歳末のどたんばになって、維新の会がびっくり2連発です。
読売新聞のジャーナリズム感覚が麻痺しています。びっくり、です。
びっくり、その2。松井維新の会代表が、次期大阪市長選の公認候補を決める
ための疑似選挙を考えています。それは、巧妙な公選法脱法手法です。
公職選挙法違反か、あるいはすれすれの脱法行為になりそうな抜け道手法。
これを考えた松井大阪市長・維新の会代表のアイデアには感心しますが、この
「抜け道感覚」は悪徳企業経営者に通じるところがあります。
これを考えた松井大阪市長・維新の会代表のアイデアには感心しますが、この
「抜け道感覚」は悪徳企業経営者に通じるところがあります。
■大阪府・読売大阪本社が「包括連携協定」締結
■読売は体制内ジャーナリズムへ一歩、踏み出した
※包括連携協定書は大阪府サイトに掲載されています。
一つ目は、大阪府と読売新聞大阪本社が「包括連携協定」を12月27日に締結し
たことです。大阪府側は吉村知事が発表しました。吉村知事は、日本維新の会副
代表です。10月31日衆院選では、吉村人気が大きく寄与しました。維新の会は衆
院選で大阪全域を完全制覇して、今や衆議院での存在感は大きい。
この包括提携の発表には大いに驚きました。読売ジャーナリズムが体制内ジャ
ーナリズムとして生き残る道を選んだからです。体制内ジャーナリズムというも
のは、いずれ政権プロパガンダの主力担い手になるでしょう。東京五輪では電通
が政権プロパガンダの企画を担いました。
大阪市は平成29年11月22日、吉本興業と包括連携協定を結んでいます。協定書
に署名した大阪市長は、現在の松井一郎市長です。いうまでもなく松井市長は日
本維新の会代表です。読売新聞は、いま吉本芸人がやっているのと同じ、政治権
力当局ヨイショ方向へ今以上に傾斜していくでしょう。
大阪都構想は、大阪市民住民投票を2回重ねたけれど否決されました。
いま維新の会は、もう一つの大イベントに党勢を賭けています。
「大阪万博」の開催は2025年4月13日~10月13日です。
参加予定国・都市はこれまでのところ、計画よりかなり下回っているらしい。
万博プロパガンダと維新ヨイショ。読売の役割は大きいことでしょう。
そのうちに読売と大阪府市の間で、出向、再就職、天下りなどの人材交流が密
になり、それに伴う利権も交流していくでしょう。読売新聞は落ちる道を選びま
した。
■一足先に政治権力と二人三脚を歩んでいる吉本興業
橋下徹氏が大阪府知事、大阪市長である時代に吉本芸人のテレビ進出が、それ
まで以上に目立つようになりました。昔、吉本興業より老舗で大阪人になじみ深
かった松竹芸能の存在は、今や見る影もありません。
そのうえに包括連携協定が締結されてからというもの、在大阪テレビ局の午前
午後のどのワイドショー風番組でも、吉本芸人の政権ヨイショコメントがあふれ
かえっています。国政自民党だけでなく、大阪府市政権党である維新の会につい
ては、吉本芸人は身内であるかのようなふるまいを見せています。
しかし不思議なことに、吉本芸人は国政の自民と大阪府市政の維新をヨイショ
ばかりしておりますが、国政与党の公明を吉本芸人がヨイショするのを見聞きし
たことがありません。大阪を見ていると、今の吉本興業は、維新の会を前触れし
て行進する維新鼓笛隊のようなありさまです。
安倍元首相が大阪千日前の吉本劇場の舞台上に立ったことがあります。吉村大
阪府知事も同じ吉本劇場の舞台上に立ったことがあります。若い人たちが多く集
まる舞台上に立って笑顔満点であいさつすることの効果は大きいでしょう。
公務で、公費で、こんな街頭宣伝も(屋内ですが)できるのです。おまけにそ
の日の夕刻と翌日午前、在大阪テレビ全局がそのニュースを伝えました。政権党
政治リーダーには、包括連携協定書に書かれていない大きなプラス効果が期待で
きます。
■読売新聞は吉本興業の後追いをするのか
吉本興業と読売新聞では事業内容がまったく異なります。しかし、癒着してい
くその流れ、権力にもたれる関係に流れていくありさまは同じことです。
かつて、お笑い芸に人々が手をたたき、腹を抱えて笑ったのは、落語長屋では
大家の滑稽で大ごとでない失敗であったり、お上の不合理を風刺で突くものでし
た。
下位の者が上位の者の失敗や失政をあげつらって笑いの種にして、日ごろの憂
さを風に流してしまうようなものでした。しかし今の吉本お笑いは、お上に対し
ては家宅のペットのような風情で媚びているようであり、お上がいなくなれば身
近の弱者をいじって笑いを取る。
――読売新聞も十年、二十年先には、今の吉本お笑い芸のように、みっともな
い姿を見せているかもしれません。政府要人を警護して伴走するSPのように、
政権の伴走ジャーナリズムになっているかもしれません。
■大阪市長候補予備選を市民人気投票で
<読売新聞 2021/12/30 06:49 から要約>
地域政党・大阪維新の会が、大阪市長の任期満了(2023年4月)で政界から
の引退を表明している松井一郎市長の後継候補者について、電話世論調査によ
る「予備選」で選ぶ方向で調整を始めたことが分かった。党内外から候補者を
公募し、2022年秋にも市内の有権者を対象に世論調査を実施。最も支持 を得た
候補を公認する方針という。
松井氏は次の市長選候補について後継指名をしない意向。予備選では、維新
が掲げる「身を切る改革」や「大阪の副首都化」などの基本政策への 賛同を条
件に公募。党外の立候補希望者は党が一定の審査を行うという。
予備選の期間中、候補者は街頭演説会やSNSで各自の政策を競い合い、最
終的に民間の調査会社に依頼して、市民を対象に電話世論調査を実施する。党
員投票は行わない。松井氏は「党内の人間関係が影響する。民意をより重視し
たい」との意向を示しているという。
市長選候補者について、維新内では現在の党執行部の大阪府議や大阪市議ら
の名前が取りざたされている。
上記記事、松井大阪市長の維新の会系市長候補公募方法は、公職選挙法に抵触する
のではないかと危惧します。
① 党内外から維新の会系市長候補を募って、公認候補予備選を行う
↓
② 2022年秋に一般市民から一定数を対象に世論調査を行う
↓
③ 世論調査支持数トップを市長選公認候補に決定する
↓
④ 2023年春の市長選に向けて、維新の会公認市長候補として活動する
注目点は、②の一般市民=一般有権者に世論調査をかけて、支持数トップを公
認候補に決定する=人気投票をする、というところです。
一般有権者相手に人気投票をする。これでは、維新の会予備選候補複数人が各
々、一般有権者に対して直接に全力で、自分の政見と自分の人柄を訴えて予備選
運動を行うことになります。各所で街宣もするでしょう。
まるっきり、本番選挙と同じです。これでは一般有権者相手に本番選挙を2回
行うことと同じです。
認候補に決定する=人気投票をする、というところです。
一般有権者相手に人気投票をする。これでは、維新の会予備選候補複数人が各
々、一般有権者に対して直接に全力で、自分の政見と自分の人柄を訴えて予備選
運動を行うことになります。各所で街宣もするでしょう。
まるっきり、本番選挙と同じです。これでは一般有権者相手に本番選挙を2回
行うことと同じです。
維新の会公認候補とは別の党派から市長候補が出る場合を想定すると、公職選
挙法に規定された期間内に入る前にすでに、維新の会公認候補は一般有権者に認
知されていて、政見もおぼろげな形が有権者の脳裏に下地として入っている。
挙法に規定された期間内に入る前にすでに、維新の会公認候補は一般有権者に認
知されていて、政見もおぼろげな形が有権者の脳裏に下地として入っている。
他派候補と維新の会候補との間に、正規の選挙戦に入る前に有利不利の大きな差
ができてしまう。この維新式疑似選挙と公職選挙法との関係はいかに? 違法でな
くて「脱法的」か? 松井一郎代表・吉村洋文副代表の維新コンビは、「才覚だよ」で涼しい顔か?
ができてしまう。この維新式疑似選挙と公職選挙法との関係はいかに? 違法でな
くて「脱法的」か? 松井一郎代表・吉村洋文副代表の維新コンビは、「才覚だよ」で涼しい顔か?
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