9月7日付け日経朝刊のコラム『大機小機』の記事紹介です。
GDPは国民の生活の豊かさの指標にはならない。購買力平価を基準に考えよう。「同じ商品やサービスのバスケットを購入するのにいくらかかるか」。これが購買力平価である。
世界銀行ホームページの2006年統計には、購買力平価でドル換算してGDP比較が出ている。これによると、1位アメリカ、2位中国、3位インド、4位日本です。
日本は中国・インドに追い抜かれて、『世界第4位』の経済大国です。同じ統計で、購買力平価による一人当たり国民所得を比較してみます。
中国は世界102位で日本の4分の1以下、インドは世界145位で日本の9分の1。人口が多いので、GDP総額が日本を上回っているのです。
以上の記事を見ていますと、GDPは私たちの生活の豊かさの指標にはなりません。『一人当たり所得』が眼目ですね。
また一人当たりについて見るにしても、所得のクラス別分布に注目する必要がありますし、福祉関係の指標に目配りする必要もありますね。
私たちは自分のことについて、生活実感で十分にわかっていますが、識者・評論家・議員・官僚・公務員の数字力に対抗しようと思えば、こういう数字も知っておきませんと……。