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二風谷ダム判決25年 先住権回復 足踏み 原告「変わると思ったが…」 アイヌ新法制定 「交付金は箱物ばかり」

2022-03-27 | アイヌ民族関連
北海道新聞03/27 05:00

建設が進み、4月にも運用開始となる見通しの平取ダム。アイヌ民族の聖地がダム建設で損壊を余儀なくされた=23日
 アイヌ民族を司法の場で初めて先住民族と認めた二風谷ダム(日高管内平取町)訴訟の札幌地裁判決から27日で25年を迎えた。判決はアイヌ民族の文化や価値観がいかに軽視されたかを明らかにし、国の政策に影響を与えた。だが、先住権回復は足踏みしたままだ。社会で判決の記憶が薄れつつある中、関係者はいま一度、判決が問うたアイヌ民族の現状に目を向けるよう願っている。
 「できてしまったものは仕方ない。ただ、ダム建設がアイヌの文化や権利にどんな影響を及ぼしたのか、国はきちんと研究して総括すべきだ。あの判決で終わりではない」。原告の一人、貝澤耕一さん(76)は二風谷ダムそばにある自宅で、1997年3月の判決を振り返り、こう強調した。
 98年に完成した二風谷ダム建設は地域のアイヌ民族が神に祈りをささげる聖地「チノミシリ」と位置づけていた複数箇所の岩山を破壊し、水没させた。訴訟では貝澤さんとアイヌ民族初の国会議員となった故萱野茂さんの地権者2人がダム建設は聖地を奪うとして土地収用の取り消しを請求。判決はダム本体が完成しているとして請求は棄却したが、建設は先住民族であるアイヌの文化享有権などを「軽視ないし無視」し、違法だと認定した。
 だが、ダム建設はその後も続いた。二風谷ダムとセットで計画された平取ダムは2013年に着工し、間もなく完成する。同ダム建設でもチノミシリは損壊を余儀なくされた。国は判決を踏まえ、平取アイヌ協会と事前に協議し、チノミシリの一部をコンクリートなどで復元する工事を施したが、貝澤さんは「復元はアイヌ文化を保存しているというアリバイづくりでしかない」と批判する。
 権利回復の動きも鈍い。国は19年、法律で初めてアイヌを先住民族と位置づけるアイヌ施策推進法を制定したが、伝統的資源の優先使用など先住権を認める法律はなく、儀式で使うサケの漁も許可制だ。北欧など諸外国と比べると先住民族政策は遅れ、十勝管内浦幌町のアイヌ民族団体がサケ漁を行う権利の確認を求めた行政訴訟も進行中だ。貝澤さんは「あの判決で状況が変わると思ったが、四半世紀たっても権利回復は進んでいない」と嘆く。
 萱野さんの次男志朗さん(63)も「アイヌ施策推進法に基づく国の交付金は箱物ばかりに使われ、権利回復につながるような人材育成に振り向けられていない」と指摘する。ただ先住権回復が簡単ではないことも認識しており、「父は『一本の毒矢や切れ味の良い刀より、話し合うことが大事だ』と言っていた。権利回復には、社会に共感してもらえるような活動を進めることが重要だ」と話した。(田鍋里奈、杉崎萌)

 <ことば>二風谷ダム訴訟 ダム建設地の地権者2人が道収用委員会に土地収用の裁決取り消しを求めた行政訴訟。札幌地裁の一宮和夫裁判長(当時)は判決で、原告の請求は棄却したが、アイヌ民族について「わが国の統治が及ぶ前から北海道に居住し、わが国の統治に取り込まれた後も経済的、社会的打撃を受けつつ、なお独自の文化を喪失しない社会的集団であるから先住民族に該当する」と認定した。
 その上でダム建設について「国は事業の達成で得られる公共の利益が、失われるアイヌ民族の文化享有権などの価値に優劣するか判断するための必要な調査を怠り、アイヌ文化への影響を可能な限り少なくする対策を講じないまま事業を認定し、裁量権を逸脱した」として違法性を認めた。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/661651

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<美幌 メープルシロップ物語>下 夢あふれる希望の樹液

2022-03-27 | アイヌ民族関連
北海道新聞03/26 09:17

執筆した論文の要旨が掲載された雑誌を手にシロップへの思いを語る平野茂夫さん(岩崎勝撮影)
 「マチの新たな名物にしたい」。オホーツク管内美幌町の菓子店「山本菓子舗」のパティシエール伊藤枝里さん(35)は、美幌産メープルシロップを使って商品開発を進めている。
 1964年創業の老舗。美幌産小豆のようかんなど地元素材にこだわる。昨年12月、美幌町樹液研究会代表の平野茂夫さん(84)からシロップを受け取り、新商品の創作に乗り出した。
■町内で活用も
 研究会など関係者が課題と捉えるシロップを町内に浸透させる方策として、平野さんは町内の菓子店に協力を求めることを選択。この数年、各店にシロップを配り、商品作りを依頼している。
 伊藤さんはシロップを使ってマドレーヌを試作。焼き菓子はある程度日持ちし、土産にもなるからだ。クリスマスケーキ作りの合間などに試作し、市販のシロップより香りが少ない美幌産の特徴も把握した。「味は満足できたが、食感に納得がいかない。もう少しふわっとさせたい」。伊藤さんは「平野さんの思いを形にしたい」と、今夏の発売を目指して試作を重ねる。
 4月21日に改装オープンする観光名所・美幌峠の美幌峠レストハウスでは、新規テナントの飲食店がシロップを使ったメニューを提供する予定だ。アイヌ民族の伝統料理を提供する札幌の「海空のハル」が、シロップを入れたジェラート、芋餅などの販売を検討する。町内でシロップ活用の動きが広がってきた。
■「母乳」出る木
 シロップの浸透に腐心する一方、平野さんは栄養面に興味を抱いた。原料の樹液を採取するイタヤカエデはアイヌ語で「トペニ(母乳の出る木)」と呼ばれるため、根拠を探った。
 日本食品分析センター(東京)に樹液を送り、成分分析を依頼。樹液に含まれるカリウムやカルシウムなどのミネラル類の栄養成分比が母乳に似ていることが分かった。
 約2年かけて研究し、まとめた論文の要旨は2020年9月、NPO法人「日本栄養改善学会」発行の「栄養学雑誌」に掲載。平野さんは「アイヌ民族は、樹液に母乳と同じような栄養があることを知っていたのではないでしょうか。感激しました」と話す。
 この研究成果を得て、平野さんの夢は広がる。栄養価を生かし、企業などと共同で樹液からサプリメントや化粧品などを開発することだ。平野さんは言う。「あと15年、100歳まで妻と頑張りますよ」
 研究会の今春の製造目標は2千本。3月中旬、製造拠点の平野さん宅のハウスでは、ぐつぐつと樹液を煮込む音がした。出来上がったシロップが店頭に並ぶ日は近い。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/661443

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「ドライブ・マイ・カー」ノミネートで注目! 米アカデミー賞作品賞ノミネート作紹介【上】

2022-03-27 | 先住民族関連
スポーツ報知3/26(土) 18:00
 米映画芸術科学アカデミーが主催する第94回アカデミー賞は、27日(日本時間28日)に発表・授賞式が米ロサンゼルスで行われる。今年は、濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」が、日本映画史上初の作品賞をはじめ、4部門にノミネート。前哨戦と言われる全米映画批評家協会賞などを受賞していることから、いやが応でも期待が高まる。オスカーの行方が注目される中、「ドライブ―」を含め作品賞にノミネートされた全10作品を紹介する。
 ◆「ウエスト・サイド・ストーリー」
 <他のノミネート>監督賞、助演女優賞(アリアナ・デボーズ)、美術賞、撮影賞、衣装デザイン賞、音響賞
 <あらすじ>1957年に発表されたブロードウェーミュージカルを60年ぶりに映画化。米ニューヨークのウエスト・サイドでは若者たちが貧困や差別に不満を募らせ、プエルトリコ系移民によるチーム「シャークス」とヨーロッパ系移民の「ジェッツ」が対立していた。ある日、シャークスの元リーダーの妹・マリアは、ジェッツの元リーダー・トニーと運命的な出会いをするが、2人の”禁断の愛”は、衝撃的な結末を生む。
 <ひとこと>オープニングでジェッツのメンバーが街を闊歩(かっぽ)するシーンから、いやが上にも気持ちが盛り上がる。マリアとトニーが愛を確認するダンスパーティーのシーンを始めとした光の使い方も効果的だと思うが、主人公の2人、特にトニーのインパクトが弱いというイメージ。
 その分、助演女優賞の絶対的本命とされるシャークスの元リーダーの恋人・アニータを演じるアリアナ・デボーズが圧倒。特に、道の真ん中で踊るシーンに注目だ。また、出番は少ないがトニーが働いている店の女主人・バレンティーナの存在感にも注目。演じるリタ・モレノは、1961年の映画でアニータ役だった。
◆「コーダ あいのうた」
 <他のノミネート>脚色賞、助演男優賞(トロイ・コッツァー)
 <あらすじ>港町に住む女子高生・ルビーは、両親と兄との4人暮らし。他の3人は耳が聴こえないことから、幼い頃から”通訳”として家業の漁業を手伝ってきた。新学期を迎え、あこがれの同級生と同じ合唱クラブに入ったルビーは、顧問の先生から歌の才能を見いだされる。だが、歌声を聴けない両親は信じることが出来ない。自らの夢を追うのか、家業を助けるか悩んだルビーは、いったんは家族を選ぶが…。
 <ひとこと>ストーリーは単純明快。最終的な結末も、おそらく見た人のほとんどが予想していた通りで驚きはないのだが、なぜか物語にグイグイと引き込まれていき、見終わった後にはすがすがしさを覚えるだ
 母親を演じたマーリー・マトリンをはじめ、ルビーの家族を実際の聴覚障害者が演じることで、演技では出すことのできない、心の奥にある思いや考え方が伝わって来る。父とルビーが「娘が健常者として生まれてきた時にどう思ったか」と”会話”するシーンが象徴的だ。
 それにしても、顧問の「V先生」が、宮本亞門さんにしか見えないのだが…。
 ◆「DUNE デューン/砂の惑星」
 <他のノミネート>脚色賞、視覚効果賞、美術賞、撮影賞、衣装デザイン賞、編集賞、音響賞、メーキャップ賞、作曲賞
 <あらすじ>時は10191年。宇宙帝国の皇帝からの命で、アトレイデス一族は宇宙で最も価値のあるスパイスの産地で、「砂の惑星」と呼ばれるデューンへと移住する。だが、それは皇帝と宇宙支配をもくろむ宿敵ハルコンネン家がアトレイデス一族を滅ぼすために仕掛けたワナだった。父を殺された一族の後継者・ポールも、全宇宙から命を狙われる存在に。母と共に逃亡するポールはデューンの先住民族・フレメンと出会い全宇宙の未来のために立ち上がる。
 <ひとこと>1965年に発表された原作小説は、世界的人気を誇る「スター・ウォーズ」にも多大な影響を与えたとされており、何となく「似てるな」と感じるシーンもあるかもしれない。ただ、愛がメインテーマの「スター・ウォーズ」と比較して、本作の方は一族の誇りや差別などといった要素により、より重層的な物語となっている。
 そこを丁寧に描いていくと仕方ないのかもしれないが、約2時間半の上映時間にもかかわらず、物語の序章が終わり「さあ、これから」というところでエンドロール。尻切れトンボ感は否めない。すでに続編の公開が決まっているので、それを楽しみにしたいところ。
 ◆「ドライブ・マイ・カー」
 <他のノミネート>監督賞、脚色賞、国際長編映画賞
 <あらすじ>舞台俳優でもある演出家の家福は、妻・音と満ち足りた生活を送っていたが、音は秘密を残したまま突然この世を去ってしまった。それから2年後、広島の演劇祭に参加することになった家福は、専属ドライバーの若い女性・みさきと出会う。共に過ごす時間が増えていく中で、少しずつみさきに過去を明かす家福。それに応じるかのように、みさきも心を開いていった。そして演劇祭が始まる直前、ある出来事をきっかけに2人はみさきの故郷に向かう。
 <ひとこと>日本作品として初めて米アカデミー賞にノミネートされたが、イメージとしては米国よりも欧州の方がウケが良さそうな印象を持った。
 多言語を使って繰り広げられる舞台、脚本の読み合わせを意識的に感情を込めないようにして行うことから生まれる「違和感」を知ることによって、逆に人間の持つ感情を喚起させようとするという点は面白い。また、家福とみさき、岡田将生演じる高槻の三者三様の死に対する向き合い方の違いも興味深かった。
 チェーホフの代表的戯曲「ワーニャ伯父さん」を知っていれば、より作品の本質が分かると思うが、なかなかハードルが高いかも。
◆「ドリームプラン」
 <他のノミネート>脚本賞、主演男優賞(ウィル・スミス)、助演女優賞(アーンジャニュー・エリス)、編集賞、主題歌賞
 <あらすじ>テニスの世界的プレーヤー、ビーナス&セリーナのウィリアムズ姉妹の父リチャードを描いた実話。2人の娘を世界最強に育てる夢を持つリチャードは、テニス未経験にもかかわらず娘たちが生まれる前から壮大な計画を立てていた。その常識外れな計画は周囲の困惑や反発を生むが、リチャードは意に介さず己の道を突き進むのみ。そして、姉のビーナスはついに世界のトッププレーヤーと対戦するにまで成長する。
 <ひとこと>リチャードを演じるウィル・スミスは主演男優賞の大本命。最近はパッとした作品が無かったが、本作で一気に”返り咲き”を果たした。
 見た目はさえない中年男だが、娘を世界一にするという夢に向かって、子供のように周囲を顧みずに突き進むというギャップをうまく演じている。まさに原題の「キング・リチャード」。多少分かりにくい点はあるが、邦題よりもそのままの方が良かったような気がする。また、あくまでも父リチャードを描いた作品であるため仕方のない部分はあると思うが、セリーナの成長がほぼ描かれていない点は寂しかった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fb40401ac5bf5f1a69b1803382c758d7159334ad

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鎌倉時代前期の五輪塔や中世の骨角器類など4件 新たに青森県文化財に指定

2022-03-27 | アイヌ民族関連
青森放送3/26(土) 10:00
鎌倉時代に建てられたとみられている五輪塔など4件が新たに青森県文化財に指定されました。
県文化財の県重宝には3件が指定され、このうち中泊町にある五林神社の五輪塔は鎌倉時代から室町時代後期に建てられたとみられています。県内に現存する五輪塔の中でも数少ない完全な状態で残っているものの1つです。また弘前市にある乳井神社の五輪塔は鎌倉時代前期に建てられたとみられ、一部が破損していますが県内に現存する五輪塔の中では最古級のものです。さらに中世の遺跡とされる東通村の浜尻屋貝塚から出土した87点の骨角器類も県重宝に指定されました。漁などに用いられたと考えられ、北海道のアイヌ文化との関連性もうかがわせる貴重な資料です。一方県無形民俗文化財には弘前市の鬼神社などで行われている「津軽の七日堂祭」が指定されました。これら4件を含めて県文化財は291件となりました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/25060e685e79a49344987546f9c09308ee2c13f3

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「アイヌ民族の声反映されていない」 政策検討市民会議が施策推進法でアンケート

2022-03-26 | アイヌ民族関連
北海道新聞03/25 19:00 更新
 道内の学者らでつくるアイヌ政策検討市民会議(丸山博代表)は25日、2019年に施行されたアイヌ施策推進法に関してアイヌ民族に行ったアンケート結果を公表し、「法律や施策にアイヌ民族の声が十分反映されていない」と指摘した。
 同法は施行5年をめどに必要に応じて見直すと定めている。アンケートは法改正を見据え、アイヌ協会など道内外の80団体に所属する個人を対象に、昨年5月から10月に行った。郵送やメールで38人が回答した。回収率は47・5%。
 アンケート結果によると、同法に基づいて創設されたアイヌ政策推進交付金事業を巡り、アイヌ民族の意思が尊重されていると「思わない」との回答が最多の65・8%だった。「分からない」は18・4%、「思う」は15・8%。自由記述欄には、施策を進める地元自治体について「もっと意見交換してほしかった」などとする指摘があった。
 法改正の際には、広くアイヌ民族の意見を反映させることを求める声もあり、道庁で同日会見した丸山代表は「法改正に向けて関係者に働きかけたい」と話した。(田鍋里奈)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/661223

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タップダンサー熊谷和徳による公演『VOICE ヴォイス』 新たにアイヌ伝統歌の唄い手6人の出演が決定

2022-03-26 | アイヌ民族関連
スパイス2022.3.25

熊谷和徳『VOICE ヴォイス』
2022年5月28日(土)Bunkamuraオーチャードホールにて、熊谷和徳『VOICE ヴォイス』が上演される。この度、新たな出演者が決定した。
世界で活躍するタップダンサー熊谷和徳の満を持してのオーチャードホール公演である本ステージ。今回のテーマは様々な“VOICE=声”との競演。昔から歌い継がれてきた美しい調べの鹿児島県奄美大島のシマ唄や北海道アイヌの伝統音楽に、タップダンスの音が加わる。
すでに元ちとせの出演が発表されているが、新たな出演者が決まった。阿寒湖アイヌコタンから日川キク子をはじめ山本榮子、床みどり、渡辺かよ、床絵美、郷右近富貴子の6名が参加する。
阿寒の大地で生まれ育まれてきた唄の数々を披露し、熊谷の“声”と合わせていく。中でも日川が歌う、独特の揺らぎと節から生まれるその唄の響きは、古(いにしえ)のウポポ(唄)そのままに、今を生きるアイヌウポポ(唄)界のレジェンド的な存在である。それぞれに“アイヌ文化伝承者”として活躍している面々だが、床絵美と郷右近富貴子は姉妹でKapiw&Apappoとしても、様々なジャンルのアーティストと共演もしている。
本ステージは、2部構成のステージで、前半はアイヌの面々、後半は元ちとせとの競演となる。熊谷ならではの繊細かつ多彩なリズムもたっぷりと、ハイセンスな演出で圧巻のステージを実現させていく。元ちとせは故郷・奄美大島のシマ唄で、聴衆を奄美の浜辺へと誘う。シマ唄とタップとのセッションはもちろん、ヒット曲「ワダツミの木」などオリジナル曲もこの日限りのスペシャルアレンジで披露される予定だ。
また、本ステージを彩るミュージシャンも魅力的な面々が集まった。リトル・クリーチャーズの鈴木正人がアレンジャーとして参加し、様々なアレンジを披露。当日はウッドベースとピアノを担当する。そのほか、クラシックを軸にしながらも菊地成孔ら多くのアーティストと積極的に共演を重ねているハープの堀米綾、ドイツのジャズ名門レーベルECMから日本人二人目となるリーダー・アルバムをリリースし、自身のレーベルも持つドラムの福盛進也、コーラスには太田美帆を中心としたグレゴリオ聖歌を標榜する、u+ta(ゆた)太田美帆、鎌野愛、小松陽子、根本理恵、 勝政美紀の参加も決定している。
盛りだくさんの楽曲を豪華メンバーで奏でる一夜に期待しよう。
公演情報
熊谷和徳『VOICE ヴォイス』
日程:2022年5月28日(土) 17:00開演(16:15開場)
会場:Bunkamuraオーチャードホール
出演:熊谷和徳
ヴォーカルゲスト:元ちとせ
(アイヌ伝統歌の唄い手)日川キク子、山本榮子、床みどり、渡辺かよ、床絵美、郷右近富貴子
ミュージシャン:
鈴木正人(ウッドベース/ピアノ)
堀米綾(ハープ)
福盛進也(ドラム)
u+ta (ゆた)(コーラス)
太田美帆、 鎌野愛、小松陽子、根本理恵、勝政美紀
料金:S席8,600円 A席7,000円 B席5,500円 (税込)
チケットに関するお問合せ:Bunkamuraセンター 03-3477-9999(10:00~17:00)
公演に関するお問合せ Bunkamura 03-3477-3244(10:00~18:00)
※各営業時間は変更になる場合がございます。最新情報はホームぺージにてご確認ください。
 主催:Bunkamura / 後援:J-WAVE 81.3FM / 協力:キョードー東京
 公演サイト:https://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/22_voice/
https://spice.eplus.jp/articles/300665

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トレイルになった「先住民の街道」を行く、カナダ

2022-03-26 | 先住民族関連
ナショナルジオグラフィック2022.03.26
「いつか訪れたい旅先25 2022年版」第9回

カナダのニューブランズウィック州を流れるネピシグイット川に沿って延びる道は、先住民たちが何千年も使ってきた移動路だった。現在は、約150キロに及ぶハイキングコースや、キャンプ場などが整備されている。(PHOTOGRAPH BY ANDREW HERYGERS)
カナダ東部のニューブランズウィック州、ネピシグイット滝の近くに、カメのような形をした岩がある。北米先住民のミクマク族には、この岩「エゴモカセグ」にまつわる伝説がある。「カメが完全に川から出たときが、ミクマク族にとっての世界の終わりなのです」
 川の水位が下がると、この岩が川から上がってくるように見えるのだと、トレイルに精通しているジェイソン・グラント氏は話す。同氏の義理の父親がミクマク族の長老として、この伝説を語り継いでいた。グラント氏は毎年この岩を訪れているが、「カメ」が地面に上がってくるのはまだまだ先のことになりそうだという。
 ネピシグイット滝は、大昔から使われてきたカナダの先住民の移動ルート上にある。これを整備した道が、カナダ沿海州で一番長いバックカントリーのハイキングコースになっている。「サンティエ・ネピシグイット・ミクマク・トレイル」は、ネピシグイット川に沿って約150キロにわたって続く起伏の多い道で、もともとは遊牧を行っていたミクマク族の移動路だった。
 この道は、ニューブランズウィック州バサーストの海辺にあるデイリー・ポイント自然保護区から始まり、同州のマウント・カールトン州立公園内のバサースト湖まで続く。この州立公園内にそびえる標高約820メートルのカールトン山は、カナダ沿海州の最高峰だ。
 2018年に完了したこの道の修復作業では、ミクマク族とこの道とのつながりを感じてもらえるように、ティピーと呼ばれる先住民のテントに泊まれるキャンプサイトや、エゴモカセグをモチーフとしたカメのロゴなどが作られ、ミクマク族の言語や文化に触れられるようになった。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/21/120600592/

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インドネシアの新首都決定 移転先はジャングルと秘境クルーズの名所 市民の反応は?

2022-03-26 | 先住民族関連
JIJI.COM(2022年3月25日掲載)
中野千恵子(在留邦人向け月刊情報誌編集長/インドネシア在住)

インドネシア東カリマンタン州で首都移転先に決まった地区を視察する同国のジョコ大統領(左)とイスラン・ヌール同州知事=2019年12月17日【EPA時事】
 2022年1月18日、インドネシアの国会は首都移転法案を可決した。これにより、24年にはジャワ島西部のジャカルタから東カリマンタン(カリマンタン島東部)に移転が始まる。新首都の名称は、ジャワ語で群島を意味する「ヌサンタラ」。国の首都が移転するのは世界的に初のケースではないにしても、そうたびたびあることではない。そこで、現地で報道されている移転理由、移転先の選定理由、移転計画を踏まえながら、ジャカルタ在住20年目の筆者が感じるジャカルタの現状や東カリマンタン州を訪れた際の印象、現地の人の声などから首都移転問題について考えてみたい。
なぜ首都移転なのか?
 位置情報技術を開発するオランダのTomTomの調査によると、インドネシアの首都ジャカルタの21年の交通渋滞の激しさは世界404都市中46位。同年は新型コロナウイルス感染拡大による社会規制で、仕事でもプライベートでも外出を控えるケースが多く、16年の世界3位、18年の同7位に比べると大幅に改善されているとはいえ、新型コロナの感染状況が落ち着いて規制が全面撤廃されれば、元の状況に戻ることは想像がつく。
 ジャカルタではこれまで、交通渋滞対策として、朝夕の特定の通りでの3in1制度(スリーインワン、1台の車に3人以上乗っていないと通行できない)や、現在も行われている奇数偶数制度(車のナンバーの末尾が偶数なら偶数日、奇数なら奇数日のみ通行できる)などの対策が実施されているが、抜本的な解決には至っていない。
 ジャカルタはこうした交通渋滞のほか、662平方キロの土地に約1125万人が住む人口過密、過剰な地下水くみ上げによる地盤沈下、近郊ボゴール地区の開発による過度な森林伐採を一因とする洪水被害など、さまざまな問題を抱えている。
 そのような中、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領が首都をジャカルタから東カリマンタン州に移転する計画を公表したのは19年8月のことだった。移転理由は、ジャカルタに政治・経済機能が集中し、インフラ上の負担が増加していること、さらに、ジャワ島に全人口(約2億7000万人)の54%、国内総生産(GDP)の58%が集中しており、ジャワ島とジャワ島外の格差を是正する必要があることが挙げられた。
過去一度だけあった首都移転
 ここで少しだけ、インドネシアの首都の歴史を振り返ってみたい。実はこれまでに一度、首都がジャカルタから移転されたことがある。ジャカルタがインドネシアの首都となったのは、インドネシアが独立した1945年8月だが、独立を認めないオランダとの間で独立戦争が勃発。オランダがジャカルタを占領したことから、翌46年から49年まではジャワ島中部のジョクジャカルタに臨時首都が置かれた。独立戦争終結によってジャカルタは再び首都となり、現在に至っている。
東カリマンタンが選ばれた理由
 さて、話を元に戻すと、移転先は政府による3年間の調査に基づき選定された。ジョコ大統領の会見での説明によると、地震、津波、火山噴火といった自然災害が少ないこと、インドネシア全国土の中央に位置すること、近郊にバリクパパンやサマリンダなどの地方都市があり、インフラが比較的整っていること、25万ヘクタール余りとされる用地があることから、東カリマンタン州クタイカルタヌガラ県と北プナジャムパスル県の両県にまたがる地域が最も望ましいとされたという。
膨大な移転費用の財源は?
 2024年には政府機関の移転を開始し、約20年かけて45年には完了する計画だ。移転後も引き続きジャカルタは経済活動の中心となるが、首都移転にかかる費用は466兆ルピア(約3兆7000億円、1ルピア=約0.008円で換算)と試算されている。費用の財源は、国家予算、官民連携事業、民間資金となっており、新型コロナ感染拡大で国内の経済が打撃を受ける中、インドネシア政府は海外からの投資に期待を寄せている。
懸念されるカリマンタンの自然破壊と先住民族問題

東カリマンタン州クタイカルタヌガラ県の西に隣接する西クタイ県で、伝統家屋の前で伝統舞踊を披露するダヤック族の人々=2017年6月30日[筆者撮影]【時事通信社】
 移転先となるカリマンタン島は、「世界の肺」とも比喩される豊かな森林や資源があることで知られ、先住少数民族も生活している。秘境の旅の目的地としても人気があり、中でも新首都が置かれる地域に当たる東カリマンタンのサマリンダはマハカム川を河口から上流までさかのぼるクルーズ旅の出発地となっている。この旅では、流域にある先住少数民族の村に立ち寄ることができる。筆者もマハカム川を旅した時、村でダヤック族の人々から伝統的な踊りで歓迎してもらい、ロングハウスと呼ばれる高床式の伝統家屋も見学させてもらったことがある。
 また、東カリマンタン州の沖合にあるデラワン島周辺の海域は、ウミガメ、イルカ、クジラ、マンタが生息し、ダイビングやシュノーケリングを楽しむことができる。筆者が17年にこの島を訪れた時は、透明度の高いエメラルドグリーンの海でシュノーケリングを堪能し、ウミガメの産卵にも遭遇することができた。
 こうしたカリマンタンの手つかずの自然や古くから守られてきた素朴な文化・生活が首都移転に伴う開発の中で守られるのかという懸念が、先住民族の代表団からも出ているものの、政府からの見解はまだ明らかにされていない。
ジャカルタ首都圏の市民の反応は?
 一方、首都移転により生活に変化が起きる可能性があるジャカルタ首都圏の市民は、首都移転問題をどうとらえているのだろうか。20代から60代までの男女14人に話を聞いてみた。すると、9割以上が反対という結果になった。
 反対理由は、カリマンタンの森林伐採、自然破壊、多額の費用が主なもので、地球規模での環境変化を不安視する声や、費用面ではジャカルタを整備して利用する方が負担は少なくて済むといった意見、さらには新型コロナの流行により経済が停滞している今の時期は経済回復に重点を置くべきだという声も聞かれた。また、政府から詳しい説明が行われていないため、移転計画がどこまで練られているのか分からないといった指摘もあった。移転に賛成と答えた人も、移転効果がきちんと検証されていることを前提にという条件付きの賛成だった。
 筆者自身、ジャカルタに20年暮らし、パンデミック期以前は年々深刻になる交通渋滞による時間のロスを大いに感じていた。また、毎年10月から3月ごろまでの雨期の時期には、大雨が数時間続くとすぐに市内の何カ所もの道路が冠水し、予定通り行動できないこともたびたびある。首都移転でジャカルタから政治機能が移転すればこうした都市インフラに関わる問題が解決できるのか、個人的にはいささか懐疑的である。なぜならば、首都移転が決まってもジャカルタからどれくらいの人が東カリマンタンに移住するのか不透明であり、洪水問題の抜本的な対策案も示されていないからだ。
 今後、カリマンタンの自然破壊への対策や、ジャカルタの具体的な将来像について政府から説明がなされ、カリマンタンとジャカルタ双方の住民や国民全体が納得できる首都移転となることを期待している。
 中野千恵子(なかの・ちえこ) 在留邦人向け月刊情報誌編集長。海外書き人クラブ会員。2002年からインドネシア・ジャカルタ在住。09年より上記月刊情報誌編集員、10年より同誌編集長として、生活、食、文化、観光など幅広い分野の記事を執筆。日本のテレビ、ラジオ、雑誌、インターネットでも情報発信中。
https://www.jiji.com/jc/v8?id=202203isij

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声優「大塚芳忠」が演じたテレビアニメのキャラ人気ランキングNo.1が決定! 第2位は「自来也(NARUTO-ナルト-)」

2022-03-26 | アイヌ民族関連
ねとらぼ3/25(金) 21:05
 ねとらぼ調査隊では2022年3月10日から3月16日まで「大塚芳忠さんが演じたテレビアニメキャラで好きなのは?」というアンケートを実施しました。
 今回のアンケートでは計2381票もの投票をいただきました。たくさんのご投票ありがとうございます!
 テレビアニメや洋画の吹き替え、テレビ番組のナレーションなど多方面で活躍している声優の「大塚芳忠」さん。そんな大塚芳忠さんがこれまで演じてきたテレビアニメのキャラクターで最も人気を集めたのはなんだったのか。ランキングを見ていきましょう!
(調査期間:2022年3月10日 ~ 3月16日、有効回答数:2381票)
●第2位:自来也(NARUTO-ナルト-)
 第2位には「自来也」がランクイン。得票数は375票でした。テレビアニメ「NARUTO -ナルト-」に登場するキャラで、主人公であるナルトの師匠に当たる人物です。伝説の三忍の一人でありながら、ナルトに説いた酒、金、女を禁じる「忍の三禁」をあっさりと破ってしまう一面も。しかし、ピンチのときに見せる強さは本物で、頼れる存在として周囲から信頼されています。そんな自来也を、大塚さんは人情味あふれる演技で好演しました。
●第1位:鶴見中尉(ゴールデンカムイ)
 そして、第1位は438票を集めた「鶴見中尉」でした! テレビアニメ「ゴールデンカムイ」に登場するキャラクターで、主人公である杉元佐一たちの行く手を阻む最大の強敵です。日露戦争で頭部を負傷したことから狂気に満ちた人格となり、隠されたアイヌの金塊を使って自らの軍事政権を樹立すべく行動しています。
 圧倒的なカリスマ性と人心掌握術で部下を率い、さまざまな策略を巡らすその姿は、まさに大塚さんの怪演が光っていますね。コメント欄でも「狂気じみた声が大塚さんでしか演じられないと思いました」との声が寄せられていました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/715b98995cef8ce39acb67ed6fec42eb44241640

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アイヌ料理の魅力伝える ウポポイで講演 札幌のシェフ塚田さん

2022-03-25 | アイヌ民族関連
苫小牧民報2022.03.24
札幌市のレストランシェフ塚田宏幸さん(43)が21日、白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)で講演し、アイヌ料理の魅力や地域の伝統的食文化を守る大切さを伝えた。

アイヌ料理の魅力を伝える塚田さん
 塚田さんは、レストラン「ブラッスリー コロン ウィズ ル・クルーゼ」で道産食材の料理を提供。地域に根付いた郷土料理の継承にも努めている。中でもアイヌ民族の食文化に強い関心を抱き、伝統料理の紹介に取り組んでいる。
 ウポポイの体験学習館を会場にした講演会で塚田さんは、「アイヌ料理から見る北海道の食の可能性」を演題に話した。狩猟や採取、農耕で食材を調達したアイヌ民族の食文化は、「コンブで味を調えた薄い塩味。油をたくさん使うことも特徴」と解説。「冬に備えて、さまざまな保存食を発展させたことも特色の一つ」と説明した。
 また、肉や魚、山菜などを具材にした汁物「オハウ」、あえ物の「ラタシケプ」など代表的料理を紹介。海外のイベントで調理したオハウが外国人から大好評を得た体験も話し、「地元にある食文化は宝物。伝統料理のレシピを残し、いつでも食べられるようにすることが大事だ」と述べた。
 この後、アイヌ民族ゆかりの食材エゾシカ肉のロースト料理の作り方を実演。各地から訪れた参加者は、塚田さんがシカ肉で作ったしょうゆを調味料に試食を楽しんだ。
http://www.hokkaido-nl.jp/article/24866

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アイヌ文様を施したお椀、お盆、ハンカチタオル…アイヌ文化の担い手を育てる取り組み

2022-03-25 | アイヌ民族関連
STV3/24(木)「どさんこワイド179」  3/24(木)17:49更新

アイヌ工芸作家と札幌の企業が共同開発した商品の完成報告会が開かれました。
アイヌ文様が彫刻されたお椀とお盆。
アイヌ工芸作家と木工技術を持つ企業が手掛けました。
ハンカチタオルはアイヌ文化を学ぶ大学生と大手ドラッグストアの共同開発です。
この報告会は、札幌市が取り組むアイヌ施策の一環で開かれたもので、新しいアイヌ工芸品の創出や若い担い手の育成がコンセプトに掲げられています。
(札幌大学ウレシパクラブ 金澤真直さん)「難しかったけどすごい楽しかったです。もっとアイヌ文化を外に広めていけたらと考えています」
報告会の様子は今月末からYoutubeで配信される予定です。
https://www.stv.jp/news/stvnews/u3f86t00000d7zqj.html

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アイヌ写真展がきょうから開催 都人権プラザ再開 /東京

2022-03-25 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2022/3/25 地方版 有料記事 266文字

新型コロナウイルスの影響で閉館していた都人権プラザ(港区芝2)が25日に再開し、アイヌの人々をテーマとした写真家・池田宏さんの企画展「現代アイヌの肖像」が同日始まる=写真はチラシ、同プラザ提供。同展は元々1月から催す予定だったが、会場閉館などのため中止していた。
 今回は、池田さんが北海道に通ってアイヌ…
この記事は有料記事です。 残り114文字(全文266文字)
https://mainichi.jp/articles/20220325/ddl/k13/040/012000c

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日テレが差別表現で謝罪 女性への不適切発言も

2022-03-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞03/24 17:31
 日本テレビは24日までに、21日深夜から22日未明にかけて生放送したバラエティー番組「午前0時の森」で、出演者がアフリカの一部地域の人への差別表現を使ったほか、性的な発言で視聴者に不快な思いをさせたとして、番組公式ホームページで謝罪した。
 同局などによると、女性グラビアアイドルを特集したコーナーで、出演した格闘家の前田日明さんがアイドルのお尻を例えるのにアフリカのコイ人の蔑称を用いた。スタジオに登場した水着姿のアイドルの容姿に感想を述べる場面では、女性の身体的特徴に関する不適切な発言もあった。
 「午前0時―」は4月に本格的に放送を開始する予定で、問題となった番組はパイロット版という位置付けだった。今後は生放送にこだわらず、制作態勢や収録方法を再検討しながら放送に臨むという。
 同局では情報番組「スッキリ」でアイヌ民族への差別表現を含んだ放送をしたとして、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が昨年7月、「放送倫理違反があった」とする意見を発表した。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/660670

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札幌市人事【課長職】(4月1日)

2022-03-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞03/24 17:30
アイヌ関連のみ
◆市民文化局    
▽市民生活部アイヌ施策課長(手稲区市民部総務企画課庶務係長)大屋伸一
◆水道局      
▽総務部営業課長(市民文化局市民生活部アイヌ施策課長)大場智裕
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/660655

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<デジタル発>舞台「トワノアイ」の映画版に込めた思いとは 俳優・宇梶剛士さんに聞く

2022-03-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞03/24 11:00
 都会で生まれ育ち、アイヌ民族をルーツに持つ青年の葛藤と成長を描いた舞台演劇「永遠ノ矢 トワノアイ」を記録した映画が、札幌市中央区のシアターキノで31日まで公開されている。作・演出を務め出演もしている俳優の宇梶剛士さん(59)に、作品への思いを聞いた。(聞き手 報道センター・田鍋里奈)

「永遠ノ矢 トワノアイ」について語る宇梶剛士さん(中川明紀撮影)
 ――今回の映画を製作した経緯を教えてください。
 「もともとの舞台は2019年に東京で上演し、好評でした。北海道で上演したいと思い、当初は7カ所で上演予定でしたが、新型コロナウイルスの感染が拡大。コロナの中で公演しても良いのかなどいろいろと葛藤しました。採算を合わせるために俳優のギャラや経費を減らして、なんとか釧路市など3カ所で実現しました。舞台では日数などの制限が多く、よりたくさんの人に見てもらうため、映画化を決めました。釧路公演を撮影したものです」
 ――主人公は兄を追いかけて北海道を訪ね、そこで自身のルーツのアイヌ民族について知り、向き合っていきます。
 「主人公は何も知らずに北海道に来ます。彼には僕自身の経験が反映されています。例えば地域に住むアイヌと和人が三々五々に集まって食事をするシーンがありますが、これは実体験です。各地のウタリ(同胞)と集まると、自然とアイヌの伝統や文化について話をします。ちょっとのぞきに来た人たちも加わって、食事をしながら自由に人が集う。誰のおじいちゃんがこう言っていたとか、たわいない会話の中から歴史や慣習を知って、学んできました。そうした部分が物語の中にも生きています」
 ――物語では、アイヌ民族が歩んだ実際の歴史と、創作を織り交ぜて描いています。松前藩と戦った「イソンクル」という弓の名手が印象的です。
 「イソンクルは今回の物語で僕が創作した架空の人物です。アイデアを出し合う中で生まれました。実際の歴史では、松前藩とシャクシャインの戦いで初めて江戸幕府が出てきます。ここでアイヌは圧倒的に鎮圧され、シャクシャインも殺されます。これ以降、アイヌは実効支配され、日本に強制的に取り込まれていきます。創作したイソンクルは戦いに身を投じますが、最終的にはこれ以上は戦わないという選択をします」
 ――どうしてイソンクルは戦うことをやめたのでしょうか。
 「僕は8月15日生まれなので、誕生日はいつも戦没者に黙祷(もくとう)して武力によって問題を解決することのむなしさを感じていました。一時は粗暴な時期もあったのですが(笑)。戦いが終わった後には悲しみしか残りません。いまウクライナではロシアの軍事侵攻でたくさんの人が犠牲になっています。自分だったらどうするだろうと想像すると、自分も戦わざるを得ないだろうと思います。でもその暴力の応酬の果てには何もなくなる。物語ではアイヌと和人の戦いを描いていますが、これは人類の話です。イソンクルのような人が、ロシアで勇気を持ってデモをしているんだと思います。そういう人が1人でも増えればより良い社会になる。そんな考えは理想論だと言われたこともありますが、理想を手放したら人間は獣になるしかないと思うんです」
 ――物語の中で「アイヌとして生きるのをやめたアイヌ」というせりふが登場します。
 「弾圧と差別の歴史の中、アイヌは文化や慣習などさまざまなものを否定された時代がありました。そうした社会でアイヌとして生きることがマイナスになることがありました。自分の子どもにアイヌであることを隠せと言ったり、アイヌであると教えなかったりした人もいたんです。物語で先ほどのせりふと対になっているのは、クリムセ(弓の舞)を踊った後に『俺はアイヌとして生きる』と言うせりふです」
 ――アイヌ民族に会いたいと言って、北海道を訪れた和人の旅行者も登場します。
 「アイヌしか登場人物がいないと、話が閉鎖的になります。実際の社会は和人が圧倒的に多くて、アイヌは圧倒的に少ない。物語が閉塞(へいそく)しないように社会とつながる窓の役割の人物として、旅行者を登場させました。彼は『アイヌはどこにいるんですか』などと地域の人に聞くシーンがあります。彼は悪意があるわけではなく、知的好奇心から疑問を口にしますが、周囲と衝突しかける。歴史を知らないから用心深さや配慮に欠けてしまうこともあります。アイヌ民族について、それだけ知られていないということでもあります」
 ――アイヌ民族はもういない、と存在を否定する誤った発言をする人も一部にいますがどう見ますか。
 「民族とは文化を共有してきた人たちのことだと思います。アイヌ文化に沿って生きることを選択し、決めた人はアイヌなんです。映画『北の零年』で北海道に入植してきた和人が、過酷な環境を生き抜けなくて子どもをアイヌのもとに置いていくシーンがあります。そうしたことが実際にあったという話を僕は子どものころから何度も聞いてきました。あそこのおばあちゃんは和人が置いていった子なんだよ、と。でもその人はアイヌとして生きて、みんなに頼りにされるフチ(おばあさん)でした」
 ――日本テレビの情報番組で昨年3月、昔からある差別表現が放送されました。担当者たちは差別表現と認識していなかったと報告されています。
 「もし差別表現だと知っていたら、言わないですよね。知らないから起きてしまう。互いをよく知らないのに共生なんてできません。よく転校生と仲良くしろと言うけれど、よくわからない相手同士で仲良くすることは難しいでしょう。アイヌの伝統儀式はとてもゆっくり進むのですが、急ぐより、丁寧に心を込めてやった方が良いからです。互いの文化や価値観を知って理解し、認め合うことができれば、それこそが共生につながっていくのではないでしょうか。今後もまたアイヌをテーマにした作品を作りたいと思っています」
◆クリムセのムは小さい字
記録映画「永遠ノ矢 トワノアイ」の一場面(オフィス33提供)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/660227

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