最近の知人の話。「最近の長男は親の近くに住んで親の介護をしようなんて考えてない」というようなことをちょっと嬉しそうに言っていた。
自分の娘さんがその長男と結婚しているので、むしろその方が親御さんとしては自由に出入りできて都合がいいのかも。いえいえ、批判しているわけではありません。
まず、最近の長男は、長男だから何か特別なことをしなければという発想自体がないのではないかと思う。
大勢の兄弟のいる時代は、長男が家業を継ぎ、親の介護、親戚づきあい、弟妹の進学、結婚など親と一緒に、あるいは親に替わって面倒見て、最後に財産を受け継ぐ。こういう構造だった。
今はその仕組みが崩れてきたのだから、考え方も変わるのは自然。都合のいいところだけ、親の側から古い家族観を持ち出して長男に押し付けても反発されるだけでしょう。
我が家は男の子が三人。昔ならよくあったけど、今は稀である。産まれた順番で差をつけたつもりはないし、誰か一人に過重な負担を強いるつもりもない。
それでも年末、長男が浮かぬ顔しているのでどうしたのかと聞くと、「親の介護ができるか心配」と言っていた。その気持ちはありがたいけど、親はまだまだ元気です。
そんな心配より、まず自分の心配をしてもらいたいもんだ。おおかた、どこかで長男だからどうこうと言われたのだろうけど、まあそれはその時になって心配すればいいんでないの。まあその時には、兄弟三人力を合わせてよろしくお願いします。
でも親なので、息子のちょっとした優しさが身に染みた。それに気が付けば、長男は車で10分くらいのところにいる。心強いというよりも嬉しい。という、おやおや私としたことが平凡なまとめ。