いつものように、以下、けさの朝日新聞から転載です。
◇朝日新聞朝刊(大阪)3月17日付
目に見える光(可視光)をあてると、水を分解して水素を発生する新種の光触媒を、堂免一成(どうめん かずなり)・東京大学教授らが見つけた。
水素は、燃やしても水しか出ない究極のクリーンエネルギー。生成効率はまだ実用にはほど遠いが、太陽光と水から水素を大量に作るという化学者の長年の夢に道を開くといえそうだ。16日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
光触媒は、光があたると化学反応を促進する物質。汚れ防止などの効果を示す酸化チタンがいち早く実用化。水を水素と酸素に分解できる物質も知られていたが、紫外線だけに反応するものが多かった。
水素製造に使うには、太陽光に多く含まれる可視光を有効利用することが欠かせない。
堂免教授らは、窒化ガリウムと酸化亜鉛をまぜた黄色い粉末に助触媒を加えると、可視光にも反応する光触媒になり、可視光による水の分解効率が従来より約10倍高くなることを発見した。
性質を詳しく調べ、さらに効率を上げられる余地があることもわかったという。
◇原発汚染や石油争奪のないクリーンエネルギー時代
原子力発電所の事故によるチェルノブイリの汚染は地球最大のものとなりました。広範囲な地球汚染と膨大な汚染被害者の健康問題は、今も続く悲劇です。
地球温暖化の問題は京都議定書があるにもかかわらず、遅々として進みません。石油供給の問題は世界経済攪乱の要因でもあり、戦争の要因でもあります。イラク戦争はこれと関わりがないとはいえません。
私たちは、日常生活を簡素なものにしてエネルギー使用を控える必要があります。でも、真夏のクーラーをやめるわけにはいきません、真冬の石油・ガス暖房をやめるわけにもいきません。マイカー生活をやめることもできません。
エネルギー使用の節約生活を心がけるとともに、原発汚染や石油争奪のないクリーンエネルギー時代の到来を、夢見る思いで待ち望んでいます。