森友学園ダイアリー(1)
2017-05-05
森友学園ダイアリー(2)
2019-06-09
<森友問題> 松井一郎維新代表 大阪府知事初当選すぐさま森友陳情の小学校参入規制緩和を実行 大阪府HPが事実を語る
2019-06-17
大阪府の審査基準が改定され、森友学園の小学校設置への道が開かれた――2017(H29).12.1.衆議院財務金融委員会 義家弘介議員(自民党)発言
今回も森友学園問題と松井一郎維新代表(当時大阪府知事)の関与を推認させる事実を見ていきます。
まず、経過概要の見取りという意味で、森友学園問題の進行3ステージと、「第2ステージ前段 鴻池祥肇参議院議員」段階の三すくみの形を再掲します。
第1ステージ
〇松井大阪府知事就任~森友学園のための小学校参入規制緩和
大阪府が森友学園に小学校参入の道を開いた
主役――松井府知事(当時)=大阪府私学・大学課(当時)
第2ステージ
〇大阪府私学審議会「条件付き認可適当」答申(ゴーサイン)まで
大阪府が豊中市国有地の森友学園宛て譲渡に道を開いた
前段――鴻池祥肇参院議員事務所
後段――近畿財務局=国=安倍昭恵首相夫人
大阪府私学審議会=松井一郎府知事(当時)
第3ステージ
〇豊中市国有地売払いまで / 幕引き―籠池夫妻、拘置所収監
主役――近畿財務局=国=安倍昭恵首相夫人
幕引き――①大阪府:森友学園を補助金詐欺で告発
②大阪地検:籠池夫妻、拘置所独房収監10カ月
※第1・第2ステージは、2017-05-02 森友学園ダイアリー(1)の表、
第3ステージは、2017-05-05森友学園ダイアリー(2)の表を一覧
していただくとわかりやすいと思います。
■三すくみの形――学校敷地(国有地払い下げ)問題
① 森友学園は、
近畿財務局と借地契約して学校敷地を確保したい。でなければ小学
校設置認可が下りない。
② 近畿財務局は、
森友学園に小学校設置認可が下りた後でなければ、豊中市国有地
の貸地契約も売却契約もできない。
③ 大阪府私学・大学課は、森友学園の学校敷地確保が確定的でなけれ
ば、認可申請の正式受付けができない。私学・大学課が森友学園の申
請を正式受付けしても、大阪府私学審議会は、森友学園が学校敷地を
確保できていない間は設置認可を出せない。
状況が「三すくみ」の形で停滞した理由は森友学園自身の問題です。森友学園は土地
購入資金、小学校建設資金、開校後の経営資金のすべてが不足していました。自己資
金は少なく、銀行融資の予定はなく、見込めるのは塚本幼稚園関係人脈の寄附金と国
の建設補助金だけでした。
前回記事「第2ステージ 前段」で姿を見せた鴻池議員事務所は迅速に動きました。
■第2ステージ前段 鴻池参議院議員事務所の動き
森友学園が黒川兵庫県議(元鴻池秘書)を通じて2013(H25)/8/5、売却公
募中の豊中市国有地を小学校用地として借地したい旨、鴻池参議院議員
事務所に陳情しました。
近畿財務局から9/2、鴻池議員事務所へ「当初賃貸借契約・7~8年後
売買契約」という対案の提示がありました。
鴻池議員事務所の陳情取次に対して所要1カ月弱という財務局回答は迅
速で、この対案が役所事務処理の安全上、許容範囲に収まっていること
を示唆しています。
森友学園籠池理事長(当時)が2013(H25).10.12.、鴻池議員事務所に
「上から政治力で早く結論を得られるようお願いしたい」。
鴻池議員事務所は、この厚かましい願いに応じていません。
近畿財務局が2013(H25)/11/19、大阪府私学・大学課を訪問(第2回)。
近畿財務局はこの時期まで、鴻池議員事務所の陳情取次を基に大阪府に
接触しています。
この後、安倍昭恵首相夫人登場後の翌年2014(H26)年10月まで流れが
変わることはなく、上記「三すくみの形」がつづきました。
「三すくみ」の形がつづいている状態は、鴻池事務所、近畿財務局、
大阪府が節度ある姿勢をつづけていることの証です。鴻池議員事務所の
陳情取次の役目は実質的に、ここまでで終わりました。
■第2ステージ 松井一郎大阪府知事(当時)と私学・大学課の打ち合わせ
鴻池議員事務所が窓口の時期
〇黒川兵庫県議が2013(H25)/8/5、鴻池事務所に森友学園の陳情を伝言
松井知事(当時)/私学・大学課打ち合わせ、8/8、8/23、8/30の3回。
〇近畿財務局が2013(H25)/9/12、大阪府私学・大学課を訪問(第1回)
松井知事(当時)/私学・大学課打ち合わせ、9/17、9/24、10/3、
10/15の4回
鴻池議員事務所の陳情記録によれば、2013(H25)/9/2、近畿財務
局から鴻池議員事務所へ「当初賃貸借契約・7~8年後売買契約」
という対案の提示がありました。2013(H25)/10/12、森友学園籠
池理事長(当時)が鴻池議員事務所に「上から政治力で早く結論を
得られるようお願いしたい」と頼んでいます。2013(H25)/10/16、
近畿財務局から鴻池議員事務所へ「賃借の件は本省と打ち合わせ
済み」と先の対案について伝えています。
鴻池議員事務所と近畿財務局の間では「当初賃貸借契約・7~8年
後売買契約」で納得しています。籠池理事長(当時)の無理な頼みに
応えるつもりがないので「三すくみ」停滞期間がつづきます。
■第2ステージ 「三すくみ」停滞期間
2013(H25)年11月~2014(H26)8月
〇「三すくみ」停滞期間
2013(H25)年 11月1回、 12月1回
2014(H26)年 1月0回、 2月0回、 3月1回、 4月1回、
5月1回、 6月0回、 7月1回、 8月1回、
11月~8月 合計7回 → 平常はこのように打合せ回数が少ない
のが常態です
松井知事と私学・大学課の打ち合わせ回数が増えると、何かあった
のか?と立ち止まります。
〇近畿財務局が2013(H25)/11/19、大阪府私学・大学課を訪問(第2回)
〇近畿財務局が2014(H26)/7/26、 大阪府私学・大学課を訪問(第3回)
「昭恵効果」はまだ表に出ていません。「昭恵効果」が一気に表立って
くるのは9月です。
2013(H25)年10月から2014(H26)年8月まで、森友学園の小学校計画の進行が停滞していました。小学校設置認可申請を大阪府私学・大学課に受理してもらえる予定が立っていなかった。そういう状況のところへ、安倍昭恵首相夫人が森友学園の後見人のような立ち位置で登場します。
■第2ステージ後段――安倍昭恵首相夫人登場
森友学園の籠池理事長(当時)は、頼る先を鴻池参議院議員から安倍昭恵首
相夫人に乗り換えました。
〇松井大阪府知事/私学・大学課 打ち合わせ
1月0回、2月0回、3月1回(3/6)、4月1回(4/18)、5月1回(5.27)、
6月0回
〇森友学園 2014(H26)/3/?
籠池理事長(当時)上京、安倍昭恵首相夫人に面会
〇安倍昭恵首相夫人 2014(H26)/4/25
森友学園の塚本幼稚園(大阪市淀川区)を初訪問
(証拠ビデオ)安倍昭恵、初めての塚本幼稚園訪問 by アキエリークス
近畿財務局が7/26、大阪府私学・大学課を訪問。前年11/19以来のこと
です。「昭恵効果」が始まりました。
〇近畿財務局 2014(H26)/7/26 大阪府私学・大学課訪問第3回
〇松井大阪府知事 2014(H26)/7/28 私学・大学課打ち合わせ
〇 〃 2014(H26)/8/27 〃
近畿財務局訪問翌々日の7月28日、私学・大学課が松井知事に近畿財務
局来訪の内容を報告しました。安倍昭恵首相夫人の森友学園応援と4/25
塚本幼稚園訪問が焦点になったでしょう。
塚本幼稚園に首相夫人が現れ、森友学園を応援しているとなれば、この
取扱いは地方行政にとって重要案件になります。しかも安倍首相と橋下
徹前知事(当時)とのつながりは深い。
しかしまだ、2014(H26)年8月の段階では夏休みであるかのように静かで
す。
■第2ステージ 松井一郎大阪府知事(当時)と私学・大学課の打ち合わせ
「昭恵効果」始まる
〇近畿財務局が2014(H26)/9/18、大阪府訪問第4回
〇松井知事(当時)/私学・大学課打ち合わせ、9月3回(9/18、9/19、9/22) 10月6回(10/7、10/8、10/20、10/21、10/22、10/24)
〇大阪府私学・大学課が2014(H26)/10/31、森友学園の小学校設置認可
申請書を正式に受理
2014(H26).10.31、大阪府私学・大学課が森友学園の小学校設置認可申
請書を受理しました。正式受理ということには、認可前提という意味が
あります。
2014(H26)年9月3回、10月6回、計9回という異様な集中打合せは、
森友学園の「小学校設置認可申請書受理」が大阪府にとってそれほど重大
な案件であったと教えています。
[三すくみの形] 近畿財務局は豊中市国有地を森友学園小学校用地に提供
する前提に立っています。ところが、それには大阪府の設置認可が必要で
す。一方、大阪府は森友学園が小学校用校地取得済みか、裏付けのある取
得見込みが無ければ、設置認可できません。しかし森友学園は、小学校用
校地を近畿財務局から徒手空拳で調達しようと考えています。これが「三
すくみ」の形です。
森友学園の小学校設置認可申請書を私学・大学課が受理するということ
は、大阪府=松井知事(当時)が設置認可を出してこの「三すくみ」を解消
する、「近畿財務局から森友学園に豊中市国有地を引き渡す」道を開く役
割を大阪府=松井知事(当時)が引き受けたということです。
これはすなわち、松井一郎大阪府知事(当時)が近畿財務局に協力し、安倍
昭恵首相夫人やそのバックに控える安倍首相のために働く、貸しを作る、
という意味があります。
■昭恵効果の3ステップ
①大阪府私学・大学課が「森友学園小学校設置認可申請書」を正式受理
したのは2014(H26)年10月31日。
②ここから年末年始を挟んで実質2カ月半後の2015(H27)年1月30日、
大阪府私学審議会が「条件付き認可適当」答申。ゴーサインが出ます。
③その11日後、2015(H27)年2月10日、近畿財務局で第123回国有財産
近畿地方審議会が開かれて、豊中市国有地の貸付・売却に「処理適当」
という審議結果が出ました。大阪府(=松井知事)と近畿財務局(=安倍
昭恵首相夫人の威光、その後ろに控える安倍首相の影)の合作です。
・安倍昭恵首相夫人 2014(H26)/12/6
大阪・塚本幼稚園(森友学園)で講演
■証拠となる大阪私学審議事録ピックアップ
下二つのコマのうち、上のコマは、「継続審議」という審議結果になった大阪私学審 2014(H26)年12月定例会の議事録です。下二つのコマのうち、下のコマは、「条件付認可適当」という審議結果になった大阪私学審 2015(H27)年1月臨時会の議事録です。
〇12月定例会の事務局説明
「大阪府の私学審議会で認可しかるべしという答申が出るという前提のもと
で国の審議会が行われる」
〇1月臨時会の事務局説明
「(※大阪府の私学審議会で)条件付で認可しかるぺしとなりますと、国は
契約に走ると、そういう手はずになっています」
2015(H27)1/27臨時会の事務局発言によると、豊中市国有地を合法的に森友学園に引き渡す目的で、国と大阪府が談合をしています。大阪府私立学校審議会が出すべき結論と、2015(H27)年1月のうちにという期限が示されています。
事務局の説明内容は:
① 豊中市国有地を森友学園に貸地のち売却の条件で引き渡すために、国
(国有財産審議会)と大阪府(私立学校審議会)の双方で認可が下りる
こと前提で話を進めてきた。
② 2月7日に国の国有財産審議会がある。それまでに、大阪府私学審1月
臨時会で「条件付きで認可しかるべし」と答申を出せば、国は(※土
地の)契約に走る。そういう手はずになっている。
現実は、大阪私学審2015(H27)/1/30「条件付き認可適当」答申、国有財産近畿審議会結果2015(H27)/2/10「豊中市国有地貸付・売却に「処理適当」、という日付になりました。
国=近畿財務局と大阪府の連携プレイは、2014(H26)年9月10月計9回もの松井一郎大阪府知事(当時)と私学・大学課との打ち合わせの時点で、大筋のレールが敷かれたものと推測できます。
国の機関が絡み、安倍昭恵首相夫人の意向と威光が明らかであり、安倍首相自身も森友学園を好感している(国会答弁でそれらしきことを答えています)状況下で、計画当初から一貫して資金不足が主要なネックになっている森本学園に認可を出す決断は、松井府知事でなければできないことです。私学・大学課の公務員に国がからむ政治的案件を片付ける権限はありません。
松井一郎府知事(当時)は、子ども人口激減の時代なのに、小学校新設参入の資格要件を欠いていた森友学園のために規制緩和を行いました。そのときは松井知事(当時)の単独意志で、森友学園のために道を開いてやりました。
こんどは、豊中市国有地を森友学園に供与したいという国の意志に迎合する形で、森友学園のために道を開いてやりました。大阪私学審1月臨時会議事録にある通り、大阪府私学審の「認可適当」という前提あってこそ、国は森友学園と国有地処分契約ができたのです。
2014(H26)/12/18 定例会
[大阪府私立学校審議会 平成26年12月定例会 議事録17枚目から]
[事務局]
土地の契約につきましては、2月に国の審議会を通した上で契約を交わすということになってございますので、その来年2月の審議会については、大阪府の私学審議会で認可しかるべしという答申が出るという前提のもとで国の審議会が行われると聞いておりますので、最終的に土地を借りられる契約につきましては2月の審議会の後ということになりますので、そこが通らないことには土地を借りるという話も進みませんし、当然そこに建設されるという行為が進むこともないと。
[委員]
1月の末にですね、臨時の審議会なり何なりを開いてですね、判断するというのが一つ。二つあるんです。今ここでダメというふうに出すか、あるいは資料をもう一度出してもらって、1月の末にもう一度やってもらって、そこで判断を出すということなんですが、皆さんの方で何か。確かに臨時をやるというのはしんどいのはしんどいんだけども、慎重に我々でていねいにていねいにやるとすれば、そういう流れになるんですが。皆さんの方でご意見いかがでしょうか。 ※何人かの委員も合格答申前提の発言をしていて、この審議会は
森友学園を合格させるために運営されていました。
(参照)大阪府私立学校審議会 平成26年12月定例会 議事録 2/2
2015(H27)/1/27 臨時会 平成26年度大阪府私立学校審議会 平成27年1月臨時会議事録
[大阪府私立学校審議会 平成27年1月臨時会 議事録6枚目から]
[委員]
この計画ですが、国有地の借り上げについては、今回の私学審でOKが出れば、おそら借り上げ申請されて、OKが出るんですかね?
[事務局]
国有地の方は、実際、国が優先的に売却する相手先としては公益法人(※小学校は公益法人の一つ)となっており、今回、森友学園が学校教育法の一条校である小学校を作るということで認められるということになっています。本審議会での認可の条件は土地が所有できるということであり、国の土地売却に関する審議会では、一条校ができるということが条件となっています。
※「一条校」とは……学校教育法第一条に定められた学校の総称。幼稚園・小学校・中学校・高等学校・中等教育学校・大学・高等専門学校・盲学校・聾学校・養護学校。各種学校や職業訓練校、保育所は含まない。
双方で認可が下りるということを前提で話を進めておりましたので、2月7日に国の審議会がございますので,例えは12月の審議会でOKとなっておりましたら、その契約条件の細部の詰めに入つて契約に移るということでしたが、1月の臨時会にということになりましたので、条件付で認可しかるぺしとなりますと、国は契約に走ると、そういう手はずになっています。 (※「瑞穂の國小學院」を押し込んでいく大阪府私学課と近畿財務局との連携プレイです。これが、大阪府知事と近畿財務局―財務省理財局―総理大臣の連携への疑惑を呼びます。なにしろ松井府知事は国政政党の代表で、安倍首相と親密な仲なのです。)
[委員]
国との契約は売買契約ですか?
[事務局]
10年間の定期借地契約を行ったうえで、その契約期間内に購入予約をするという内容で締結すると聞いております。
政府の審議会であっても、地方自治体の審議会であっても、政権の意向に逆らってばかりいる人が審議会委員に推薦されることはありません。穏やかなで審議会事務局の誘導に逆らわないよう心がける人柄の人や、政権とぴったり意気が合っているか、政権の意向をかついで突っ走るような人柄の人が審議会委員に推薦されます。
今年2019(R1)/5/29、森友学園補助金詐欺事件第2回公判がありました。毎日新聞が次のように伝えています。
毎日新聞記事] 2019年5月29日 20時44分
学校法人森友学園(大阪市)を巡る補助金詐欺事件で、
国と大阪府・市からの補助金をだまし取ったとして詐欺などの罪に問わ
れた前学園理事長、籠池泰典(66)と、妻諄子(じゅんこ=62)の両被
告の第2回公判が29日、大阪地裁(野口卓志裁判長)で開かれ、証人尋
問が始まった。この日は、学園が国有地で開校を計画していた小学校の
設置認可に関わった府職員ら4人の尋問があった。
出廷した府私学課の職員は、学園から開校の相談があった2013年9月
ごろの計画について「借金が多く、認可基準をクリアできていなかっ
た」と述べた。しかし、学園は大口の寄付金を確保したとして資金計
画を変更。15年1月に条件付きで認可適当の答申を得た経緯を証言した。
(新聞記事引用、終)
上の職員証言にもかかわらず、「条件付認可適当」を出した大阪私学審2015年1月臨時会にあっても、審議委員から森友不信・森友不安を述べる見解が続出しています。こんな状態でも、審議委員会は「条件付き認可適当」と答申したのです。
審議委員から森友計画に不安・不信の意見がつづく
(参照クリック)大阪府私立学校審議会 平成27年1月27日臨時会 議事録
[大阪府私立学校審議会 1月臨時会 議事録から]
▼ 2015(H27) 1月臨時会 4枚目 ▼
[委員]
今、事務局からの説明は、はっきり言って建築費用は低いですよ。入札予定の際の担当者から「これで何とかしましょう」という覚書を入れている状況です。心配はあるんですが。資材の購入についてはこの設置の趣旨に賛同するところから、安く提供しますという話になっています。 (※私学課や松井府知事の「わからなかった、だまされた」という弁明が「ウソ」であるとわかる発言です。)
▼ 2015(H27) 1月臨時会 5枚目 ▼
[委員]
収支上何というか、ウルトラC以上のすごい実態になるんですが、これは信ぴょう性があるのかどうかと…。私学経営をしている我々としても、私学課は毎年、財務状況調査をしておられ、実態もあるていど掴んでおられるかと思いますが、その点を踏まえて、不正の可能性はないよと仰られるんでしょうか? いかがですか? (※申請の「経営計画」を酷評、根強い不信を事務局に問うている。)
[事務局]
提出された財務辞表に添付されている、公認会計士からの書面を確認させていただき、適正なものと判断をしているところです。
[委員]
次に、寄附金が入った段階で次の関門を通過すると。こういう手順を明らかにしていただいて、その手順が整った段階で私学・大学課として整理された内容を、皆さんがいいのかどうかという判断になろうかと思います。
細かいことを言うと、ありえないような内容ばかりがあり、こんなことがあるなら僕もやってみたいと、冗談ですけど、思うぐらいのことですので、こんな絵空事でうまくいくとは、私もとても思えないのですが。 (※この委員は、申請書類中の経営計画(財政基盤)について、「ありえないような内容ばかり」、「こんな絵空事でうまくいくとは思えない」と率直に酷評しています。)
▼ 2015(H27) 1月臨時会 7枚目 ▼
[委員]
人件費比率が30%行かないような状態で小学校を経営できるんでしょうか? 高校の場合でしたら、相当ひどいことをしないとできないと思います。 (※人件費率が極端に低いことから、教員数のごまかしや教員の質を懸念している)
[委員]
事務局のほうで何か。
[事務局]
平均的な幼稚園の人件費比率は、帰属収入に占める人件費の割合が50数%を占めるということになっておりますが、こちらの幼稚園では40%台前半であり、他の幼稚園に比べますと低い状況です。
[委員]
50%から40%前半の一桁%台の差はがんばれるとは思うんですが、この40以下の30%というこのあたりの10%を削るということは私には想像がつかないです。
[委員]
5月に判明する決算の内容を踏まえて、私学・大学課に例えば寄付金のことであるとか今の話についても、7月の審議会で報告をいただきたいと思います。いくら監査法人でOKが出たといっても、報告は必要だと思います。我々委員や事務局がまとめて騙されたということのないようにしたいものです。 (※これはたぶん会長の発言でしょう。「だまされたということのないように」とは、なんと悲しいことばでしょうか。それほどの危うさを覚えながら、「条件付き認可」を答申するのです。)
[委員]
書類の提出はありましたが、それぞれに何の根拠も無いということが散見されます。特に決算書資料の3ですが、我々学校法人は通常、監査資料に関して税理士に依頼をするということは極めてまれです。ましてや資料の2の [〓〓] の資料はM学園の小学校を受注しましたというような資料を提出して、すでに先々に進んでいますということなのでしょうが、なぜこんなことになったのかと今後新聞沙汰にならないようにならなければと心配です。 (※心配を越える大事件になりました。) ※[〓〓]は伏字です
▼ 2015(H27) 1月臨時会 8枚目 ▼
[委員]
心配です。アンケートの件やそういう不安材料の一つです。もし何かあった場合には、「なぜ認可したのか」といった話にもなってくるわけです。従いまして、認可しかるぺしなのか、認可しかるぺしの方向で色々な書類の提出を求めていくのか、そこははっきりときせなければいけないと思います。
[委員]
率直に申しあげて、さまざまな議論がある中にあっても、条件付き認可となると、やはり後段に記載の言葉から考えますと、「認可」ということになるので、提出された資料が妥当であると認めることになるのではないかと、違和感を覚えます。
もう一点は、アンケートの回収率が、園内の保護者からの回答率が極端に低いと…。一般的に幼小中と、学年が上がるごとに回収率が低くなるのは理解できるんですが、園についてはだいたい100%というのが通常かな、と思っておりまして、在園児の50%以下の内容ではこれをもって良しとすることは納得がまだいかないように思います。 (※この委員は、たとえ条件付きであっても、「認可反対」の理由を述べています。)
[委員]
開校するまではもちろんのこと、開校した後も、今日いろいろとご指摘やご意見のあったカリキュラムや財務的なものなど、とりわけ入札の結果は3月審議会に、また会計に関する内容は7月の審議会に報告いただくようにしていただくということを条件付きとして記録にとどめて、今月の原案として認可しかるぺしということで皆きん如何でしょうか? ※これはたぶん梶田会長。「条件付き認可」という結論です。
(反対意見なし)
これから難しいところがあるかと思いますが、今日の審議会の結論はそのようにします。ありがとうございました。最後になりますが、吉本課長からご挨拶がございます。
[事務局]
本日は委員の皆さま、ありがとうございました。最後になりますが、吉本課長からご挨拶がございます。
[吉本課長]
今日は条件付きということでございますので、先ほど梶田会長はじlめ、委員の皆さまからご意見をいただいた内容として、寄附の状況やエ事の価格については3月審議会に、また7月審議会には監査法人の監査を受けた決算書についての報告、また小学校の教育課程についてもご意見とご懸念をいただいておりますという内容を森友学園に伝えまして、きっちりとしていただくよう、またどういった体制でやっていただくかということで、カリキュラムについては今、いつになるとは申し上げられませんが、どこかの段階で報告いたします。よろしくお願いいたします。本日は誠に有難うごぎいました。
――以上、1月臨時会議事録ピックアップ、終わり――
【表2】
(注1)回数欄の「〇回」は、松井一郎大阪府知事(当時)と、私立学校新設申請審査を所管 する大阪府私学・大学課(当時)との打ち合わせ回数です。(注2)2回以上は、赤数字で記しました。(注3)回数表示の右欄の日付は、松井府知事と私学・大学課との打ち合わせ日です。(注4)森友学園に貸付(のち売却)された豊中市の国有地を、ここでは「豊中市国有地」と 表記します。(注5)森本学園の瑞穂の國記念小學院を、ここでは瑞穂の國小学院と略記します。
2013年 (H25年) | ||
1月 | 2回 | 1/16、1/21、 |
2月 | 0回 | |
3月 | 3回 | 3/7、3/14、3/22、 |
04/? 4月 | 2回 | ・大阪航空局(国土交通省)、近畿財務局(財務省)に 豊中市国有地売却を依頼・4/10、4/17、 |
5月 | 0回 | |
06/? 6月 | 0回 | ・近畿財務局、豊中市国有地の取得希望者を公募(期間:6月~9月) |
7月 | 0回 | |
8月 | 3回 | 8/8、8/23、8/30、 |
09/2 09/12 9月 | 2回 | ・森友学園、近畿財務局に豊中市国有地を取得希望 申し出・近畿財務局、大阪府私学・大学課訪問第1回 小学校設置認可について情報交換・9/17、9/24、 |
10月 | 2回 | 10/3、10/15、 |
11/19 11月 | 1回 | ・近畿財務局、大阪府私学・大学課訪問第2回 小学校設置認可の見通しを照会,府側は相談を受けて いるていどの段階と説明 11/25、 |
12月 | 1回 | 12/10、 |
2014年 (H26年) | ||
1月 | 0回 | |
2月 | 0回 | |
03/? 3月 | 1回 | ・森友学園籠池理事長、東京で安倍昭恵首相夫人に 面会・3/6、 |
04/25 4月 | 1回 | ・安倍昭恵首相夫人、大阪市淀川区の塚本幼稚園(学 校法人森友学園)訪問・4/18、 |
5月 | 1回 | 5/27、 |
6月 | 0回 | |
7/26 7月 | 1回 | ・近畿財務局、大阪府私学・大学課訪問第3回 小学校設置認可申請状況を照会・7/28 |
8月 | 1回 | 8/27、 |
9/18 9月 | 3回 | <・近畿財務局、大阪府私学・大学課訪問第4回 小学校設置認可申請状況を照会・9/18、9/19、9/22、 |
10/31 10月 | 6回 | ・森友学園、大阪府へ「小学校設置認可申請」を 正式に提出 10/7、10/8、10/20、10/21、10/22、10/24、 |
11月 | 0回 | |
12/18 12/22 12月 | 1回 | ・大阪府私学審議会 12月定例会 審議結果:森友学園小学校設置申請は「審決保留」・大阪府私学審議会 12月定例会 答申:森友学園小学校設置申請は「継続審議」・12/16、 |
2015年 (H27年) | ||
1/8 1/27 1/30 1月 | 1回 | ・近畿財務局、大阪府私学・大学課訪問第5回 小学校設置認可申請進行状況を照会・大阪府私学審議会 1月臨時会 審議結果「条件付き認可適当」・大阪府私学審議会 1月臨時会 答申「条件付き認可適当」・1/7、 |
2/10 2月 | 3回 | ・近畿財務局 第123回国有財産近畿地方審議会 審議結果:豊中市国有地貸付・売却に「処理適当」・2/2、2/6、2/18、 |
3月 | 1回 | 3/16 |
4月 | 0回 | |
5/29 5月 | 1回 | ・近畿財務局と森友学園 「国有財産有償貸付合意書」締結・5/19、 |
6月 | 0回 | |
7月 | 0回 | |
8月 | 1回 | 8/24、 |
9/3 9/4 9/5 9月 | 2回 | ・安倍首相、迫田英典財務省理財局長を官邸に呼ぶ・安倍首相、大阪トンボ返り 正午ごろ伊丹空港着、 午後6時過ぎの飛行機で帰京。安保法制国会開会中 の大阪とんぼ帰り、何があったのか?・近畿財務局午前 大阪航空局、財務局、森友側設計 会社、建設会社が地下ごみ処理と費用につき協議・安倍昭恵首相夫人 奈良県三郷町の奈良学園大学信 貴山グラウンドで行われた午後のイベントに参加。 大阪府私立学校審議会会長である同大学梶田叡一 学長も参加していた。・安倍昭恵首相夫人、森友学園「瑞穂の國記念小學 院」名誉校長就任 塚本幼稚園(森友学園)で「瑞穂 の國記念小學院を語る」講演、これは「学校説明・ 生徒募集」行事の一環・9/8、9/15 |
10/26 10月 | 0回 | ・森友学園籠池理事長、昭恵首相夫人付谷氏宛て陳情 手紙発信 |
11/17 11/22 11月 | 0回 | ・昭恵首相夫人付谷氏、10/26付け籠池陳情に対する 回答FAX送付・松井一郎氏、大阪府知事再選 |
12/18 12/? 12月 | 0回 | ・森友学園 「瑞穂の國小學院」建築確認下りる・森友学園 「瑞穂の國小學院」地鎮祭 |
2016年 (H28年) | 松井一郎大阪府知事と教育委員会私学課の打ち合わせは、2016年(平成28年)1年間で、2/19、1回だけ | |
4/1 | <大阪府の私立学校担当課>知事部局の私学・大学課から「教育委員会教育庁私学課」へ編成替え | |
2017年 (H29年) | 松井一郎大阪府知事と教育委員会私学課の打ち合わせは、2017年(平成29年)1年間で4回(2/28、7/19、8/31、11/9) |
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