20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
毎日更新。児童文学情報・日々の暮らし・超高層からの眺望などニュース満載。

お礼肥と敷き藁

2016年01月26日 | Weblog

              

 初夏にうつくしい花を咲かせてくれる、公園の花菖蒲園に、藁が敷かれています。

 これって、「お礼肥」と同じ論理?

 そう思って、すかさず写真に撮りました。

 

 秩父に住んでいる、仲よしの従姉妹が、ご夫婦でバラをこよなく愛しています。

 数年前までは、すごく広いご自宅の庭をイングリッシュガーデンにして、バラを中心にガーデニングをしていました。

 その見事なイングリッシュガーデンの噂を聞きつけ、バラの季節になると、大勢の人たちが見学に訪れていました。

 私も従姉妹に誘われ、見に行きました。(下の2枚の写真が、秩父の従姉妹の家のイングリッシュガーデン)

 その時、従姉妹とそのご主人が話してくれたのが、「お礼肥」の話です。

               

              

 お二人は、そのイングリッシュガーデンをやるために、実に様々な努力を重ねていました。

 雑誌にも掲載されたくらいですから、趣味とはいえ、かなりのものでした。

 話をしていて思ったのは、バラへ込めた、ご夫婦の愛情です。

 

 「きれいに咲いてくれて、ありがとう。来年もまたよろしくね」

 その思いが、「お礼肥」と言う言葉に込められているというのです。

 

 花菖蒲園の前で、ふいに、その言葉が浮かびました。

 いつも手入れをしてくれている、おじさんやおばさんたちは、従姉妹ご夫婦のように、花菖蒲への愛をいつも抱いているのでしょう。

 それが、この敷き藁。

 「また、初夏には、きれいな花を咲かせてね」

 その願いと、お礼の気持ちを込め、真冬の寒さに負けないように、こうして藁を敷いてあげている・・・。

 頰に当たる風は冷たく、身を切るようです。

 でも、なんだかいい気持ち。

 お礼肥と敷き藁。

 願いとお礼の気持ち。

 それって、別々のものではなくて、ワンセットで成立するものだったのですね。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする