大勢の人が、同じような格好で、型にはまった形式的なことごとの周囲を、畏(かしこ)まったり、騒ぎまわったりしている場所に同席することは、私にとっては、ほとんど無意味な苦行である。今回も大体はそうだった。
しかし、結婚式場にオマケで付いているような教会ではなく、本物の大教会で行われた今回の結婚式は、少々感動的だった。英国国教会の流れをくむセント・メ[ル大聖堂の、おそらく英国人の神父様の低い声は、何語で喋っているか分からないくらい反響がきつかったが、ともかく厳かで暖かいものだったし、広々とした式場を高く覆うステンドグラスの色彩も美しかった。
まあ、結婚は人生の大きな節目であることは確かなことで、それを何らかの形にして残しておきたい・・・というのは、人間の自然な心情だろう。運がよければたった一度の経験・行事になる。そういう意味では、まことにめでたいことではある。
今日は昼を大きく回った頃から西風が入り始めた。昨夜はすっかり疲れて帰ってきたから、今日はいつもの自然充電をちょっと念入りに・・・塩屋の夕陽が西に大きく傾くまで、跳んだり回ったりを繰り返した。
それにしても、夕陽は美しい。何百回見ても新しい美しさがある。今回も、片づけが終わった後しばらく、ゆっくりと眺めながら、「あの想い」を強くしていた。
私の胸の深いところに繰り返し去来する「あの想い」については、また近いうちに書くだろう。