5月6日午後は丹波のフジの名所を二ヶ所訪ねました。
丹波市市島町にある白毫寺は「九尺ふじの寺」として知られる天台宗のお寺です。慶雲2年(705)法道仙人開基と伝えられ、頂いたパンフレットの縁起によれば『入唐求法から帰朝の際に白毫寺を訪れた慈覚大師円仁は、周囲の山並みが唐の五台山に似ていることから山号を「五台山」と命名(後世に五大山と改称)し、…』とあります。駐車場前には「丹波高原登山案内図」が立っていましたが、これには五台山(654.6m)と五大山(569.2m)が別のピークとして描かれています。2004年6月、地元のYさんのご案内で五台山から五大山へと歩いたことを懐かしく思い出しました。
寺域に入り短い石段を登ると、薄紫色の幕を垂らしたような120mに及ぶ長い藤棚が出迎えてくれます。棚の下にはベンチが置かれて、大勢の人が腰を下ろしてフジの花を愛でていました。
滝のようになだれ落ちる花の房は確かに壮観ですが、九尺(2.7m余)はいささか大げさで、1m数十cmほどの花穂の長さでした。
花の香りが辺りに漂い、ハチも飛んできます。
フジの他にも四季折々の花が植栽されていて、丈の低いシャクナゲも立派な花をつけていました。
新丹波七福神霊場でもあり、この宝船の横には大きな「なで布袋」さんも座っておられました。
そして何故か境内に孔雀が飼われていました。まさか、九尺→くしゃく→クジャクのシャレではないでしょうが…。綺麗に羽根を広げて見送ってくれました。
今日最後の観光は朝来市和田山の「白井大町藤公園」です。平成11年5月に完成した面積7,000平方メートルの広い公園で、おりから「藤まつり」が開かれていて、大勢の人が連休最後の日を楽しんでいました。
公園の藤棚は幅4m、総延長は500mもあります。
大きな樹から舞い降りる白いフジ
公園中央の噴水
ここでは花色の違ったフジが楽しめます。
鯉幟の並んでいる下は貯水池「大町池」の堤です。100段ほどの階段を登って堤の上に登ってみましたが、やはりフジは下から見た方がよさそうです。それなのに何故大勢の人が…と思っていましたが、実は中段に見える緑の芝生で「餅まき」があるのを待っているのでした。そういえば盆踊りに使うような紅白の幕をめぐらした櫓も建てられていました。バスは餅まきの始まる5分前に出発して帰途につきました。
暦の上では夏を迎えた次の日、五月晴れの丹波でたくさんの花たちと出会えた楽しい一日でした。