夏の高校野球大会決勝戦。
思いがけぬワンサイドゲームとなって、大阪桐蔭高校が常葉菊川を17-0で破り17年目二度目の優勝を飾りました。
「大和平野にそびえ立つ 生駒の峯の 松風が
古代のロマン 今もなお とわに伝える 山麓に…」
すっかりお馴染みになった校歌ですが、この「山麓」は私にとって懐かしい想い出のいっぱい詰まったふるさとでもあります。
所在地の大東市中垣内3丁目は私の前住所、桐蔭高校に隣接する大東市立四条中学校は私の出身校<昭和23年(1948)から25年まで在学>で、始業の予鈴が鳴ってからでも家から走って行けば間に合う近さです。
現在、桐蔭高校があるところは同級生のT君家の畑地だったところ。同じ敷地内には戦時中「松下無線」の倉庫があり、戦後は米軍に接収されて機材倉庫になっていました。
まだ戦後3年、米軍への敵愾心が残っていた我々銃後愛国少年は、銃を持って警備していいる黒人兵の目を盗んで建物の破れから侵入し、「匍匐前進」でジープの横に設置する鎖付きのオリーブ色のスコップなどを調達しました。
入口で警備する気のいい黒人兵にチョコレートをねだるふりで話しかけるもの、中に侵入する決死隊員、手渡しで外に運び出すもの、見張り役など役割を分担しての大がかりな作戦でした。
もっとも先生にばれて、こっぴどく叱られ一度きりで終りましたが、盗みを働いているという罪悪感は全くなく、アメリカ軍に一泡吹かせてやると高揚感に満ち溢れていました。
今はすっかり周囲の景色も変わりましたが、本当に想い出の多い場所です。
ところで生駒山は、桐蔭高校の校歌では、なぜ「大和平野」に聳え立つなのでしょうか?学校の所在地からすれば「河内平野」の方がふさわしいと思うのは、私ひとりでしょうか?