2013年6月、雨の日 鳩は一羽、私は一人。。。
作者は広島在住、ずいぶん前に地元紙の懸賞小説に応募、受賞し、それからずっと頑張って書いてきた人。知り合いの知り合い、たまにその動向を聞くこともあるけど、地元で小説専業では唯一の人ではないかと思う。
でも読んだのは今回初めて。地元紙の書評欄に割と好意的な書評が別枠で載っていたので、読んでみる気になった。
なかなか面白かった。ユニークな結婚紹介所の身もふたもない話、結婚への思いが空回りするクライアント、したたかなオーナーとその周りの個性的な人たち。アルバイトで入った麻美は右往左往しながら、少しずつ結婚や人生について考えていく。
娯楽作品だけど、今の時代の結婚のむずかしさを考えるようにもなっている。その意味ではきっちりと時代を写すいい作品だと思った。