東浩紀著「クリュセの魚」を読了。
ラブストーリーを含めたSFで、火星が舞台です。SFはまったく読み慣れていないので、難しい概念はあまり理解できず読みとばしましたが、未来の壮大な物語でした。地球には日本国はもう存在せず、大きく三つの連邦に分けられており、火星は人が住んでもう一世紀以上が経過しているという未来(25世紀)の設定です。太陽系よりもずっと向こうの、人類よりもずっとずっと進んだ知的生命体のようなものとの接触が描かれています。そんな先でも、人は親と子、血筋の問題に捉われていて、それはまた愛情の問題でもあるのです。愛するとはどういうことなのか、ひとつの偶然にすがりつくことなのか、故郷とは何なのか、などなどいろいろと考えさせられる部分がありました。
著者のSF前作「クォンタム・ファミリーズ」も面白かったですが、雰囲気はずいぶん違っていて、「クリュセの魚」のほうがヤングアダルトが好みそうな雰囲気です。主人公が最初は11歳ですし。
コンピュータなどの緻密な計算で出された理性的な答えを反故にするような答えを出すのが人間というものなのだとも思いました。
ラブストーリーを含めたSFで、火星が舞台です。SFはまったく読み慣れていないので、難しい概念はあまり理解できず読みとばしましたが、未来の壮大な物語でした。地球には日本国はもう存在せず、大きく三つの連邦に分けられており、火星は人が住んでもう一世紀以上が経過しているという未来(25世紀)の設定です。太陽系よりもずっと向こうの、人類よりもずっとずっと進んだ知的生命体のようなものとの接触が描かれています。そんな先でも、人は親と子、血筋の問題に捉われていて、それはまた愛情の問題でもあるのです。愛するとはどういうことなのか、ひとつの偶然にすがりつくことなのか、故郷とは何なのか、などなどいろいろと考えさせられる部分がありました。
著者のSF前作「クォンタム・ファミリーズ」も面白かったですが、雰囲気はずいぶん違っていて、「クリュセの魚」のほうがヤングアダルトが好みそうな雰囲気です。主人公が最初は11歳ですし。
コンピュータなどの緻密な計算で出された理性的な答えを反故にするような答えを出すのが人間というものなのだとも思いました。
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