川本ちょっとメモ

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<政治とカネ> 安倍内閣の小渕優子元経済産業大臣 大臣辞職したが議員辞職はなし 痛くもかゆくもない面々

2016-06-20 02:44:38 | Weblog



<政治とカネ>安倍内閣シリーズ記事
<政治とカネ> 安倍内閣 甘利明前大臣の大臣室現金授受事件を忘れない(1)
<政治とカネ> 安倍内閣 甘利前大臣の大臣室現金授受を忘れない(2)
<政治とカネ> 安倍内閣の西川公也元農水大臣 大臣は辞職・議員辞職はなし 痛くもかゆ         くもない面々
<政治とカネ> 安倍内閣の小渕優子元経済産業大臣 大臣辞職したが議員辞職はなし 痛く         もかゆくもない面々
<政治とカネ> 安倍内閣の「政治とカネ」辞職大臣が8名、多過ぎる!
<政治とカネ> 安倍首相 世襲政治資金は相続税免除(合法)、世襲政治団体は認めるべき         じゃない


このブログ記事を読んでくだされば、政治資金の使われ方のパターンがよくわかります。桝添前都知事の政治資金の使い方が目新しいのですが、これまではどの政治家も似たような使い方をしているものと思います。ただ公明・共産の組織政党の場合は、他政党にくらべて清潔であろうと信じております。

政治家本人と秘書・会計責任者との連座制、違反確定の場合は5年ていどの公民権停止という具合に、政治資金規正法を改正しなければ、政治家の不正カネ使いが繰り返されるでしょう。


小渕経産大臣スピード辞職、松島法務大臣も同日辞職

2014年10月20日、小渕優子経済産業大臣が「政治資金」の問題で辞職しました。同日、松島みどり法務大臣も、「うちわ配布」問題で、大臣辞職しました。

小渕経済産業大臣辞職の理由は、政治資金報告書の収支が大きく相違していることや、政治資金での購入品目に対する疑惑――すなわち後援会員や地元選挙区有権者への利益供与や公選法違反疑惑で、発端は週刊新潮10月23日号(10月16日発売)の記事でした。


毎日新聞がこの週刊誌記事をキャッチしたのが10月15日。16日には参議院経済産業委員会で、17日には衆議院経済産業委員会でこの問題で質疑が行われました。小渕大臣がこの問題をキャッチしてから大臣辞職まで1週間あったのでしょうか。このスピード辞職が、できるだけマスコミ露出を避けてほとぼりが冷めるのを待つ「忍法安倍隠し」の術です。


今回記事の目次

【1】毎日新聞 2014/10/15
   小渕経産相 政治資金「デタラメ」と週刊誌、16日発売
【2】zakzak by 夕刊フジ 2014/10/16
   小渕経産相 辞任不可避か 政治資金でベビー用品購入も
【3】毎日新聞 2014/10/20
   小渕経産相 地元事務所、有権者にワイン 公選法違反疑い
【4】毎日新聞 2014/10/23
   小渕氏 売却旧宅に表札 家賃払わず母居住 利益供与か
【5】毎日新聞 2014/11/26
   小渕前衆院議員 収入不足計5100万円 観劇会5年分で
【6】毎日新聞 2014/12/20
   小渕前経産相側、家宅捜索前、HDにドリルで穴 データ破壊
【7】読売新聞 2015/10/24
   小渕氏政治資金 第三者委員会が法的責任否定 虚偽記入5年間
   3億円超
【8】日本経済新聞 2015/10/21 
   小渕元経産相が謝罪 元秘書に有罪判決、議員辞職はせず
【9】議事録 第187国会 参議院経済産業委員会 第2号
   平成26年10月16日
   参議院議事録 小渕経済産業大臣 政治資金支出 公私混同疑惑に
   関する質疑  


■小渕後援会 明治座観劇会

【1】【2】【5】は小渕優子後援会による年1回のイベント、明治座観劇会の収入・支出の勘定が合わないことを書いています。それは相当な大金です。記事によって金額に差がありますが、これは衆議院議事録「第187国会 衆議院経済産業委員会 平成26年10月17日」で、民主党・近藤洋介衆議院議員と小渕経済産業大臣の質疑答弁をご覧くだされば、観劇会の規模・収支金額など全容が理解できます。

収支の差額は裏金になって別目的に使われている疑いがあります。観劇会開催支出費用が、明治座観劇会で後援会員から徴収した会費合計より多ければ、その差額が有権者への利益供与に相当することになり、これは公職選挙法違反になります。


親族企業からの購入、著名デザイナーズブランド品、婦人洋品、ベビー用品などの購入

【2】【9】では、小渕元経産大臣の姉の夫、すなわち義兄が経営する「コンセプション」からネクタイ、ハンカチなどの洋品雑貨を政治資金で買い入れていることが明らかになっています。

銀座の百貨店での買い物が目立ちます。そこでの買い物には、ベビー用品、おもちゃ、婦人服・バッグ・靴売り場での買い物が目立つけれども、紳士服売り場の買い物も少しあります。小渕元大臣は夫・男児2人の4人家族ですから、政治資金で私人用途の買い物をしている疑いがあります。

私の叔父は小企業の経営者でした。故人になっていますからいいでしょう。昔のエピソードを話します。叔父はお中元・お歳暮の季節になると、デパートの金券、オーダーワイシャツなどを買って、交際費で落としていました。

あるとき税務調査が入りました。調査員が手際よく請求書・領収証ファイル、預金通帳などを照合していきます。その調査のときは、オーダーワイシャツ、オーダースーツ、金券などについて細かく質問していました。叔父は堂々と、「得意先への贈り物です」と説明しました。2回目に来た時に、調査員がオーダーシャツについてまた聞きました。叔父は1回目と同じように答えました。

調査員がおもむろに百貨店伝票の写しを1枚取り出しました。それはオーダーワイシャツの伝票の写しでした。それにはイニシャル刺繍の指示が書かれていました。「これは社長のですよね」。叔父は降参しました。修正申告をして追加納税をしました。

このように小さなオーナー会社では、社長やその家族のための個人的支出を、会社の交際費、福利厚生費、会議費などの名目で支払うことがよくあります。政治家が「政治資金」を私生活関連費に使っている実態はこれと同じです。

小渕元大臣はこれについて、政治活動の一環としての「基本的に何か人に差し上げる贈答品、また海外に出張をします際に、そのときのお土産」用途であると説明しています。詳細は「第187国会 参議院経済産業委員会 平成26年10月16日 安井美沙子議員質疑」をご覧ください。有権者への利益供与はダメですから、「交際費」という説明になります。どこにでもいる中小零細事業者と変わりない感覚です。疑わしいことです。


後援者の財団所有屋敷に元小渕首相の夫人が住んでいる

【4】のケースでは、こういうこともできるのかと感心しました。

故人の所有資産を財団に移し、その財団の理事とか理事長職を引き継いで給与をもらい、車に乗り、経費を使えば、相続税を払わなくてすみます。これは富裕財産家にとっては有力な節税策の一つで、徳川や細川など名門大名家もこの手を利用していることでしょう。

この屋敷は元々小渕家のものでしたが、小渕元首相の逝去に伴う財産相続を経て、元首相後援者の財団所有となりました。小渕元経済産業大臣の母親、すなわち元首相夫人は、相続―売り払い後においても従来と変わりなく、そして家賃を新たに払うこともなく、住みつづけてきました。


証拠隠滅 ハードディスク、ドリル穴開け

【6】のケースです。これはもう悪質そのものです。




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■毎日新聞 2014/10/15 14:00

【1】小渕経産相 政治資金「デタラメ」と
   週刊誌、16日発売



 小渕優子経済産業相の関係する政治団体の政治資金を巡り、16日発売の週刊新潮(10月23日号)が、使途の不適切さを指摘する記事を掲載することが15日、分かった。

 タイトルは「小渕優子経産相のデタラメすぎる『政治資金』」。記事によると、東京・明治座で開かれた有名歌手らが出演する「観劇会」を巡り、地元の政治団体「小渕優子後援会」(群馬県中之条町)は2011年までの2年間で計約1690万円を明治座に支払った。一方、収入は約740万円しかなく、差額の約950万円を後援会が負担した形になっていると指摘。観劇会には有権者が招かれていることから、仮に収支が政治資金収支報告書記載の通りであれば、破格の安さで観劇させたことになり、有権者への利益供与を禁じた公職選挙法に違反する可能性があると指摘している。

 また、後援会など関係3団体が親族の経営するブティックに支出した資金について「秘書がネクタイやハンカチを購入し、ギフトラッピングして議員会館に送った」とする関係者の証言を紹介。さらに地元のネギ農家に支払った約100万円も、贈答用のネギ購入代だった可能性があると指摘している。

 政治資金に詳しい神戸学院大大学院の上脇博之教授は毎日新聞の取材に対し「贈答用ならポケットマネーで出すべきだ。政治資金を使うのは、公私の区別ができていないからだ。ネクタイやネギなどを、誰に配ったのかについても説明が必要だ」と話す。小渕経産相の事務所は取材に対し「確認してみる」としている。【鈴木泰広、斎川瞳】


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■zakzak by 夕刊フジ 2014.10.16

【2】小渕経産相 辞任不可避か 政治資金で
   ベビー用品購入も



 小渕優子経産相(40)に金銭スキャンダルが直撃した。関連政治団体が2010年と11年に後援会関係者向けに開いた「観劇会」で、費用の一部である計約2600万円を負担した疑いを、16日発売の「週刊新潮」が報じたのだ。事実なら、公職選挙法違反の可能性がある。「将来の宰相候補」と注目され、第2次安倍晋三改造内閣の主要ポストを射止めた女性閣僚が、進退の危機に直面している。

 「私事で大変お騒がせし、心からおわび申し上げる」

 小渕氏は16日午前の参院経済産業委員会で、疑惑報道についてこう陳謝した。いつものソフトムードではなく、その表情は強ばっていた。それほど、週刊新潮の「『小渕優子』のデタラメすぎる『政治資金』」のスクープ記事は衝撃的だ。

 問題の政治団体は「小渕優子後援会」と「自民党群馬県ふるさと振興支部」。同後援会の女性部は毎年、劇場「明治座」(東京都中央区)を借り切って観劇会を催しているという。ちなみに、今年10月の観劇会は、ヒット曲「珍島物語」で知られる歌手、天童よしみの特別公演だった。

 両団体の政治資金収支報告書によると、同後援会は10年分と11年分の収支報告書に「観劇会」の収入として約373万円と約369万円を記載した。一方、両団体は明治座に「入場料食事代」として、10年に約844万円ずつ、11年に約849万円と約847万円を支出しており、政治団体側が差額にあたる約2643万円を負担した形になっていたのだ。

 有権者に安価で観劇や食事を提供していた場合、買収を禁じた公職選挙法に抵触する可能性がある。後援会員からの収入を政治資金収支報告書に少なく記載した場合は政治資金規正法に触れる恐れがある。

 小渕氏の金銭疑惑はこれだけではない。

 毎日新聞は16日付朝刊で、小渕氏の資金管理団体「未来産業研究会」の不透明な政治資金の支出について報じた。同紙によると、同研究会は、小渕氏の実姉夫妻経営のブティックなどに「品代」として2008年からの5年間で38回、計約362万円を支出したうえ、百貨店でベビー用品や化粧品、著名デザイナーブランドなどに支出していたという。同紙は「疑惑を持たれている支出は1000万円を超える」としている。

 小渕氏は2児の母であり、政治資金でのベビー用品購入は、私的流用を疑われかねない。永田町では「あまりにずさんだ。小渕事務所は、父の恵三元首相を支えたベテラン秘書がいなくなり、現在は素人集団に近いようだ」(事情通)という声もある。

 前出の参院経産委員会では、民主党の安井美沙子議員が、小渕氏を厳しく追及した。

 安井氏「明治座での観劇は寄付行為にあたるのではないか」

 小渕氏「私自身は実費を頂いているものと承知している。ただ、一人一人、確認しているわけではない。後援会に『確認してほしい』と昨日お願いした。(収支の)差額については報道で初めて知った」

 安井氏「(実姉夫妻経営の)親族企業に対し、政治活動費から支出がある。何を購入していたのか」

 小渕氏「姉がデザインしたネクタイやハンカチが売られている。(それらを購入して)贈答品に使った」

 安井氏「公私混同ではないか」

 小渕氏「姉が作ったものだということで、喜んでくださる方もいる」

 安井氏「ベビー用品などに関しては?」

 小渕氏「今の段階では一つ一つ確認できていない…」

 政治評論家の小林吉弥氏は「小渕氏がきちんと説明できるかどうかだ。不透明な支出が2600万円を超える以上、疑惑を払拭できなければ進退問題に直結する。当然、安倍首相の任命責任も問われる。『政治とカネ』の問題は何十年も前から指摘されてきた。税金が原資である政党助成金が支給されている以上、国会議員は政治資金にもっとシビアになるべきだ」と語る。


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■毎日新聞 2014/10/20 08:10

【3】小渕経産相 地元事務所、有権者にワイン
   公選法違反疑い



 小渕優子経済産業相の地元事務所が今年、群馬県の選挙区内に住む男性に対し、慶事の祝い品として赤と白のボトルワイン計2本を贈っていたことが分かった。ボトルには小渕氏の写真が印刷されたラベルが貼られており、特注品とみられる。公職選挙法は選挙区内の有権者への利益供与(寄付行為)を禁止しており、同法違反の疑いがある。【角田直哉、町田徳丈、杉本修作】

 ◇赤白2本、顔写真つき

 群馬県内の70代男性によると、小渕事務所の地元秘書が今年、男性の自宅を訪れ、慶事の祝い品として、持参した箱入りの赤ワインと白ワイン各1本を渡されたという。いずれも720ミリリットル入りのボトルには、小渕氏のほほ笑む顔写真と「優しさ輝く日本の未来 おぶち優子」などと印刷されたラベルが貼られ、裏側のラベルには同県中之条町の地ワイン製造会社名などが書かれていた。

 ワインは特注品とみられるが、製造会社のホームページによると、レギュラーワインで1本1000~2000円、贈答用の赤白セットは2600円などで販売されている。

 公職選挙法199条は選挙区内の有権者に対する金品などの寄付行為を禁じている。禁止行為のうち、選挙に関しない寄付や社交の程度を超えない寄付には50万円以下の罰金を科すと規定している。

 ◇義兄経営先で品代362万円、ほかにベビー用品・化粧品など

 小渕氏を巡っては、資金管理団体「未来産業研究会」から実姉の夫が経営する服飾雑貨店などに計約362万円が「品代」として支出計上されていたのをはじめ、ベビー用品や化粧品、下仁田ネギなど、同団体の不透明・不適切な支出は1000万円を超えていた。

 こうした支出について、17日の衆院経済産業委員会で野党議員から選挙区内の有権者への贈答品ではないかと問いただされた小渕氏は「選挙区に(贈り物をしたこと)はありません」などと答弁していた。


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■毎日新聞 2014/10/23 07:30

【4】小渕氏 売却旧宅に表札 家賃払わず母居住
   利益供与か



 ◇優子氏が理事務めた財団所有

 小渕優子前経済産業相が一部相続した東京都内の土地建物を今年3月、小渕氏が9年近く理事を務めた公益財団が寮として使用する目的で購入しながら、現在も小渕氏の母親が住み続け、家賃も支払っていないことが分かった。財団側は事実関係を認めた上で「保守管理をお願いしているとの認識だった」と説明するが、専門家は「政治家側への利益供与に当たる疑いがある」と指摘している。【高橋慶浩】

 登記簿や国会議員の資産及び所得等報告書などによると、小渕氏は父恵三元首相の死去に伴い2000年に東京都北区の約891平方メートルの土地と木造2階建て計約250平方メートルの建物を母親や兄弟と共に相続した。土地と建物は昨年12月に群馬県内の建設会社に一括売却された後、その約3カ月後に公益財団法人「本庄国際奨学財団」が計約4億5392万円で購入した。

 同財団は恵三元首相の後援者で大手飲料メーカー創業者の故本庄正則氏が設立し、主に途上国からの留学生を支援している。小渕氏は01年4月に財団理事となり、06年9月の文部科学政務官就任に伴っていったん理事を辞任。政務官退任後の08年4月に再び理事となり、同年9月の少子化担当相就任に伴い再び辞任。10年4月にみたび理事に就任し、12年12月の副財務相就任で翌月辞任している。

 小渕氏の所得等報告書によると、相続分(土地100分の14、建物6分の1)の売却益は5299万円余。また、恵三元首相の1998年の資産公開によると、妻(小渕氏の母親)はこの飲料メーカーの株を19万5250株(当時の株価で約9億9500万円相当)保有していた。

 財団の財産目録や事業報告書によると、土地建物は「学生寮の将来の運営のため購入」したが、開設時期などは具体化していない。事務局長は「現在の建物を生かし、耐震補強をして将来的に留学生を10人ほど受け入れたい。購入元の建設会社の社長とは以前から知り合いで、寮を作りたいと話をしてあったので『どうですか』と持ちかけられた。以前の所有者が小渕家だったのは偶然」と話す。

 一方で「建設会社には『家を残したい』と(小渕氏の母親が)希望を言ったと聞いている」と証言。購入から半年以上たった今月も「小渕」の表札が掲げられ、母親が住んでいるという。近くの不動産会社によると、付近の1軒家の家賃相場は専有面積100平方メートル弱で15万円弱といい、約250平方メートルなら単純計算で家賃は三十数万円。固定資産税は坪(3.3平方メートル)当たり2000~3000円といい、891平方メートルなら五十数万~八十数万円の計算となる。

 事務局長は「我々がしょっちゅう行って窓を開け閉めできない。(母親の)荷物がいっぱいあり、それをかたすというので、それなら自動的に(保守管理を)やってくれるので家賃は必要ないと思った」と説明。「結果として小渕邸と知って購入したが、理事会に諮る際には建設会社から買うとしか言ってない」と明かし、「速やかに出てもらい、管理人を雇う」と述べた。

 建設会社は「9月に社長が亡くなり、分からない」と話し、小渕氏の事務所は「質問が多岐にわたるので調査し確認でき次第、説明する」と文書で回答した。

 政治資金に詳しい岩井奉信日大教授(政治学)の話 所有者が変われば家賃が発生するのが常識で、誰が見ても納得できる話ではない。公益財団の資格を逸脱した行為で不適切ではないか。買い取ったにもかかわらず居住実態が変わらないなら、そこに何らかのからくりがあるのではと思ってしまう。「家賃はいらない、固定資産税も負担します」では形を変えた利益供与と疑われても仕方がない。


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■毎日新聞 2014/11/26 21:52

【5】小渕前衆院議員 収入不足計5100万円
   観劇会5年分で



 小渕優子前衆院議員の関連政治団体の不明朗会計問題で、2013年の支援者向け観劇会でも東京・明治座への支出が収入を約780万円上回っていることが26日、群馬県選挙管理委員会が公表した政治資金収支報告書で分かった。これまで公表されている報告書分を合計すると、09〜13年の5年間で観劇会を巡る収入不足は少なくとも計約5100万円となった。

 13年の報告書によると、「小渕優子後援会」と小渕氏が代表を務める「自民党群馬県第5選挙区支部」の2団体は13年9月下旬、組織活動費として計約1870万円の入場料・食事代を明治座に支払った。一方、観劇代名目の収入は約1090万円だった。

 小渕氏の東京事務所は「刑事告発を受けている関係で質問に対する回答は控える」とコメントした。【尾崎修二、角田直哉】


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■毎日新聞 2014/12/20

【6】小渕前経産相側、家宅捜索前、HDにドリル
   で穴 データ破壊



 小渕優子前経済産業相の関連政治団体を巡る政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部が10月に小渕氏の関係先に家宅捜索に入る以前に、関係先にあったパソコンのハードディスク(HD)が壊されていたことが、関係者への取材で分かった。特捜部は、HDが壊された経緯や、記録内容などについて慎重に確認しているとみられる。

 特捜部は10月30日以降、群馬県内の小渕氏の地元事務所や、元秘書で前群馬県中之条町長の折田謙一郎氏(66)の自宅、役場の町長室などを捜索し、会計書類などを押収した。この際、一部のパソコンのHDは電気ドリルで穴が開けられた状態で見つかった。

 小渕氏側は特捜部に「不要になったパソコンのHDに穴を開けた」と説明しているという。

 小渕氏の関連政治団体を巡っては、後援会が支援者向けに開いた観劇会の収支が大きく食い違っていることが明らかになっている。政治資金収支報告書では2009〜13年の5年間で、支出が収入を5000万円以上上回って記載されている。

 小渕氏の事務所は「捜査に真摯に協力しており、証拠隠滅の事実は一切ない」とコメントしている。


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■読売新聞 2015/10/24 03:05

【7】小渕氏政治資金 第三者委員会が法的責任
   否定 虚偽記入5年間 3億円超



 秘書の違法行為を見過ごしたうえ、説明責任も十分に果たしていない。国会議員としての資質に疑問符がつこう。

 小渕優子・元経済産業相の関連政治団体を巡る政治資金規正法違反事件に関し、弁護士らの第三者委員会が調査報告書を公表した。小渕氏の監督責任は「軽微とは言えない」としつつ、法的責任は否定している。

 小渕氏はそれを受けた記者会見で、資金管理や収支報告書作成は秘書に任せ、内容を確認しなかったと説明した。監督責任が「私にも大きく降りかかる」と述べ、謝罪した。後援会の意向を尊重するとして、議員辞職は否定した。

 虚偽記入は5年間にわたり、総額3億円を超える。「秘書任せ」で済む話ではない。自らが秘書を指導し、資金を管理するのは、政治家の最低限の責任である。

 有罪判決を受けた元秘書は、父の恵三・元首相にも仕えてきた。古参秘書への小渕氏の甘えと遠慮が不正を招いた面は否めない。

 事件の発端は、表に出せない慶弔費や選挙の陣中見舞いなどの支出が膨らんだことだ。帳尻合わせのため、虚偽記入を行った。

 小渕氏は記者会見で、肝心の簿外支出の詳細は調査でも判明しなかった、と述べた。関係者の死去や資料の紛失が理由という。

 だが、小渕氏が元秘書を直接問いただすなど、真相を究明する手段はいくらでもあったはずだ。

 簿外支出の実態や他の不適切な支出について、どう説明するのか。その内容に政治家としての「再起」がかかっている、という危機意識が乏しいのではないか。

 小渕氏は昨年10月の経産相辞任時、疑惑を解明し、説明すると約束したが、1年間も口をつぐんだ。こうした不誠実な姿勢が、国民の政治不信を増幅させている。


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■日本経済新聞 2015/10/21 1:33

【8】小渕元経産相が謝罪 元秘書に有罪判決、
   議員辞職はせず



 小渕優子元経済産業相が20日、関連政治団体を巡る政治資金規正法違反事件に関して前橋市内で記者会見し「多くの皆様にご心配、ご迷惑をおかけし心からおわびする」と謝罪した。一方で「皆さまの期待に応えられるよう働く」と、議員辞職しない考えも示した。

 小渕氏が事件について公の場で説明するのは経産相を辞任した昨年10月以来、約1年ぶり。これまで発言を控えていた理由を「私自身、事件について何も知らなかった」などと釈明した。

 小渕氏の関連政治団体の収支報告書に架空の寄付金を計上したり、観劇会の収入を過少に計上したりして規正法違反罪に問われた元秘書の折田謙一郎被告(67)ら2人が今月9日、東京地裁で有罪判決を受けた。19日には小渕氏側が設置した第三者委員会が「小渕氏の監督責任は軽いと言えない」などとする調査結果を公表した。

 小渕氏は元秘書の有罪判決について「大変重く受け止めている」と述べた上で「今後は私自身がしっかり監督責任を果たしていきたい」と話した。


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■第187国会 参議院経済産業委員会 第2号
平成26年10月16日
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/187/0063/main.html


【9】小渕経済産業大臣 政治資金支出 公私混同
   疑惑に関する質疑


質問: 民主党・新緑風会 安井美沙子議員
答弁: 小渕優子経済産業大臣
※当日議事録の中から表題に関係する部分を転記しました



○安井美沙子君
 民主党・新緑風会の安井美沙子でございます。
 本日は、今、小林議員が先ほども質問されていましたけれども、再生可能エネルギーの接続保留問題について、いただいた三十分間、ガチンコで政策議論をさせていただくつもりで昨夜まで準備しておりましたけれども、今朝になって小渕大臣の一連の報道が出てまいりまして、このことを聞かずにはいられなくなってしまいました。

 政治家として政治資金の問題というのは説明責任がございますので、このことをきちっと説明していただかないと、いつまでもこの問題が尾を引いて、経済産業委員会だけは政策議論をできると思っていましたけれども、経済産業大臣としての重責を担っておられて課題も山積している中で、この問題にもう早くけりを付けて集中していただきたい、その思いで今日は最低限聞かせていただきたいと、そのように思っています。

 テレビを、この今日の委員会を注目して見ていられる方も、特に女性、ほかの女性閣僚がなかなか思想信条とか常識を逸した発言とかこういったもので女性たちの共感を得られない中、小渕大臣は、子育てをしながら若くして大臣に就かれ、そして経済産業大臣というもう重鎮、重要なポストにも就かれ、そして将来、女性初の日本の宰相になるんではないかといううわさまで出るほど、女性みんなが私たちの代表として輝いてほしいと、このように思っている方ですから、是非そのことを、皆さんの期待を背に負っているということを自覚されて、この問題、早く解決していただきたいと、そのように思っております。

 まず、分かりやすい問題から入りたいと思います。コンセプションという会社が大臣の政治資金管理団体の政治資金報告書の中に出てくるんですけれども、このコンセプションという会社はどういう会社ですか。

○国務大臣(小渕優子君)
 このコンセプションという会社は、私の義理の兄が社長を務めます、また私の姉もそこでデザインなどをして品物を置いておりますお店であります。

○安井美沙子君
 このコンセプションという会社、つまり親族企業ということですけれども、ここに対して政治活動費から支出がございます。一般の方はなかなか分からないかと思いますけれども、政治資金収支報告書は公開されておりますので、これを見ますとどこに対してどこから幾ら出たかということが一目瞭然なわけです。その中で、2012年には合計84万円、これは2012年には84万円、そして2011年には60万、約60万、2010年には55万、そして2009年には約140万といったことが新聞記事には出ております。

 これ、今朝のことですから、今朝のことですから私も全て精査することはできていないんですけれども、これすぐに分かることです。政治資金報告書ありますので、すぐに見れば分かることなんですけれども、大臣、これ毎年どれくらいの支出があるんでしょうか。

○国務大臣(小渕優子君)
 私も今手持ちでその数字というものがはっきり分かりませんので、これにつきましては一つ一つもう一度調べさせていただきたいと思っております。

 今委員が御指摘になりました数字というものがありますが、大体そのくらいの額を使っているものと承知をしています。

○安井美沙子君
 それでは、この親族の企業であるコンセプションという企業から何を購入されて、どのように使っていらっしゃるんでしょうか。

○国務大臣(小渕優子君)
 そのお店では私の姉がデザインをいたしましたネクタイですとかこうした小さいハンカチですとか、そうしたものが売られています。基本的に何か人に差し上げる贈答品、また海外に出張をします際に、そのときのお土産、そういうものにネクタイやハンカチというものを使わせていただきました。また、姉が父について書いた本がありましたので、それも私の政治資金パーティーに使用したく、まとめて購入をさせていただきました。

○安井美沙子君
 親族の企業に対して政治資金から支出をするということは、これは公私混同ではないですか。

○国務大臣(小渕優子君)
 例えばその書籍に関しましても、姉がそれまでの父の思いをつづったものでありまして、これはほかで求められるものではありません。また、ネクタイ、そしてハンカチに関しても、私の姉が作ったものですと言いますと、それを喜んでくださる方も大勢おられるわけであります。そういう中、政治活動の範囲内の支出であると考えています。

○安井美沙子君
 それでは、それ以外の支出についてお伺いしますけれども、政治資金報告書によりますと、著名デザイナーズのブランドであるとか、それからベビー用品、化粧品、おもちゃ、ストール、それから御地元であられます下仁田ネギ、それからアクセサリー、葉巻、ハンドバッグなどなど、こういったものが支出されている領収書が添付されているようですけれども、これらについては御存じでしょうか。

○国務大臣(小渕優子君)
 私が代表を務めます政治資金管理団体の中で今御指摘がありました贈答品に使っているものというものの購入をしているという御指摘があるということは承知をしております。

 決して公私混同して買い求めたものではないというふうに思っていますけれども、ただ、今の段階で一つ一つ私が確認をできていませんので、これにつきましては、しっかり確認をさせていただきたいと思います。

○安井美沙子君
 私も同じように政治資金管理団体を持っておりますけれども、経理の担当の秘書とは折々に意見交換というか確認をしておりまして、そういった報告書を見ながら、これは一体何なのかと、これはよく分からないねとかということをやっているわけなんですけれども、小渕大臣は事務所のそういう担当の方と折々そういう確認するようなことはされていないんでしょうか。

○国務大臣(小渕優子君)
 本来、私が代表を務めます政治資金管理団体でありますから、そうした日々の確認ということも含めて私がしっかり責任を持って確認をしなければならないところであるということは、そのとおりであると思っております。ただ、今回このような形でいろいろと出てまいりまして、そうしたことを見たときに、私自身の確認というものが十分にできていなかったということは思っています。


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<私のアピール> 安倍総理退陣を願う

安倍内閣はデモクラシー日本を食い破る強権内閣です。
安倍総理退陣まで、国政で安倍自民党に“No”を !
安倍総理を支持する政党、政治家、安倍総理にすり寄る候補者に、
次の参院選・衆院選で彼ら彼女らに“No”を !

安倍内閣はデモクラシー日本を食い破る強権内閣です。
安倍首相は「戦後レジームからの脱却」をめざしています。
安倍首相の抱く国家像は「明治維新リメーク型日本」です。
平和な暮らしで栄えてきたデモクラシー日本。なぜ壊すのですか?

2012年12月26日、安倍内閣が成立しました。
アベノミクス効果で円安・株高が実現しました。
それは、日銀の巨額な国債購入、年金資金による巨額株式投資を伴っています。

円安効果で輸出大企業が栄えました。同じ円安効果で食品など生活関連品、電気代などエネルギー費が値上がりして、大衆には生活費切り詰め効果がありました。

アベノミクスの円安・株高効果の本質とは、なんでしょう?
国民大衆の生活費で、少数の大企業や株投資家の金庫を富ませている結果ではありませんか?
国の財政を浪費して危険度を高め、年金資金を危ないリスクに賭けることではありませんか?
これまでの実績を見ていると、アベノミクスで国民一般が潤うときは来ません。

安倍内閣下で特定秘密保護法が成立しました。安保関連諸法が成立しました。内閣法制局長官と、自民党・高村副総裁と、公明党・北側副代表の三者で手を握って、憲法違反の集団的自衛権を合憲だと、押し通しました。NHKの経営委員や会長には、安倍首相の息のかかった人が座りました。

政府に「批判的な」テレビ論調に政府・自民党の圧力がかかりました。
政府に「同調的な」テレビ論調に、圧力はありません。政府・自民党が「公平でない」のです。
テレビ局や公共の会館管理者などに自主規制が広がっているように見えます。
安倍内閣はデモクラシー日本を食い破る強権内閣です。安倍総理退陣を願っています。




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