本『イノセント・ゲリラの祝祭』

海堂尊著『イノセント・ゲリラの祝祭』を読了。今回は病院が舞台ではなく、霞ヶ関の厚生労働省がメインの話でした。医療行政の話というか、Ai導入がどうして一筋縄でいかないかというのがこの本を読むことで、なんとなく理解ができました。いろいろな力関係があるのですね。それも本質的なことからは離れた、人間の欲というか、名誉や利権への固執というか、何か虚しくなる部分でのどうしようもなさがあって、いらいらさせられます。
今回も白鳥のキャラクターの良さがよく出ています。やはりこういう官僚が必要なのでしょうね。まあ、少し極端すぎますが。
名誉欲とか、ある程度以上のお金への欲とか、なんかほんとに浅ましい気がします。
海堂尊という著者、私と違う理系（医学系）の出身のせいか、つまりバックグラウンドがかなり違うせいか、私がこれまで自分で使ったことがない、あるいは聞いたことがない単語を使うことがあり、新鮮に感じることがあります。
白鳥が他者をなだめるとき、「どうどう」という表現を使うことがありますが、こんなこと私自身が言ったことはありません。ただ、著者があるラジオ番組に出演したとき、話し相手のパーソナリティをなだめるとき「どうどう」と言っていました。ああ、この著者自身、白鳥キャラなのかな、と思った記憶があります。
体調良好。微熱が出るのは相変わらずです。