三 岳
三岳(793m)・小金ヶ岳(725m)
(みたけ・こがねがたけ)丹波の東、篠山盆地の北に連なる多紀連山は、北部の妙高山、南部の弥十郎岳周辺とともに多紀連山(兵庫)県立自然公園に含まれ、 600 ~800m の低山ながら急峻な風貌から多紀アルプスとも呼ばれている。三岳はその主峰であり、大タワを隔てた東側の小金ヶ岳とともに登られることが多い。三岳は「御嶽」とも呼ばれ、役行者を祀る祠があるなど修験道との関わりが深く、小金ヶ岳は「金嶽」と呼ばれたことから採鉱(金?)との関連がうかがわれる。
1987 年11 月、千日山歩渉会例会で太タワに車を置いて二つの山をピストンした。前日は大阪・京都・兵庫の府県境にある深山に登り、篭坊温泉に泊まった。
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8 日 大タワまで車で登る。ここは金剛と葛城を分ける水越峠に似た地形で、左手は三岳、右は小金ヶ岳へのコルになり、広場があり水場も近い。ユーレイ峠と呼ばれたほど寂しかった面影はどこにもない、明るい峠である。パークして三岳へ向う。
落葉を踏んでの快適な登りも束の間、滑り落ちそうな急坂となり、木の枝や岩角を掴んでようやく登りきると、次のピークがひかえている。三回ほどだまされた未にやっと石室に着く。
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793.4m の一等三角点のある頂上は更に 30m 捏先になる。万歳をして記念撮影後、石室に帰りコーヒーを沸かし、周囲の展望に見とれる。南に北摂の山々、西に虚空蔵山など、東にこれから登る小金ヶ岳と実に壮観だ。眼下には篠山の町が小さく見えた。
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大タワへ下り、すぐに小金ヶ岳へアタック。始めは昼なお暗い杉の大木の中の登り。右手に折れてじめじめした所をまき、広葉樹林の中、短いが本日最難所の急登を過ぎて、ようやく稜線に出る。
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振返ると三岳が堂々とそびえている。ここからはアルプスの名に恥じぬ気持ちの良い岩峰が続く。
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いくつか岩場をよじ登り頂上に立つ。潅木が繁り展望はもう一つだが、メンバーの一人が双眼鏡で、白いドームのある昨日登った深山を見付けた。大タワからいずれも 1 時間ほどで頂上に立てる、手軽だが面白い山だった。
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