大映映画は名物の狸御殿、化け猫映画など
怪談映画が作られていましたが
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毛利郁子さんの登場で、蛇の映画が
新たに企画されました
蛇の祟りが主題の映画といっても
のべつ、蛇が画面に出演するわけでは
ありません。
そして、クライマックス、シーンの
撮影がはじまりました
蛇屋?のおじさんが、大きなズタ袋を持って
スタジオにやってきました
袋の中は50匹ほど青大将(あおだいしょう)が
入っているといいます
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青大将を準備しているときに
どこから来たのと尋ねると
なんと、京都・堀川丸太町の北東角の店から
と聞きました
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この蛇屋?さんの通りを隔てて向かいには
同級生で写真研究会のHさんの家がありました
クライマックスのシーンはフカン台の上に
カメラがセットされて、地面の上を50匹の
青大将がうねうねする場面です
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監督の「用意…スタート…」の号令で
蛇屋?さんは袋の口を開きました
50匹の蛇は地面に一瞬広がったあと
サーッとどこかへ消えてしまいました
蛇屋?さんは蛇は明るい所が嫌いで
明々と強烈な照明の地面を嫌って
どこかへ消えてしまったというのです
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撮影が終わって、蛇屋?さんが持ってきた
青大将を集めて、どうしても1匹足りない
と首を傾げていました
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それから、蛇の場面を撮ったスタジオへ
行くのが、どうも気味が悪く
うす暗いスタジオで
その青大将にバッタリ出会ったら
どうしようかと…