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伝統か緊急対応か

2018年04月04日 | 時事
救命女性に「土俵から降りて」 大相撲巡業、市長倒れ
この女性は土俵が女人禁制であることを知らなかったのでしょうか。

土俵に女性が上がることは、相撲協会の規則で禁じられています。かつて女性知事が知事賞を授与しようとしたときも、女性だからという理由で断られたことがありました。まあ土俵に上がらない役職には、時代の流れで女性が就くこともあるようですけどね。
そもそも相撲は五穀豊穣を願う神事ですが、その神様が女性なので、同じ女性が土俵に上がると嫉妬して災いを呼んでしまうというのが理由だそうです。また、神道では血の穢れを嫌うので、出産後の女性はお宮参りまで神社に近づかないというような風習も各地にあります。巫女さんが未婚の女性に限られているのもそういう理由ですね。この辺は最早、以前述べたガンジス沐浴と同じようなものなので、理屈でどれだけ迷信だ、非科学的だと言っても、「守らないと不吉なことが起こる」という信仰心を覆すことはできないでしょう。日本には信仰の自由がありますから、その自由を妨げる行為は憲法違反に当たる恐れもありますな。

とはいえ、目の前で一人の人間が苦しんでいるわけで、助けになりたいと思う心もまた自然な行為です。救急救命の講習は我々教員も毎年受けていますが、突然のアクシデントの際に自ら率先してできるかというと、中々難しいでしょう。この女性が土俵に上がった経緯など詳しい状況は分かりませんが、他に助けようとする男性がいなかったのであれば、とっさの行動で助けに入ってしまったことを責めるべきではないでしょう。あのイスラム教でも、旅先などで意図せず豚肉を口にしてしまったとしても例外的に認められるわけですしね。神様もやむを得ない事態なら大目に見てくれるはずです。まあ殊更に波風を立てず、知りませんでしたゴメンなさいで済ます案件ではないでしょうか。今後京都に何か災難が起きたとき、この女性のせいにされてしまわないかが心配ですね。

というか、力士が何人もいるわけだし、とりあえず市長を土俵から下ろせば良かったのでは・・・