いま、「みんなの感想 あまちゃん」を見ましたら★1対★5の割合が24:
63に変化していました。ながらく25:62が変わらなかったのですが、5万件
を越したなかで1%でも変化を起こすのは大変だと思います。これも「感想」
のなかで知ったことですが、「あまちゃん」の経済効果は今年だけで32億円
とか。
その「あまちゃん」評が日本共産党中央委員会・政治理論誌「前衛」12月号
に出ていましたので、ひと言紹介したくなりました。 2013-10-22 で 「しんぶ
ん 赤旗」の「あまちゃん」評を紹介した時は紙面を写真でお届けしましたが、今
回は3頁ありますし、kaeruの勝手な抜き書きに致します。
執筆者はジャーナリスト・沢木啓三氏。(≪≫は引用部分、ゴシックは沢木氏)
≪筆者もその魅力にはまって、衛星放送も含めて欠かさず視聴していた。
その人気の背景を考えてみたい。豪華キャストの力ばかりでない、現代の日
本が求めている物語がそこにあったと思う。
私たちの希望の物語
これは「挫折と再生の物語」だった。それは即ち「震災を経た私たちの希望
の物語」となっていく。
それぞれに挫折経験を抱えた登場人物たちが、お互いに励ましあいながら
力強く立ち上がろうとする姿は、そのまま視聴者への応援歌になったと思う。
何よりも、震災から復興を果たすために日々努力を続けている東北の人々へ
のエールになっただろうし、閉塞感がぬぐえない現代の日本を励ます力となっ
ただろう。
体験や記憶にはたらきかける
このドラマはフィクションながら、~実話に基づく部分が多く、それだけに視聴
者の「体験や記憶にはたらきかける物語」となっていた。それが、東日本大震災
の描写にうまく生かされて、番組に深みを与えていた。
このドラマについては音楽の魅力を語らないわけにはいかない。
若き日の春子が “影武者” を務めたヒット曲 「潮騒のメモリー」も、大友良英
とSACHIKO ・Mの共作によるものだ。(略)このように実力派の音楽家たちによ
る彩り豊かなサウンドが、ドラマの世界を大きく深く広げることに貢献したのは間
違いない。
実態にそぐわなくなった視聴率
『あまちゃん』の視聴率が『梅ちゃん先生』に及ばなかったことが、話題となった。
『梅ちゃん先生』も人気ドラマだったが、(「あまちゃん」のような)社会現象は起きな
かった。
もはや「世帯視聴率」という指標が、現代のテレビ視聴の実態にそぐわなくなって
いるのでなないだろうか。放送局の利益にため、そんな指標に振り回されているテレ
ビ関係者は、この事実をどう受け止めるだろうか。≫ 以上 終り。
雑誌「前衛」に関心のある方は、