国号「日本」の読み方は、ニホンとニッポンのどちらが正しいのでしょうか?
文化庁国語課は「政府として呼び方をどちらかに決めたことはない」という。
今朝の朝日新聞の記事からメモをします。
■ニホンとニッポンの現状
〇全日本空輸(ANA)は、「ニッポン」が正しい。
〇日本大学は、「ニホン」が正しい。
〇国立国会図書館は題名に「日本」が含まれる16万8千冊の読みを「ニホン」
で統一している。
〇NTTの電話番号案内は、どちらの読みでも検索できるようにしている。
〇固有名詞に「日本」がつくものでは、ニホンが約1,300、ニッポンが約
350。 ※参考サイト → 「日本(にほん・にっぽん)の読み方」
〇国立国語研究所の前川喜久雄さんによれば、同研究所「日本語話し言葉コー
パス」の中で、「日本」がつく言葉は8,242件。そのうち約98%が「ニホ
ン」と発音されている。
■ニホンとニッポンの由来(宇都宮大学教授・小池清治)
〇漢字の「日本」は奈良時代、中国で死亡した遣唐使の墓に見られる。当時の
中国読みでは「ニッポン」となるので、元来は「ニッポン」であったろう。
〇ひらがなとカタカナは平安時代に生まれたが、後の室町時代に入るまで、促
音の「っ」表記がなかった。それまでは、「にほん(ニホン)」と書いて、
ニッポンと読ませたらしい。
〇このかな表記「にほん」と書いてニッポンと読むべきところを、、文字の通
りに「ニホン」と誤読したのが始まりであろう。
〇つまり、元々はニッポンだった。