイオレンス描写などカーペンターらしさ満載の作品だった。
2001年には火星を舞台に先住民族の亡霊と入植者たちの戦いを描くSFホラー『ゴースト・オブ・マーズ』を送り出すが、これは『要塞警察』(1976)と共にハワード・ホークス監督の『リオ・ブラボー』(1959)へのオマージュ作品だと言われている。
そして、2010年に久しぶりの監督作『ザ・ウォード/監禁病棟』を発表する。放火現場で逮捕され、精神病院に収容された若い女性の体験する恐怖を描くサスペンス・ホラーだ。この作品を最後にカーペンターは監督作を発表しておらず、現在75歳という年齢を考えると、もう監督ジョン・カーペンターの新作を見ることはできないかもしれないが、これまで作ってくれた作品に対しては感謝の気持ちを送りたい。
https://screenonline.jp/_ct/17620125

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かまがや取材日記 交流25周年記念プレート 令和5年4月12日

2023-04-14 | 先住民族関連
鎌ヶ谷市の魅力2023年4月12日
ニュージーランドのコル

プレートと石のコル
 鎌ケ谷市とニュージーランド・ワカタネの姉妹都市交流25周年を記念するプレートが3月下旬、市役所に隣接する新鎌ケ谷二丁目公園内に設置されました。総合福祉保健センター玄関のすぐ横です。
 プレートは縦横とも約60センチメートルで、両市の市章や姉妹都市協定を締結した1997年11月16日の日付、「KORU(コル)」の説明などが書かれています。プレートの横には白御影石製のコルも置かれています。
 コルとは、ニュージーランドの先住民マオリ族の言葉で、銀シダ(シルバーファーン)の渦巻き状の新芽のことです。マオリの人々にとってシダは食料や建築材料などになる大切な植物でした。そのシダの芽吹きは一族の繁栄を保障してくれる象徴とされ「新しい人生の始まり」「発展」「人との調和」などの意味を持つようになりました。現在では、ニュージーランドのシンボルとなり、航空会社「エア・ニュージーランド」をはじめ多くの企業のロゴに使われているそうです。
 この場所には以前からプレートとコルなどが置かれていましたが、古くなったため25周年を機に更新しました。プレートとコルの両横の地面には、ブロックで千葉県とニュージーランドの地図が描かれています。鎌ケ谷市とワカタネの位置も示されています。市役所にお越しの際はご覧ください。
 ワカタネとの交流は、新型コロナウイルスの感染拡大で4年間中断しています。早く再開できるようになってほしいものです。
問い合わせ
総務企画部 企画財政課 企画政策室
〒273-0195 千葉県鎌ケ谷市新鎌ケ谷二丁目6番1号 市庁舎3階
電話:047-445-1073
ファクス:047-445-1400
https://www.city.kamagaya.chiba.jp/miryoku/saihakken/shuzainikki/20230412.html

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山野内駐カナダ大使との懇談会を開催

2023-04-14 | 先住民族関連
経団連2023年4月13日 No.3587
-日加連携の展望について聴く/カナダ委員会
経団連は3月22日、東京・大手町の経団連会館でカナダ委員会(植木義晴委員長、藤本昌義委員長)を開催した。山野内勘二駐カナダ特命全権大使から、日加連携の展望について説明を聴いた。概要は次のとおり。
日本とカナダは、自由、民主主義、法の支配などの価値を共有し、長年にわたり良好な関係を築いている。ロシアによるウクライナ侵略を受けて、日加関係は重要性を増している。
■ 力による現状変更の阻止
ロシアによるウクライナ侵略という力による現状の一方的な変更は、第2次世界大戦後最大の危機である。カナダは、ウクライナ、ロシアに次いで世界で3番目にウクライナ出身者が多いということもあり、武器援助を含めて対応している。戦後復興に関しては日本との連携も重視している。
■ サプライチェーンの強靱化
日本にとってカナダは重要物資のサプライチェーン強靱化を推進するうえで重要なパートナーである。例えば、わが国は肥料の原料であるカリウムをすべて輸入に依存している。輸入先の内訳は、カナダが50%、ロシアとベラルーシの両国で30%だったが、ロシアによるウクライナ侵略後、後者の30%分をカナダから追加輸入することで合意している。日本の自給率は食料38%、資源エネルギー13%であり、食料250%、資源エネルギー190%を誇るカナダは重要な調達先である。また、重要物資を「安いから買う」という姿勢では、経済的威圧の標的となる可能性を否定できない。かかる観点からも、価値観を共有するカナダは信頼できる相手である。
■ 気候変動問題への対処
全世界のCO2排出量の25%を運輸部門が占めており、これを削減するための方策として電気自動車(EV)の普及が挙げられる。カナダはEVのバッテリー製造に必要な重要鉱物資源の埋蔵量が豊富であるが、採掘に際しては、インフラの欠如、厳格な環境規制、先住民の理解などの課題もある。そもそも、重要鉱物の採掘・製造に際しては、その過程におけるCO2排出や人権問題に対処する必要があるため、市場原理だけに委ねることはできない。2022年12月公表の「カナダ重要鉱物戦略」は、これらの課題を認識したうえで、連邦政府と地方政府の連携のもとで具体的な取り組みを推進することを企図している。3月上旬には日本の官民によるバッテリーに関するミッションがカナダを訪問しており、鉱物資源の分野での協力が進展することを期待している。
■ ハイテク分野での連携
トロント・ウオータールー・テック・コリドーは、シリコンバレーに次ぐ北米2番目の規模のハイテク産業の集積地であり、量子コンピューターに関する研究開発の中心となっている。量子コンピューター技術によってアルゴリズムの解読が可能となる。このため、日本企業にとって、安全保障上の観点からもカナダは進出先の一つとなり得るのではないか。
■ インド太平洋戦略の推進
カナダは、「ニクソンショック」に先だって1970年10月に中国と国交を樹立している。カナダにとって中国は「自主外交」の象徴であった。しかし、2022年11月に「インド太平洋戦略」を公表し、外交、安全保障、経済の観点から、日本、東南アジア諸国、インドとの連携を強化する一方、中国については引き続きビジネス上重要であるものの、一線を画す方針を示している。
激動の国際情勢のもと、法の支配に基づく国際秩序を維持・強化する観点から、G7のメンバーでもあり、価値観を共有するカナダとの連携強化が重要である。
https://www.keidanren.or.jp/journal/times/2023/0413_09.html

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2022年のアメリカの国立公園訪問数がパンデミック前のレベルにまで回復

2023-04-14 | 先住民族関連
CREA2023.04.13
アメリカ国立公園局(NPS)はこのたび、国立公園を含むNPSが管理を行う施設の2022年の年間訪問者数を発表し、訪問者の合計が約3億1,200万人に達し、前年同期比で5%増加したことを明らかにしました。2020年は、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大とそれに伴うロックダウンにより、NPSの管理地への訪問者数は前年比で27.6%減少しましたが、2021年と2022年の2年間で大きな回復をみせ、2022年末までにほぼパンデミック以前のレベルにまた戻っています。
具体的な訪問者数は、2021年が2億9,700万人で、2022年は3億1,200万人となり、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大以前の 2019年の訪問者数(約 3 億 2,750 万人)に迫っています。このうち、国立公園の訪問者の合計は、2021年は9,220万人、 2022年は8,860 万人で、これは2019年の9,100万人にほぼ到達するレベルで、2020年の6,790万人から大幅に回復しています。NPSの報告書では、「訪問者数は新型コロナウイルス感染症の世界的拡大以前の水準に回復した」と記されています。
NPSの管理地への訪問者数推移と1979年~2022年までの国立公園の訪問者数の推移
2022 年に最も訪問者数を集めた国立公園のトップ 5 は以下のとおりです。
第1位 グレートスモーキー山脈国立公園(テネシー州とノースカロライナ州)訪問者数1,290万人(全体の14.59%)
2022年に最も訪問者数の多かった国立公園で1 位を獲得したのは、グレートスモーキー山脈国立公園です。昨年の訪問者数は1,300万人近くを記録し、イエローストーン、ヨセミテ、グランドキャニオン国立公園の訪問者数を合わせた数を上回りました。2022年の訪問者数は2021年の1,410万人には達しませんでしたが、2019年の1,250万人を上回る結果でした。 世界遺産に登録されている同国立公園は2,100平方キロメートルの広さを有し、ノースカロライナ州とテネシー州にほぼ均等にまたがっています。常に発生している朝の霧からスモーキー山脈と呼ばれる山脈は、植物の多様性、豊富な野生生物、歴史的建造物、美しい古代の山々でその名を世界に轟かせています。ジップラインとハイキングは特に人気のアクティビティで、約1,300キロを超えるハイキングトレイルがあり、冬には凍った滝、春には野生の花を見ることができます。また、約4,700キロに及ぶ小川が流れており、1年を通して釣りができます。この公園には、30種類のサンショウウオ、4千種の植物、140種の樹木、約65種の哺乳類、200種の鳥類、67種の在来魚種、約1,500頭のクマ、80種類以上の爬虫類と両生類が生息しています。入場は年中無休ですが、車で来園の場合は駐車タグを購入する必要があります。料金は5ドル(約700円)~です。
第2位 グランドキャニオン国立公園(アリゾナ州)訪問者数470万人(全体の5.34%)
2022年中、 470万人以上がグランドキャニオン国立公園を訪れ、2 番目に多くの人が訪れた国立公園になりました。訪問者数は、450万人が来園した2021年から微増で、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大前の2019年に記録した600万人には程遠い数字です。この世界遺産は1919年に国立公園に指定され、コロラド川によって何百万年も前に切り開かれた広大な赤い岩で知られています。この公園は、端から端まで約450キロにわたり、平均の低高差は約1,200メートルで、アメリカで最も有名なランドマークの 1 つとなっています。アリゾナ州北部に位置し、ネバダ州とユタ州の州境から数時間です。ハイキングに加えて、サイクリングトレイルでのサイクリング、ラバの旅をしたり、ボートやいかだで峡谷を探索したりして、秘境の滝や峡谷を散策することもできます。入場料は1人あたり20ドル(約2,700円)、または車1台(すべての乗客を含む)につき35 ドル(約4,800 円)です。
第3位 ザイオン国立公園(ユタ州)訪問者数470万人(全体の5.29%)
第3位のザイオン国立公園の2022年の訪問者数は470万人弱で、2021年に記録した500万人からはわずかに減少していますが、2019年の450万人よりは増加しました。ユタ州に位置し、1919年に国立公園に指定され、約600 平方キロに及ぶ赤い岩の景観、高台、カラフルな空中庭園のある砂岩の峡谷と滝の迷路があります。長さ約24キロのザイオン渓谷沿いで、ロッククライミング、キャニオニング、川遊び、ハイキングコースなどを楽しめます。ザイオン国立公園への入園パス(1週間有効)は、個人1人あたり20ドル(約2,700円)、または車1台(すべての乗客を含む)につき35ドル(約4,800円)です。
第4位 ロッキーマウンテン国立公園(コロラド州)訪問者数430万人(全体の4.85%)
4位になったロッキーマウンテン国立公園には2022年度、430万を超える人々が訪れ、2021年の440万人、2019 年の470万人に近づいています。国立公園は約1千平方キロで、山地の生活地帯に見られる牧草地、輝く高山湖、高くそびえる山頂、約500キロのハイキングコースなど、壮大な山岳環境が広がります。公園に生息する動物の数が多いため、写真家の間では国内トップの野生動物観察地の1つと捉えられており、3,000頭以上のヘラジカ、400頭のオオツノヒツジ、多数のミュールジカとヘラジカを観察できます。また、キイロマーモット、ナキウサギ、カンジキウサギ、フクロウ、ハチドリ、蝶、300種類近くの鳥などの小さな生き物も生息しています。公園の入園料は、移動手段や滞在期間に応じて、1人あたり15ドル (約2,000円)からです。また、10月から5月初旬までのピークシーズンには、時間指定の入場許可が必要となります。
第5位 アーカディア国立公園(メイン州)訪問者数約400万人(全体の4.48%)
第5位のメイン州にあるアーカディア国立公園には2022年、約400万人が訪れました。この数は、2021年の400万人強からわずかに減少していますが、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大前の2019年の340万人をはるかに上回っています。「北大西沿岸の王冠の宝石」として知られ、1919年に国立公園に指定された、北東部で唯一の国立公園です。雄大な森、静かな池、丸みを帯びた山々、野生の海岸線で知られています。43キロの歴史的な自動車道、254キロのハイキングコース、72キロの馬車道があります。交通手段にもよりますが、入場パス(1週間有効)は1人あたり15ドル(約2,000円)~です。
2022 年の最も訪問者数が多かった国立公園トップ 10(1万以下は四捨五入)
第1位 グレートスモーキー山脈国立公園(テネシー州とノースカロライナ州) 1,294万人
第2位 グランドキャニオン国立公園(アリゾナ州) 473万人
第3位 ザイオン国立公園(ユタ州) 469万人
第4位 ロッキーマウンテン国立公園(コロラド州) 430万人
第5位 アーカディア国立公園(メイン州) 397万人
第6位 ヨセミテ国立公園(カリフォルニア州) 367万人
第7位 イエローストーン国立公園(ワイオミング州) 329万人
第8位 ジョシュアツリー国立公園(カリフォルニア州) 306万人
第9位 カヤホガバレー国立公園(オハイオ州) 291万人
第10位 グレイシャー国立公園(モンタナ州) 291万人
また2023年中は次の日程で、全ての国立公園の入園料が一斉に無料となります。
・4月22日(土):国立公園週間初日
・8 月 4 日(金): グレート・アメリカン・アウトドア法記念日
・9 月 23 日(土):国立公有地の日
・11 月 11 日(土):退役軍人の日
*予約、キャンプ、宿泊、ツアー、割引、第三者が徴収する料金などのその他の料金は、特に明記されていない限り含まれていません。
写真のクレジット:National Park Service (グレートスモーキー山脈国立公園 左から1枚目、3枚目、グランドキャニオン国立公園 左から1枚目、3枚目、ザイオン国立公園 左から1枚目、2枚目、ロッキーマウンテン国立公園 左から1枚目、アーカディア国立公園 左から2枚目、3枚目、4枚目)
・アメリカ合衆国国立公園局(NPS)について 
すべての国立公園、多くの国定記念物、およびその他の自然、歴史、娯楽施設を含む 423カ所の場所を管理するアメリカ連邦政府の機関。423カ所のうち、国立公園と見なされているのは63カ所のみです。公園が国立公園としての資格を得るには、公園が議会によって指定され、国家の重要性、適合性、および実現可能性などNPSの基準を満たさなければなりません。NPSは、アメリカの天然資源と文化遺産を保護および管理する米国内務省傘下の機関で、科学的な情報を提供したり、アメリカンインディアン、アラスカ先住民、アメリカ領の島のコミュニティなど、さまざまな先住民グループに対する責任と特別な取り組みを展開しています。
・ウェブサイト「GoUSA.jp」について
アメリカ合衆国の公式観光促進団体、ブランドUSAが運営するウェブサイトGoUSA.jpのコンテンツは、アメリカでしか体験できない活気、文化、無限の可能性を旅行者に体験してもらうことに焦点を当てています。旅行者の多様なパッション・ポイントに対応する実体感のあるストーリー・テリングとプログラム通じ、広大なアメリカへの魅力的な旅に誘います。GoUSA.jpは、アメリカならではの観光アトラクション、楽しみに溢れるロードトリップ、音楽、芸術、料理や冒険に至るまでのテーマ別体験を紹介するコンテンツを取り揃え、一般消費者向けの旅行ガイドの役割を渡すウェブサイトになっています。アメリカ合衆国全体あるいは、アメリカ旅行の無限の多様性と本物の豊かな文化に関する情報は、ウェブサイトGoUSA.jp ( https://www.gousa.jp/ ) 、あるいはFacebook ( https://www.facebook.com/VisitTheUSA )、Twitter ( https://twitter.com/VisitTheUSA )、Instagram ( https://www.instagram.com/visittheusa/ ) 等のSNSチャンネルで 「Visit The USA」をフォローしていただくことで入手いただけます。
本ブレスリリースに使用されている画像をご希望の方は担当者までご連絡ください。またこれ以外の画像使用をご希望の方は、ブランドUSAのメディアギャラリーMediaValet ( https://brandusa.mediavalet.com/ ) へご登録の上、各自画像使用の申請をお願いいたします。
https://crea.bunshun.jp/ud/pressrelease/6437c8ac760b0645d9000010

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生きる場所が無くなってしまう…アラスカの“沈みゆく村”を訪ねた写真家が伝えたいメッセージ

2023-04-14 | 先住民族関連
あいテレビ4/13(木) 17:01配信

あいテレビ
1年の半分をアラスカで過ごす写真家の松本紀生さん。30年近くにわたり、現地の壮大な自然を撮影し続けています。
【写真を見る】写真家・松本紀生さんがアラスカで撮影した自然の数々
■長い活動の中で感じる”自然の変化”―
(写真家・松本紀生さん)
「最初行った頃はそうでもなかったんです。自然きれいだなって、写真と映像だけに集中できたんですけど、だんだん自然が変わってきて、ここ数年で特に温暖化の影響が至る所でみられるようになってきて」
コロナ禍でしばらく現地での活動が途絶えていた松本さん。去年の夏、約2年ぶりにアラスカへ渡った際に訪ねたのが、先住民が暮らす西部の村・ニュートクです。
(松本さん)
「ニュートクでは、温暖化の影響で地盤の下に眠っている永久凍土という氷の層がどんどん溶けていっている。そのせいでその上に建ってる建物とか電柱が大きく傾いて来ています。それだけではなくて、永久凍土が緩んでくるものだから、川の水に浸食されてしまって村の土地が川に飲み込まれてしまっている。村が元々小さいですから少しだけ村の沿岸が削られただけでも、もう生きる場所がなくなってしまう、村の中で。そんなところまで追いつめられてしまっています」
温暖化で土壌が変化し、住民たちは移住を余儀なくされているといいます。
(松本さん)
「その村を訪れて感じたのは、彼らは何も悪いことはしてないんですよね。車も無いしそんなに石油を使ってるわけではありません。自然に寄り添って暮らしてきた人たちが、なぜか温暖化の最前線に立たされて、生きるか死ぬかの所に追いつめられてしまっている。誰のせいかと言えば僕のせいでもあるんです。僕らのような先進国で暮らしながら何も温暖化について一生懸命頑張っていない、僕たち大人のせいだなと強く感じて、なかなか現地の人に、詳しい話を聞くのがつらかったですね」
松本さんは、自然のあり方を見つめ直すことこそ、豊かな自然を守ることにつながると話します。
(松本さん)
「アラスカの自然をずっと見ていて、つくづく感じることなんですけど、自然界っていろんな生き物たちや環境が繋がり合って支え合って、成り立っているんですね。それがアラスカで過ごしていくうちによく分かってきたんです」
■“つながり”を壊さないために、できることは-
(松本さん)
「一番は感謝すること。その感謝はどこから生まれるかと言うと、一旦立ち止まって考えてみることなんですよ。自然が無いと人間って暮らしていけない、そういうことに気付くと自然に感謝の気持ちが湧いてきて、自然を大切にしようと思えてくると思います」
■子どもたちに伝えたいことは-
(松本さん)
「お子さんたちには普通に自然を感じてもらって、きれいだな、良いなと思ってもらえたらそれだけでいいと思います。そういう感情が残ってるだけで、もし大人
になった時に環境問題のことを耳にしたら、こういう自然守りたいなって自然に思えてくると思うんですよね。だから今のうちにお子さんたちは、自然に普通に心を開いて、自然を感じてくれたらいいなと思います」
■これからの活動について-
(松本さん)
「これからもずっと僕はアラスカを撮り続けていきたいです。30年くらいアラスカを撮り続けていますけど、全然撮り尽せてないんです。一生かかっても撮り切れないと思ってます。そんな対象に出会えるって、こんな素敵なことはないんですよね。だから自分が一生かけられるものが見つかっているんだから、それを手放すことなく、それに向かって一生懸命できる限り、この活動を続けていきたいと本当に思っています」
https://news.yahoo.co.jp/articles/3a7e946a7cd849bd70adc2adc8570bf543b69896

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アイヌ文化学ぶ 仏語や文化伝え町民と交流 フランスの大学院生  白老

2023-04-14 | アイヌ民族関連
苫小牧民報2023/4/13配信
 アイヌ文化に興味を持つフランスの大学院生が、白老町に滞在し、町民と交流を深めている。社台のカフェ・ミナパチセで刺しゅうを学ぶ一方、フランスの言葉や文化を町民に伝える交流会も開いている。  昨年10月に来町したパリ・ナンテール大学の大…
この続き:593文字
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https://www.tomamin.co.jp/article/news/area2/104741/

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