20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
毎日更新。児童文学情報・日々の暮らし・超高層からの眺望などニュース満載。

新刊6冊ご紹介

2010年12月21日 | Weblog
 ご恵贈いただいたままのご本、ご紹介がすっかり遅くなってしまいました。
 まだ、ご紹介できていないご本は、申し訳ございませんが来年までお待ちになってください。

 
『アギーの祈り』(濱野京子・偕成社)
 さまざまな人種が交差しあう国。そこはいつも戦争が絶えませんでした。
 ゆびの先から光を放つ、伝説の舞姫「ナキ・ルナ」の行方と、難民の島の学堂の教師アギーの関係は・・・。
 また、孤児で学堂に暮らすラキという少女は・・・。
 さまざまな人間模様が交錯しながら、物語は核心へと迫っていきます。
 確かな筆致のうつくしい描写は、いつものことながら、読み応えがあります。装幀もうつくしい。


 
『うさぎの庭』(広瀬寿子・あかね書房)
 自分の気持ちをうまく表せない少年と、古い洋館に住むおばあさんとの交流の物語。
 おばあさんと少年との関係。少年と友人との関係。おばあさんと実子ではないが、子ども時代に育てたおじさんとの関係。
 それぞれの関係がとてもやさしく、読みながら胸があたたかくなってきます。
 広瀬さんという作家は、やはり読ませる力を持っているひとです。

 

『アヤとひみつのプレゼント』(赤羽じゅんこ・国土社)
「てつだいマウスハッピーズ」シリーズ第三弾です。
 友だちのお誕生会に持っていく予定だった手作りの写真立てを弟に壊されてしまったアヤは、噂の「てつだいマウスハッピーズ」にお手伝いをお願いすることにします。
 さて、そこで作った手作りのものとは・・・。
 このプレゼントの独自性が、赤羽さんの世界です。


 
『しゅっぱつ! たっくんでんしゃ』(赤羽じゅんこ・鈴木出版こどものくに4月号)
 幼稚園児のたっくんは、おじいちゃんが電車の運転手だったころかぶっていた帽子を見つけます。
 それをかぶって、なわとびのなわで電車をつくった、たっくんのまわりにはお友だちが・・・。さあ、冒険のはじまりです。
 たっくん電車が、読者を楽しい世界へといざなってくれます。

 
 
『空色バレリーナ』(牧野節子・角川学芸出版)
 お母さんを早くに亡くしたはるかは、タクシーの運転手をしているお父さんとふたり暮らし。
 ある日、出会った老婦人の薦めで、はるなはバレエを習うことになりました。
 天賦の才を持っている、貧しくみすぼらしい少女。
 ところがそこには嫉妬がうずまいています。トウシューズに画鋲を入れられたり・・・。
 バレエを躍っているときの躍動感や、うきうきした感情がとても丁寧に描かれています。


 
『ねむくまのうた』(戸田和代・岩崎書店)
 ひとりぐらしのはるさんのところへやってきた、森のこぐまや、動物たち。
 はるさんのやさしさが、絵本の画面いっぱいに描かれています。
 しかし、はるさんというおばあさんと森の動物たちの交流で終わらせないところが、戸田さん。
 冬がやってきて、みんな去っていき、ひとりぼっちになったはるさんは、ふいにさびしさがこみ上げてきます。そのとき、はるさんの胸に流れていったのは・・・。
 ラストの余韻はさすがです。

 皆さま、上の6冊。どうぞお読みになってください。
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橋のある風景

2010年12月20日 | Weblog
  

 私の住んでいる街には、いたるところに橋があります。
 橋の名前なんて、覚えきれないくらい、たくさん。

 江戸時代、東京湾につながる水路だったところを埋め立てて作った街ですから、土地も低いです。
 ですから水難を防ぐために、いたるところに堀があり、橋がかかっています。
 そのいろいろな橋が、じつに工夫を凝らされているのです。
 
 私が会議のためによく行く神楽坂は、その名のとおり坂の多い街です。
 坂の名前も、風情のあるものが多いです。

 それぞれの街の、それぞれの特徴。
 いつか時間ができたら、あちこちの「橋散策」や「坂散策」でもやってみたいものです。
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サンタさん

2010年12月19日 | Weblog
   
  
 ひとあし早いサンタさんになりました。
 娘夫婦の2歳になったばかりの息子の○くんには『ことば絵事典』を、息子夫婦のもうじき1歳の娘の☆ちゃんには絵本をプレゼント。

 ふたりともご本がだいすきです。
 ○くんは毎晩、絵本を20冊もママに読んでもらっているそうです。
 近頃は「ボクが読むの」と、そらんじたストーリーを自分で追いかけて、ママに語ってくれるそうです。
 ○くんは図鑑もたくさんの種類を持っているので、まだ持っていない、わかりやすいことば絵事典を。

 ☆ちゃんには、私の大好きな絵本『はなをくんくん』(ルース・クラウス・福音館)と、○くんもすきな『きんぎょがにげた』(五味太郎・福音館)を。

『はなをくんくん』は特に、私一押しの絵本です。
 洞穴に冬ごもりしてている動物たちが、何かの匂いにさそわれ洞穴を飛び出してきます。
 はなを、くんくん・・・・。
 モノクロームの絵の最後にでてくる、たった一輪の黄色い花。
 その瞬間、動物たちも読者である私たちも、春が来たんだなと、気持ちがほっとします。
 その花をめざして走る動物たちのシーンは臨場感があります。
 読み語りをしていると、「くんくん、くんくん」子どもたちの呼吸も急ぎます。
 子どもはもちろん、大人も楽しめる、とっても上質な絵本です。

 アマゾンで絵本を選んでいる瞬間は、いつもとても楽しいです。
 プレゼント用にラッピングもしてくれるので、探しにくい本はアマゾンでというのが,近頃の定番です。
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冬木立

2010年12月18日 | Weblog
  

 木々の葉っぱも落葉し、木立もはだかんぼうです。
 ピューピューと、北風が吹くたびに木々が寒そうに震えています。
 私はあったかいダウンのロングのコートを着て、さらに毛皮の襟巻きまでして、寒そうな冬木立を横目に、お買い物のため通りすぎます。
 そういえば、小鳥たちの姿も見かけません。

 ちょうどクリスマスシーズンで骨付き鶏のモモ肉を売っていたので、この土日は夫が帰ってきているので、ことこととカレーでも煮込むことにします。
 ポイントは、タマネギ、人参、シイタケのみじん切りをカレー粉や香辛料や小麦粉で炒める前に、骨付き鶏のモモ肉にニンニクを塗りつぶし、塩胡椒したら小麦粉をつけてフライパンで少しだけ焦げ目をつけ、お酒で蒸し焼きすることです。
 とっても簡単なカレーなのに、絶品です。
 
 ランチのため銀座に行くついでに、三越地下の「ジョアン」でおいしいナンでも買ってきましょう。
 ナンの焼き上がり時間は、ちょうどお昼頃とか。
 
 カレーを煮込んでいる間に、今日は年賀状も仕上げないといけません。
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運営委員会

2010年12月17日 | Weblog
 今日は夕方から、児文協の今年最後の運営委員会です。
 公益法人改革も、いよいよ山場です。

 さて今夜は、はじまる時間も時間ですから、終わったら忘年会?
 まだ聞いてはおりませんが・・・。
 
 今日をいれて、年内はあと3つ、忘年会があります。
「飲めないのに、いちばん飲んでるみたいだ」と、親しい友人たちに言われている私です。
 ですからもちろん、すべてにおつき合いさせていただく予定です。

 それから、ご恵贈いただいていて机の上にのっているご本。
 数えてみたら、ただいま13冊。
 山積みになっております。
 順次、拝読させていただいております。
 ご紹介、もう少しお待ち下さいませ。
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枯れ野にて

2010年12月16日 | Weblog
   

 枯れ野の日だまりに、花が咲いていました。
 寒椿。ひまわり。
 寒椿は季節の花ですが、ひまわりの、なんと生命力の強いこと!

 ふるさとの秩父は盆地ですので、まわりを低い山々に囲まれています。
 子どものころはよく、その低い山を歩いたものです。
 日だまりの枯れ野をみていると、あのころのふるさとの山々を思い出します。
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水澄む

2010年12月15日 | Weblog
  
 
「水澄む」
 秋の季語です。
 池が凍る前の、透きとおるような秋の水面。
 水鳥たちが,列をなして泳いでいきます。

 本格的な冬がやってくる、そろそろ今ごろからの季節になると、この季語は「水凍る」になります。
 そして春がおとずれる季節になると、「水温(ぬる)む」にかわります。
 
 日本語の、なんと豊かで、うつくしいこと!
 たったこの三文字で、季節をうつろう情景が、鮮やかに浮かびあがってくるのですから。
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ギャッベデザイン

2010年12月14日 | Weblog
  
 
 以前も、このblogに書いたことがありますが、トルコ絨毯のキリムを、玄関のドアを開けたつきあたりの壁にタペストリーとしてさげています。
 キリムのギャッベデザインであるダイヤ模様は、玄関から入ってくる魔物をはねつける魔除けのおまじないの意味があるそうです。
 他にも、夫がアメリカに赴任しているころ、あちらで買ったネイティヴアメリカンの絨毯を、タペストリーにしています。これは魔除けとは聞いておりませんが、このデザインにもなにか意味合いがありそうです。(写真右)

 先日、娘夫婦の息子の○くんが用事があってやってきて、玄関に入るなり、
「あれ、こわい?」と、そのトルコのキリムを指さすのです。
「怖くないわよ。玄関から入ってくる悪者を、やつけちゃうんだから、すごく強いのよ」
 そういったら、
「じゃあ、こわくないんだね」と、○くん。
 ところが、別の部屋にいくために、その前を通るたび、どうも気になるらしく
「あの目も、あの目も、こわくないよね。すご~く強いんだよね」
 と、いちいち強さの確認をします。
 どうやら内心は、不気味に思っているようです。
 ・・・目?
 あらためて、ダイヤ模様のそのキリムを眺めてみました。
 どうやら、ダイヤ模様の白いのと黒いのが、彼には目に見えるようです。

 小さな子どもと一緒の時間をすごすと、おもいがけない発見があります。
 ついこの間までは気づかなかったことを、いろいろ見つけ出し、質問してくるのですから。
 子どもの視点といいますが、そんな小さなひと言にハッと気づかされることがあり、思わずにたにた、しあわせな気持ちにしてもらいます。
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ポプラ社クリスマスパーティ

2010年12月13日 | Weblog
  

 今夜は、毎年恒例のポプラ社のクリスマスパーティです。
 仲よしの作家のIさんと、待ち合わせをしてうかがうつもりです。

 恒例のじゃんけんゲーム。
 ここ10年ほどは負けてばかり。
 昔は優勝したこともあるのに。
 すごくじゃんけんが、弱くなったような気がします。

 先日、S社長に「話題のMHさんは,パーティにいらっしゃいます?」とうかがったら、
「来ないと思う」と。
「発売が15日なんでしょ?だったら宣伝を兼ねていらっしゃればいいのに。お会いしたいわ。身長180センチで小顔のイケメンに!」と申し上げたら、
「じゃあ、彼に言ってみるね」と社長。
 でも、無理でしょうね。
 そうなったら、パーティ会場が、マスコミで溢れかえってしまいますから。

(宣伝しなくても売れるのに、彼の本、宣伝しちゃった! 五木寛之や北方謙三まで「刮目しましょう」なんていっていたし・・・。)
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エアプランツ

2010年12月12日 | Weblog
  

 先日の句会で、プレゼントにエアプランツという植物をいただきました。(アップにするとこんな感じ。写真右)
 昨年同様、Sさんのプレゼントが私にあたりました。

 句会の仲間はどうやら霊感があるようで「○○さんにいくと思った」「○○さんをイメージして買ったら、そのとおりになった」など、それぞれの手に落ちたプレゼントを前に、さながら霊感合戦。
 私はといえば、霊感のれの字もありません。

 私がいただいた、エアプランツというのは、樹木や岩などに着生して生きている植物だそうで、 根っ子はついているけれど、水をほとんど必要としない植物だそうです。
 葉っぱから空気中の水分を吸収すればよし、という、とっても変わった植物です。
 小さくて、とてもかわいいです。
 おまけに入っているガラスの器がガラス作家の方の作られた、手作りの器です。
 
 あんまりステキなので、おもわずパチリと。
 となりに写っているのは、同じく私のお気に入り、アンティークの桐の収納箱です。
 入っているのは、もう見ることのない、昔のDVDテープばかり。
 そろそろそれらすべてを捨てて、たとう紙にくるんでぎゅぎゅうにしまい込んである、むかしの着物でも・・・。
 そのほうが、収納箱が喜びそうです。
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