初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

三隅研次監督

2013年10月21日 19時42分18秒 | Weblog


三隅監督は

小さい煉瓦を積み上げて

大きな建物を完成するように

短いカットで映画を制作する

スタイルでした



三隅監督の制作スタッフ、出演する

俳優さんは、三隅さんは

短いカットの積み重ねで

映画を作り上げると

思うようになっていました



ある日、セット撮影で

三隅さんはワーンシーン

ワンカットの長丁場のリハーサルを

始めました

… … …

スタッフはびっくりするし

俳優さんは長台詞の台本を

読み直して大変です



三隅さんの

「用意…スタート」

で長丁場の撮影が

始まりました



キャメラのフィルムカウンターは

ドンドン目盛を上げていきます

やがてカットの途中でNGが

出てしまいました



三隅さんはどうするのだろうと

スタッフ、俳優さんは三隅さんを

見守りました










続・映画監督・三隅研次さん

2013年10月20日 18時38分09秒 | Weblog


映画監督のなかには

ワンシーン・ワンカットと

俳優さんが絡み合った長い演技で

長いカットが作風の監督さんがいます



監督の

「用意スタート…」

で長丁場の演技が始まると

「どうぞNGが出ませんように…」

と祈りながら

キャメラのフィルム尺数計を

見つめます



長丁場の途中でNGが出ると

それまでのフィルムが無駄になります

スタジオ内はスリル満点で

スタッフも俳優さんも神経は

ピリピリしてきます



監督に昇格した三隅研次さんは

短いカットをつなぎ合わせて

仕上げる作風の監督さんでした



三隅監督は

「用意スタート」と合図します

キャメラに向かって

剣士が刀を上段に構えて相手を睨みます

と、すかさず「キャット…」と三隅さんは

叫びます。短いカットです。



つぎにインサートカットとして

上段に構えた刀が[キラリッ…」と

光るアップを撮ります。このカットは

吹き替えで真剣の刃先ですが…








映画監督・三隅研次さん

2013年10月19日 18時30分20秒 | Weblog


三隅研次(みすみけんじ)さんは

「座頭市」市川雷蔵の「眠狂四郎」

若山富三郎の「子連れ狼」(映画版)などを

手がけた監督さんでした



衣笠貞之助監督の

チーフ助監督をしていました

… … …

チーフ助監督は仕事の他に

制作中の映画の予告編を作る

仕事がありました



予告編用として

ネガフィルム1000フィート一巻が

撮影所から支給されます



本編は限られた予算で制作されますから

フィルムの使用量に制限があります

この予告編用フィルム一巻を本編に渡します



チーフ助監督の三隅さんは

本編のNGカットから

使えそうなカットを拾い上げ

それをつないで予告編を

作っていました



チーフ助監督三隅さんの

短いカットを

つなぎ合わせた予告編が好評でした



やがてチーフ助監督の三隅研次さんは

一本立ちの監督になりました









勝新太郎と松平健

2013年10月18日 21時45分45秒 | Weblog


ついに勝新太郎さんは座頭市シリーズの

演出まで行います



座頭市シリーズのテレビ版も

生まれます



不知火検校、徳の市を演じた

テレビドラマ「悪一代」を制作します



勝新太郎さんは勝プロダクションを

主宰します。そこへ松平健が弟子入りしました



松平健は1978年「暴れん坊将軍」で

徳川吉宗を演じて、2008年まで832回

の長寿番組になって、時代劇スターになりました



勝新太郎さんの奥さん中村玉緒さんが

徳川吉宗の生母お由利の方として

「暴れん坊将軍」に出演しています



勝新太郎さんの転機となった

「座頭市物語」の監督、三隅研次さんについて

思い出を記します…











座頭市物語

2013年10月17日 18時40分32秒 | Weblog


最初、勝新太郎さんは白塗りの

二枚目スターで売り出しましたが

これといってヒット作もなく

うまくゆきませんでした



勝新太郎さんは

しばらく沈黙されていました



勝新太郎さんは

イメージをがらっと変えた

「座頭市(ざとういち)」を

引っさげて登場しました



勝新太郎さん主演の座頭市は

凶状持ちで盲目の侠客で、仕込み杖を

振り回して悪人との立ち回りと

坊主頭で汚れた着物姿の扮装が

新鮮でした



勝新太郎さんは沈黙の間

映画をずいぶん勉強されたのでしょう



第一作は「座頭市物語」

三隅研次(みすみけんじ)監督

「続・座頭市物語」森一生(もりいっせ)監督

「新・座頭市物語」田中徳三(たなかとくぞう)監督

とヒットを飛ばしてシリーズ化されました











市川雷蔵と勝新太郎さん

2013年10月16日 20時40分25秒 | Weblog


市川雷蔵と勝新太郎を

大映の二枚目スターとして

売り出しました



市川雷蔵は市川崑監督「炎上」で評判になりました

「炎上」は三島由紀夫の[金閣寺」です

雷蔵は「眠狂四郎」で時代劇も確立しました



撮影所は直営映画館の館主を招待します

撮影所の企画制作している映画について

館主の意見を聞くのです



その意見の中に「勝新太郎主演の映画を減らして欲しい」

と、どうも雷蔵に比べて勝新太郎の興行成績

が上がらなかったようでした



雷蔵と勝新太郎は同期でスタートしたのですが

勝新太郎はヒット作に恵まれませんでした



雷蔵は、結婚後、37歳で病死します

一方、勝新太郎も大映お姫さま女優

中村玉緒と結婚します








勝新太郎さん

2013年10月15日 19時45分20秒 | Weblog


時代劇スター市川雷蔵と

同期の勝新太郎について…



勝新太郎さんは兄若山富三郎が

映画俳優で活躍していたことの

影響で映画界入りしたのでしょう



勝新太郎さんは時代劇で

スタートしています

… … …

映画スタジオのセット撮影の

待ち時間に

長唄の一節を持ち込んだ三味線で

スタッフに聞かせてくれた

ことがありました



彼の父親は長唄三味線方です

杵屋勝東治(きねやかつとうじ)の

次男で勝新太郎はたしか

名取のはずでした



勝新太郎は長谷川一夫系の

二枚目スターとして

スタートしました



「森の石松」で

隻眼、遠州森の石松

に扮した勝新太郎さんが

焔魔堂でラストの立ち回りが

印象に残っています











市川雷蔵さん

2013年10月14日 19時08分05秒 | Weblog


撮影所はスタジオが並んでいます

会社によってステージと

呼んでいるところもあります



スタジオの入り口には

自転車が二、三台

並んでいます



△△ステージと監督室を助監督が

××ステージと製作部の連絡に製作進行さんが

小道具係が小道具を○○ステージに運ぶのに

自転車が撮影所内を走り回っています



撮影所内の連絡は自転車です

鍵はかかっていません

用事の人が適当に

使えるようになっています



ある日、撮影所内を地味なスーツと

手提げカバンの銀行員風の男とすれ違いました

あらためて見るとなんと市川雷蔵さんでした



彼はは時代劇スターですが

普段着の背広姿の市川雷蔵さんは

街中ですれ違っても気が付かない

穏やかな銀行員にしか見えません



市川雷蔵さんと勝新太郎さんは

同期なのですね…











時代劇スターさん

2013年10月13日 18時54分43秒 | Weblog


俳優田村高廣さんは

松竹大船の木下惠介監督に

推薦されて映画入りしました



デビュー作の[女の園」は

たしか現代劇でした



父親阪妻さんは時代劇の

スターでした



時代劇のスターさんは

かつらを付けています



かつらをつけるまえに頭部を

羽二重(はぶたえ)で鉢巻きのように

縛ります



羽二重と地肌が馴染まないと

頭部に筋がつきます

ワンカット撮影の度に

頭部に筋がついていないか

メーキャップ係は側についています



時代劇の俳優さんは頭部を羽二重で

縛ります。すると目が少しつり上がって

引き締まってキリッとした

表情になります



時代劇スターさんの

普段は柔らかな

やさしい表情です



長谷川一夫、大川橋蔵、

市川雷蔵さんらを思い浮かべると

納得できます















テレビドラマと木下惠介監督

2013年10月12日 22時00分30秒 | Weblog


テレビ生ドラマがやっと

録画出来るように

なりました

録画出来るようになっても

編集ができません



番組頭のタイトルから本編ドラマ

エンドタイトルまでノンストップです



その時期、映画監督の木下惠介がテレビ局で

ドラマを制作することになりました

… … …

どういう経緯で来られたのか知りません



ドラマはスタジオ一杯にセットが一つ組んであって

テレビカメラの切り替えはなく

ただ一台だけでセットを撮っていきます

そのカメラに向かって俳優さんたちが

出たり入ったりして



スタジオのADさんは

「本番30秒前…5、4、3、2…」

でドラマはスタートしましたが

カメラ一台きりですから、ドラマ最後まで

切り替わることなく続いていきます

セットへの俳優さんの出し入れに

ADさんはプレッシャーを感じたことでしょう



映像スイッチャーはカメラ切り替えもなく

木之下監督も大きなサブアウトモニターを

見つめているだけでした

… … …

残念ながら出演者もタイトルも

思い出すことができません



VTRがノンストップなら

ドラマもノンストップでという

木下惠介監督のアイデアでした