初夏にうつくしい花を咲かせてくれる、公園の花菖蒲園に、藁が敷かれています。
これって、「お礼肥」と同じ論理?
そう思って、すかさず写真に撮りました。
秩父に住んでいる、仲よしの従姉妹が、ご夫婦でバラをこよなく愛しています。
数年前までは、すごく広いご自宅の庭をイングリッシュガーデンにして、バラを中心にガーデニングをしていました。
その見事なイングリッシュガーデンの噂を聞きつけ、バラの季節になると、大勢の人たちが見学に訪れていました。
私も従姉妹に誘われ、見に行きました。(下の2枚の写真が、秩父の従姉妹の家のイングリッシュガーデン)
その時、従姉妹とそのご主人が話してくれたのが、「お礼肥」の話です。
お二人は、そのイングリッシュガーデンをやるために、実に様々な努力を重ねていました。
雑誌にも掲載されたくらいですから、趣味とはいえ、かなりのものでした。
話をしていて思ったのは、バラへ込めた、ご夫婦の愛情です。
「きれいに咲いてくれて、ありがとう。来年もまたよろしくね」
その思いが、「お礼肥」と言う言葉に込められているというのです。
花菖蒲園の前で、ふいに、その言葉が浮かびました。
いつも手入れをしてくれている、おじさんやおばさんたちは、従姉妹ご夫婦のように、花菖蒲への愛をいつも抱いているのでしょう。
それが、この敷き藁。
「また、初夏には、きれいな花を咲かせてね」
その願いと、お礼の気持ちを込め、真冬の寒さに負けないように、こうして藁を敷いてあげている・・・。
頰に当たる風は冷たく、身を切るようです。
でも、なんだかいい気持ち。
お礼肥と敷き藁。
願いとお礼の気持ち。
それって、別々のものではなくて、ワンセットで成立するものだったのですね。