川本ちょっとメモ

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「18歳以下の子どもへの10万円一律給付案」に関する高市自民党政調会長と橋下維新党外代理人による批判について

2021-11-09 14:32:30 | Weblog



公明党の2011衆院選公約である「18歳以下の子どもへの10万円一律給付案」の実施について、テレビコメンテーターや自民・維新などから多くの異論が巻き起こりました。



■テレビ報道で聞く主張や一般人の声は衆望とは異なっている 

テレビコメンテーターや自民・維新などの声として聞いていているものはほぼ公明批判一辺倒です。これは私が耳にしている一般住民の声の大勢とは全く異なっていて、ほぼ批判一辺倒というテレビ世論を異様に思います。

私が耳にした声は、「助かる」「ありがたい」というものばかりでした。18歳未満の子がいる家庭と、専門学校生・短大生・四大生などをはじめに該当しない人たちの声とは違うところがあるのだろうと思います。



■11月9日夕刻、最新の自公合意内容 (毎日新聞、時事通信による)

(1)焦点になっている18歳以下10万円一律給付公明提案について、
   a.年内に現金5万円支給、合意成立
   b.来年春にクーポンで5万円支給、合意成立
   c.自民が所得制限提案:世帯年収960万円まで、公明は党へ持ち帰り 

(2)自民提案;住民税非課税世帯に1世帯当たり10万円を支給 、合意成立

(3)公明提案:マイナンバーカード保有者へ一律3万円分マイナポイント支給
       ポイント金高について両党で検討継続



■クーポン支給について

クーポンは、使うには不便な点があります。クーポンは経済対策で発行されています。これまでの事例で言えば、クーポンの使用可能範囲が、居住地市町村内限定であるものと県内限定であるものがありました。現金と違ってクーポンは使用先が限定されるので、少し不便なのです。

奈良県内39市町村のうち、10万人以上人口の自治体は、奈良市、橿原市、生駒市の三つだけです。商業施設も人口に応じています。このため買回り品を大阪で買う習慣になっている県民が多い。



■18歳以下10万円一律給付公明提案に対する批判について

(1)自民党・高市政調会長 11月8日午後FNNニュースの取材に応じて
    高市政調会長は、「自民党の公約とはまったく内容が違う」「わたしたち
   は本当にお困りの方に経済支援をするという政権公約を作った。そうでない
   方に支援をするということは書いてない」と述べて、与党幹事長間の協議を
   見守る考えを示しました。

    自民党の2011衆院選向け「令和3年政策パンフレット」には、次のように
   明記してあります。

   〇 非正規雇用者・女性・子育て世帯・学生をはじめ、コロナでお困りの皆さ
    まへの経済的支援を行います。

    公明党の10万円現金支給提案は、上の子育て世帯への経済的支援に該当し
   ます。
しかし高市政調会長は言っています。自民党の公約とはまったく違
   う、困っていない方に支援するとは書いていない、と。

    公明党の提案で問題になるのは「所得制限」です。所得制限をするのかし
   ないのか。所得制限をするならば、所得制限の上限をどのラインで線引きす
   るのか。これを自公の間で話し合いをすれば良いのであって、高市政調会長
   の居丈高な姿勢には不審を感じます。
   
(2)橋下 徹 氏(維新党外代理人) 関西テレビ「めざまし8」11月8日放送
   上記、橋下徹氏の名前に「維新党外代理人」と並記しているのは、私から見
  た橋下徹氏をひとことで表現するための呼称です。ご理解賜るようお願いいた
  します。

   また、ニュース源の関西テレビはフジテレビ系列の在阪関西エリア放送局で
  す。私はこの番組での橋下発言をFNNプライムオンラインニュースで読みまし
  た。

   橋下氏はこの番組で、「18歳以下10万円一律給付公明提案」について、  
  「天下の愚策」とこきおろしています。  

   そして、「公明党の力があまりにも強すぎするんですよね」とか、「自民党  
  は公明党の言う事を聞かなきゃいけない状况になっている」とか、「これは野  
  党も声を上げて、自民党もシャキッとして、公明の言い分ははっきりおかしい  
  って言わなきゃいけないですよね」と、批判のあり方が公明党ターゲットで感  
  情的です。  

   橋下氏が公明党案に反対するのは、橋下氏が子ども4人だから40万円、MC  
  の谷原氏が子ども6人で計100万円、これおかしいでしょ、というわけです。  
  維新の吉村副代表も子ども3人だから30万円、と言っています。  

   橋下氏が言うのはもっともなことと思います。だけど、これは所得制限をか
  けるかどうかの問題です。話し合えば折れ合いをつけて合意できることで、む
  つかしいことではありません。今の日本で、コロナ対策としての生活支援が必
  要であるということに反対する政党はないでしょう。

   批判が感情的になるのは、これは公明党の手柄になると見て政党間の競争意
  識が働くからです。折れ合いのつけやすい事柄であるにもかかわらず、高市さ
  んは公明に居丈高になり、橋下さんはやたらに公明をこきおろすということに
  なっています。今、困っている人たちのことよりも、高市さんも橋下さんも目
  つきは政治力学目線なのです。

(3)橋下 徹 氏(維新)と高市氏(自民)は安倍友という共通点
    橋下徹氏と松井大阪市長は2012年春ごろ、安倍晋三氏に上京面会して、維
   新代表に招請リクルートしています。安倍晋三氏には当時、同年9月に自民
   党総裁選に出る話が浮かび上がっていました。それ以後ずっと、維新と安倍
   晋三氏は蜜月の仲であり、大阪万博の招請も当時の安倍首相の支持があれば
   こそ成功したと言えます。

    高市氏は今年9月の自民党総裁選に立候補して、一気に自民党の顔の一人
   に駆け上りました。これは安倍晋三氏の強力な支持の恩恵によるものでし
   た。日本会議国会議員懇談会副会長、神道政治連盟国会議員懇談会幹事、靖
   國参拝、国家中心傾向など、安倍晋三氏に極めて近い。

    維新と、高市氏を含む安倍自民とは、親密な関係にあります。両者が自維
   連携すれば、格差是正という課題などが良い方向に向かうことは望むべくも
   ありません。また、維新が言うベーシックインカムも竹中平蔵氏の入れ知恵
   と見受けられるので賛成できません。維新は、自公連立に成り代わって、自
   維連立を指向するでしょう。

    

■所得制限超過所得者から10万円回収することについて

  橋下氏のことばによれば、国民民主党の玉木代表が、所得制限をすることにな
 っても、10万円支給が遅れることはない、年末調整や確定申告を利用すれば簡単
 だという趣旨のことを言っているらしい。

  このアイデアを実行するなら、所得制限をかけても、一律10万円支給は迅速に
 行えます。国は、年末調整時や確定申告時に支給済みの10万円を容易に回収でき
 ます。所得制限をかけるには良い考えだと思います。

  ただ、自民党案の「世帯年収960万円」を所得制限の分岐点にするのは、私自身
 は反対です。1000万円近い所得は多いように見えます。しかし実態は、そこから
 所得税、地方住民税、固定資産税のほか、健保・介護保険・雇用保険、民間の生
 保その他の出費を除外し、住宅ローンの支払いを考えに入れるならば、家計はや
 はり楽ではありません。

  所得制限をかけなければいけないとするならば所得制限の分岐点は、課税所得
  ではなくて、1年総収入額1500万円~2000万円くらいが良いと私は思ってい
  ます。


■助け合おうではありませんか

 このことで国民同士がせめぎ合うことは、良いことではありません。18歳以上の大学・短大・専門学校・諸学校の学生さんは、我々にも支援金が必要だと政党、政府に運動することが本筋です。失業ほかの理由で困っている人たちも、我々にも支援金が必要だと政党、政府に運動することが本筋です。

困っている者同士がせめぎ合うことは、生活上の悩みのうえにさらに苦痛を重ねるばかりです。そうではなくて、おたがいに助け合って政党、政府に注文をつけることこそが本筋ではないでしょうか。

さらに、今困っていない人たちも、せめて政党や政府への支援要求に力を貸して声を上げようではありませんか。食事の支援活動をしている人たちほどの実行力はなくても、支援の声一つぐらいは捧げてみようではありませんか。




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