PTAは「自由入会」のはずなのに・・・「参加」を強いられたらどうすればいい?
2年前に朝日新聞が蒸し返して以来、毎年加入問題が起こるようになってしまいました。
PTAとは「Parent-Teacher Association」なので、保護者と教員の会なわけです。当然、教員も会費を払っていますが、防犯ブザーや運動会のジュース、卒業記念品などを教員がもらうことはありません。全てはその学校の子どもの教育のためということで、教員側の加入率は100%です。一方的な報道をする前に、まずこの前提を世に伝えている報道があったか検証が必要ですね。まあ確かに人数比で言えば保護者は10倍から20倍になるので、我々の負担は微々たるモノかもしれませんが。
思い出してみると、我々が子どもの頃は結構「任意性」が強調されていたような気がします。そして、もっと活動が活発で、夜7時とかに集まり9時に帰ってきたりとか、母親が夜「PTAだから」といなくなることは頻繁にありました。もちろん自分が知らなかっただけで昼間も活動はあったと思いますが、既に共働きが増えてきた時代に即した活動の仕方になっていたのでしょうね。現在でもよく夜に公民館に集まっているので、「仕事があるから参加できない。」というのは言い訳に過ぎません。我々にだって仕事や家庭はあります。
当時と今の一番の違いは、会費が「口座振込」と言う点でしょうか。給食費もそうですが、集金が目に見えると周りの目を気にして払うと言う場合が多いです。誰も「あの家は会費すら払えない貧乏な家だ」とは思われたくないですしね。世の中が便利になり、効率化される中で、こうした「周囲の目」による強制性はひどく弱くなってしまいました。
もちろんPTAの原則から見て、未加入の子どもに不利益が生じてはいけませんし、加入しなければ毎年ビクビクする「役員選出」も蚊帳の外で済むわけです。つまり、入らない方にメリットを感じてしまう親が0ではないことが、この加入問題の根本にあります。つまり、これは「強制性」がどうのという問題ではなく「お互い様」だと感じる心の有無が問題なのです。役員選出の際に名簿が出るので、載っていない保護者を調べれば誰が加入していないかは分かってしまいます。そして、詳細は省きますが(笑)多くの場合、「やっぱり」と思う場合がほとんど。嫌味に聞こえるかもしれませんけど、得てしてそういうものなのです。
同じ共同体で過ごしている以上、一定の協力や我慢は必要だと思うのですが、日本もアメリカみたく、この記事のように全ての事象を弁護士に相談し法的に考えていく方向に傾いてしまうのでしょうか。
シャーペン禁止の校則もそうですけど、学校の話題を弁護士に相談と言う記事が上がる度にそう思います。