今夜は、青海美砂さんのデビュー作「ラケットはつくれない、もうつくれない」の、出版お祝い会です。
戦時下、赤羽の近くの尾久で、テニスラケットを作っていた、下町職人だったお父さまの人生を描いています。
もうかなり前に、同人誌で、生原稿で拝読したことがありました。
その時から、体験のリアリティを感じ、また戦時下にテニスラケットを作っていたという事実を知り、驚いたものです。
この作品は、日本児童文学者協会と、小峰書店で行なっている「長編児童文学新人賞」の佳作受賞作でもあります。
当時は「足で泣く」というタイトルでしたが。
久しぶりに戦争を描いた児童文学を読みました。
テニスラケットを作っていたお父さまと、戦争のため、それを銃の持ち手に変えさせられ、戦争に加担して行かざるを得ない葛藤が、鮮やかに描かれています。
主人公の子ども時代から、年老いていくまでの、大河ドラマのような作りになっていますが、これは子どもたちにとって、戦争を考える、大切な一冊になると思います。
今日は日本橋でお祝い会だということですので、伺わせていただきます。
青海さん、本当におめでとうございます!!